平成1976日目
1994/06/06
この日のできごと(何の日)
【ノルマンディー上陸作戦】50周年記念式典
第二次世界大戦の行方を決めた連合軍ノルマンディー上陸作戦の50周年を記念する式典が6日、作戦に参加した14カ国の元首、首脳が参加して激戦地のオマハビーチを中心に繰り広げられた。
まずクリントン米大統領が米レンジャー部隊が活躍したオック岬を訪問し「この地で戦った人々のおかげでその後、50年間自由が続いた」と演説。この後、大統領はミッテラン・フランス大統領とともにユタビーチでの式典に臨んだ。
一方、エリザベス英女王は王室のメンバーらとともにバイユーの英軍墓地を参拝。戦死者を悼み、平和を希求する祈りをさげた。
各国元首は午後2時45分(日本時間同9時45分)からオマハビーチで、ミッテラン大統項主催の中央式典に顔をそろえ「欧州に自由と民主主義を復活させた日」を記念。クリントン大統領はこの後、約1万人の米兵が眠るコルヒルの米軍墓地を訪れ、今回の欧州歴訪の核心となる演説を行う。
英女王、米大統領らは5日夜に、王室ヨットのプリタニアや米空母ジョージ・ワシントンに分乗してノルマンディー海岸に向けて出発。フランス軍を中心とする各国のパラシュート部隊が降下して50年前のDデー(作戦決行日)を象徴的に再現する。
欧州東部戦線でのスターリングラード(現ポルゴグラード)の戦い、太平洋でのミッドウェー海戦とともに第二次大戦の天王山となった同上陸作戦は1944年6月6日に決行され、当日だけで約15万5000人が上陸した。連合軍は8月にパリを解放、さらにベルギー、オランダなどに転戦し、約11カ月後にナチス・ドイツが降伏した。《共同通信》
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【関西国際空港】空港島での業務開始
関西国際空港株式会社(服部経治社長)が6日、関西国際空港の旅客ターミナルビルに隣接する新本社で業務を開始した。開港まで3カ月を切ったこともあり、空港会社の職員は真新しいオフィスに到着すると、慌ただしく仕事に取り掛かった。《共同通信》
【中国・西安】旅客機が墜落、160人死亡
中国民用航空総局によると、中国西北航空の西安発広州行きツポレフ154旅客機が6日朝、西安空港を離陸した直後に墜落した。西北航空当局者などによると、乗客146人、乗員14人の計160人が搭乗、新華社などによると、全員の死亡が確認された。中国では過去最悪の航空機事故となった。乗客には外国人9人、香港籍3人、台湾籍2人が含まれていたが、北京の日本大使館によると日本人は乗っていなかった。
中国民航総局によると同機は午前8時12分(日本時間同9時12分)ごろ、空港を離陸、8分後に連絡を絶ったという。墜落の際に爆発したかどうかなど詳しい状況は不明で公安当局などが調査中だとしている。
中国で航空機事故が公表されるようになって以来、これまでで最悪の事故は1992年11月、142人が死亡した桂林の南方航空機墜落だったが、今回はそれを上回る規模。《共同通信》
【羽田孜首相】ゼネコン不祥事「遺憾」
衆院予算委員会は6日、ゼネコン汚職に関する集中審議を行った。審議の冒頭、中井法相と法務省の則定刑事局長が捜査の報告を行ったのを受け、羽田首相は「疑惑が深いものだったと報告であらためて思い知らされた。公共工事が談合で進められていることに問題があり、信頼性、透明性がなければならない。相次ぐ不祥事は遺憾だ」と述べた。
首相は政府の対応として①談合など不正一掃のため一般競争入札の本格導入などを着実に実行する②政治資金を含めた政治改革法が成立しており、この機会に公共工事に政治が絡まないようにする転機とするーことを挙げた。《共同通信》
【政界談話室】
○…民社党の次期委員長に内定している米沢書記長は6日、翌日からの党大会の運営方法を話し合う都道府県連代表者会議で「連立政権に参加して初めての大会であり、大会を乗り切ることが注目を集めている」と協力を要請。さらに統一会派「改新」問題にも触れ「事件について言いたいことがあるかもしれないが、(大内)委員長に対する意見はまろやかに、慎重にお願いしたい。その他の案件で私をぼろくそに言ってもらって結構」と、次期委員長としての気配りと余裕を示した。改新問題では米沢氏の責任を指摘する声もあるだけに、大会終了まで余裕が続くかどうか。
○…自民党の橋本政調会長はこの日、来日中のフジモリ・ペルー大統領を都内のホテルに表敬訪問し「昨年3月のペルー訪問で持っていこうと思ったが、忘れてしまったものです」と言いながら富士山の切手アルバムをプレゼント。さらに先ごろ、英訳された自著「ビジョン・オブ・ジャパン」も贈呈し、大統領も「橋本氏の尽力には感謝しています」と応じた。橋本氏は会談後、記者団に「運輸大臣経験者としてペルーの観光問題についてご意見申し上げた」と説明。政策、外交に強い“野党”のプライドを見せていた。《共同通信》
【北朝鮮核疑惑】中国、制裁反対を主張
国連安全保障理事会の5常任理事国は6日午後、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核疑惑をめぐる制裁決議を含めた安保理の対応について本格的な会議を始めた。協議では中国が「平和的な対話による解決」を主張し、現段階での制裁措置に反対するなど、5常任理事国間の足並みが一致せず、安保理の全体会合にかける決議案の作成までには至らなかった。
英国のハネー国連大使は「制裁の概念や段階的拡大について協議した」と述べ、常任理事国の間で制裁の目的や段階的な制裁強化の方法など、基本的な内容について協議している段階であることを認めた。オルブライト米国連大使は「数日で案はできる」と述べ、5常任理事国間の交渉の後、今選中には決議案の作成を終えたいとの期待を表明した。
一方中国の陳健次席大使は記者団に「制裁の決義はない。対話による解決が可能である間は制裁を検討すべきでない」と指摘して制裁反対を強調、拒否権の発動も辞さない構えで4常任理事国の制裁論議にブレーキを掛ける考えを鮮明にした。《共同通信》