平成5222日目
2003/04/26
この日のできごと(何の日)
【小泉純一郎首相】英・ブレア首相と会談
小泉純一郎首相は26日夜、ロンドン市内の英国首相官邸でブレア首相と会談し、イラク復興支援で国際協調体制の確立が極めて重要との認識で一致、協力して米国に働き掛けることを確認した。小泉首相は来月の訪米の際にこうした考えをブッシュ大統領に伝えると表明した。
小泉首相は北朝鮮の核、ミサイル、拉致問題の解決に向け、北朝鮮と外交関係がある英国や欧州連合(EU)の側面支援を要請。ブレア首相は拉致問題を含め、解決への協力を約束した。
イラク復興に関し、ブレア首相は「国連なしには他国の参加は難しい」と説明。新たな国連決議に関して、包括的なものでなく、フランス、ロシアの参加を促すため、個別政策課題ごとに「細分化」した決議が望ましいとの考えを示した。
小泉首相は「一日も早くイラク人による政府をつくり、米国の影を薄くしないといけない。国連、国際機関に役割を与えるべきだ」と述べた。
北朝鮮の核保有発言について、小泉首相は「表面的な言いぶりと実際に考えていることは違うので、分析が必要だ」と指摘。朝鮮半島の非核化を明言した中国の関与を評価した上で「(米朝中3カ国協議に)日韓も入れるべきだ。将来はロシアの参加も考えるべきだ」との考えを示した。ブレア首相は「北朝鮮に対して粘り強く交渉していく必要がある。できる限り支援したい」と述べた。
両首脳は、イラク戦争終結を中東和平プロセスに結び付ける必要があるとの認識で一致し、国際社会が協力して対処することで合意した。《共同通信》
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小泉純一郎首相は26日、欧州5カ国歴訪のためロンドンに向かう政府専用機内で記者団と懇談し、イラク復興に関して「国際協力の下に支援することがイラク国民、米国にとっても望ましい。率直に訪問国と話し合って国際協調体制をつくり上げていきたい」と述べ、訪欧で国際協調体制の再構築に向けた環境整備に全力を挙げる意向を表明した。
イラク復興支援で自衛隊を派遣するための新法については「国連で何か決議が採択された場合、それに沿って、現行法でてくる」と述べ、今後の状況を見極めて判断する考えを示した。
今回の訪欧の成果を踏まえ、6月にフランスで開かれる主要国首脳会議(エビアン・サミット)前に訪米することでブッシュ大統領と合意していることも明らかにした。《共同通信》
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【WBCスーパーバンタム級タイトル戦】仲里繁選手、戴冠ならず
世界ボクシング評議会(WBC)スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦は26日、東京・両国国技館で行われ、挑戦者で同級5位の仲里繁(沖縄ワールドリング)はチャンピオンのオスカー・ラリオス(メキシコ)に0-3の判定で敗れ、王座奪取はならなかった。仲里の戦績は29戦23勝(18KO)6敗。3度目の防衛に成功したラリオスの戦績は52戦48勝(33KO)3敗1分け。
5回にダウンを喫した仲里は、8回に王者をダウン寸前に追い込むなど、打ち合いでは互角の力を見せた。しかし、手数の少なさが響き、2人のジャッジは6点差をつけた。
日本のジム所属の現役世界王者は、WBCスーパーフライ級の徳山昌守(金沢)だけ。《共同通信》
【J1】
Jリーグ1部(J1)第1ステージ第5節(26日・カシマスタジアムほか＝8試合)鹿島がF東京を2−0で下して、勝ち点を12に伸ばし首位に躍り出た。市原は崔龍洙のハットトリックの活躍で、前節まで首位の横浜Mに3−1で快勝し2位に浮上した。横浜Mと、G大阪に敗れた仙台は今季初黒星。市原、横浜M、仙台と、神戸を下して3連勝した磐田の4チームがいずれも勝ち点10の混戦となった。《共同通信》
【中国・呉儀副首相】衛生相を兼任
新華社電によると、胡錦濤国家主席は26日、新型肺炎の実態隠しで解任した張文康衛生相の後任に呉儀副首相(64)=女性＝を任命したとの主席令を発表した。全国人民代表大会常務委員会が同日、採決して承認した。
呉儀副首相は中国共産党の政治局員で、対外貿易経済協力相も務めた大物副首相。政治局員が衛生相を兼務するのは異例で、中国指導部は国家を挙げて新型肺炎対策へのテコ入れを図る。
衛生省が同日発表した中国の新型肺炎感染状況によると、感染者は154人増えて2753人、死者は7人増えて122人となった。また香港の衛生当局が同日発表した感染者は、前日より17人増の1527人。死者は6人増の121人。《共同通信》
