平成3069日目

1997/06/03

この日のできごと(何の日)

【ソニー】パソコンに再挑戦

ソニーは3日、家庭向けに用途を絞ったパソコン「バイオ」シリーズを7月1日から順次発売する、と発表した。テレビの受信、録画やビデオカメラで撮った映像の編集ができるなど、ソニーが得意な音響・映像(AV)技術を生かしたのが特徴だ。

ソニーは、以前にもパソコン市場に参入したことがあるが、販売不振で平成元年に撤退。米国では昨年9月からパソコンの販売を始めているものの、国内では8年ぶりの再挑戦となる。規模はシリーズ全体で月産4000台示さいが、将来のマルチメディア分野での飛躍に向け足がかりを築く戦略だ。

一方、他のパソコンメーカー各社も同日、米インテル社の最新MPU(超小型演算処理装置)を搭載した新商品を相次いで発表した。NECは立体画像の表現能力を高め、テレビにつなぐこともできる家庭向けパソコン「セレブ」を投入。高山由常務は「パソコン事業は技術の蓄積が必要で継続が大事。ソニーの参入はあまり怖くはない」と余裕の表情。

ソニーのパソコンはデスクトップ型1機種とノート型2機種。いずれもオープン価格だが、デスクトップ型は約50万円、ノート型は上位機種が約50万円、下位機種は約40万円程度になるとみられる。

デスクトップ型はテレビ録画のほか、編集した動画を内蔵のCD-R(追記型CD)に録画して自分だけのビデオCDを作成できるなど、「AV製品との接続で新しい使い方ができる」という。ノート型もAV製品との接続性を高めた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【酒鬼薔薇聖斗事件】挑戦状に指紋なし

神戸の小6男児殺害事件で、被害者のA君(11)の遺体の頭部に添えられた“挑戦状”に、指紋が残されていないことが3日までの兵庫県警須磨署捜査本部の調べで分かった。捜査本部は、犯人が作成の際に手袋を使用するなど周到に準備した疑いが強いとみて調べている。

調べによると挑戦状は「さあ、ゲームの始まりです」で始まる本文の紙片と、「酒鬼薔薇聖斗」と書かれた表紙の2枚。本文の紙片は細かく折り畳まれ表紙の紙に包まれていた。いずれもワープロ用の感熱紙が使われていた。

分析の結果、文の紙片使れの方一は規格品のA4判の感熱紙で、表紙は規格品B5判を縦半分に切った紙で、さらに調べたところ、2枚の紙に指紋が全く残されていなかった。感熱紙は通常、100枚入りを一袋で販売。十数社の品が一般に入手できるが、質やコーティングなどは微妙に違うという。表面が非常に滑らかで手書き用には適さないことがら、犯人はワープロの所有者とみられる。《共同通信》

【雲仙普賢岳大火砕流】発生から6年

死者・行方不明者43人を出した長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流からまる6年を迎えた3日、被災地の島原市では早朝から慰霊の行事が相次いだ。防災無線で「6・3大火砕流の日」を市民に伝え、市内の小学校では児童たちが黙とうをささげた。

市では、多くの被災者が住む仁田団地の慰霊碑前に献花台を備え、吉岡庭二郎市長が犠牲者の霊に献花した。市長は「被災前にもまして素晴らしい島原を再生することが犠牲となった人たちに報いる道」とのコメントを発表した。《読売新聞》

【中日・大豊泰昭内野手】1試合5三振

横浜8回戦(3日・ナゴヤドーム)で戸叶、関口、島田、河原の4投手に5打席すべて三振を喫した。両リーグ7人目のタイ記録。セ・リーグでは4人目。《読売新聞》

横浜9−3中日◇3日◇ナゴヤドーム

横浜が五回に打者11人を送る猛攻で逆転、連敗を3で止めた。この回、無死満塁から谷繁の同点打に続き、石井琢が勝ち越しの2点打。ローズも走者一掃の二塁打を放って計7点を挙げた。中日は先制したが、大豊が3度の好機で三振するなど、11残塁の拙攻で、5割に逆戻り。

