平成6258日目
2006/02/25
【民主党・前原誠司代表】メール問題での引責を否定
民主党執行部は25日、ライブドアの送金指示メール問題への対応について、永田寿康衆院議員の辞職は見送り、永田氏が26日からの週内に謝罪会見を開いて説明責任を果たすことで事態の収拾を図る案の検討に入った。
前原誠司代表は25日、静岡市内で講演し「野党第一党として(ライブドア問題を)徹底的に追及し、真相を究明していく責任は果たし続けたい」と述べ、自らの引責の可能性を指摘した。《共同通信》
前原誠司代表は25日午前、静岡県静岡市を訪問し、党静岡県総支部連合会定期大会で講演を行った。
この中で前原代表は、闘う集団としての民主党再生に向け、対案・提案路線を貫いていくことの必要性を改めて強調しつつ、今国会で問題となっている、いわゆる4点セットの問題について言及した。前原代表は、それぞれの問題に共通する背景として、公が担うべきことまで民間に任せたことの歪みを指摘。ライブドアに関わるいわゆるメールの問題に関しても、この間の事情を紹介しつつ、メールの真偽というものについて、100%本当にこれが正しいものであるという証明ができていないことに責任を感じ、永田議員が野田国対委員長に進退伺いを出したことを説明した。
そして、永田議員の入院に関しても、「まともな判断能力が回復した段階で、しっかり話をする」とし、「うやむやにする、或いは病院に隠れるなどということでは全くない」と強調し、出席者の理解を求めた。そして、メール問題については、「100%、その信憑性について確認できるような立証責任が果たせていないことについては、党員の皆さま方を含めて国民の皆さま方に、これは率直に認めなければならない」としつつ、「巨大な闇が広がっているという印象は、全く微動だにしていない」と述べ、更に調査を進めて情報を検証し、「しっかりと説明責任を果たしていく、真相究明をさせていただく、そのことについては、改めて代表としてお誓いをさせていただきたい」と語った。
内政問題について、特に政権をめざす上での民主党の立ち位置についても前原代表は触れ、莫大な借金を抱える財政の問題についての危機感をにじませるとともに、解決策への展望と、ムダづかいを徹底的に削る具体策について詳しく説明を展開した。同時に前原代表は、小泉政権による小さな政府路線について、改めて疑義を呈し、本来、公が担うべきところまで民間に任せ、「全てを競争原理に委ねて、この社会の調和というものはとれるのか」と述べた。そして、その具体例として医療制度改革を挙げた前原代表は、診療報酬の引き下げが自己目的化している小泉政権による改革を批判。患者の視点に立った医療を実現することが改革の目的ではないのかとして、急性期医療や小児科などにも手厚く配慮する改革の必要性を、実例を挙げて強調した。そして、社会のセーフティネットを築くための、安心・安全のための予算については、ムダは排しながらもむしろ手厚くしていく考えを前原代表は示し、「効率的だが人に温かい政治を求めていくという基本的な考え方を改めて示し、小さな政府、冷たい政治の自民党との違いを明確に語り、内政ビジョン策定への意欲をあらためてにじませた。
外交問題についても前原代表は、イラク戦争のみならず、イランの核開発問題、ハマスの選挙での勝利など、複雑かつ危機敵状況にある中東情勢について特に言及。PLOへの平和の配当としてのODA実施などの過去の事例を挙げ、わが国は、米国の現在の中東政策とは一線を画すべきだと強調した。
そして、「内政も外交も、今の小泉路線では早晩、行き詰まるのは火を見るよりも明らかだ」と前原代表は指摘。「内政でも外交でも、大きく今の日本の方向性を間違えそうな今の自民党しか、国民の選択肢がなかった場合に、日本という国がどうなっていくのか」と語った。その上で前原代表は、民主党が今こそ踏ん張って政権交代に向けて力をたくわえ、その役割を果たしていくと理解を求めて講演を締めくくり、出席者から大きな拍手を浴びた。
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【民主党・小沢一郎前副代表】前原代表を批判
