平成4401日目
2001/01/25
この日のできごと(何の日)
【河野洋平外相】横領容疑で外務省元室長を告発
外務省元室長による機密費流用疑惑で河野洋平外相は25日、要人外国訪問支援室の松尾克俊元室長(55)が「公金」約3億1000万円を銀行口座に蓄積し、約5400万円を横領したとする調査結果を明らかにした。出処は首相官邸で受け取った内閣官房機密費としたが、外務省から官邸に「上納」される外交機密費との関係は明らかにせず「個人の犯罪」と位置付けた。
同日付で元室長を懲戒免職とし、業務上横領容疑で告発。河野外相は自らを含む外務省幹部計16人の減給など処分も発表した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【東京地裁】女児11人にわいせつ行為、36歳カメラマンに無期懲役
東京都練馬区を中心に11人の女子児童を襲ってわいせつな行為をしたり現金を奪ったりしたとして強盗強姦や強制わいせつ致傷などの罪に問われたフリーカメラマンA被告(36)に対し、東京地裁は25日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
木村烈裁判長は「年端のいかない児童の心に残した傷は極めて深く、将来に及ぼす影響も計り知れない」と指摘し、「性的非道の限りを尽くした犯行は、同年齢の児童やその保護者に強い不安感を抱かせるもので、模倣性のある犯罪であることも軽視できない」などと述べた。《朝日新聞》
【トヨタ自動車】初の500万台超
トヨタ自動車など国内自動車メーカー5社が25日発表した2000年の生産・販売・輸出実績によると、国内に加え北米での販売が好調だったトヨタの世界販売台数が前年比9.5%増の518万524台と初めて500万台を超えた。また1999年に本田技研工業に生産台数で抜かれた日産自動車は海外生産を大幅に伸ばし、本田を抜いて2位に返り咲いた。
各社とも海外生産を強化し、全社が前年実績を上回った。国内生産は日産、三菱自動車工業、マツダが減らした。《共同通信》
【フィリピン】国防相が辞意表明
フィリピンのアロヨ大統領は25日、執務開始後初めてマラカニアン宮殿(大統領府)で内外記者と会見、政権交代の立役者といえるメルカド国防相が辞意を表明したことを明らかにした。大統領は「まだ(辞表を)受理していない」と述べたが、任命済みの閣僚が顔をそろえた会見場に国防相は姿を見せず、辞任は決定的だ。
国防相はレイエス軍参謀総長とともに、土壇場でエストラダ前大統領に反旗を翻し、アロヨ政権成立を決定付けた。大統領は就任後、早々に国防相の留任を決定、軍の全面支援を得ていることをアピールしていただけに、今回の辞任は政権安定に打撃となりそうだ。
国防相はもともと、エストラダ派とみられており、最終段階で寝返ったことに、政権内右派や軍右派の双方から批判を受け、板挟みになっていた。《共同通信》
【この日の民主党】
「きわめて不十分」外交機密費流用疑惑報告書で伊藤NC大臣が談話
外務省の元外国訪問支援室長による外交機密費私的流用疑惑に対する報告書が25日に発表されたのを受けて、民主党の伊藤英成外交・安全保障ネクスト大臣と桑原豊外交機密費疑惑解明PT座長は同日、談話を発表した。
談話では、「今回の事件が一個人の犯罪なのか、外務省上層部も含めた組織的な公金流用の事実があったのかもわからず、報告書としては極めて不十分」と批判。さらに、「一遍の報告書の提出をもって事足れりとすべき問題ではなく、内閣官房や外務大臣をはじめとした外務省幹部の責任は厳しく問われなければならない」として、外交機密費や官邸の官房機密費の使途、会計検査態勢の改善等を究明すべきとした。
民主党は、早急に事件の全容を解明するため、外務委員会の閉会中審査を実施することを強く要求している。
「真相解明にはほど遠い内容」菅幹事長が外務省報告を批判
民主党の菅直人幹事長は25日の定例記者会見で、外務省の前外国訪問支援室長による官房機密費流用疑惑に対する調査報告書にふれ、「いったい何を調べたのか。真相解明には程遠い内容だ」と厳しい口調で批判。「これだけの公金横領が本当にだれも知らない中で行われたものなのか。組織的に関与されたと疑われても仕方ないのではないか」と分析した。また、「多くの報道では外務省の機密費が内閣の報償費に移されたと伝えているが、もしこれが事実だとすると各省庁の予算は他の部局では勝手に使えないと規定する財政法違反だ」と指摘。移していない場合も、なぜ内閣の官房費を自由に使うことができたのか、明らかに矛盾するとした。
