平成2945日目
1997/01/30
この日のできごと(何の日)
【オウム真理教・松本智津夫被告】第23回公判
オウム真理教松本智津夫被告(41)=教祖名麻原彰晃=は30日、東京地裁で開かれた第23回公判で、地下鉄サリン事件の証人尋問中に「認否をしたい」「井上嘉浩(被告)が主犯」「こんな裁判意味がない」などと、阿部文洋裁判長の制止を無視して何度も発言を繰り返したため、退廷させられた。松本被告に対する退廷命令は井上被告らの反対尋問があった昨年11月の第14回、第17回に続き3度目。
この日の公判は午前10時すぎに開廷。地下鉄事件でサリンを鑑定した警視庁科学捜査研究所第二化学科の安藤皓章科長の検察側主尋問が始まったが、松本被告は開廷直後から前回公判と同様に座ったままでつぶやき始めた。
阿部裁判長は「静かにしなさい」「退廷させますよ」と何度も注意したが、松本被告は「井上嘉浩が主犯ですべて動かしたのに、なぜほかの人が逮捕されるのか」などに続けて「阿部文洋先生のステージでは駄目だ」「検事総長と話したい」「退廷させてください」と発言を繰り返した。
さらに「弁護団も一緒だ」「誤解がかなりある」と国選弁護団も批判し、発言は約40分間に及んだ。松本被告の退廷後も証人尋問は続行され、安藤科長らは地下鉄車両内に残っていたサリン袋を鑑定した経緯などを詳述した。《共同通信》
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【JT】たばこを4月から値上げ
日本たばこ産業(JT)は30日、消費税率の引き上げに伴い4月1日からマイルドセブンなどの紙巻きたばこ計23銘柄を、一箱当たり10円値上げすることを決め、大蔵省に認可申請した。複数銘柄を一斉に値上げするのは昭和61年以来という。
日本のたばこ販売量の約10%を占めるマイルドセブン、ハイライト、セブンスターなどは220円から230円に、マールボロは250円から260円になる。
JTは「平成8年3月期(7年度)の販売量で試算すると、消費税率の2%引き上げで約550億円の負担増となり、吸収は困難として、負担増分にほぼ見合う増収が得られるように9年度の需要変動予測を加味して試算。取り扱い118銘柄のうち、最も販売量の多いマイルドセブンなど23銘柄を各10円値上げすることにした。
値上げ幅を一律10円としたのは、同社がたばこ販売額の約半分を自動販売機で売り上げており、自販機は一円単位の値上げ調整が難しいためとしている。
同社は「値上げによる需要変動予測を基に計算すると、据え置き分も含めた全銘柄の加重平均値上げ率は1.93%になる」と説明。便乗値上げではないことを強調したが、今回の値上げで消費税の負担増分を超える増収が発生した場合の対応については「消費者への還元などは考えていない」としている。《共同通信》
【ナホトカ号重油流出事故】
金沢沿岸の油帯 ロシアタンカー「ナホトカ」の重油流出事故で30日、石川県内では珠洲、輪島市や富来町など8市町で油の回収、搬出作業が行われた。金沢や松任市、美川町の沿岸では油粒の再漂着も確認された。 一方、金沢市の粟崎から専光寺帯では幅50センチの帯状の油が打ち上げられ、美川町の平加、小舞子海岸や松任市でも油粒が見つかった。県内各漁場で一時引き揚げていた定置網は30日までに、半数の17ケ統が再設置された。
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石川県志賀町の北陸電力志賀原子力発電所では30日、高波で破損した3本のオイルフェンスの改修と新フェンスの設置が予定されていたが荒天のため作業には至っていない。《北國新聞》
【政界談話室】
○・・・亀井静香建設相は30日午前の参院予算委員会で、自民党の片山虎之助氏から公共投資を積極的に行うべきだと求められ、「さすが参院の良識(派)だなあと思いました」と最大級の賛辞。さらに「国民の富を飲んだり食ったりに使っていいのか」として、減税継続で個人消費を刺激すべきだとする新進党の主張を批判しながら「公共投資は社会資本の整備と景気下支えに大きな効果がある。一石二鳥の予算だ」と平成8年度補正予算案の経済効果を強調した。これには、野党席から「二人の質疑は完全に出来レースだ」との声も出る始末。
○・・・新進党の中野寛成国対委員長は記者会見で、補正予算案が衆院を通過したことについて「反省点は、三日間の審議期間を事前に予算委理事会で決めてしまったことだ」と分析、「与党がこれを逆手に取って強行開会、強行採決をした。これでは国会は形がい化してしまう」と猛反発した。さらに、中野氏は今後の対応についても、「前もって数日分の(委員会審議)日程を決めることはしない」と言明した。今回は与党側の国会戦術が一枚上手だったとの指摘もあり、悔しさがありあり。《共同通信》
【在ペルー日本大使公邸占拠事件】
橋本首相、事件解決協力を各党に要請
橋本龍太郎首相は30日夜、首相官邸で与野党の党首と相次いで会談し、カナダ・トロントでのペルーのフジモリ大統領との会談を前に「人命尊重を第一に、テロに屈することなく、平和的に解決を目指す」との大使公邸人質事件に臨む日本政府の立場をあらためて説明し、協力を求めた。各党党首も了解した。
首相はそれぞれの会談で、保証委員会が設置され、犯人グループとの交渉が重大な時期に差し掛かっている状況を説明した。これに対し小沢一郎新進党党首は「首相の判断、政府の責任で対応してもらう以外にない。忌憚のない会談をしてほしい」と強調。鳩山由紀夫民主党代表は「武力行使ではなくあくまで平和的解決を目指してほしい」と述べた。
首相は首脳会談に臨む詳細な対応方針についても説明したもようだが、記者団に「大統領との会談の前にあなた方と話すと交渉にならない」と述べ、内容は明らかにしなかった。《共同通信》
フジモリ大統領、人質家族招く
日本大使公邸人質事件をめぐる橋本龍太郎首相との首脳会談を前に、ペルーのフジモリ大統領は30日夕(日本時間31日午前)、大統領府に人質72人全員の家族を招待した。このうち「43人の人質の妻」同府)が招待に応じ、大統領は首脳会談に臨むペルー政府の立場などを説明した。参加者には日本人や日系人の家族が含まれていた。
カナダのトロントで2月1日午前(日本時間同日深夜)首脳会談を行う大統領は「事件は今、厳しい状況だが、トロントへ行く前にみなさんと会い、感じていることを(聞いて)心に留めて、おきたかった」とあいさつ。人質の家族の訴えに耳を傾ける姿勢を示したが、家族側からの質問など会合の詳細は公表されていない。大統領は31日、カナダに向けて出発する。
大統領はまた「みなさんが50日間近く過ごしてきた不安を共にしたかった。橋本首相と(会談で)両国の立場が同じであることを確認、最も適切な結果を求める」との決意を表明した。
一方、公邸にはこの日もシプリアニ司教、ミニグ赤十字国際委員会ペルー事務所代表が入った。公邸周辺のペルー国家警察は同日、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)に心理的圧力をかけるため、午前1時を皮切りに空襲警報のようなサイレンとペルー陸軍の勝利の歌を数回流したほかは、ほぼ通常の警備を敷いた。《共同通信》