平成5582日目

2004/04/20

この日のできごと(何の日)

【イラク日本人人質事件】2人が帰国

イラクで武装グループに拘束されていたジャーナリストの安田純平さん(30)=埼玉県入間市在住=と市民団体メンバーの渡辺修孝さん(36)=栃木県足利市出身=が20日午前、ヨルダンのアンマンからモスクワ経由で成田空港に到着した。

飛行機を降りた2人は疲れた様子はなく、渡辺さんは何度もガッツポーズを見せた。2人は空港内で報道陣に対し「ご心配をおかけしました」などと話し、関係者の支援に感謝を述べた。安田さんは「家に帰り、いただいた200件のメールにお礼の連絡をしたい」と話した後、「イラクに残る」と書かれた新聞を掲げ「残るとは言っていない」と説明した。

渡辺さんは同日午後、東京都内で記者会見し、自己責任を問われ「現地の調査活動に危険はあると考えていた。米兵に撃たれるなど、最悪、命を落とす覚悟だった。準備の甘さは否めません」と話した。同席した市民団体のメンバーは「政府や一部マスコミに謝罪論が沸いている。被害者を加害者のごとく扱う人権侵害だ」と述べた。《朝日新聞》

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【競泳・日本選手権】

アテネ五輪代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権第1日は20日、東京辰巳国際水泳場で男女各2種目の決勝などを行い、男子400メートル個人メドレーで三木二郎(東京SC)が4分14秒79の日本新記録で初優勝した。2位には田渕晋(コナミスポーツ)が入った。

女子400メートル自由形は山田沙知子(コナミスポーツ)が4分7秒62で6連覇を達成し、自己ベストを大幅に更新した柴田亜衣(鹿屋体大)が2位。同400メートル個人メドレーは天野美沙(神奈川・桐蔭学園高)が4分43秒72で初優勝。

三木、田渕、山田、柴田、天野は日本水連が設定した派遣標準記録突破で2位以内の条件を満たし、アテネ五輪代表入りを決めた。

男子400メートル自由形は松田丈志(中京大)が初優勝したが、派遣標準記録突破はならなかった。

同100メートル平泳ぎ準決勝で、世界記録保持者の北島康介(東京SC)は1分0秒99で泳ぎ、全体の1位で21日の決勝に進出した。《共同通信》

【和歌山毒物カレー事件】控訴審

4人が死亡し、63人がヒ素中毒になった1998年7月の和歌山市の毒物カレー事件で殺人罪などに問われ、2002年12月に一審和歌山地裁で死刑を言い渡された林真須美被告(42)の控訴審初公判が20日、大阪高裁(白井万久裁判長)で開かれ、約1年4カ月ぶりに被告が法廷に姿を現した。

弁護側は、254ページに及ぶ控訴趣意書の要旨を朗読。「ヒ素が混入されたとされる民家ガレージに被告が一人でいたとする証言は信用できす、ほかに犯人がいる可能性がある」などと無罪を主張した。

真須美被告は、一審の初公判で事件への関与を全面否定した後、一貫して黙秘を通してきたが、弁護側は同日、被告人質問を申請し採用された。次回期日の6月18日から複数回にわたり被告人質問が行われる。真須美被告は自ら無罪を主張す方針。

閉廷前に白井裁判長は「強制するわけではないが弁解を信じてもらいたいならできるだけ裁判所の質問にも答えてほしい」と被告に語りかけた。

控訴趣意書で弁護側はまず、カレー鍋と被告周辺から検出されたヒ素を同一とした鑑定について「資料の保管状況がずさんで信用できず、証拠能力がない」と主張。被告がインタビューを受けたテレビ番組のビデオテープを一審判決が証拠としたことについても「報道機関の表現の自由を侵害した」と批判した。

