平成2924日目

1997/01/09

この日のできごと(何の日)

【ナホトカ号重油流出事故】汚染拡大

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」(13,157トン)の重油流出事故で、第九管区海上保安本部は9日午前、加賀市の黒崎海岸から塩屋町の福井県境にかけた約6キロの海岸線に重油が漂着しているのを確認した。石川県は同日午前8時、災害対策基本法に基づき災害対策本部を設置、加賀海岸での重油除去作業に着手した。《北國新聞》

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍のタンカー「ナホトカ」から流出した重油は9日、三国町の汚染範囲がさらに広がったほか、芦原町から越前町にかけての嶺北沿岸一帯にボール状や帯状の油が次々に漂着した。

新たに京都、兵庫の沿岸でも漂着が確認され、重油による汚染は1府3県に広がった。福井県内では沖合に漂う重油も若狭湾や越前岬に迫っており、被害は拡大の一途をたどりそうだ。《福井新聞》

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」の重油流出事故で、石川県は9日、災害対策基本法に基づく災害対策本部を設置し、重油が漂着した加賀市の黒崎から塩屋にかけて約6キロの海岸で重油除去作業に着手した。

一方、第九管区海上保安本部は県沖を漂流する多数の油塊は海岸線に沿って北上し、一部が10日以降、小松市から羽咋市付近の海岸に順次、漂着する恐れがあると予測している。《北國新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【在ペルー日本大使公邸占拠事件】

ペルー首相、交渉内容に言及

ペルーのパンドルフィ首相は9日夕(日本時間10日朝)の記者会見で、人質74人を取ってリマの日本大使公邸に立てこもっている極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループの事件解決後の亡命先について「どことは言えないが具体的に検討している」と表明した。MRTA側との交渉内容について政府当局側が言及したのは初めて。

事件は9日で24日目に入り、人質の解放が途絶えてから8日間が経過した。交渉について首相は「中断している」とし、「(交渉)手順について犯人グループの指揮官ネストル・セルパ容疑者との間で合意ができていたが、(テレビ朝日系列局の)記者が警察の規制を無視して邸内に入って取材したためだ」と述べた。

亡命までゲリラの身柄の安全を保証する保証委員会には「外交官も含まれる」と、委員会の構成にも触れ、さらに、政府の交渉役はパレルモ教育相であることを確認、モンテシノス国家情報部顧問が服役中のMRTAゲリラに接触し交渉に関与しているとの地元報道を否定した。《共同通信》

テレ朝記者「自分の判断で入った」

テレビ朝日系列のANN特派員、人見剛史記者(26)ら2人がペルー・リマの日本大使公邸に無断で立ち入り、国家警察テロ対策本部に身柄を拘束された問題で、テレビ朝日広報部は9日午後、人見記者本人から同日午前1時ごろ、「公邸内に入れる状況だったので、自分の判断で入った」という趣旨の国際電話があったことを明らかにした。

国際電話は現地の同局社員が弁護士と共にテロ対策本部で人見記者と面会している最中に、人見記者自身が東京の同局本社の報道局にかけた。数分間で、途中で切れてしまったという。

また、同局広報部は、人見記者が公邸内に侵入する際、現地のデスクが自社のテレビカメラの中継画面で気づいて無線で連絡を取ろうとしたが、応答がなかったことを明らかにした。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・梶山静六官房長官は9日、首相官邸内で記者団から今年の政権運営の見通しを聞かれ「一年前とは随分、状況が変わった。前がよく見えない中でやっていかないといけない」と先行きの不透明さを強調。「まずは国会運営がカギ」と思ったのか、衆院議院運営委員会の理事会に早めに駆け付け、部屋の入り口で「どうぞ(お入り下さい)」と声を掛けながら各党の理事を出迎えた。ほぼ全員がそろったところで、おもむろに「入ってよろしいでしょうか」と断りながら入室するという気の使いよう。国会乗り切りは低姿勢がポイント?

