平成7011日目
2008/03/19
【日銀】総裁が戦後初の空席に
参院は19日の本会議で、次期日銀総裁に元大蔵事務次官の田波耕治・国際協力銀行総裁(68)を起用する政府提示の新たな人事案を民主、共産、社民などの反対多数で否決し、不同意とした。
任期を19日に終えた福井俊彦総裁(72)の後任は決まらず、日銀総裁は戦後初めて空席となった。福田康夫首相はこの日夜、「責任を痛感している。こういう事態を短くするため努力をしたい」と語った。《共同通信》
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【札幌地裁】ミートホープ元社長に実刑判決
北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」(破産)の食肉偽装事件で、豚、鶏肉などを不正に混入した牛ひき肉を食品加工会社に出荷していたとして、詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪に問われた同社元社長のT被告(69)の判決公判が19日、札幌地裁であった。
嶋原文雄裁判長は懲役4年(求刑・懲役6年)の実刑判決を言い渡した。 田中被告は、昨年6月までの1年間に、食品加工会社十数社に対し「牛100%」と偽って計約138トンの偽装ひき肉を出荷した不正競争防止法違反と、このうち3社に出荷した計約100トン分の売り上げ約3900万円について詐欺罪に問われた。今年1月の初公判で同被告は起訴事実を全面的に認めていた。
検察側は論告で、「デタラメな商品で金をだまし取った。『食の安全』を捨てた恥も外聞もない行為」として実刑を求めたのに対し、弁護側は「安価でおいしい製品を工夫して供給しただけ」と主張、寛大な刑を求めていた。《読売新聞》
【秋田連続児童殺害事件】35歳女性被告に無期懲役
秋田県藤里町で06年4、5月に起きた連続児童殺害事件で、殺人と死体遺棄の罪に問われたH被告(35)に対し、秋田地裁は19日、無期懲役(求刑・死刑)を言い渡した。藤井俊郎裁判長は、2件について殺意と責任能力を認め「わが子、友人の男児を相次いで殺害した凶悪な事案」と断じた。
一方で「介護や母子家庭の不安など、精神の安定を欠く状況での衝動的、突発的な犯行」と計画性を否定し、死刑は回避した。弁護側は即日控訴、検察側も控訴するとみられる。《毎日新聞》
【この日の民主党】
官僚支配から国民が主役の政治に変えるため、政府の人事案は呑めない 鳩山幹事長
鳩山由紀夫幹事長は19日午後の衆議院本会議終了後、国会内で日銀総裁人事について記者団に語った。
冒頭、鳩山幹事長は参議院本会議で田波日銀総裁候補を不同意としたことに対して、「国民の暮らしのことを考えれば不同意になってよかった」と率直な感想を述べた。
また、この結果、日銀総裁のポストが空席になったことに対して、「19日に任期が切れることは最初からわかっていたにもかかわらず、直前の7日まで何も候補者を決めてこなかった責任は政府にある」と任命権者である政府・与党の対応を批判した。
さらに鳩山幹事長は、「財務省に官邸がコントロールされ、財務省のトップをやっていた人間でないとだめだと言わんばかりの人事が続くことでこの国が歪められてしまっていいのか」と怒りをあらわにすると同時に、「官僚主導の政治から国民が主役になる政治を作るのが民主党の闘いであり、このような人事案に賛成できるわけがない。一国の総理である福田首相が財務省にコントロールされていることが残念である。もっとしっかりしてもらわないといけない」と猛省を促した。
また与党側から事態の打開に向け、党首会談を呼びかける声があるとの質問に対して、「本当に必要ならば協力のための協議は必要であるが、案をのめというための会談であれば開く必要はない」と本質を説いた。
次に鳩山幹事長は道路財源を巡る修正協議を呼びかける動きが与党側からある場合の対応を問われ、「根本的な考え方の違いがあるので、我々が譲歩することは国民のことを考えればあり得ないが、道路特定財源の一般財源化、暫定税率の廃止を基本とした考えを与党側が示せば、それ以外のところで譲歩することはできるだろう」との見解を表した。
最後に鳩山幹事長は、日銀総裁ポストの空白に対する影響について、「間違った人事で5年間国益を損ねることの方が、はるかに国民にとって不幸である」との認識を示した。
また福田首相が人事案について「民主党の考え方を聞きたい」という一方、町村官房長官は「民主党の考えに沿うような人事はできない」と言っていることに対して、「全く矛盾している。官邸の中でこのような矛盾が続いているうちは福田内閣の漂流は続くのではないか」とまとまりのない、無為無策の福田内閣を非難した。《民主党ニュース》