さらに「仮に被告が犯人であったとしても殺意はなかった」と主張。死刑は重すぎると述べた。

一方、検察側は「鑑定内容や、被告が一人でいたところを目撃した住民の証言は十分信用できる。被告はヒ素の毒性を認識しており、殺意はあった」として、被告の控訴棄却を求めた。

ぎっしり埋まった傍聴席に一瞬、驚いたような表情を見せ、すぐいつもの笑みを浮かべた。一審和歌山地裁判決後、1年4カ月ぶりに真須美被告が法廷に姿を見せた。遺族や被害者は、被告の後ろ姿をじっと見据えた。

真須美被告は、ベージュ色のパンツスーツに水色のシャツ姿。一審判決時より少しやせたが、右横の髪をゴムで結わえ若々しい印象。しっかりした足取りで入廷した。

「名前は」。白井万久裁判長に問われ、高い声で「林真須美です」。「拘置所を出たら住むところはどこか」と聞かかれ「分かりません」。はきはきとした口調で答える。

弁護団が控訴趣意書を朗読する間は、被告席に座り真剣な表情でファイルした資料を目で追った。時折、鉛筆でメモを取るが、落ち着かない様子で首を回したり、髪をかき上げる場面もあった。

1998年の一審初公判で事件への関与を全面否定した後、黙秘を続けていた真須美被告が、20日から大阪高裁で始まった控訴審の中で、事件について口を開こうとしている。突然の黙秘撤回に、事件の舞台となった和歌山市園部の遺族や被害者の思いは複雑だ。

「話すなら和歌山で話してほしかった」。夫の介護のため大阪での傍聴をあきらめた被害者の女性(71)は悔しさをにじませる。真須美被告を「激高」させ、それが犯行の背景にあったと検察側に指摘された主婦(47)は、「被告が私の言動に腹を立てたと話したとしても受け止めようと思う。真実だったら話せばいい」と言う。動機を認定しなかった一審判決で肩の荷が下りたが、「できることなら早く忘れたい」と思い続けてきた。「遺族はもっとつらいはず。一生をかけても見届けたい」と誓い、この日の控訴審初公判も傍聴した。《共同通信》

【防衛庁・古庄幸一海上幕僚長】集団的自衛権「認めるべき」

防衛庁の古庄幸一海上幕僚長は20日の定例記者会見で、自衛隊の国際貢献活動が将来増えることを前提とした上で、集団的自衛権を認めるのが「当然だ」との見解を示した。自衛隊トップが憲法上の問題にかかわる見解を明らかにするのは異例。政府は「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」としており、今後、論議になるとみられる。

古庄海幕長は19日、東京都内で行われた日本外国特派員協会の講演でも、自衛隊が国際社会で活動する場合の今後の解決すべき課題として、集団的自衛権の問題を挙げていた。

古庄海幕長は集団的自衛権を容認すべき理由として「今の法体系の中で任務が決められればわれわれはやるが、それでは、国際的に十分な活動ができない」と説明。その上で「そういう問題が解決されれば、他国の海軍と同じコアリッション(有志連合)の一員として任務ができ、柔軟に対応ができる」と述べた。

ただ、「現時点では与えられた任務や行動の範囲で不都合があるとは判断していない」とも説明。「国際情勢の変化に従って、必然として出てくる問題だと認識している。政治に物申すことはみじんも考えていない」と付け加えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の野田佳彦国対委員長は20日の代議士会で、年金制度改革関連法案をめぐり、公聴会日程の採決阻止のため衆院厚生労働委員会で与党と“肉弾戦”を演じたことについて「(参加議員数は)最も多い時で57人。最後まであきらめずに戦った」と強調。さらに「おかげさまで22日の公聴会という暴挙は阻止できた。大きな成果だ」と胸を張った。ところが、党内外からは「時代遅れの戦術」との批判が上がっているだけに、苦しい“勝利宣言”。《共同通信》

