平成366日目
1990/01/08
この日のできごと(何の日)
【富山県警】北アルプスの15人を救出
富山県警山岳警備隊は8日午前、北アルプスの剣岳(2998メートル)と清水岳(2589メートル)に昨年末から入山したまま動きが取れなくなっていた4パーティー15人全員をヘリコプターで無事救出した。15人は元気だが、病院で診察受け、待ち受けた家族らと生還を喜び合った。
一方、これとは別に年末から同じ北アの薬師岳(2926メートル)に入り、消息を絶っていた大阪の2人も8日午前、同岳山腹にいるところをヘリによって発見された。
長野県側の白馬岳(2933メートル)の2人の消息は依然分かっていない。また、3日から宝剣岳に入山した女性2人が帰らない、と届け出があった。
8日早朝の北アは久しぶりの好天となり、民間と県警のヘリ2機が夜明けとともに救助に向かった。同日午前7時23分、剣岳・八ツ峰でビバークしていた群馬ミヤマ山岳会の4人をワイヤでつり上げて収容した。ヘリはさらに同岳・小窓の頭にいた法政大山岳部OB山想会の2人を拾い、同52分、富山県上市町の丸山運動公園に6人を降ろした。同日8時18分には、剣岳の京都左京動労者山岳会の2人もヘリで収容、上市町馬場島に降ろした。
一方、7日になってようやく陸路からの救助隊と合流できた清水岳の京都府立大山岳部7人パーティーも、猫又山の2200メートル付近でヘリに救出され、8日午前9時2分、富山県宇奈月町に下山した。
救助されたうち京都左京勤労者山岳会以外の13人は上市町の上市厚生病院と黒部市民病院で健康診断を受けたが、全員元気という。京都左京勤労者山岳会の2人も異常はなく、上市町に向かった。
15人はそれぞれ先月23日から25日にかけて厳冬の北アに入山、今月3日までに下山する予定だった。吹雪など悪天候のため下山が遅れ、無線で救助を求めたり、行方不明になっていた。《北國新聞》
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【第68回高校サッカー】
サッカーの第68回全国高校選手権最終日は8日、東京・国立競技場に4万2000の観衆を集めて決勝を行い、南宇和(愛媛)が武南(埼玉)を2-1で破り初優勝、四国勢としても初めて栄冠を獲得した。
8度目の出場で初の決勝進出を果たした南宇和は、8年ぶりの優勝を目指した武南に前半1分、先制ゴールを許したが、後半1分にエースストライカー西田のシュートで同点に追い付き、さらに1分後、逆襲からパスをつないで攻め込み、矢野からのボールを西田が決め、逆転した。その後、南宇和は武南の反撃を堅い守りで防ぎ、逃げ切った。《共同通信》
【第42回全国社会人ラグビー】
第42回全国社会人ラグビー大会最終日は8日、東大阪市の花園ラグビー場で決勝の神戸製鏡ーサントリーを行い、神戸製鋼が28-15で快勝し、2年連続2度目の優勝を果たした。神戸製鋼は15日の日本選手権(東京・国立競技場)で連覇をかけて、学生王者の早大と初対戦する。
初顔合わせとなった決勝は神戸製鋼が立ち上がり2PGで先行。1PGを返された後の30分にはナンバー8武藤がトライ(ゴール)するなど、前半で15-3とリードした。33分のトライの後、38分にはセンター平尾が約55メートルの独走トライと一気にたたみかけてダメを押した。サントリーは後半2トライを奪って反撃したが、総合力で神戸製鋼に及ばず、念願の初優勝はならなかった。《共同通信》
【大相撲】
大相撲初場所2日目(8日・両国国技館)三横綱はそろって快勝した。初日黒星の大乃国は苦手、板井の動きを封じて無難に寄り切った。北勝海も速攻相撲で小結両国につけ入るすきを与えず寄り切り連敗を免れた。千代の富士は落ち着いた取り口で稲湛を突式落として連勝。
横綱昇進に燃える小錦は自信あふれる四つ相撲で逆鉾を圧倒。旭富士も左すくい投げで霧島を下し、ともに2連勝の好滑り出し。だが、かど番の北天佑は関脇寺尾の速攻に完敗して早くも土がついた。寺尾は初日の大乃国戦に続く殊勲星。十両の人気者、貴花田は陸洲洋に突き倒されて黒星を喫した。《読売新聞》
【東ドイツ】統一求め10万人デモ
東ドイツ第二の都市ライプチヒで8日、今年初めての民主化要求デモがあり、現地からの西側報道によると、10万人以上の参加者が社会主義統一党・民主社会党の権力支配維持に抗議しドイツの再統一を要求して市内を行進した。東ドイツ国営ADN通信は参加者を3万人ないし4万人と報じた。
クリスマスと新年の休暇で三週間ぶりとなった恒例のデモは再統一問題をめぐって乱闘騒ぎが起きた前回の経験から各界代表の演説を取りやめ、市内四カ所の教会の平和の祈りの礼拝に続いて直ちにデモ行進に移った。
横断幕やシュプレヒコールでは、指導的役割を放棄したはずの社会主義統一党がなお重要な権力機構を維一持管理し続けていることに対する抗議が目立ち、ギジ党首の退陣や国家保安機関の完全解体を求める声が強かった。
また西ドイツ国旗がこの日も数多く目立ち、これまでの「われわれが(主人公の)国民だ」のスローガンに代わって「われわれはドイツ人だ」のプラカードが目立った。《共同通信》
【東京都渋谷区】常陸宮邸へ金属弾
8日午後9時半ごろ、東京都渋谷区のビル新築工事現場に止めてあった乗用車の「後部トランクから金属弾が数一発、約200メートル離れた常陸宮邸一に向かって発射された。けが人はなかった。金属弾は常陸官邸付近の路上などから数個見つかった。
警視庁公安部はこの日午前、今秋の天皇陛下の「即位の礼」について最終的な検討をする政府の「即位の礼委員会」(委員長・海部首相)の初会合が開かれていることなどから過激派による反皇室ゲリラと断定、渋谷署に捜査本一部を置いて捜査を始めた。
東京都内でのゲリラ事件は今年に入って初めてで、昨年4月29日、中核派が千代田区の宮内庁宿舎駐車場で自動車爆弾を爆発させて以来。《共同通信》
【海部俊樹首相】欧州8カ国訪問に出発
海部首相は欧州8カ国歴訪のため8日午後2時15分、羽田空港発の日航特別機で、最初の訪問国となる西ドイツへ向かった。首相には幸世夫人、中山外相夫妻、藤本官房副長官と衆参各2人の議員が同行した。
空港では小沢幹事長、三塚政調会長、唐沢総務会長の自民党三役のほか、橋本首相臨時代理(蔵相)や森山官房長官らが見送った。
首相は9日早朝、西ドイツ入りするのを皮切りに、ベルギー、フランス、英国、イタリア、バチカン市国の西側6カ国とボーランド、ハンガリーの東欧2カ国を訪れ、18日に帰国する。
またブリュッセルにある欧州共同体(EC)本部、西ベルリンも訪れ、西ベルリンでは、新欧州政策を盛り込んだベルリン演説を行う。各国首脳との一連の会談では、東欧の民主化で大きく揺れている欧州情勢や対中国経済制裁措置への今後の対応などについて意見交換するとともに、日欧協力関係の強化を図る。このほか、ポーランド、ハンガリー両国には、総額19億5000万ドルの経済援助の実施を表明する。《共同通信》