○・・・鳩山由紀夫民主党代表はこの日、都内で開かれた運輸労連の新春交歓会であいさつし、民主党の状況を大相撲に例えて「昨年は土俵ができた。今年はその上で勝負する力士になりたい」と決意表明。参加者は「野党志向だった鳩山代表の政権とり宣言か」と注目したが「まだやせ力士。けたぐりや肩すかしで勝ってもしょうがない。堂々と寄り切りやつり出しで勝てるような体力、求心力をしっかりつけないといけない」と「体づくりとけいこに専念」へ一気にトーンダウン。番狂わせはまだ先になりそう。《共同通信》

【新進党】「18兆円減税」反対論も

新進党は9日午後、所属国会議員による「全議員会議」を都内で開き、総額18兆円の大幅減税などを盛り込んだ基本政策案を討議した。

しかし減税の経済効果や国と地方の行政経費20兆円の削減について異論が相次ぎ、具体的な減税規模を打ち出すかどうかなどで意見の集約ができず、14日に再討議することになった。このため焦点の自衛隊の多国籍軍への参加容認論には討議は及ばなかった。

基本政策案は、昨年の衆院選公約など結党以来の政策を「明日の内閣」で集約。小沢一郎党首が通常国会での代表質問で訴え、改革姿勢をアピールするとともに、開かれた政策論議を通じて党内の結束を強め、小沢執行部の求心力回復を図る狙いもある。しかし多国籍軍への参加容認にも党内に慎重論が多く、取りまとめは難航が予想される。

全議員会議には衆参合わせて約160人が参加。20兆円の歳出削減案の実現性を疑問視する意見のほか、大幅減税は「景気対策にならない」「大量消費社会を助長する」などの反対論が出たが、執行部側は「勤労意欲、企業の投資意欲を増すことが狙いだ」と説明した。

行政改革についても中央省庁再編の年次計画や財政均衡法の制定、郵政三事業の見直しを盛り込むよう求める意見が続出。小沢氏は「補助金廃止にしても中央省庁の財源、権限を全くなくしてしまうことだ。選挙する身には大変なことだ」と述べ、各議員に改革実現に向けた自覚を促した。細川護煕元首相も「(やり切るだけの)覚悟はあるのか」と実現の厳しさを指摘した。

執行部側は14日の再討議で意見が集約されれば最終的に両院議員総会で了承を得たいとの方針を示したが、出席者からは2月26日の党大会まで十分時間をかけて議論するよう求める意見も出た。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】インドネシア・スハルト大統領と会談

インドネシアを訪問中の橋本首相は9日午前、大統領宮殿にスハルト大統領を表敬訪問し、テロ事件への対応などについて約30分間、意見交換した。

橋本首相は、ペルーの日本大使公邸占拠・人質事件の解決後、事件の教訓や情報をインドネシア政府に提供するとともに、治安当局間でテロ対策に関する意見交換を行うことを提案、スハルト大統領もこれに同意した。《読売新聞》

【ロシア・エリツィン大統領】肺炎で入院

ロシア大統領府は9日、モスクワの中央病院に入院したエリツィン大統領は、抗生物質による肺炎の治療を受けていると発表した。同日朝の大統領の体温は正常という。大統領府は8日、大統領の入院理由として、初期の肺炎の疑いがあったためとしていたが、大統領が肺炎にかかったことを初めて公式に認めたことになる。

昨年11月に心臓のバイパス手術を受け、体力的に完全に回復していないとみられる大統領が肺炎にかかったことで、心臓に与える影響など今後の健康状態が一層懸念される事態になった。

大統領は、先月23日に執務に復帰、今月4日には、コール・ドイツ首相と会談するなど、外交活動も再開したばかり。今回の入院により、大統領の執務能力を疑問視する声が再び強まるのは確実だ。また、心臓手術の成功で終息していた後継者争いが再び激化することも予想される。《共同通信》



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