平成3891日目
1999/09/03
この日のできごと(何の日)
【民主党・鳩山由紀夫幹事長代理】憲法改正「党分裂を恐れず議論」
民主党の鳩山由紀夫幹事長代理は3日夕、党代表選への立候補表明を受けて共同通信のインタビューに応じ、憲法改正問題について「党分裂を恐れずに徹底した議論をし、結論を出すことによって党の力を強めることができる」と述べ、選挙戦では憲法前文、9条の見直しなど積極的な改憲論争を進める考えを明らかにした。
鳩山氏は、自由党の小沢一郎党首が憲法改正を提起していることを指摘した上で「(小沢氏らは)『国権』を強める改正論議を始めており、リベラルの立場から、『民益』を守る方向で改正の議論を打ち出すべきだ」と指摘、与党側に対抗するためにも民主党内の改憲論議が必要との考えを強調した。
同時に「自立的な外交」を目指す立場から、在日米軍への思いやり予算の見直しや日米地位協定の改定を提起した。
党代表に就任した場合の役員人事では「衆院の解散、総選挙の時期との絡みから、どこまで人心一新できるかだ」と述べ、早期の総選挙の見通しが出てくれば、執行部の大幅入れ替えは慎重にならざるを得ないとの考えを強調。菅直人代表の処遇は特に考慮する考えを示した。
一方、自民党の加藤紘一前幹事長との連携の可能性は「考え方は近い」としながらも、「第一党と第二党は組めない。次の総選挙後が政界再編のカギとなるが、自民党に取り込まれれば、元のもくあみだ」と述べた。《共同通信》
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【自民党・加藤紘一前幹事長】自自公連立政権は「判断行き過ぎ」
自民党総裁選に出馬する小渕恵三首相と加藤紘一前幹事長は3日、自民、自由、公明3党の連立政権路線をめぐり、激しい応酬を繰り広げた。加藤氏が「判断が行き過ぎ」と批判したのに対し、小渕首相は「民主主義は数がないと駄目だ」と反論、舌戦はエスカレートした。
加藤氏は3日午後、京都府精華町での記者会見で、小渕首相の自自公連立の決断を「一挙に閣内までという判断が行き過ぎだったのではないか。どうせなら、と思ったのかもしれないが、ちょっと踏み込みすぎ、判断が違ったのではないか」と異論を唱えた。
これに対し、小渕首相は3日、岡山市での自陣営の総決起大会であいさつ、「選挙でも(票の)数が多い順に当選する。その集積が国会だ。数の横暴はあってはならないが、数があることが悪いというなら、民主主義の根本は成り立たないことをお互いはっきりさせないと政治はできない」と強く反発した。
加藤氏は会見で「自民党支持団体や党員、特に宗教団体は『閣外でやるならいい』と言っている。閣外でやるのが国会対策上も、公明党も、自民党支持団体も、みんな満足し丸く収まっていたと思う」と指摘した。《共同通信》
【自民党・森喜朗幹事長】「景気回復には自自公連立必要」
森自民党の森喜朗幹事長は3日夜、大阪市内のホテルで講演し、「経済成長率2%を達成できるよう政治が責任を持ち、そのために連立を組むことが重要だ」と述べ、景気回復を安定させるためにも自自公連立政権を樹立する必要があるとの考えを強調した。その上で次期臨時国会の具体的対応策について、平成11年度二次補正予算編成を挙げた。
また、加藤紘一前幹事長と山崎拓前政調会長が自自公路線を批判していることについて「閣内協力がだめで閣外がいいというのでは、採決のときだけ手伝えといっているのと同じで、その方が数合わせになる」と反論した。《共同通信》
【民主党】情報誌「D’ear」を創刊
民主党広報委員会は3日、情報誌「D’ear」の創刊0号を発刊した。B5版オールカラー・16ページで5万部発行。各界のオピニオンリーダーなどにダイレクトメールで送るほか、国会議員事務所、各都道府県支部に無料で配布される。
