平成2784日目

平成8年8月22日(木)

1996/08/22

【米国】化学兵器廃棄作業を開始

米国が初の大規模な化学兵器廃棄作業を開始した初日の22日、サリンを示す「GB」のマークの入ったロケット弾が、ユタ州トゥールにある最新の化学兵器処理施設の焼却炉に送り込まれた。いよいよ米国が完全廃棄の期限と宣言した2004年に向かって、計330万発、3万1000トンの化学兵器を地上から消す危険な作業が始まった。

「国際社会にとっても画期的な一里塚」(米国防総省)と自賛する大プロジェクトは、4万トンもの化学兵器の廃棄に手つかずのロシアや、いまだに化学兵器開発疑惑が指摘されるイラクなどに化学兵器根絶を促すメッセージとも言える。中国に第二次大戦中に残した毒ガス兵器の処理問題を抱える日本にとってもひとごとではない。

この日会見した国防総省の担当者は「廃棄処理よりも、このまま貯蔵を続ける方が、危険が大きい」と意義を強調した。

処理に伴って、毒ガスが周囲に漏れないのか、完全に毒性を分解できるのかなど住民の不安は絶えなかった。このため国防総省は1990年から南太平洋の環礁で小規模の処理を開始しノウハウを蓄積。トゥールの処理施設が完成した93年以降も、テストを繰り返してきた。

最近も施設の稼働禁止を求める仮差し止め命令請求訴訟が起こるなど住民の見る目は厳しい。安全管理は最優先課題になっている。《共同通信》



【宮城県】カラ出張で1200人処分

1994、95年の2年間に宮城県が組織的なカラ出張を繰り返し、約5億8000万円の裏金をつくっていた問題で宮城県は22日、浅野史郎知事を最も重い30%の減給12カ月とする一方、2人の副知事、部長など幹部職員と一般職員を含む約1200人を減給、戒告などの処分にした。小野寺完夫副知事は責任をとって辞任する意向を表明した。

一般職員を含む大量処分は極めて異例で、不正に受け取った公金の返済額は最も少ない課長補佐でも46万円に上った。

記者会見した浅野知事は「あしき慣習を根絶するため県庁職員自らが公僕との認識に立ち返り、県政の再生を図りたい」と述べた。《共同通信》

【社民党・村山富市党首】新党「9月中・下旬がヤマ場」

村山富市社民党党首は22日夜、都内で「社民党と連帯する労組会議」の橋村良夫会長らと懇談し、新党問題について「新党さきがけの状況を見守り、方向が見えた段階で迅速に判断したい」と述べるとともに「9月の第一週に、党として詰めた議論をしたい。9月中・下旬に重要な時期が来ると考えている」との見通しを示した。

さらに、村山氏は「(自民でも新進でもない)第三の勢力が分散したら保・保連合のえじきとなり、大変な状況になる」と指摘。「新しい政治勢力の結集と言っても(社民党やさきがけが)分裂しないようにやるのが党首の責任だ」と、さきがけの鳩山由紀夫代表幹事が主張する「個人の結集」では党分裂を招くとの懸念を示した。《共同通信》

【新党さきがけ】新党問題で協議

新党さきがけは22日、幹部が党本部で新党問題を協議し、近く武村正義代表と鳩山由紀夫代表幹事が会談し、党全体での新党移行と、個人の結集に固執する鳩山氏との調整を図ることになった。

園田博之副代表と田中秀征経企庁長官は同日午後、記者団に対し、党全体で新党を目指すことなどを内容とした4項目文書を鳩山氏に示したことについて説明。①お盆前に武村氏が新党結成に慎重な田中氏に、新党結成に同意するよう求めた②同意の条件として田中氏は園田氏、菅直人厚相に4項目を示し新党移行に関する共通認識として確認③鳩山氏はこれに対し「段取りは別にして最終的にはそういう気持ちでやりたい」と述べたーなどの経緯を明らかにした。

園田氏は4項目が党分裂を回避するためのぎりぎりの妥協案だったことを強調。鳩山氏の「受け入れは困難」という21日の発言について、田中氏が22日に電話で真意をただしたのに対し鳩山氏は「できるだけ接点を見いだすよう努力したい」と述べたという。

しかし、鳩山氏が17日に長野県軽井沢町で弟の邦夫氏、社民党の新党推進グループ「創志会」の赤松広隆氏、「リベラル96」の大畠章宏氏、市民リーグ代表の海江田万里氏、横路孝弘前北海道知事、さきがけの簗瀬進氏の計7人で会合。①9月10日前後に所属政党を離党し、新党結成を呼び掛ける②9月中の新党結党大会目指す−などで原則的に合意していたことも、22日明らかになった。

鳩山氏は同日午後、「早い機会に武村氏と会って虚心たん懐に話したい」と述べた。ただ新進党の反発を念頭に「努力するが、(幹部会の要求と、武村氏の排除を求める船田元氏らの意(向の)両立は困難だ」(周辺)として、新進党有志を含む個人結集を目指す考えは捨てておらず、武村・鳩山会談が焦点となる。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】チリへ

中南米歴訪中の橋本龍太郎首相は22日午前、政府専用機でメキシコ市から、2番目の訪問国であるチリの首都サンディアゴへ向かう。

サンディアゴには22日夕到着し、23日午前フレイ大統領と会談するほか、建国記念碑への献花や日系人らとの懇談、ワイン醸造施設の見学などを予定している。《共同通信》



8月22日のできごと