【小泉純一郎首相】イラク統治、米主導の限界示唆

小泉純一郎首相は20日夜、東京都内のホテルでの財界人らとの会談で、イラクの治安悪化を受けて米国主導の占領統治は限界にあるとの認識を示唆し、予定通り6月にイラク人へ主権移譲する必要があるとの見解を表明した。

6月に米国で開かれる主要国首脳会議(シーアイランド・サミット)で、イラクの民主化プロセスに向けて国際協調体制の再構築を確認すべきだとの考えを示した。

米国が国連主導を受け入れるよう方針転換したのを受け、政府としても国際協調に比重を置く考えを示したとみられる。

出席者によると、首相は「各国は米国がイラク駐留をきちんとしてもらわないと困ると思っている。米国色を消し、米国の私利私欲のためでなく、イラクのために駐留しているというふうに進めていくことが大事だ」と強調。「次のサミットは大事だ。(米英主導の占領統治に)反対しているフランス、ドイツを含めて参加国がイラクのために民主的政権をつくることが大事だと意思統一する場になる」と述べた。

首相は「イラク人が自分たちで治める気持ちを持たないと、国連主導で(イラク暫定)政権をつくっても難しいかもしれない」とも言明した。《共同通信》

【イラク情勢】

スペインからの報道によると、イラク中部ナジャフに駐留していたスペイン軍兵士260人が20日、マドリードの空港に到着し本国に帰還した。任期終了に伴うものだが、同国のボノ国防相は「既に撤退プロセスが始まった」と述べており、スペイン軍の事実上の撤退第一陣となった。

サバテロ新政権のイラク撤退方針を受け、スペインが指揮していた、スペイン語圏の中米ホンジュラスやドミニカ共和国も部隊の早期撤退を相次いで決定。米国主導の「有志連合」への波及は避けられない見通しだ。

パウエル国務長官は19日から20日にかけて、イラクに派兵している計13カ国の首脳らと電話会談した。「同盟堅持」を訴えるのが目的とみられる。対象はタイやウクライナなど「治安情勢に不安を抱えている国」(政府高官)だった。

ブッシュ大統領も20日、ニューヨークで開かれた共和党の選挙集会で「断固とした姿勢を保ち、有志連合の結果を続けなければならない」と強調した。

約1300人のスペイン軍兵士は4カ月間の任期終了に伴い、交代要員の到着を待って順次帰国する予定だった。サパテロ首相による18日の早期撤退発表を受け、ボノ国防相は19日、6−8週間以内の撤退完了を表明。交代要員の追加派遣も中止される見通しで、イラク駐留のスペイン軍は撤退計画に従って順次帰還する予定。《共同通信》

米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は20日、米国防総省がイラク駐留米軍について、現在の13万5000人態勢維持や7月以降のさらなる増強に備え、新たな派遣計画案を策定したと報じた。

ブッシュ大統領は11月の大統領選までに米軍を大幅に縮小し、順調なイラク復興を「実績」に掲げる再選戦略を描いていたが、治安悪化やスペイン軍など「有志連合」の撤退など誤算続きで、計画の練り直しを余儀なくされた。イラク問題は再選に向けたアキレスけんになりかねない。

同省はイラク情勢悪化を受け、米兵約1万人の駐留期間を90日延長し、一時的に13万5000人態勢としたが、これら米兵の交代要員などについて計画案を策定した。

マイヤーズ統合参謀本部議長は20日の上院軍事委員会で、イラク人治安部隊が装備、訓練の両面で十分水準に達するには今年いっぱいかかるとの見通しを示した。

米国防総省は6月末の主権移譲後、新生イラク軍や国境警備隊などイラク人の部隊に主要な治安維持を任せる計画だったが、見直しを迫られている。米中東専門家の中には、5年から10年は大規模な米軍駐留が必要との予測もある。《共同通信》