【福田康夫官房長官】米国務次官補と会談
福田康夫官房長官は26日午後、北朝鮮の核問題をめぐる米朝中3カ国協議に出席したケリー米国務次官補(東アジア・太平洋担当)と都内の米大使公邸で会談し、協議内容の説明を受けた。
ケリー氏は北朝鮮から「寛大な解決方法」とする新提案があったことを認め「さらに研究が必要だ」と検討を表明。米側が人権問題改善の必要性に言及し「日本人拉致事件も重要な問題だ」と早期解決を求めたが、北朝鮮側から特段の反応はなかったと説明した。
ケリー氏は福田氏に、北朝鮮の核兵器保有など、一連の発言を「注意深く分析し、次回会合を開くかを含めて慎重に検討」する米政府方針を強調。双方は北朝鮮側の真意を見極めた上で5月にもソウルで日米韓政策調整会合(外務省局長級)を開催し、対応策を協議することで一致した。
ケリー氏の説明によると、3カ国協議で米国はウラン濃縮やプルトニウム抽出による「すべての核兵器開発計画の完全かつ不可逆的な撤廃」を要求。中国も朝鮮半島の非核化支持を強調したが、北朝鮮側は米国の敵視政策転換と体制保証の必要性を強調するなど「原則的立場」を述べ合った。《共同通信》
【宇宙船ソユーズ】打ち上げ成功
国際宇宙ステーションの乗員交代のため、ロシアと米国の飛行士2人を乗せたロシアの宇宙船ソユーズTMA2が26日午前7時53分、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、無事に地球周回軌道に乗った。
交代は当初、日本人宇宙飛行士野口聡一さんも搭乗して3月に打ち上げ予定だったスペースシャトル「アトランティス」で行う計画だったが、2月に起きた「コロンビア」空中分解事故で米航空宇宙局(NASA)がシャトルの運用を停止したため、初めてソユーズで行うことになった。
乗員はユーリー・マレンチェンコ船長(41)=ロシア＝とエドワード・ルー飛行士(39)=米国。2人は、ステーションに約5カ月間滞在してきた米ロの3人と交代し、事故の影響で1人減員となった厳しい環境の中で半年間、ステーションの維持に取り組む。《共同通信》
【イラク】武器集積場で爆発
イラクの首都バグダッド南部ザファラニヤで26日朝、米軍が武器処理に使っていた武器集積場で爆発が起き、この衝撃で集積場内のミサイルが暴発し近くの住宅地を直撃した。住民によると少なくとも6人が死亡、10人が負傷した。救急治療に当たったイラク人医師によると、死者は16人以上。40人死亡の情報もある。米中央軍は市民6人が死亡、米兵1人を含む5人がけがをしたと発表した。
米陸軍の広報担当官によると、集積場付近をパトロール中の米兵を10人以下のイラクの武装勢力が襲撃、交戦状態となり、武装勢力側はロケット弾のようなものを集積場に向けて発射した。その際、ミサイルが暴発し、約1キロ離れた民家4戸を全壊させた。交戦で米兵1人が負傷した。
米軍の発表が事実とすれば、首都陥落後、残存勢力の攻撃による最大級の被害となる。だが、住民の多くは「銃撃戦の音は聞いていない。武器の爆破処理中に集積場から突然ミサイルが撃ち出された」と話しており、米軍側の説明と食い違っている。
現場は首都中心部の南東約10キロ。米軍がイラク側から押収した武器多数を保管、処分していた。死傷者の多くはミサイルの暴発で起きた火災や、倒壊した建物の下敷きになったとみられる。ザファラニヤにはイラク軍のラシド基地があった。
集積場は住宅密集地から数十メートルしか離れておらず、住民らは武器の爆破処理は危険だとして、処理の即時停止と移転を要請していた。
付近は住宅倒壊や火災で一時混乱状態となり、住民の一部が現場に到着した米軍兵士に投石したり、反米デモを行った。《共同通信》
【MLB】
米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜選手は26日、アーリントンのレンジャーズ戦に「5番・左翼」で先発し、5打数無安打。打率は2割6分5厘となった。
松井は一回一死一塁の第1打席が見逃し三振。三回先頭の第2打席は中飛で、五回一死一塁の第3打席はニゴロ併殺打。七回無死二塁の第4打席は二飛、九回二死一塁での第5打席は空振り三振と精彩を欠いた。
試合は十回、ヤンキースがソリアーノの適時三塁打などで2点を奪い、7−5で勝った。
ドジャースの野茂投手はピッツバーグでパイレーツ戦に先発。7回を5安打3失点、4奪三振と踏ん張り、3勝目(3敗)を挙げた。試合はドジャースが4−3で勝った。
マリナーズのイチロー外野手はシアトルでタイガース戦に「1番・右翼」で出場し、6試合ぶりのノーヒットに終わってた。5打数無安打で、打率は2割5分8厘に落ちた。マリナーズは4−6で敗れ、連勝は5で止まった。《共同通信》