「今回の報告と一部の関係者の処分で幕を引こうとしているが、とてもそれでは解決とはいえない。財政法の問題を含め、官邸が絡んだ事件であるから、森総理は官房長官を指揮して調査し、明らかにするのが義務だ」と、官邸内部の調査も行うべきとの見方を示した。
また、一部の新聞が、「1997年以前に菅幹事長の秘書がKSD関連団体にパーティ券を購入してもらっていた」と報じたことについて、菅幹事長は「新党さきがけ当時、秘書が党のパーティ券の売却を、KSD関連団体に50枚と25枚ずつ2年にわたって引き受けてもらった」と説明。民主党では昨年10月の段階で徹底的に調査した結果、97・98・99年に民主党本部のパーティ券を10枚づつKSDに引き受けてもらったことが判明し、購入費を返却している。
菅幹事長は「これですべてだと思ったが、昨日になって通信社から問合せがあり、秘書がKSDを紹介してくれた人と連絡をとったところ判明した」と報告。従来の発表が不正確であったことを陳謝するとともに、今後、さきがけを通じて返却することを中村敦夫さきがけ代表と確認したと述べた。
「有明海漁業被害対策・諫早湾干拓事業見直し本部」を立ち上げ
民主党は、九州・有明海の養殖ノリの色落ち被害が深刻化していることを受け、「有明海漁業被害対策・諫早湾干拓事業見直し本部」を26日から立ち上げ、27日に現地調査を実施する。
民主党の菅直人幹事長は25日の定例記者会見で、「いよいよムツゴロウの復讐が始まった」として、被害が拡大していることに危機感を示すとともに、諫早湾干拓事業との関係について指摘。いわゆるギロチンといわれた潮受堤防の閉めきり直後から諫早湾干拓事業の中止を一貫して訴えてきた菅幹事長は、「家庭雑排水を含む汚濁物が入っている川の水を潮受堤防で差し止め、わざわざ腐らせておいて、ある程度置いて水位が上がってくると、時折水門を開けて水を出すしくみになっている」と問題点に言及。「従来から貝への被害が指摘されており、基本的な構造自体が腐った水を逐次排出する仕組み」と厳しく批判した。
菅幹事長は、会見で有明海海苔養殖業の後継者から届いた被害の大きさに憤る内容の電子メールを紹介。 さらに、「漁民の生活を、農水省の構造改善局が担当する国営干拓事業によって破壊する構造だ」と述べた上で、今年の参議院選挙でも、その農林省の構造改善局出身の役人が候補者になっていると指摘。「無駄な公共事業発生装置がまさに漁民の被害までも生み出しながらも今なお生き続けようとしている。あらゆる意味で象徴的な農水省政策破綻だ」と述べ、「干拓事業の中止を求め、漁民のみなさんと連携をとりながら徹底的に取組んでいく」と決意を示した。
「有明海漁業被害対策・諫早湾干拓事業見直し本部」の本部長は菅直人幹事長、本部長代理は佐藤謙一郎環境・農水ネクスト大臣・前原誠司社会資本整備ネクスト大臣が就任。副本部長には有明海を囲む長崎・佐賀・福岡・熊本県選出の高木義明、松本龍、古賀一成、楢崎欣也、松野頼久各衆議院議員、事務局長を佐賀県選出の原口一博議員がつとめる。
26日には農水省からヒアリングを行い、翌27日には幹事長を含め数人が現地に入り、漁船で海苔の現状を視察し、漁民の声を直接聞く。
鳩山代表がダボス会議に出発
鳩山由紀夫代表は25日午前、スイスで行われる世界経済フォーラム年次大会(ダボス会議)に向けて成田を出発した。古川元久国際交流委員長が同行する。28日(現地時間)まで滞在し、「日本の未来へのシナリオ」と題したディスカッションに参加し、英語で討論するほか、各国の政府首脳や経済人と会談する予定。
鳩山代表は24日の記者会見で、ダボス会議について「政治の停滞を日本経済の停滞に結び付けたままでいいのか。新たな政治を起こすことで活性化できるといった視点で、民主党の考えを述べたい」と心境を説明。金融問題の具体的な解決策や、民主党が掲げる財政健全化の道筋・構造改革IT政策などに関して議論をすすめたいとの考えを示した。森総理をはじめ日本の政治家が数人参加する中、「それぞれの政治家が日本の姿をどのように描いているかを見ていただく絶好のチャンスだ」と期待感を表した。《民主党ニュース》