平成3502日目
1998/08/10
【新潟市】お茶を飲んだ10人が中毒症状
10日午前8時ごろ、新潟市の木材加工会社の事務所で、電気ポットのお湯でお茶やコーヒーなどを飲んだ社員10人が吐き気やめまい、手足のしびれなどを訴え、市内3つの病院に運ばれ入院した。重症だった2人を含め全員が午後になって回復したが、引き続き治療を受けている。
新潟県警の試薬を使った予備的検査で、ポットと6人の嘔吐物から青酸反応が出たとしたが、本検査では青酸は検出されなかった。同県警捜査一課は何者かがポットに毒物を混入した疑いが強いと見て、新潟東署に捜査本部を設置。警察庁科学警察研究所で嘔吐物などを鑑定し、毒物の特定を急ぐ。《共同通信》
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【第80回全国高校野球選手権大会】第5日
第80回全国高校野球選手権大会第5日は10日、甲子園球場で1回戦4試合を行い、前年優勝の智弁和歌山(和歌山)、初出場の岐阜三田(岐阜)滑川(西埼玉)両校と、宇部商(山口)が2回戦に進んだ。智弁和歌山は7犠打に4長打で得点し、5−2と掛川西(静岡)に快勝。岐阜三田はエース市原は5安打完封の好投で、今大会最多の18度出場の徳島商(徳島)を下した。滑川は九回で、大塚が二塁打を放って勝っ越し、7−6で境(鳥取)に辛勝した。宇部商は清水がランニング本塁打などで3打点と活躍し、5−2で日大東北(福島)を破った。《共同通信》
【政界談話室】
民主党の石井一国対委員長は10日午後の同党代議士会で、予算委員会の開催期日をめぐって、衆参両院で1週間ずつを求める野党に対し、自民党が2日ずつを主張していることに触れ「参院選で示された民意を全く無視する態度。小渕恵三内閣は無免許運転だ」と、野党側の要求こそ民意と断言。最近、世論調査の政党支持率が自民党を上回ったこともあり「国民に信を問わないのはごう慢な話だ」など自民党を批判。今、解散・総選挙をやれば政権奪取も可能と言わんばかりだが、肝心の選挙態勢はできているのかとの声も。《共同通信》
【小渕恵三首相】「現時点での解散は念頭にない」
国会は10日、「経済再生に内閣の命運をかける」と宣言した小渕恵三首相への各党代表質問に入った。民主党と平和・改革の両野党会派は、政府・自民党の景気回復、金融システム安定化策を強く批判し、「小渕内閣は民意を反映していない」と衆院解散・総選挙を要求。首相は「現時点での解散は念頭にない」と低姿勢でかわす一方、金融再生6法案の修正にも柔軟姿勢を示し、野党の軟化をじっと待つ構え。国民と内外の市場が注視する中、真夏の論戦が始まった。《共同通信》
【アメリカ大使館爆破事件】3グループの容疑者逮捕
米大使館同時爆破事件で、米国務省のライス次官補は10日、タンザニア当局が事件に関連があるとみられる3グループ関係者を逮捕、取り調べを進めていることを明らかにした。米CNNテレビとのインタビューで話した。
容疑者の逮捕が明らかになったのは初めて。同次官補は、逮捕が事件の解明につながるかどうかタンザニア当局の調べを待ちたいとしており、取り調べの進展によっては犯行グループが早期に浮かび上がる可能性も出てきた。
ライス次官補は逮捕された人数や国籍については明言を避けたが、CNNテレビは捜査当局筋の情報として3グループは別個の組織で、逮捕者の中にはイラク国籍とスーダン国籍の人物が含まれていると報じた。タンザニアのムワンサス警察長官も「数人の容疑者」を逮捕したことを認めた。
UPI通信は米政府高官の話として、逮捕者は十数人と報じた。同次官補は、逮捕されたグループの政治、思想背景などは明らかにしていない。CNNテレビも、逮捕者にイラク国籍の人物が含まれることが何を意味するか今のところ不明と報じている。
米メディアによると、爆破されたタンザニア・ダルエスサラームの米大使館屋上に設置された治安のためのビデオカメラが、犯人を映像にとらえていた可能性がある。カメラは警備員詰め所と爆発が起きた正門に焦点を合わせていたとされ、タンザニア当局は今後、これらの映像や目撃情報と突き合わせながら、逮捕したグループの調べを進めるとみられる。《共同通信》
【この日の民主党】
民主党の中野寛成代表代行は10日の衆議院本会議で小渕総理の所信表明演説に対する代表質問に立った。
中野議員はまず、「直近の民意に従えば、参議院での菅直人代表の総理大臣指名が国民の意思。衆議院でも自民党は一昨年の総選挙で過半数を割りながら、野党議員の取り込みで過半数に達した」と指摘。「この国難を克服するには、国民に信頼された政府が必要」として衆議院の解散、総選挙を要求した。
金融不良債権問題については、「製造業は厳しい競争にさらされながら日本経済を支えてきたのに対して、多くの金融機関は大蔵省と癒着し、強い規制によって庇護されてきた」として、「金融機関の経営情報は徹底的に開示し、不健全な金融機関は破綻させて関係者の責任を徹底追及することが金融安定化のために不可欠」と主張。さらに中野議員が「大手銀行で債務超過の銀行は本当にないのか」と迫ったのに対して、小渕総理は「大手19行の平成10年3月期決算によれば債務超過に陥っている銀行はない」と答えた。
宮澤喜一元総理の蔵相起用については「宮澤議員は86年7月から88年12月まで大蔵大臣を務めたが、この時期はまさにバブル経済が発生した時期ではないか。さらに総理大臣を務めた91年11月から93年8月まではバブル経済が崩壊し不良債権問題が発生した時期ではないか。宮澤議員は不良債権問題のA級戦犯というほかない」と断定。
「マックス・ウェーバーは『最良の官僚は最悪の政治家である』と言ったが、宮澤蔵相ほどこの言葉があてはまる人物は他にいない。宮澤総理、三重野日銀総裁が引き起こしたMM(エムエム)不況は今日の経済危機、社会的衰退のさきがけとなった」と批判した。小渕総理は「宮澤蔵相が最適任と考え、お願いした」と答えるにとどまった。
政府の減税案については「所得階層別の定率減税では恒久減税とは言えず、低所得者には増税」と指摘した。小渕総理の「所得課税の抜本的見直しを展望しつつ、期限を定めない恒久的な減税を実施する」との苦しい答弁は議場の失笑をかった。《民主党ニュース》