平成2925日目

平成9年1月10日(金)

1997/01/10

【神田正輝さん、松田聖子さん】離婚会見

“聖輝”(せいき)のカップルが、とうとう破局–。歌手の松田聖子さん(34)と俳優の神田正輝さん(46)が10日、離婚することを明らかにした。突然の発表だったが、何度か離婚がうわさされていただけに、街の反応は「びっくり」と「やっぱり」。奔放な生き方で新しいタイプの女性像をつくった聖子さんらしく、結婚生活の幕引きも話題をさらった。

2人は同日午後、神田さんの所属事務所を通じ、聖子さん直筆のファクスを連名で報道各社に流した。この中で、2人は「相手に対して、期待する事、求めることだけが多くなってしまい、少し優しさを忘れてしまったのかもしれない。娘のためにも穏やかに終わらせたい」と思いをつづった。

その後、2人は別々に会見。聖子さんは都内のスタジオで、報道陣約300人を前に、「私が妻として女として、きちんと家にいてあげられなかった。至らなかった、でも仕事はやめられなかった」と涙を浮かべた。

去年の暮れから風邪をこじらせて正月に夫婦そろって家にいたことから、「じっくり2人で話し合い、どちらからともなくこうなった」という。聖子さんはテキパキと受け答え、時折、笑顔も見せた。

東京・調布にある所属事務所で会見した神田さんは、「仕事の部分と、家庭人としてのバランスが、時間がたつとともに悪くなっていった」と離婚の理由を説明。「仕事と家庭の両立が難しいことは分かっていたし、乗り越えてきたのだが……・12年、よくやったと思います」と振り返った。《読売新聞》



【日経平均終値】1万7303円65銭

10日の東京株式市場は、景気先行き懸念をきっかけとしたこのところの下落基調が一気に加速、平均株価(225種)は午前中に1万8000円の大台を割り込んでからも下げ止まらなかった。終値は1万7303円65銭で一昨年8月14日以来の低水準。下げ幅は一昨年1月23日以来の前日比770円22銭だった。出来高も約8億900万株と膨らんだ。

午後に入ってからはパニック的な売りから一時、前日比1000円近くまで下げ幅を拡大した。市場ではこの日の下げでも「まったく底打ち感がない」と動揺が広がっている。この四日間の下げ幅は2000円を超え、政府の構造改革への不信感を材料とした「日本売り」に歯止めがかからなかった。

橋本内閣は予算編成や経済改革にかける姿勢を市場に完全に否定されたかたちで、今後、有効な政策を打ち出さない限り、株価がさらに下落し、日本経済全体に深刻な打撃が広がる可能性も出てきた。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】インドネシア・スハルト大統領と会談

東南アジア諸国連合(ASEAN)歴訪中の橋本龍太郎首相は10日午前、ジャカルタのムルデカ宮殿でスハルト・インドネシア大統領と約1時間半会談した。

首相はミャンマーのASEAN加盟問題に関連し「圧政の隠れ蓑にならずに、状況改善に資する形でASEANへの加盟問題が扱われることを期待する」と述べ、民主化運動抑圧に懸念を示し、加盟に向けて民主化を促した。大統領は対話を推進して環境整備を図る考えを強調した。

首相は幅広い関係を構築するため、日本・ASEANの定期首脳協議の開催を提案。大統領はASEAN非公式首脳会議で提案することを約束した。またペルーの人質事件を契機としたテロ対策の情報ネットワークを構築することで合意した。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】就任1周年

橋本龍太郎首相は10日、11日の首相就任1周年に当たり、滞在先のジャカルタ市内のホテルで記者団のインタビューに答え「限られた時間の中で、できる限りのことをやりたい」と述べ、政権の課題として掲げる行政改革など6つの改革実現に重ねて強い意欲を示した。

