平成3876日目

1999/08/19

この日のできごと(何の日)

【天皇、皇后両陛下】奥尻島訪問

北海道南西沖地震の復興状況視察などのため北海道を訪れている天皇、皇后両陛下は19日、死者、行方不明者198人など大きな被害を出した奥尻島(奥尻町)にフェリーで入った。島南端の青苗岬で、犠牲者の慰霊碑に供花し、遺族に声をかけて慰められた。

正午ごろフェリーターミナルに着いた両陛下は、近くの小公園へ。土砂が崩れホテルなどを飲み込んだ観音山が復旧、山肌に大壁画が設置された様子や、復興した奥尻地区の街並みを視察した。

町内の海洋研修センターで越森幸夫・奥尻町長から「住宅についてはすべてが復旧した」などと復興概況の説明を受け、復興に尽力した自衛隊や消防団、婦人団体の代表者をねぎらった。

続いて訪れた青苗地区は、地震、津波とその直後に発生した大火災で市街地が焼き尽くされ、107人の死者、行方不明者を出した。両陛下は青苗岬の慰霊碑「時空翔」に供花した後、奥尻島での犠牲者遺族約50人に「つらい思いをされたんでしょうね」などと声を掛けられた。《共同通信》

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【第81回全国高校野球選手権大会】第12日

第81回全国高校野球選手権大会第12日は19日、甲子園球場で準々決勝4試合を行い、樟南(鹿児島)岡山理大付(岡山)智弁和歌山(和歌山)桐生一(群馬)が準決勝に進出した。構南は三回、相手のミスに付け込んで2点を先制。中盤に2点を加点し、先発上野が2安打に抑える好投で青森山田(青森)を4−0で下し、準優勝した1994年以来の四強入りをした。岡山理大付は前半に4点をリードし、七回にも1点を挙げて滝川二(兵庫)を5−2で振り切り、春夏通じて初のベスト4を決めた。智弁和歌山は柏陵(千葉)に7−2で逆転勝ちし、二年ぶりの準決勝進出。桐生一は4−0で桐蔭学園(神奈川)を破り、春夏通じて初の四強を決めた。《共同通信》

【J1・鹿島】ゼ・マリオ監督の解任を発表

サッカーJリーグ1部(J1)の鹿島アントラーズは19日、成績不振を理由にゼ・マリオ監督(50)の解任を発表した。これに伴い、鹿島側は現在、テクニカルディレクターを務めるジーコ氏(46)にチームの指揮を執らせる方針を明らかにした。

Jリーグで監督に就くには日本サッカー協会が公認するS級コーチの資格が必要だが、ジーコ氏は未取得のため、監督には現時点でなれず、テクニカルディレクターの肩書のまま実質的な「監督」に就く。《共同通信》

【横浜・駒田徳広内野手】通算13本目の満塁弾

阪神3−4横浜◇19日◇横浜

横浜が阪神戦の勝ち越しを決めた。一回、波留の二塁打と2四球で一死満塁として、駒田が右越えに通算13本目となる満塁本塁打を打ち込んで先制。この4点を4投手で守った。三浦は6回を3失点。2番手の矢野が無安打の好投を見せると、後続も森中、島田も持ち味を発揮して得点を許さなかった。

阪神は湯舟が四球で走者をためて一発を浴びる最悪の立ち上がり。試合の流れを決めてしまった。《共同通信》

一回に今季初の満塁本塁打を放った駒田は、これで通算13本目の満塁弾となり、プロ野球史上単独2位となった。1位は王(現ダイエー監督)が巨人時代に打った15本で、駒田はこれまで野村(現阪神監督)、江藤(元ロッテ)とともに12本で並んでいた。

また、駒田は1994年から6シーズンすべてに満塁本塁打をマーク。山本浩(元広島)が5年連続で記録した例はあるが、6年連続はほかに見当たらない。《共同通信》

【高村正彦外相】トルコ・エジェビット首相と会談

大地震後、外国閣僚として初めてトルコを訪問した高村正彦外相は19日午前(日本時間同日午後)、エジェビット首相とアンカラ市内で会談し「トルコ国民が被災を乗り越え復旧、復興に進むことを祈念する。あらゆる協力を惜しまない」と述べ、救援活動にとどまらず復興支援についても最大限協力していく考えを表明した。

エジェビット首相は「日本は同じような大災害に遭ってきた国で、災害対策は経験が豊富だ。協力をよろしくお願いしたい」として、地震国日本の技術協力など全面的支援に強い期待感を示した。

外相は、日本が当面の支援策として1①緊急無償援助60万ドル②テント、毛布などの救援物資協力40万ドル−の総額100万ドルの支援を決めたことを正式に伝達。国際緊急援助隊のレスキュー、医療両チームを派遣したことも伝えた。

エジェビット首相は、17、18日に甚大な被害が出た地域を視察したことを踏まえ「道路が寸断され、通信がカットされるなどレスキュー作業は困難を極めている」と説明。医療活動については「比較的よく機能している」と述べた。《共同通信》

