平成3877日目

1999/08/20

この日のできごと(何の日)

【第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行】全面統合へ

第一勧業銀行の杉田力之頭取、富士銀行の山本恵朗頭取、日本興業銀行の西村正雄頭取は20日午後、都内のホテルで記者会見し、共同持ち株会社設立などの経営統合計画を正式に発表した。この中で人員6000人、150店舗のリストラを進め、持ち株会社設立後5年をめどに1000億円の経費を削減、業務純益1兆円超を目指すことを明らかにした。

今後、第一勧銀と富士銀が共同経営する第一勧業富士信託銀行と興銀信託銀行を合併させるなど信託部門を再編。証券の大口取引でも興銀証券など三行の証券子会社を来年10月をめどに合併させ、金融子会社の整理を進める。

興銀の西村頭取は「世界のダイナミックな再編で邦銀は蚊帳の外だったが(統合で)資本を充実すれば一流の外資と対決できる」と述べ、「世界の五指に入る金機関を目指したい」と強調した。

証券事業は統合の戦略的分野となるが、勧角証券など小口取引中心の系列証券統合については「各証券のリストラが完了してから考える」(杉田第一勧銀頭取)として明言を避けた。

また情報システム開発に大手米銀並みの年間1500億円を投資し、資産運用などの部門を強化。「興銀−野村証券」「第一勧銀−JPモルガン」などの提携関係は統合後も維持し、「事業分野を積極的に拡大していきたい」(山本富士銀頭取)と総合金融機関への意欲を示した。

統合を決めた経緯について西村頭取は「三行とも東京に本店があり意見交換する機会が多かった。5月ごろからトップ同士で話を始めたが、異論もなく最初から技術的な話し合いだった」と、交渉はスムーズだったと説明した。

小渕恵三首相は20日、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の統合について「力を合わせて世界的金融システムを守り、それぞれの国においても大きな金融機関の責任を果たしていこうということだ。企業体質を強化し、国民経済に対する責任を負っていこうということだ」と述べ、積極的に評価する考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。《共同通信》

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【第81回全国高校野球選手権大会】第13日

第81回全国高校野球選手権大会第13日は20日、甲子園球場で準決勝2試合を行い、桐生一(群馬)と岡山理大付(岡山)が勝って、ともに春夏通じて初の決勝進出を果たした。夏の大会で群馬、岡山県勢が決勝に進んだのも、ともに初めて。

桐生一は0−0で迎えた九回に、二死二、三塁から高橋の右中間三塁打で2点を挙げ、先発の左腕正田が要所を締める投球で樟南(鹿児島)を完封、2−0で勝った。岡山理大付は1点を追う九回、二死満塁で馬場が左中間安打して2点を挙げ、智弁和歌山(和歌山)に5−4でサヨナラ勝ちした。決勝は21日午後1時から行われる。《共同通信》

【ラグビー】W杯壮行試合

ラグビーのワールドカップ(W杯)に出場する日本代表壮行試合最終戦、日本代表−スペイン代表の初のテストマッチは20日、東京・国立競技場で行われ、日本代表が30−7で快勝した。日本にとっては、W杯を控えて最後の国際試合。前半14分、ラックから右に大きく展開し、WTB大畑(神戸製鋼)が走り切って先制トライを挙げた。その後も、優勢に試合を運び、後半にはFW渡辺(東芝府中)WTB増保(神戸製鋼)がトライを加えて、スペインを突き放した。

英ウェールズを中心に開催されるW杯は10月1日に開幕。日本はサモア、ウェールズ、アルゼンチンと同じ予選D組で、10月3日にサモアと初戦を行う。《共同通信》

【新潟県教委】教え子を妊娠させた28歳教諭を懲戒免職処分

新潟県教育委員会は20日、県内の中学校教諭(28)が教え子の中学3年生の女子生徒と付き合い妊娠させたことに対し、「青少年健全育成条令に抵触する行為で、住民の信頼を損ねた責任は重大」として懲戒免職処分とした。教諭は、生活指導を通して女子生徒と親しくなり、妊娠した生徒が卒業した後の6月に結婚し、生徒は7月に出産していた。《共同通信》

【自民党、公明党】連立協議スタート

自民、自由、公明3党の連立政権発足に向けた政策協議は20日、自由党が参加しないまま自公2党だけでスタートし、当面は「自自」「自公」と自民党が間に入ったブリッジ方式で進むことになった。