【韓国】脱北者がラジオ発信

韓国に亡命した北朝鮮脱出住民が、人権問題など北朝鮮の実情を知らせるために、ソウルでインターネット上のラジオ放送局「自由北韓(北朝鮮)放送(http://www.freenk.net)を20日、開局した。

既に15日に試験放送を実施。北朝鮮脱出者の視点で番組を編成、毎日午後8時に約1時間の放送を更新し、インターネット上で聴取できるようにした。

プログラムは北朝鮮や南北関係のニュース、脱出者の手記の紹介、韓国へ亡命した黄長燁元朝鮮労働党書記の「民主主義の哲学講義」などで構成、北朝鮮住民の啓蒙を促す狙いもある。開局に必要だった約3000万ウォン(約300万円)は、脱出者の募金で準備した。

二人の女性アナウンサーも脱出者で、北朝鮮住民に違和感がないよう北朝鮮の口調で語り掛ける。うち一人は朝鮮労働党の咸鏡北道委員会の宣伝部で約10年間、アナウンサーを務めたベテラン。北朝鮮ではまだインターネットがそれほど普及していないが、いずれは北朝鮮住民の多くがインターネット上で放送を聞くことを期待している。《共同通信》

【北朝鮮・金正日総書記】中国指導部と会談

中国を訪問している北朝鮮の金正日総書記は20日、北京で江沢民中央軍事委主席、温家宝首相と会談したもようだ。中国からの食糧、エネルギー支援を含めた両国の協力強化を確認したとみられる。

金総書記が乗ったとみられる車列は同日午前、宿泊先の釣魚台迎賓館から出発した。消息筋によると、人民大会堂で江主席と会談、伝統的な両国の友好関係を確認し、朝鮮半島の安全保障問題を中心に意見交換したもようだ。

温首相との会談では、北朝鮮が進めている経済改革が中心テーマになったもようだ。食糧やエネルギーの支援のほか、中国が国策として取り組む東北三省の振興策と北朝鮮の経済改革との連携も話題になった可能性がある。

金総書記はこのほか、20、21の両日、中国指導部との会談の合間を縫って情報技術(IT)産業が集中する北京の中関村や、北京市房山区のモデル農村も見学するとみられる。

ただ、中国外務省の孔泉報道局長は同日の定例会見で、金総書記訪中について「(私に)権限がなく確認はできない」と述べ、訪問していることの事実確認すら避けた。中朝は依然、金総書記訪中をベールに包んでいる。金総書記が帰国した後に両国が発表する見通し。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキースの松井秀喜外野手は20日シカゴのホワイトソックス戦で2打数1安打3四死球だった。5試合連続安打とし、押し出し四球で1打点も挙げた。高津臣投手は1失点。ヤンキースは11−8で打ち勝った。

マリナーズのイチロー外野手はアスレチックス戦で3打数無安打、1盗塁。チームは2−1で2試合連続のサヨナラ勝ちを飾り4連勝。

メッツの松井稼頭央内野手はエクスポズ戦で4打数1安打2三振だった。

ドジャースの石井一久投手はロッキーズ戦に先発したが、4回8安打7失点と打たれ今季初黒星。パドレスの大塚晶則投手はジャイアンツ戦で打者4人を完ぺきに封じて勝利に貢献した。カージナルスの田口壮外野手はアストロズ戦に途中出場し、1打数無安打だった。チームは5−3で勝った。《共同通信》

【この日の民主党】

[参院厚労委]山本、朝日議員、診療報酬めぐる汚職構造を追及

参議院厚生労働委員会で20日、日本歯科医師会の汚職事件をめぐる集中審議が行われ、民主党・新緑風会の山本孝史、朝日俊弘両議員が質問に立った。

山本議員は「日本歯科医師連盟による自民党の特定の政治家への政治献金によって政策がゆがめられたとの疑惑があるが、大変な事態」との認識を表明。かかりつけ歯科医初診料をめぐり日歯連の臼田会長からわいろを受け取ったとされる旧厚生省出身で中央社会保険医療協議会(中医協)委員だった元社会保険庁長官の下村健容疑者が、実際にこの問題を議論した中医協基本問題小委員会で突出して頻繁に発言している実態を明らかにした。