首相は「けさ(1周年と)言われて、あらためてそんなにたったのか、というのが実感だった。その意味では全く気が休まる瞬間がなかった」と1年を振り返った。

首相は6つの改革に関し、「これから先は問題を一つずつ並行しながらきちんとこなし、回答を出していきたい。一日一日、真正面から課題に取り組んでいきたい」と政権運営に強い意欲を示した。《共同通信》

【オリックス・長谷川滋利投手】エンゼルスへ

オリックスは10日、神戸市須磨区のグリーンスタジアム神戸の会議室で、長谷川滋利投手(28)の米大リーグのアナハイム・エンゼルスへの金銭トレード成立を発表した。契約期間は1年。契約金と譲渡金は合わせて200万ドル(約2億3200万円)とみられるが、この日の席上、オリックスは金銭面については詳細を明らかにしなかった。

オリックスは、同投手を自由契約選手とはせず、近日中に任意引退選手とする手続きを取る方針。14日に米カリフォルニア州アナハイムで行われる予定の入団発表に立ち会うため、井箟代表が12日に渡米する。長谷川は2月15日にアリゾナ州テンピでのエンゼルスのキャンプに合流し、大リーグのマウンドを目指してスタートを切る。

1991年の新人王の長谷川は、94年シーズン後の契約更改の席で大リーグ挑戦を希望。球団側もビジネスとして成立することを条件に認めた。95年は12勝7敗と初のパ・リーグ優勝に貢献したが、球団側は一転して戦力として必要との理由でトレードを凍結。契約交渉がもつれて96年の春季キャンプ参加が遅れ、キャンプ地で更改した。しかし、4勝に終わった96年シーズン後、球団は再びトレードを進めていた。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】

フジモリ大統領「明るい展望が開けた」

フジモリ大統領は10日、地元ラジオなどとの会見で、日本大使公邸人質事件のトゥパク・アマル革命運動(MRTA)リーダー、ネストル・セルパ容疑者と政府交渉担当のパレルモ教育相が無線で交信し、11日にも直接交渉が再開される可能性が生まれたと明らかにした。交渉はいよいよ具体的妥協点を探る、政府にとって難しい段階に移ることになった。

大統領は「明るい展望が開けた」と、人質解放、事件解決が近いかのような印象を内外に与えているが、実際の交渉は、内容が具体的になればなるほど困難な要因が続出することを大統領自身も認識している。交渉に第三国・機関などが加わって、手続きなどにかなりの時間がかかることも予想される。

ペルー政府、ゲリラの要求に応じず

発生から25日目を迎えたリマの日本大使公邸人質事件で、ペルー政府は10日、極左ゲリラ、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)との今後の交渉について(1)服役囚は1人も釈放しない(2)刑務所の待遇改善要求にも応じないーことを「最終的な条件」とする厳しい方針を日本政府に非公式に伝えた。

これに先立ちペルーのパンドルフィ首相は9日、公邸に立てこもっているゲリラ・メンバーの第三国への亡命を検討中であることを初めて公式に明らかにした。《共同通信》

【ナホトカ号重油流出事故】

原発付近漂着も

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」の重油流出事故で、石川県などの災害派遣要請を受け、陸、海、空の自衛隊が10日朝から出動し、加賀市での漂着重油の除去作業や県沖の状況確認を始めた。第九管区海上保安本部によると、小松、金沢、富来町などの沖合を漂流している油の帯は規模を拡大しながらゆっくりした速度で北上しており、県災害対策本部は引き続き、海岸への漂着に備え、万全の態勢を敷いている。

陸上自衛隊は10日午前6時、金沢市の第十四普通科連隊などから偵察部隊を含む約160人を加賀市黒崎海岸に派遣し、人海戦術で漂着油を回収する除去作業に加わった。海上自衛隊は舞鶴地方総監部の護衛艦「たかつき」と航空機1機を県沖に展開させるとともに、岩国基地のP3C対潜哨戒機も海況把握に努めた。

また、10日午前6時に谷本知事から派遣要請を受けた航空自衛隊も、百里基地所属のジェット偵察機2機が同八時、福井県三国町沖50キロから珠洲市禄剛崎沖78キロまでの広い海域で600メートルの上空から写真撮影を始めた。