「堀江メール問題」について、民主党の小沢一郎前副代表(63)が25日、初めて口を開いた。小沢氏は、永田寿康議員(36)の“自爆テロ”で国会での主導権を手放した形の前原誠司代表(43)ら執行部について「党も、もう少しピリッとしっかりとして、若い人たちも、きちんとした考え方を持って(ほしい)」とバッサリ。執行部との溝がうわさされてきた大物が、ついに上げた“反前原”ののろし。永田氏の“爆弾質問”に端を発した大混乱は、党分裂の危機にまで発展しそうだ。
“剛腕”が、重い口を開いた。この日午前、兵庫県尼崎市で行われたパーティーで、あいさつに立った小沢氏は「(耐震偽装問題など自民党の)敵失の中で(民主党を)アピールしようとして始まった国会だが、最近、ちょっと立場が逆転したかのような状況になっている」。まず、厳しい表情で指摘した。
返す刀で「民主党も、もう少し、ピリッとしっかりとして、若い人たちもきちんとした考え方を持って(ほしい)」。ついに、“若さ”ばかりが目立つ前原執行部への不満を吐露した。
「原点に立ち返れば、国民に支持されると確信している」と叱咤(しった)した上で来夏の参院選に向け「(反自公勢力が)過半数を獲得すれば、大きな政治の転換をすることができる」と続けた。
これまで耐震偽装問題でヒューザーと自民党との関係を追及するなど、「4点セット」で与党を追いつめつつあった民主党。だが、永田議員がぶち上げた「堀江メール」ですべてがぶち壊しに。22日の党首討論で、前原代表は新証拠を提示することもできず、大コケ。雲隠れを続けた永田氏を病院に「避難」させるなど混迷ぶりまで露呈し、一気に劣勢になった。
メール問題については、静観を続けてきた小沢氏の突然の噴火には伏線がある。もともと、現執行部と小沢氏との間には大きな溝が存在していた。昨年9月の代表選。小沢氏は前原氏と対決した菅直人元代表を支持した上、自らに出馬の相談がなかった前原氏を「事前連絡がない」と、しかり飛ばした。さらに小沢氏は前原氏支持の見返りに幹事長ポストを要求も、前原氏が拒否。大きな“禍根”を残していた。
今回の小沢氏の動きについて、「執行部に対して『対応が稚拙だ!』とクギを刺したのでは」とみるのは、政治アナリストの伊藤惇夫氏。当選13回、議員生活36年と民主党屈指のキャリアを誇り、“代表待望論”も根強い小沢氏だけに「国会の流れを民主に戻すには『今しかない』と思ったのでしょう」と分析する。
今後、小沢氏が執行部に退陣要求する可能性もあるが、伊藤氏は「この状況で自分が代表になり、火中の栗を拾う気持ちはないはず」と否定的。すでに9月の代表選に名乗りを上げている小沢氏だけに「今、存在感を出し、9月に向け、流れを自分に引きつける狙いもあるのでは」と話した。《スポーツ報知》
【自民党・山崎拓前副総裁】「郵政造反組に救済措置を」
自民党の山崎拓・前副総裁は25日、福岡市内で講演し、同党が来年の参院選で、昨年の通常国会で郵政民営化関連法に反対した議員も公認する方針を決めたことについて「参院が寛大な措置であれば、衆院で郵政民営化の党議決定に従わなかった人にも、小泉政権の間に救済措置を取るべきではないか」と述べ、同法に反対票を投じて離党した衆院議員の復党などを検討すべきだとの考えを示した。
山崎氏は近く小泉首相と会談し、提案するという。
これに対し、首相に近い自民党幹部は同日、「衆院の反対票組は衆院選に出馬し、自民党の選挙を邪魔した。参院とは違う。山崎氏は何を言っているのか」と復党に否定的な見方を示した。《読売新聞》
【サッカー・ゼロックス杯】浦和レッズが初優勝
国内サッカーシーズンの到来を告げるJリーグ開幕1週間前恒例のゼロックス・スーパーカップは25日、東京・国立競技場で行われ、昨季の天皇杯全日本選手権覇者の浦和が3-1でJリーグ1部(J1)王者のG大阪を下し、初優勝した。今季のJ1は両者の顔合わせで3月4日に開幕する。
オウンゴールで先制を許した浦和は前半9分、DF堀之内のゴールで追いついた。17分には2部(J2)東京Vから移籍したFWワシントンが勝ち越し、後半6分にもMFポンテが追加した。《共同通信》