中日・星野監督「(大豊の5三振に)本塁打は自信にもなるが、病気にもなる。お粗末な野球をした」《読売新聞》

【広島・黒田博樹投手】プロ初完封

広島3−0阪神◇3日◇西京極

広島はルーキー黒田が初の完封勝ち。4連勝で貯金を「5」とした。黒田は毎回走者を許しながら、得意のフォークボールを配して切り抜けた。食い下がる阪神を6安打に抑えての粘り勝ちだった。《共同通信》

三者凡退で終えたイニングは一度もない。許した走者が12人という数字を見れば、0点に抑えられるとだれが思うだろうか。それでも、ルーキー黒田はプロ初完封までたどりついてしまった。「意識は打者一人ひとりを打ち取ることです。(八回まで)1−0だったけど、1点は気にしないように投げた」

6安打を浴びた中には、不運な内野安打もあった。六回には、味方が二つの失策でピンチを広げる。それでも、黒田は目の前の打者から、ひとつずつアウトを稼ぐことしか考えていなかった。

時には強い降りとなった中盤までの雨も気にしないようにした。九回、一死から代打ハイアットに四球を与えた場面で、川端投手コーチがベンチから出て激励したが、その言葉も頭に残っていなかった。それだけ、集中していた。

4月25日のデビュー戦では、満員の東京ドームで巨人を相手に完投勝ち。そして、1点を争う場面の続いたこの日も132球を一人で投げ切り、セ・リーグ新人で完封第1号。「投げろと言われた試合で全力で投げるだけ」と、無欲で向かって行く気持ちを強調する。それだけではない。少々のことには動じないずぶとさも備わっている。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は3日、禁煙週間に入って国会内の閣僚応接室から灰皿が一時的に取り去られたことへの感想を記者団から聞かれ「寂しいね。あるべきものがないと寂しいよ」と嘆いてみせた。愛煙家で知られる首相は、記者団との立ち話が長引けば、たばこを取り出して長広舌に及ぶこともしばしば。それだけに記者団が「吸いたくならないか」「空気がきれいでは」と矢継ぎ早にたばこの話題を浴びせると、首相は「意地悪な質問でいじめられている」と、国会見学中の女子中学生に助けを求めるなど、お手上げの様子。記者団をけむに巻けない切なさを実感?

○・・・新進党の野田毅政審会長はこの日の総務会で、党の基本政策となる日本再興基本構想案を説明。昨年の総選挙の際に打ち出した「18兆円」の減税要求から具体的数字を削除したことについて「経済状況はその時々に数字が変わる。物事の考え方を示したものだ。(内容が)変わるのは当然だ」と理解を求めた。しかし出席した総務からは「新進党がどういう考えを持っているのか、国民には見えない」、「数字をカットしたことについて『こうだ』という説明がないと無責任だと言われる」などと変わり身の早さに非難ごうごう。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】民間活力で景気維持

橋本龍太郎首相は3日夕、財政構造改革の最終報告決定を受け、首相官邸で記者会見し、今後の景気対策について「今後は安易に(財政)出動に依存するのではなく、民間需要中心の中長期的な安定成長につなげるため、規制緩和をはじめとした経済の構造改革を進めることで景気の安定を図る」と述べ、民間活力を引き出すことによって景気を維持していく考えを強調した。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】ブラジル議会を訪問

ブラジルを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は3日午前(日本時間同日夜)、ブラジリアの連邦議会を訪れ上下両院合同の歓迎行事に出席された。天皇陸下は皇太子時代のブラジル訪問でも連邦議会を訪れたが、歴代天皇の外国議会訪問は初めて。

議会に到着した陛下は両院議長の出迎えを受け、並んで下院本会議場のひな壇に着席。日系二世のアントニオ・ウエノ下院議員が「初期の移住者は自分たちの歴史に誇りを持つことで、新天地で働き続けることができた」とあいさつ。天皇陛下が「民政に移った貴国で、連邦議会の役割は一層重要になっていると確信する」とお言葉を述べた。

ブラジルでは元首クラスの賓客は三権の府を訪れるのが慣例となっており「国民に訪問を知ってもらうには議会訪問が一番」とブラジル側から要請があった。《共同通信》



6月3日 その日のできごと(何の日)