タイトルの「D’ear」は、“Democrat’s ear”すなわち「民主党の耳」という意味で、国民の声に耳を澄まし、民主主義の発展に尽くしたいという党の姿勢を表すとともに、読者との「Dear=親愛なる、いとしい」な関係を築きたいとの願いも込められている。創刊0号では、「民主党の掲げる『最良の国』で暮らしはどう変わるのか」や「介護保険制度」をわかりやすく紹介。女性の視点や感覚を意識したトーンで編集されているのも特徴だ。《民主党ニュース》
【天皇、皇后両陛下】韓国・金鍾泌首相夫妻と会見
天皇、皇后両陛下は3日午前、公賓として来日している韓国の金鍾泌首相夫妻と皇居・宮殿で会見された。宮内庁によると、竹の間での会見で、金首相は金大中大統領からの伝言として「都合がよろしい時にぜひ韓国を訪問していただきたい。よいご訪問ができるように、われわれとしても環境づくりに努力している」と両陛下の韓国訪問を招請。陛下は「ありがとうございます。政府が検討すると思います」と応じた。
陛下は1965年の日韓国交正常化の際に金首相が尽力したことを評価。金首相は日韓相互の観光客数を挙げ「21世紀には若い人たちの交流が進むようにしたいと思います」と話した。
会見後は皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻らを交え、豊明殿で昼食を共にして歓談が続いた。両陛下と首相夫妻は互いに隣の席に着き、ほとんど通訳を交えずに日本語で和やかに会話が進んだ。
通常は宮殿の小食堂連翠が使われるが、工事中のため、晩さん会に使う豊明殿での昼食となった。食事中、宮内庁楽部が演奏する曲は、いつものクラシックに代えて、韓国にもゆかりのある雅楽が演奏された。《共同通信》
【神奈川県警】巡査長が証拠品着服
神奈川県相模原南署の巡査長(42)が昨年12月、捜査過程で暴力団組員宅から押収した証拠品のメモ帳を着服し懲戒免職処分になっていたことが3日、明らかになった。警察官による証拠品の着服をめぐっては、青森県警が同月、懲戒免職処分にした青森署員を窃盗容疑で逮捕し発表していたが、神奈川県警は巡査長を極秘に処分していた。同県警では、厚木署集団警ら隊を舞台にした連続暴行で、7人を内々に処分していたことが発覚したばかり。県警の職員管理体制と、処分の不透明さが問題になりそうだ。
関係者によると、この巡査長は盗品捜査のため昨年8月31日から多摩署(川崎市多摩区)の捜査本部に派遣されていたが、11月22日、捜査本部が暴力団組員の逮捕後に組員宅から押収した証拠品のメモ帳を捜査本部内で整理中に着服し、持ち出していた。
県警は12月25日、証拠品の取り扱いが不適正で、神奈川県警察証拠品管理要綱に違反したとして、地方公務員法29条に基づき、この巡査長を懲戒免職処分にした。
この処分の約1カ月半前の昨年11月12日、青森県警は、窃盗事件の押収品を着服したとして青森署員4人を懲戒免職処分とし、12月3日、自殺した1人を除く3人を窃盗容疑で逮捕していた。《共同通信》
【イスラエル、パレスチナ自治政府】ワイ合意履行で最終合意
イスラエルとパレスチナ自治政府は3日、焦点のヨルダン川西岸からのイスラエル軍追加撤退合意(ワイ合意)の履行に関する交渉で最終合意に達した。イスラエル側は第一回の撤退開始が13日になるとの見通しを示した。
今回の合意は、7月に発足したイスラエルのバラク新政権初の成果で、昨年11月以来止まったままのパレスチナ和平が再始動することになった。
中東歴訪中のオルブライト米国務長官らが同席し、4日にエジプトの紅海沿岸の保養地シャルムエルシェイクで合意の調印式が行われる。
昨年10月に成立したワイ合意は、イスラエルが占領している西岸の13%から三段階で撤退、自治政府に権限移譲すると規定したが、昨年11月に第一段階(2%)から撤退後、中断された。
イスラエル各紙によると、ワイ合意の修正となる今回の合意内容は、残る二段階の撤退を三回に分け、9月中旬に第一回を実施、来年1月20日までに完了。また、パレスチナ和平の最終解決を図る恒久的地位交渉(1996年5月以来中断)を早期に再開し、来年2月までに基本合意を目指す、としている。《共同通信》