【自民党・加藤紘一前幹事長】自自公連立は「拙速」

自民党総裁選に立候補表明した加藤紘一前幹事長は19日午後、都内の加藤派事務所で時事通信社のインタビューに応じ、自由、公明両党との連立について「多くの人が首をかしげている。従来からの支持層の反発を甘く考えてはならず、拙速はいけない」と批判的な姿勢を強調した。その上で、「総裁選でも争点にならざるを得ず、立場は明確に申し上げていく」と述べた。

加藤氏は、自自公連立の「条件」として①3党共同の政策合意②党員、宗教団体などの理解−を挙げ、特に「支持層が離反するようでは自民党は危ない組織になる」と、現状では党の支持基盤に影響を与えかねないとの強い懸念を表明した。また、衆院比例定数削減問題で自自公3党が対立したことに触れ「衆院で7割の大連立は不安定要因を内在する。内部矛盾が表に出始めた姿だ」と述べ、政権協議の行方に疑問を呈した。

一方、大型の財政出動に重点を置く小渕政権の景気対策について「カンフル剤には限界があり、『いやしの政治』ではもたないことに小渕恵三首相も気付いてほしい。改革先送りからの脱却が必要だ」と述べ、財政再建を重視する立場から、厳しく批判した。《時事通信》

【公明党】定数削減、連立協議とは切り離し

公明党は19日午後の常任役員会で、自由党が実現を強く求めている衆院比例定数削減問題の決着を連立政権発足の前提条件にせず、自自公3党の政権協議とは切り離して対応する方針を決めた。自自公連立政権の早期発足を最優先する立場から、定数削減問題と密接に関連する「衆院への中選挙区制度復活」要求も事実上棚上げし、政権協議に柔軟に対応する姿勢を明確にしたものだ。

自由党は定数削減を「自自の党首会談合意に基づき臨時国会冒頭に処理するのが筋」として自自両党間の問題としていることから、公明党の方針転換によって定数削減問題は自自公3党による政権協議の主要テーマにはならない見通しとなった。

一方、自民、公明両党は20日午前、政策担当責任者による政策協議を開始する。自由党を加えた正式な3党協議に先立って行うもので、公明党は少子化対策や奨学金制度拡充のほか①民間非営利団体(NPO)支援のための優遇税制②プライバシー保護や人権擁護のための法整備③中小、ベンチャー企業の活性化、金融支援の強化―などの実現を求める構え。

定数削減問題については、神崎武法代表が19日の常任役員会で「政権協議と切り離して考えていく」と提起し、了承された。《共同通信》

【トルコ・イズミット地震】死者7000人超える

トルコ北西部大地震の死者は19日、6300人を突破し、1995年の阪神大震災後に警察庁がまとめた当初の死者数5502人を上回った。トルコでは39年12月に同国東部で起きた地震(死者約3万3000人)に次ぐ、ほぼ60年ぶりの大規模震災となった。

がれきの下にはまだ多数が閉じ込められているとみられ、トルコ軍の兵士数千人に加え、約20カ国から発見された災害救援隊員1000人以上が、最新の機材を使い捜索・救出活動に当たっている。《共同通信》

トルコ北西部大地震は19日夜、死者が7000人を突破、1995(平成7)年の阪神大震災の関連死を含めた全犠牲者6340人を上回る大規模震災となった。被災地ではいまなお数千人が行方不明になっているとみられ、死者数は1万人を超える可能性も高まっている。

余震も相次いで発生し、19日にはマグニチュード(M)5前後の大きな揺れが二度にわたってあった。イスタンブールにあるカンディリ地震観測所は同日夜、トルコ北西部で「(地殻に)異常な動きがある。再び大地震が起きる可能性がある」とし、被災地の住民に24時間の警戒を呼び掛けた。《共同通信》

【ユーゴスラビア】反政府集会に市民10万人

ユーゴスラビアの首都ベオグラードで19日夕(日本時間20日未明)、ミロシェビッチ・ユーゴ大統領退陣を求める反政府集会が、北大西洋条約機構(NATO)空爆終了後初めて二大野党勢力がともに参加して開かれ、10万人以上の市民が集まった。1996年から97年にかけ行われた大規模な反政府集会以来最大の参加者数となり、国民の間の反ミロシェビッチ感情の広がりを付けた。ユーゴ政権にとって大きな打撃となった。

二大野党勢力の一つ「変革のための同盟」の中核をなす民主党のジンジッチ党首は集会で、大統領に15日以内の辞任を求めた上で、辞任しない場合「全国50の都市で同時に反政府デモを展開する」ことを明らかにした。一方、もう一つの野党勢力、セルビア再生運動のドラシュコビッチ党首は直前まで集会に参加しないとしていたものの、集会の支持者の要請にこたえて演説。「ことし11月か12月に、(ユーゴ連邦セルビア共和国議会選などの)選挙を実施すべきだ」と訴えた。

初めて集会に合同で参加した二大野党勢力だが、双方の支持者らが途中でもみ合いとなる場面もあるなど、対立の根深さをうかがわせた。

集会はユーゴ連邦国会議堂前で行われたが、議事堂内には多数の警官が配備され警戒に当たった。集会の最中、催涙弾が参加者の中に投げ込まれ、少なくとも一人が病院に運ばれるなど一時混乱したが、警官隊と参加者の衝突はなかった。《共同通信》



8月19日 その日のできごと(何の日)