九管本部が10日午前12時45分現在で確認した石川県沖の重油漂流状況によると、福井県三国町沖で座礁した船首部から流れ出たとみられる重油の帯が加賀市塩屋沖約4キロで「7」字状に広がり、北上しているのが新たに見つかるなど、計9カ所で確認された。

第八管区海上保安本部は10日、若狭湾を漂流中の重油が敦賀半島方面に接近、原子力発電所施設付近に漂着する恐れがあることを明らかにした。動力炉・核燃料開発事業団(動燃)は同日、高速増殖炉原型炉もんじゅの港入り口に、オイルフェンスを張る作業に入った。《北國新聞》

重油防除、あらゆる手で

島根県沖の日本海で沈没したロシア船籍タンカー「ナホトカ」の重油流出事故で、政府対策本部長の古賀誠運輸は10日、船首部が座礁した福井県三国町沖などを視察後、小松空港で記者会見し、まず船首部の処理に万全の対策で臨む考えを示した。

石川県災害対策本部は加賀市内の海岸線に漂着した重油の一部が船首部から流れ出たとの見方を強めている。同運輸相に同行した土坂泰敏海上保安庁長官は潜水調査が進んでいないため、船首部の処理方法は「まだ検討中である」とし、技術的に容易でないとの認識を示した。

古賀運輸相は小松空港で谷本正憲石川県知事ら県関係者の陳情を受けた。谷本知事らは▷漂流、漂着重油の回収▷船首部のえい航、油の抜き取り▷水産資源及び環境に対する影響調査の実施▷災害対策、漁業被害への完全補償の支援▷県などの災害対策関連事業に対する財政支援措置―など8項目を要望した。

これに対し、古賀運輸相は「漂流、漂着重油の防除にありとあらゆる手段を使って全力を尽くす」と述べるとともに、漁業補償については具体的検討に入る段階ではないとしながらも、「今後の個別対策の中で適切に指導する考えを示した。

土坂長官は船首部分について「潜水調査に入ったが、視界は1メートル先しかなく、どこに傷があるのかも確認できず、不用意に触るわけにもいかない」と述べ、この処理方法を決めるためにはさらに調査に時間がかかるとの見通しを示した。《北國新聞》

【ブルガリア】デモ隊が国会突入

ブルガリアの首都ソフィアで10日、経済混乱を招いた社会党(旧共産党)政府に抗議し、早期の総選挙実施を求めデモ行進していた市民が国会内へ突入を図り、警官隊と衝突、双方に計20人以上のけが人が出たもようだ。ソフィアでは今週に入り、反政府デモが続いていたが、けが人が出たのは初めて。

ソフィアからの報道によると、国会前をデモ行進していた市民数千人のうち数十人が国会へ突入を図った。警官隊はこれを阻止するため、付近の机やいすなどを国会入り口に移動させ、催涙弾を発射して防戦した。だが数十人が乱入し、内部の一部を破壊したという。また、国会内にいた社会党所属の国会議員がバスで避難しようとした際、これを阻止しようとしたデモ隊に警官隊が威嚇発砲、デモ隊に数人のけが人が出たもようだ。

社会党は、昨年のインフレ率が300%を超えるなど極度の経済混乱が原因となり、昨年11月の大統領選で、非共産系の野党連合、民主勢力同盟(UDF)に大敗、ビデノフ首相が昨年末に辞任。今月7日、次期首相候補にドブレフ内相を内定、近く議会で承認される見通しになっていた。

しかしUDFは、政権のたらい回しは民意を無視しているとして、総選挙実施を主張。デモの当日に、3月の総選挙実施を柱とする「救国宣言」案を議会に緊急提案し、討議を始める予定だった。UDF幹部は、国会乱入後、デモ参加者に平和的抗議行動に徹するよう呼び掛けた。



1月10日のできごと