政策協議をめぐっては、公明党が9月9日の自民党総裁選告示前の早期決着を念頭に置いているのに対し、自由党はヤマ場を「総裁選(9月21日)後」に設定しており、早くも思惑の違いが表面化。自由党としては、これまでの自自両党合意を公明党が了承した上で連立に加わる形を求める構えで、総裁選告示前の3党による全面的な政策合意は微妙な情勢だ。3党連立政権の発足は自由党の対応次第で、当初想定していた9月末からずれ込む可性も出てきた。

公明党が政権協議から切り離すよう求めている衆院の定数削減問題でも、自由党は小渕恵三首相が小沢一郎党首と「次期国会での冒頭処理」で合意しているため、公明党に連立発足前に結論を出すよう迫ることも予想され波乱要素を抱えている。

自由党は、政策協議開始には3党首会談などでの確認が必要としている一方、公明党は「総裁選に巻き込まれることは好ましいことではない。早ければそれに越したことはない」(坂口力政審会長)と総裁選告示前の決着を目指している。ただ坂口氏は「(総裁選前に)無理にすべてを終わらせようということではない」とも述べた。

このため、自民党内などからは合意しやすい分野を先行、安全保障や社会保障など見解の隔たりが大きいものは総裁選後に先送りする案も浮上している。《共同通信》

【小渕恵三首相】定数削減合意は総裁選以降

小渕恵三首相は20日夕、自自公3党連立政権に向けて焦点となる衆院の定数削減問題について「だんだん話し合う過程で調整し、合意を見ていくということだから、総裁選が終わらなければ最終の話し合いには到達しないだろう」と述べ、最終合意は自民党総裁選が終了する9月21日以降になるとの見通しを示した。首相官邸で記者団に答えた。《共同通信》

【トルコ・イズミット地震】死者が1万人超す

トルコ北西部を襲った大地震は発生から4日目の20日、死者が1万人を超えた。ジュネーブの国連緊急援助調整官室はトルコ当局からの報告として、崩壊した建物のがれきの下に推定で3万5000人が閉じこめられている可能性があると発表、死者が4万人を突破する可能性も出てきた。

捜索・救出活動は、20日もトルコ軍兵士約5万人のほか、約30カ国の災害救援隊約2000人などが参加。最新の機材や捜索犬などを使って行われた。

水がない状態でがれきの中に閉じこめられた場合、通常は72時間以上経過すると、脱水症で死亡するといわれるが、がれきの下から声が聞こえる被災現場もあり、生存者救出になお望みをつなぎながら、懸命の作業が続けられている。20日にはヤロバ近郊で11歳の少女が約80時間ぶりに救出されるなど、生還劇も相次いだ。

トルコ政府の危機管理センターによると、20日午後2時(日本時間20日午後8時)現在、死者1万59人、負傷者4万5017人に達した。国連が明らかにした3万5000人行方不明の情報について、同センター当局者は確認していない。

震災対策を指揮するエジェビット首相は「今回の大地震は人類史上、最悪の出来事の一つであり、トルコ史上でも最も悲劇的な事態だ」と記者団に述べた。《共同通信》

【高村正彦外相】オーストリア・シュッセル外相と会談

高村正彦外相は20日午後(日本時間同日深夜)、トルコのイスタンブールからウィーンに到着、直ちにオーストリアのシュッセル外相と会談した。

国連改革問題で高村外相は、日本の安全保障理事会常任理事国入りを念頭に「機能強化のため安保理の常任、非常任(理事国の)双方を拡大すべきだ」と強調、財政改革の必要性も指摘した。シュッセル外相は、日本とドイツの常任理事国入り支持をあらためて表明した。《共同通信》

【ヤンキース・伊良部秀輝投手】今季10勝目

米大リーグ、ヤンキースの伊良部秀輝投手は20日、ミネソタ州ミネアポリスで行われたツインズ戦に先発、八回途中までの7回3分の0を投げて7安打の3点に抑え、4日のブルージェイズ戦以来、3試合ぶりの今季10勝目(4敗)を挙げた。伊良部の二ケタ勝利は昨年の13勝に続き2年連続。7三振を奪い、四球は一つだった。9−3で勝ったヤンキースは連敗を2で止めた。

一回に5点の援護をもらった伊良部は、やや球が甘くなった三回に4安打で2点を失ったものの、その他は安定した投球内容だった。これでヤンキースの先発投手陣は5人全員が二ケタ勝利をマークした。《時事通信》



8月20日 その日のできごと(何の日)