2024 令和6年10月9日(水) 衆議院解散
令和1989日目
2024/10/09
この日のできごと(何の日)
【衆議院】解散
衆院は9日午後の本会議で解散された。政府は臨時閣議で衆院選日程を「15日公示、27日投開票」と決定する。これに先立ち、石破茂首相(自民党総裁)は派閥裏金事件に絡み、政治資金収支報告書に不記載があった議員ら12人を非公認にすると決めた。
1日の首相就任から8日後の衆院解散は戦後最短。解散から18日後に投開票を迎える短期決戦となる。裏金事件を受けた政治改革の在り方や物価高対応が争点となる。
衆院選は岸田政権が発足した直後の2021年10月31日以来。小選挙区定数「10増10減」などを受けた新区割りで初めて実施され、小選挙区289、比例代表176の計465議席を争う。
自民は選挙戦で、地方の成長を底上げする地方創生を訴える意向だ。公明党も生活支援へ電気・ガス、ガソリン代の支援継続を主張する。
立民、日本維新の会は政治改革で企業・団体献金の禁止を提唱。共産党は年金支給額引き上げ、国民民主党は減税や社会保険料軽減を打ち出す。
首相と全閣僚は9日午前の臨時閣議で衆院解散の閣議決定書に署名した。
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石破茂首相は9日、衆院解散を受け記者会見した。地方創生に関する新たな本部を週内に設置し、基本的な考え方を年末までに取りまとめると表明した。「地域の独自の取り組みを強力に後押しする」と強調した。
外交、安全保障政策を巡っては、軍事力を強化する中国やロシア、北朝鮮に言及。日本が戦後最も厳しく複雑な環境に直面していると主張し「日本のため、持てる力の全てを使う」と力説した。アジア地域の安保の在り方を検討するよう、自民党に指示したと述べた。
自衛官の処遇改善や勤務環境の改善に向けて、自身が議長を務める関係閣僚会議を9日に設置したと発表。《共同通信》
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野党は9日、衆院解散や15日公示の衆院選についてネーミングを披露した。教育無償化を実現する会の前原誠司代表は石破茂首相が就任8日後に衆院を解散したことを巡り「ドタバタ解散だ」と命名。国民民主党の玉木雄一郎代表は、党首討論で首相が使途を公開する必要がない政策活動費を衆院選で使うと明言したことを受け「裏金使い選挙だ」と強調した。
立憲民主党の野田佳彦代表は党首討論で、自民党派閥裏金事件を巡る対応を批判し「裏金隠し解散だ」と訴えた。日本維新の会の馬場伸幸代表は「政治とカネや世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を葬り去るがための解散だ」と語った。《共同通信》
【プロ野球・9日】
野球日本代表は9日、来月開催される国際大会「プレミア12」に臨むメンバー28人を発表し、岡本和真内野手(巨人)、高橋宏斗投手(中日)らが選出された。右足親指を骨折した村上宗隆内野手(ヤクルト)や佐々木朗希投手は(ロッテ)は選ばれなかった。
大会2連覇を狙う日本代表は10月下旬から宮崎市で強化合宿を開始。11月9、10日にチェコ代表と強化試合を行い、13日にバンテリンドームナゴヤでオーストラリアとの1次リーグ初戦に臨む。
井端弘和監督は2026年3月のWBCまでの続投要請を受諾したことを明らかにした。当初は「プレミア12」までを区切りとした契約となっていた。《共同通信》
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楽2―2西
延長十二回の末に引き分けた。西武は一回に2点を先取した後は追加点が遠く、隅田は9回2失点の力投が報われず、今季も2桁勝利に届かなかった。楽天は七回に追い付いたが、延長の3イニングいずれも好機であと一本が出なかった。 《共同通信》
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パ・リーグは9日、レギュラーシーズン全日程が終了し、ソフトバンクの山川が34本塁打、99打点で2冠に輝いた。どちらも2年ぶりで、本塁打王は4度目、打点王は2度目。
ソフトバンクからは近藤が打率3割1分4厘で初の首位打者となり、4割3分9厘で2年連続4度目の最高出塁率。周東が41盗塁で2年連続3度目の盗塁王を獲得した。楽天の辰己が158安打で初タイトルとなる最多安打を手にした。
14勝で有原(ソフトバンク)と伊藤(日本ハム)が最多勝を分け合い、伊藤は勝率7割3分7厘で勝率第1位と合わせて2冠。モイネロ(ソフトバンク)が防御率1.88で初の最優秀防御率を獲得した。187三振を奪った今井(西武)が初の最多奪三振。則本(楽天)が32セーブで最多セーブ、河野(日本ハム)が34ホールドポイントで最優秀中継ぎに輝いた。《共同通信》
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西武は9日、新監督に西口文也ファーム監督(52)が就任すると発表した。今季49勝91敗3分けでパ・リーグ最下位に沈んだチームの再建を目指す。ゼネラルマネジャー(GM)を兼任する渡辺久信監督代行(59)は退任する。
和歌山県出身の西口新監督は西武のエースとして最多勝を2度獲得するなど通算182勝を挙げた。2015年の引退後は1軍投手コーチなどを務め、22年にファーム監督に就いた。3位だった今季のイースタン・リーグでは投手力を前面に、攻撃では機動力も絡めて優勝争いに加わった。
