平成2785日目
1996/08/23
この日のできごと(何の日)
【新党さきがけ】分裂回避へ調整
新党さきがけの武村正義代表と鳩山由紀夫代表幹事が23日午後、都内で会談し、新党結成方針をめぐる党分裂の危機を回避するためぎりぎりの調整を行った。鳩山氏は新進党に所属する弟の邦夫氏らが新党に合流しやすいよう個人結集方式を求めたが、合意には至らず、週明けにあらためて会談することになった。
同日は、このほか武村氏が園田博之副代表と1時間半にわたり会談、同日夕には鳩山氏が園田氏と党本部で会談するなど幹部間の調整が続いた。
個人結集方式か、さきがけ丸ごとでの新党移行かをめぐる党内対立の打開が図れるかどうか週明けの「武村・鳩山会談」が焦点となる。
鳩山氏は個人結集の主張を変えておらず、新党の構成メンバーや人数なども考慮の上、離党に踏み切るかどうか最終決断する考えだ。
田中秀征副代表ら幹部が作成した新党移行のための4項目文書が武村氏を含めたさきがけ全員の新党参加に眼目を置いているのは「船田元氏らの武村氏排除論には、鳩山新党に期待する若手にも反発がある」(幹部)との声が強いためだ。
同党内では、このまま鳩山氏が新党結成に踏み切っても「党内から同調するのは2、3人程度。かえって社民党色の強い新党になる」(若手)との見方が出るなど、鳩山氏に対し自重を求める声が一回生の間でも強まってきた。
ただ党内の一部には「こうなったら鳩山氏と弟の邦夫氏、船田氏の3人でも旗揚げすべきだ」(当選一回生議員)と決起を促す声もあり、22日、鳩山氏と会った一回生は「鳩山新党に参加する。地元でも新党結成の準備が進んでいる」と強調、武村氏抜きの新党でも個人参加する決意を明確にした。《共同通信》
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【新進党】加藤紘一氏の議員辞職を要求
新進党は23日、鉄骨加工会社「共和」からのヤミ献金疑惑をめぐり加藤紘一自民党幹事長を相手取り元後援会長が起こした名誉棄損訴訟で、加藤氏が裁判で抗弁せず敗訴が確定したのを受け、五役会議で対応を協議、「加藤氏の言動を、わが国の議会民主政治と憲法に対する冒涜と認識し、国会議員の辞職を要求する」との声明を発表した。
これに先立ち、衆院事務局を通じて政治倫理審査会(奥野誠亮会長)を開いて加藤氏の疑惑を審査するようあらためて要求した。五役会議後の記者会見で西岡武夫幹事長は「閉会中であろうと、速やかに開かれるべきだ」と述べ、臨時国会の召集を待たずに政倫審を開会すべきだと強調した。
奥野会長が早期開会を決めない場合、週明けから土井たか子衆院議長との会談や、与野党国対委員長会談の開催を強く求める方針。《共同通信》
【自民党・加藤紘一幹事長】疑惑を否定
自民党の加藤紘一幹事長は23日夕、ヤミ献金疑惑に関連して新進党が同氏の議員辞職を求める声明を発表したことについて「事実関係は先の通常国会で参考人として(ヤミ献金は受け取っていないと)述べた通り。議員辞職するつもりはない」と述べた。党本部で記者団の質問に答えた。
また新進党が政治倫理審査会(政倫審)の開会申し立てに関し「名誉棄損訴訟については自ら進んで政倫審に出席、説明するのも一つの道だと思っている。司法を無視したわけではない」と強調、政倫審に出席、釈明する意向をあらためて表明した。《共同通信》
【米・クリントン大統領】タバコ規制策を発表
クリントン米大統領は増加傾向にある10代の喫煙の抑制策として23日、たばこに含まれるニコチンを「習慣性のある薬物」に指定、10代の喫煙率を今後7年間で半減させることを目標に、自動販売機の原則的禁止や学校周辺での広告禁止など厳しい販売・広告規制策を発表した。
これまで「し好品」とされてきたたばこを、米政府が「習慣性薬物」の媒体として包括的な喫煙規制に乗り出すのは、先進国では初めてとみられる。これにより、たばこ製品は米食品医薬品局(FDA)の規制下に置かれる。こうした規制策は今後、半年から2年の間に段階的に実施される。
10代の喫煙規制が目的とはいえ、今回の規制がタバコの葉で世界最大の生産国である米国のたばこ関連業界に与える打撃は大きく、今後大きな論争を呼び、日本などに影響を与えよう。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】チリ大統領と会談
橋本龍太郎首相は23日昼(日本時間24日未明)、チリのフレイ大統領と約1時間半にわたり首脳会談を行い、来年の両国の修好100周年を契機とし、またチリがアジア太平洋経済協力会議(APEC)のメンバーであることを重視し、協力関係を強化すべきとの認識で一致した。
併せて両首脳は来年後半の大統領来日や、両国の高級外交事務レベル協議の定期開催で合意した。《共同通信》
【ユーゴスラビア、クロアチア】国交回復
99年の旧ユーゴスラビア連邦からのクロアチア独立以来、国交断絶状態にあった同国とユーゴスラビア(セルビアとモンテネグロで構成)両外相が23日、ベオグラードで相互承認の文書に調印、両国は5年ぶりに正式な外交関係を結ぶことになった。
ベオグラードからの報道によると、クロアチアのグラニッチ外相と調印を終えたミルティノビッチ・ユーゴ外相は「歴史的」合意だ。と称賛「両国の外交関係は、バルカン半島地域の和平の基礎となると思う」と語った。《共同通信》
【チェチェン紛争】停戦発効
ロシア南部チェチェン共和国の全土で23日正午(日本時間同午後5時)、停戦が発効した。インタファクス通信は、停戦発効後、首都グロズヌイ及びチェチェン全土は平穏であると伝えた。
停戦はチェチェン紛争の解決を目指すレベジ安全保障会議書記とチェチェン独立派のマスハドフ参謀長の20日の合意に基づく。今月6日の独立派武装勢力の攻撃後、激しい戦闘が続いていたグロズヌイからロシア軍、武装勢力の双方が撤退、捕虜を交換することになっている。
グロズヌイでの兵力引離しは全面停戦に向けた重要な一歩で、レベジ書記が進めるチェチェン紛争の和平工作は正念場を迎えた。
停戦文書に調印後の22日夜、記者会見したレベジ書記は「(紛争で)息子を失った母親のために、この無意味な流血をやめさせることを固く決意した」と紛争解決に強い意欲を表明した。《共同通信》