平成7774日目
2010/04/21
【鳩山由紀夫首相】「私は愚かな総理」
平成22年4月21日、鳩山総理は国家基本政策委員会合同審査会で、自由民主党の谷垣禎一総裁及び公明党の山口那津男代表と3度目の党首討論を行いました。《首相官邸》
「ワシントン・ポスト紙が言うように、私は愚かな首相かもしれない」鳩山由紀夫首相は21日の党首討論で、核安全保障サミットに出席した各国の首脳の中で「最大の敗者」と首相を酷評した米紙の指摘を認めるような発言をし、議場は一時騒然となった。
米軍普天間飛行場の移設先変更という難題に取り組む強い決意をアピールしたかったようだが、自身に「首相失格」の烙印を押すような異例の発言には窮地に追い込まれた重圧と危機感がにじんでいる。
首相発言は、自民党の谷垣禎一総裁が「がくぜんときた。暴言だ」と米紙を批判しつつ「原因が首相にあることも否定できない。政治の責任者として発言が軽い」と攻撃した場面で飛び出した。
首相が自席に戻ると、谷垣氏は「何ですか、それは。もっと使命感を持っていただきたい」と語気を強めた。《共同通信》
鳩山由紀夫代表(総理)は21日午後、国会内で行われた党首討論で、沖縄普天間基地の移設問題について「国民、沖縄の皆さん、新しい移設先である地元の了解、アメリカも理解、連立政権の了解もないと、話にならない。しっかり行い決着していく。5月末を変えるつもりはない」と、5月末までの決着への決意を改めて表明した。
また、昨年の総選挙で示された沖縄県民の意思は、辺野古の海を埋め立ててはならないということであり、現行案である辺野古沖の埋め立て案では、かえって工事が遅れ、解決が遠のき、日米安保、日米間の信頼を損なう結果となり、だからこそ、新政権として新たな案を模索して、普天間基地の危険性除去、沖縄の負担軽減に取り組んでいるとした。
さらに、先の党首討論で述べた腹案について、アメリカと交渉しており、アメリカの理解を得ることが必要なので、この場で移設先を言うわけにはいかないとした。
いずれも、谷垣自民党総裁とのやりとりで発言したもの。
また、公明党の山口代表の沖縄へ自ら行くべきだとの質問に、「当然のことながら現地の声を十分に聞く。その時期がきたらそうする」と答えた。《民主党ニュース》
鳩山由紀夫首相が21日夕、首相官邸で記者団に語った内容は、以下の通り。
「こんばんは」
――よろしくお願いします。今日の党首討論で、「海兵隊の抑止力は大きいから、沖縄から遠いところへ移設するのは適切でない」と発言したが、ではなぜ総選挙前に「最低でも県外、できれば国外」とおっしゃったのか。政権を取って、抑止力の考えに変化があったのか。
「抑止力の重要さ、これは前から認識をしていました。むしろ正確に、政権の中に入って、様々な情報というものを、理解をしていく中で、それが進化をしたと、そのようにとらえてください」
――徳之島に電話した滝野副長官の気持ちについて「副長官に聞いてほしい」とおっしゃったが、長官の指示で行ったことを、滝野さんの気持ちとなさるのはいかがか。うまくいった手柄は政治家、失敗した責任は官僚が取る、それが鳩山政権の政治主導なのか。
「そういうわけではありません。この件に関しては、平野官房長官が滝野副長官に指示をしたというふうに、うかがいました。従って、まあ、この件、当然事務方のトップとして滝野副長官にお願いをしていると言うこともありますから、平野長官がそのことを指示をして、徳之島で大集会をされましたから、その状況というものを聞かれたと、聞こうとされたというふうに私は理解をしています」
――滝野副長官の気持ちの問題ではないと思うが。
「ですから、平野官房長官です」
――総理は普天間基地移設問題に関して、ここまでマスコミの注目を集めることに疑問があると拝見するが、今日は「すべての政策に職を賭す」としつつ、普天間問題に関する進退判断は避けている。総理が言いだした問題で約束を守るかが、国民が鳩山政権を信頼できるかの試金石になっているという意識はお持ちか。
「はい、それだけに、この5月末までに、なんとしても、この問題決着をさせたいと、その思いでございます。これは私は、あの、谷垣総裁との党首討論でも申し上げました。もうある意味で、愚直にですね、簡単に、それならば辺野古に決めようと、12月に決めようと思えば、それは日米関係はむしろ、その直後は良好だったかも知れない。しかし愚直にそのことは、私は望ましいと思わなかったと。そして、新たな移設先というものを考えてきたということでございます。それだけに厳しい状況というものは、良く存じておりますけれども、沖縄の県民の皆さん方のご負担を何としても、少しでも和らげたいと、その思いの元で、今努力をしていると、それに尽きることでございます」
――自民党の舛添議員が離党、新党結成の動きを見せているが、新党結成の動きが止まらない中で、参院選に与える影響をどうお考えか。
「これは自民党さんも大変だなと、そのような思いはあります。しかし、こういうときだからこそ、参院選を考える前に、今、いかにして国民の皆さんのために、しっかりとした、あー、政治を行うかという原点を、見つめ直して努力をして参りたいと、その一言であります」
――今日の党首討論で、「私は愚かな総理かも知れません」とおっしゃった。国民からすると、普天間問題が混乱して不安、不満が募っている。その中で「愚かな総理」の真意を説明願いたい。