元西武監督の渡辺監督代行は、就任2年目だった松井稼頭央監督(48)の休養を受け、5月28日の交流戦スタートから久々に指揮を執ったが、低迷脱出に導けなかった。《共同通信》
プロ野球オリックスは9日、岸田護投手コーチ(43)が新たに監督に就任すると発表した。昨季までパ・リーグ3連覇に導いた中嶋聡監督(55)は6日に退任を表明。2020年からコーチを務めていた岸田氏が、後を受けることとなった。11日に就任記者会見を行う。
岸田投手コーチは大阪・履正社高から東北福祉大、NTT西日本を経て大学生・社会人ドラフト3巡目で2006年にオリックス入団。09年に10勝、リリーフ転向後の11年には5勝6敗33セーブを挙げるなど、通算433試合で44勝30敗63セーブだった。オリックス一筋で、19年限りで現役を引退した。《共同通信》
【袴田巌さん】無罪確定
1966年の静岡県一家4人殺害事件を巡る袴田巌さん(88)の再審で、無罪とした静岡地裁判決に対し、静岡地検は9日、上訴権(控訴する権利)を放棄する手続きをとり、無罪が確定した。袴田さんが半世紀以上にわたり冤罪を訴え続けた闘いに終止符が打たれ、死刑囚の身分が解かれた。
静岡県警の津田隆好本部長は同日午前、報道陣の取材に応じ、「袴田さんが長きにわたって法的地位が不安定な状況に置かれてきたことについて申し訳なく思う」とし、袴田さんへの直接の謝罪は「お伝えしたいと思うが、相談した上で考えたい」と話した。事件が解決していないことについては「最終的に犯人が分からないということになった。大変遺憾、残念」と述べた。
畝本直美検事総長が8日、控訴しないと表明。捜査機関が証拠を捏造したと判決が断じたことに強い不満を示す一方、控訴し袴田さんの不安定な法的地位が続くことは相当ではないとの談話を出した。最高検は再審請求手続きが長期間に及んだことについて検証する方針。《共同通信》
【東京株式市場】
9日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が反発した。終値は前日比340円42銭高の3万9277円96銭。前日の米国市場でハイテク株が値上がりしたことが波及し、電機や精密機器株などの半導体関連銘柄に買い注文が入った。朝方は500円超上昇する場面もあった。
東証株価指数(TOPIX)は8.09ポイント高の2707.24。出来高は約15億8300万株。
前日の米国市場で米半導体大手エヌビディアの株価が4%超上昇し、日本でも関連銘柄のアドバンテストやレーザーテックなどが買われた。外国為替市場で円相場が円安ドル高に振れたことも、業績伸長が期待できる輸出関連株を下支えした。《共同通信》
【ノーベル賞】
スウェーデンの王立科学アカデミーは9日、2024年のノーベル化学賞を、タンパク質の立体構造を予測する人工知能(AI)を開発したグーグル傘下ディープマインド最高経営責任者(CEO)デミス・ハサビス氏(48)ら英米3氏に授与すると発表した。AIやコンピューターを使った応用研究が医薬品やワクチン開発に貢献し、高く評価された。
8日の物理学賞で機械学習の基礎となる手法の開発が選ばれたのに続き連日、AI分野が対象となった。同社のAIは20年に公開されたばかりで、ノーベル賞の評価が従来の研究成果にとどまらず、最先端の科学技術にまで広がっている。
他の2氏は同社のジョン・ジャンパー氏(39)と米ワシントン大のデービッド・ベーカー教授(62)。
タンパク質は、材料のアミノ酸が連なったもので、正しく立体的に折り畳まれて初めて機能を発揮する。同社のAI「アルファフォールド2」は、この立体構造の予測を自動化し、働きの理解に大きな貢献をした。ほぼ全てのタンパク質を予測可能だという。《共同通信》
【ウクライナ侵攻】
ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、侵攻を続けるロシアを抑止するため、ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)の加盟交渉に招待するよう求めた。クロアチアでの記者会見で「もしウクライナを強くして戦争に勝たせたいと考えているならば、われわれの案を支持するだろう」と述べた。
ゼレンスキー氏は10日以降、英仏伊独の首脳と会談する。対ロシア戦争の「勝利計画」を説明し、支援強化を求める考えだ。計画には、ウクライナをNATO加盟交渉に招待するよう求める項目が盛り込まれている。
ゼレンスキー氏は、ロシアと交戦中に加盟を実現するのは困難だとの見方に理解を示した上で「最初の一歩が必要だ」と強調した。
各国発表などによると、10日にパリでマクロン大統領、ローマでメローニ首相、ロンドンでスターマー首相と会談する。11日にバチカンでローマ教皇と面会し、ベルリンでショルツ首相と会う。
ロシア国防省は9日、ウクライナ軍の越境攻撃を受けているロシア西部クルスク州のスジャ地区で2集落を奪還したと発表した。《共同通信》
【MLB】
米大リーグのプレーオフは9日、各地で地区シリーズ(5回戦制)が行われ、ナ・リーグの第4戦でドジャースの大谷はサンディエゴでのパドレス戦に「1番・指名打者」で出場し、3打数1安打1打点2四球だった。試合はドジャースが8―0で快勝し、2勝2敗とした。パドレスの松井は九回にプレーオフ初登板し、1回1安打無失点。
千賀のメッツはフィリーズを4―1で下し、3勝1敗で9年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。
ア・リーグは第3戦が行われ、タイガースがガーディアンズに3―0で、ヤンキースがロイヤルズに3―2で勝ち、ともに2勝1敗とした。《共同通信》