その上で山本議員は厚生省保険局長、社会保険庁長官を歴任し、保険や診療報酬に精通していた下村容疑者が支払い側と診療側の調整役を担い、厚労省も重用したのではないかとの考えを示し、「厚労省にも責任がある」と指摘。これに対し坂口厚労相は「元官僚であることは間違いないが、支払い側の代表として発言しただけ」とし、厚労省の代表ではないとした。

山本議員は医療政策決定の場である中医協が贈収賄事件の舞台となったことを重く受け止め、厚労省が「決定過程の透明性を確保する優れた仕組み」とするのに対し、「そうした認識を到底持ち得ない」と否定。真相究明に向け星野中医協会長の参考人招致を求めた。

朝日議員は、中医協のあり方について質問。まず、診療側委員に日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の代表が選任されていることなどを取り上げ、「個人開業医中心の時代に沿った構成になっている。しかしこんにちでは、病院医療が中心であり、しかも提供されているのはチーム医療が多い。考え直す必要があるのではないか」と指摘した。

また朝日議員は、診療報酬の決定に関して中医協が一手に権限を握っている現状について、「ある種の聖域性を解きほぐす必要がある。任務を明確かつ限定的にした方がいい」と提起。坂口厚労相も、「聖域という感じになっていることは事実。医療費が30兆円という額にまで大きくなり、さらに膨らんでいく中で、(診療報酬の決定に)国会がどう関与するのか、検証をどうするのか、決めた理由を科学的に説明できるようにする必要がある、という指摘は正論だ」と述べた。

[衆院厚労委]永田議員、日歯連改革の必要性を指摘

衆議院厚生労働委員会で20日、歯科医師の診療報酬改定をめぐる汚職事件について集中審議が行われ、民主党の永田寿康議員が質問に立った。

永田議員は冒頭、「わいろの受け取り側と支払い側の問題があるはず。しかし与党だけで決定された委員会の運びで、参考人は受け取り側だけが呼ばれ、支払い側は一切参考人招致されていない」と批判。また与党議員の質疑では受け取り側である中央社会保険医療協議会(中医協)の改革にしか言及せず、日本歯科医師会(日歯)の政治団体である日本歯科医師連盟(日歯連)の改革が議論されていない点を問題視し、「きわめて偏った意見だ」と指摘した。

永田議員はこの事件に関してどこに改善点があるか質したのに対して坂口厚労相は中医協委員のメンバーの人的質、組織のあり方、専門性が高いこと等を挙げた。これに対して永田議員は「原因を3点にしか求めないのは問題」と指弾。支払い側の問題、金権体質丸だしの政治活動をする日歯連の改革の必要性を重ねて指摘した。

永田議員は、かかりつけ歯科医初診料は医師並みの高い診療報酬を得られる一方、適用条件が厳しかったため、日歯連の臼田会長らが、旧厚生省出身で中医協委員だった元社会保険庁長官の下村容疑者らに適用条件の緩和への働きかけを依頼し、わいろを提供したとされる問題をめぐり、旧厚生省出身者が中医協へ及ぼす影響を配慮しての委員任命であったか任命権者としての認識を坂口厚労相に質した。しかし坂口厚労相は「推薦を受けて任命した」と責任回避の答弁を繰り返した。

また、参考人として出席した中医協の星野会長に対し、下村容疑者らが歯科医側に有利な発言をし、政策として決定されるに至ったとされる容疑について事実を質したが、「まったくそのような形跡があったとは思わない」などと答弁した。

