平成3070日目

1997/06/04

【薬害エイズ裁判】クリオ詰まった例はない

薬害エイズ事件で業務上過失致死罪に問われた前帝京大副学長安部英被告(81)の公判が4日、東京地裁(永井敏雄裁判長)で開かれ、帝京大病院で被害者を含む血友病患者の治療に当たっていた木下忠俊教授が検察側証人として出廷、輸入非加熱血液製剤に比べ安全だとされたクリオ製剤の注射について「詰まったことは一度もない。聞いたこともなく、仮に詰まっても針を取り換えれば続けられる」などと証言した。

検察側は冒頭陳述で、安部被告が事件当時、注射針に詰まりやすいことなどを主張して非加熱製剤からクリオ製剤への転換に反対したことを指摘。木下教授も安部被告に転換するよう進言したが受け入れられなかったとした。

木下教授は、安部被告が早くからエイズに関心を持ち、米国血友病財団の文献などをよく読んで勉強していたことを証言。昭和57−58年ごろにはエイズの原因はウイルスで、血液製剤で感染する可能性が高いと認識していたことを指摘した。また当時安部被告が内科学第一講座主任教授兼付属病院第一内科長の立場にあり「主任教授は最高の地位だった」などと述べた。

安部被告は59年7−9月にかけ、当時新潟県の病院に勤務していた青木忠夫医師や米国の研究者ギャロ博士に検査を依頼して帝京大病院の血友病患者のエイズウイルス(HIV)感染検査を実施。木下教授は、その際検体の受け渡しに携わるなどしていた。《共同通信》

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【新進党・小沢一郎党首】自民党「もう少しレベルアップした党になってもらいたい

新進党の小沢党首は4日の定例記者会見で、超党派の国会議員による「憲法調査委員会設置推進議員連盟」(会長・中山太郎元外相)が常任委員会設置のための国会法改正案の今国会提出を断念したことに関連し、「自民党の都合や、まとまりがないことで見送られたとすれば、もう少しレベルアップした党になってもらいたい」と述べた。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・自民党の加藤紘一幹事長は4日の与党責任者会議の冒頭、橋本内閣の六大改革の柱である財政構造改革の最終報告がまとまったことについて「4カ月を超える審議の上、決定した」と胸を張った。さらに自民、社民、さきがけ3党の担当者に対し「それぞれの党内で調整に大変ご努力をいただいた。特に(3党の)政調会長には苦労を掛けた」と気配り。自民党内では依然、加藤氏ら3党体制維持派と「保保連合」推進派の綱引きが続いているだけに、橋本龍太郎首相を支える3党の連携をアピールしたかった?

○・・・新進党の小沢一郎党首は記者会見で、7月6日の東京都議選の勝算を聞かれ「首都(の選挙戦)だから、できる限り党本部も協力したい。全員当選は当たり前だ」と型通りの受け答え。その一方で「基本的には地方選であり、東京都連がしっかりやることだ」と突き放すとともに「岩手県議選なら関心ないでしょうが」とマスコミが都議選を特別扱いしているような口ぶり。都議選の公認候補が13人にとどまっていることもあってか、「首都の陣」にいまひとつ力が入らないというのが正直なところか。《共同通信》

【天安門事件】発生から8年

中国政府が民主化運動を武力弾圧し、319人の死者を出した1989年の北京の天安門事件は4日、発生から8周年を迎えた。舞台となった天安門広場は通常とほとんど変わらない警備態勢。記念写真を撮影する観光客の姿が目立つなど、歳月による事件の風化をうかがわせた。

広場横の電光掲示板は「あと27日」と香港返還への秒読みを告げる。経済成長と愛国心の高揚、そして政治的な統制が絡み、かつての民主化要求をかすませているようだ。《共同通信》

【仏・ジョスパン内閣】発足

フランスのジョスパン首相は4日夕、エリゼ宮(大統領府)にシラク大統領を訪れ、新内閣名簿を提出した。シラク大統領はこれを了承し、ジョスパン内閣が発足した。

主要閣僚では、戦後最悪の失業問題に取り組む雇用・連帯相に、ドロール前欧州委員長の娘であるマルティヌ・オブリ元労相が、外相に、故ミッテラン大統領の懐刀といわれた、ユベール・ベドリヌ元大統領府事務総長が任命された。

注目の共産党からは、ジャン・クロード・ゲソ設備・運輸・住宅相ら3人が入閣、13年ぶりの共産党閣僚誕生となった。また今選挙で国民議会(下院)に初めて議席を獲得した緑の党から1人、左翼諸派から4人が入閣し、計5党による左翼連立内閣となった。《読売新聞》



6月4日 その日のできごと(何の日)