「この意味はですね、ワシントン・ポストがそのようにやゆをされたと、それをそのままいただいたわけであります。すなわち、愚直にですね、やはり沖縄の県民のみなさん方のご負担というものを、なんとしても少しでも、和らげたいと、いう思いがあったと。それから本当の意味で、あの、辺野古に決めたときに何も動かなくなってしまうことで、日米安保が守られるのかと、そのことの心配もあったと。むしろ愚直に、愚かかも知れないけれども、その思いを守りたいと。沖縄県民の皆さんのために尽くしたいという思いから、出てきた言葉であります。私は、しかしその愚直さを、むしろ今こそ生かさなきゃならないときだなと。簡単に考えればですね、ある意味で、昨年の12月に決着をはかろうと思えば、それは楽だったかも知れない。どんなに負担が、個人としては軽かったかも知れない。しかし、そのことで本当によいのかと。私は日米安保のためにも、むしろ愚かで愚直であるかも知れないけれども、県民の皆さんのことを思い、そして真の意味での、日米安保のことを考えたときには、むしろこの判断が将来正しかったということを、言って頂けるときが来るんじゃないかと、愚直にそのように考えています」
――総理
(秘書官=あと一問)
(総理立ち去る)
(秘書官=はいありがとうございました)《朝日新聞》
鳩山由紀夫総理(代表)は21日夜、官邸で記者の質問に答え、米軍海兵隊への認識に関して「抑止力の重要さは前から認識していた」と前置きしたうえで、「政権の中に入って様々な情報を理解していくなかでそれが進化した」とした。
また、普天間基地移設問題について、「5月末までに何としてもこの問題は決着をさせたい。谷垣総裁との党首討論でも述べた。簡単に12月の段階で辺野古に決めようと思えば、日米関係はその直後は良好だったかもしれない。しかし、そのことは愚直に望ましいと思わなかった。そして新たな移設先というものを考えてきた。それだけに厳しい状況は存じているが、沖縄の県民の皆さんのご負担を何としても少しでも和らげたいと、その思いのもとで今、努力をしているということに尽きる」と語った。
さらに、同日行われた党首討論で「私は愚かな総理かもしれない」と発言したことの真意を問われ、「愚直に、沖縄の県民の皆さんのご負担を何としても少しでもやわらげたいという思いがあった」と重ねて考えを示し、「辺野古に決めたときに何も動かなくなってしまうことで日米安保が守られるのかという心配もあった。むしろ愚直に、愚かかもしれないが、沖縄県民の皆さんのために尽したいという思いから出てきた言葉だ。愚直さをむしろ今こそ生かさなければならないときだ」と、改めて述べた。《民主党ニュース》
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【英会話のジオス】経営破綻、99教室を閉鎖
英会話学校大手のジオス(東京・品川)は東京地裁に破産手続きの開始を申し立て保全管理命令を受けたと21日、発表した。負債総額は約75億円。運営していた国内の計329施設のうち230カ所はジー・コミュニケーション(名古屋市)の子会社が継承、残りは閉鎖する見通し。会員約3万6800人のうち約2万9000人については従来の施設で引き継ぎ、閉鎖施設に通う約8000人については、ジー・コミュニケーショングループが運営する他の英会話学校などに振り向ける。《日経新聞》
【家電販売各社】3Dテレビの発売を前倒しで開始
ヤマダ電機、エディオンなど主要な家電量販店が21日、パナソニックの3次元(3D)テレビを先行発売する。パナソニックは発売日を23日としていたが、量販各社は既に商品を仕入れており、話題性の高さから前倒しして販売、商戦がスタートする。パナソニックは店頭価格を40万~50万円強と想定しているが、量販店各社は販売価格を明らかにしていない。《日経新聞》
【平野博文官房長官】会見
平野博文官房長官は21日午前首相官邸で会見を行い、日本時間で昨日夜、山崎直子・宇宙飛行機を乗せたスペースシャトル・ディスカバリー号が無事に米国ケネディ宇宙センターに帰還したことについて、「大役を果たされて喜ばしく思う」と国際宇宙ステーション(ISS)で15日間に及ぶ任務への労をねぎらった。ISSに滞在中の野口宇宙飛行士と協力して生活物資や実験装置の補給などの任務を果たされたことにもふれ、「今後とも日本人宇宙飛行士の活躍に期待するとともに、国際宇宙ステーションの可能性を最大限に引き出すよう努めていきたい」と抱負を語った。
次に普天間飛行場移設問題について、昨日滝野官房副長官が鹿児島県徳之島の3町長に平野官房長官との会談を電話で要請し、3町長から拒否されたことに関して、会談の目的を問われた平野長官は、「18日に徳之島で行われた島民集会の情報収集のため」と答えた。
さらに今後3町長との会談が実現する可能性については、「頑張れば可能性は十分にある」と5月末までの決着に向けて鋭意努力を重ねていくことを強調した。
同日午後の会見で平野長官は、会見の直前に行われた鳩山由紀夫総理(代表)と谷垣自民党総裁、山口公明党代表による党首討論の感想として、「普天間問題に対する総理の決意が述べられていたので評価する」と答えた。
また党首討論の中でも議題にあがった「5月末までに普天間飛行場移設問題の決着が図られるのかどうか」ということに対する記者団からの質問について平野長官は、5月末までに(移設先を)決めるということをそれぞれの役割において果たしていく考えを改めて表明した。《民主党ニュース》