[衆院法務委]民主党提出の刑事訴訟法改正案を審議

衆議院法務委員会で20日、民主党の河村たかし議員らが提出した刑事訴訟法改正案の趣旨説明と質疑が行われた。

改正案の内容は(1)被疑者の取調べなどで弁護人の立会いを認める(2)被疑者の取調べ状況などの録音・録画を義務付ける(可視化)(3)権利保釈の除外事由を制限する(4)自白の証拠能力を制限する、の4点。

趣旨説明に立った河村議員は、名古屋刑務所事件を例に挙げながら「威迫的、誘導的な取調べを受けて事実と違う供述をしたり、保釈が自白の取引に使われることのないよう、法制度の整備が求められている」と提起。また小宮山洋子議員の質問に対する答弁では、辻恵議員が「密室での取調べによる自白偏重主義で刑事裁判が運営され、多くの冤罪事件の温床となっている。弁護人立会い、可視化で密室での取調べをなくすことができる。弁護人立会い制度は世界の常識であり、日本は国際的に批判されている」と主張。中村哲治議員は「録音・録画ができれば被疑者の権利が守られ、自白調書の任意性、信用性をめぐる証拠調べの迅速化に有効だ」とし、山花郁夫議員は「原則として保釈の請求があれば認めるべき」などと答弁した。

[衆院本会議]藤田議員、イラク人質事件対応、自衛隊撤退を質す

衆議院本会議が20日午後開かれ、イラク人質事件に関する川口外相の報告を受けて、民主党から藤田幸久国際局長が質問した。

藤田局長はヨルダンのアンマンで民主党現地対策本部として活動したことを踏まえ、今回の人質解放の最大功労者はファルージャを中心とする地域住民だとして「皆さんのおかげだと確信しています。深くお礼申し上げます」としてから質問。犯行グループを「テロリストと見ているのか、それとも米軍に対する抵抗活動か」と質した。これに対して福田官房長官は「彼等をどう呼ぶか、位置付けは困難」と答え、小泉首相がテロリストと呼んだことには触れなかった。

また、イラク全土は戦場と化しているとして、非戦闘地域規定、自衛隊の撤退について質問。福田長官は「非戦闘地域でなくなれば任務終了。サマワでテロの可能性は否定できないが、(イラク特措法)の条件を満たさなくなったとは考えない」と強弁した。

さらに藤田局長は、イラクの復興・安定には国連主導だけではなく、「アラブ諸国、フランス、ドイツ、ロシアなどが実質的に関わる体制が不可欠」と質した。福田長官は「一致協力していくことが重要」と一般的にのみ答え、イラク戦争に反対した各国の関与には触れなかった。

[常任幹事会]山形、大分で参院選候補擁立決める

民主党の常任幹事会が20日、国会内で開かれ、冒頭挨拶で菅直人代表はイラク邦人拘束事件について「拉致された5人が無事解放されて大変良かった。アンマンにいち早く行き、活発な情報活動や個人的人脈で働きかけをした藤田(幸久)国際局長が現在の地元情勢に基づいて本日、衆院本会議で質問する」と述べるとともに、国会情勢については「年金が審議に入ったばかりなのに公聴会をセットしようとした与党の行動をわれわれが一致結束してはねのけることができて良かった。今日から日歯疑惑の集中審議などがあるが、前向きに対応したい。年金は審議に入ったばかりであり、しっかり議論することが必要なことは誰の目にも明らかだ」と年金関連法案をめぐる政府・与党の対応を批判。さらに統一補選について「3つとも勝ちたい。負けられない戦い、勝てる戦い、これに勝てれば日本が変わる戦いに最大限のご努力をお願いする」と強調した。

続いて、藤田国際局長から「イラク邦人拘束事件対策本部」ヨルダン派遣団の活動報告がなされた後、(1)日歯疑惑追及本部の構成(本部長=岡田克也幹事長、事務局長=永田寿康衆院議員)(2)党改革推進委員会中間報告(3)次期参院選公認候補、などが承認・決定された。《民主党ニュース》



4月20日 その日のできごと(何の日)