平成6162日目
2005/11/21
【小泉純一郎首相】ロシア・プーチン大統領と会談
小泉純一郎首相は21日午後、ロシアのプーチン大統領と首相官邸で約2時間半会談した。日ロ間の最大の懸案である北方領土問題では両国の隔たりが大きく、具体的進展はなかった。
共同声明の作成も見送られ、今後も粘り強く交渉を続けることで一致するにとどまった。日ロ首脳が相手国を訪問した際に、政治文書の署名が見送られるのは異例で、領土問題の打開は当面困難な情勢になった。《共同通信》
平成17年11月21日、小泉総理はロシア連邦のウラジミール・ウラジーミロヴィッチ・プーチン大統領と首脳会談を行ないました。
首脳会談に続いて共同記者会見に臨みました。会見の冒頭小泉総理は、「本日、日露修好150周年の大きな節目にプーチン大統領が日本を訪問されたことを心から歓迎しております。日露関係は、一昨年採択しました『日露行動計画』に基づいて幅広い分野で順調に発展しております。この行動計画に基づく協力の拡大のために今回12本の文書を作成し署名しました。平和条約については、率直かつ真剣に議論を行ないました。私は北方四島の帰属の問題を解決して日露間に平和条約を締結するという重要な問題、可能な限り早期に締結するという方針に従いまして真剣な話し合いを続けることが我々指導者の責務だと確認することができました。日本とロシア間の関係は発展しております。この協力関係を更に強化してお互いの意見の相違を埋める努力をわれわれはしていきたいと思っております。」などと述べました。
これに対してプーチン大統領は、「150年前、ロシアと日本の間に国交が樹立して、この出来事が今回の訪問の雰囲気を作りました。ここで強調させていただきたいのは、行なわれた交渉の内容が建設的で充実したものだったということであります。私たちは総理大臣と共に2003年の露日行動計画に基づいて幅広い二国間の事項を話し合いました。私たちは平和条約問題に大きな注目を払いました。ここで指摘しておきたいのは、ロシアと日本のパートナーシップ及び相互信頼に基づいてその問題の解決を探求していかなければいけないということです。それと同時に問題は複雑で、解決は簡単にならないことを認識しております。私たちはお互いに立場を説明しあうことが重要であると考えますので今後ともこのセンシティブな問題に関する対話を継続する意向が双方から表明されました。あらゆる分野における露日関係の発展は両国のためになります。」などと述べました。《首相官邸》
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【城島健司捕手】マリナーズ入り
米大リーグのシアトル・マリナーズは21日、福岡ソフトバンクホークスからフリーエージェント宣言し、大リーグ移籍を目指していた城島健司捕手(29)と3年契約を結んだと発表した。AP通信によると、3年間の年俸総額は1650万ドル(約19億6800万円)。城島は日本人捕手として初の大リーガーとなる。マリナーズには現在、イチロー外野手(32)が所属している。《読売新聞》
【耐震強度偽装事件】建設中のマンションを解体へ
千葉県に21日、入った連絡によると、同県白井市で建設中の分譲マンション「ラ・ベルドゥーレ白井」を設計、施工した木村建設(熊本県八代市)は、耐震強度が偽造された恐れがあるため、マンションを12月3日から解体する。マンションは、来年3月から入居開始予定だった。
千葉県によると、同社は「強度を再計算したが結果が悪く、補強工事をしても当初の住宅機能を保てない」と文書で回答したという。
千葉県は14日、木村建設と建築主の東日本住宅(東京都新宿区)に対し、マンションの安全性について報告するように求めていた。《共同通信》
【この日の民主党】
前原代表、プーチン大統領と北方領土問題について意見交換行う
前原誠司代表は21日夕、来日中のロシアのプーチン大統領と都内で会談し、日露の協力、特に北方領土問題の解決方法について、率直な意見交換を行った。浅尾慶一郎『次の内閣』ネクスト外務大臣、末松義規国際局長が同席した。
終了後、前原代表らは記者団に会談の要旨を説明。「北方領土問題を解決することが、より日ロ関係が発展する大きなきっかけになる」と指摘した前原代表に対し、プーチン大統領は、ロシアが抱える他国との領土問題に波及する恐れに言及して「先送りするつもりはないが、慎重な対応が必要」との考えを示した。
前原代表はまた、平和条約の締結に結びつかなかった1956年の日ソ共同宣言に言及し、4島の帰属をはっきりさせた上で、残り2島の扱い方について、お互い知恵を出すべきではないかとした。大統領は「すべての日本の建設的な勢力と、儀礼的ではなく実のある対話をやっていきたい」などと述べ、幅広い議論を行う意思を示した。
前原代表は、日本としての正当な主張や、互いが納得する形の模索をもっと執拗にすべきだと、日本外交の問題点を指摘。経済関係の拡大のみに重きが置かれることには危惧があるとして、日露間で最大の懸案事項である領土問題の解決に対する努力が必要だと語った。
前原代表ら、京都市内の総合養護学校を訪問
前原誠司代表ら民主党所属議員一行は21日、京都市内の市立西総合養護学校を訪問。関係者の説明を受けた後、授業を参観し、生徒とともに給食もとるなど、交流を深めるとともに、教育現場の実状について視察した所感も記者団に述べた。
午前中に西総合養護学校に到着した一行はまず、校長をはじめとする学校関係者、学校運営協議会の委員、京都市教育委員会の関係者などからの説明を受けた。この西総合養護学校は、学校運営協議会を設置し、障がいの種別を越えた総合養護学校として、全国初の試みを行っている。
ここで前原代表は関係者を前に挨拶し、人に温かい教育をめざし、教育を重視する民主党の立場を強調したほか、社会的にハンディキャップをもった方々に「温かみのある、思いやりのある政治を行う」ことの重要性を指摘。「何でも効率化の風潮には危惧を持っている」と述べた。また、この西総合養護学校のような先駆的な取り組みを全国に拡げていくべきとも述べ、保護者の皆さん、地域の皆さん、学校関係者の皆さんの三者が協力して努力している姿勢を、「分権の鑑だ」などと賞賛した。
続いて前原代表らは、実際に授業の様子を参観し、給食もともにとるなどして生徒との交流を深めたほか、関係者との皆さんとは、特に生徒の進路について活発な意見交換が行われた。
視察を終えた前原代表は記者団に対して、こうしたコミュニティスクールの「先進的な成功事例をどんどん広める役割を担っていきたい」との意欲をまず強調。様々な障がいを持ったお子さんを一同に会して教育をされている、総合養護学校の「プラス面を見させていただいた」と述べた。そして、健常者も障がい者も同じ子どもであり、等しくそういう人たちが社会人として立派に活動をされるよう、チャンスを得られるような社会をつくることが、われわれの使命だということを再認識した、とも語った。
そして、「百聞は一見にしかずだ」として、今後も「現地・現場主義」をモットーに、「できるかぎり現場を回ってご意見をうかがい、様々な皮膚感覚の中で、国会の中で具体的な政策に練り上げていく作業を今後もしていきたい」と強調した。
なお今回の視察には、前原代表のほか、鈴木寛『次の内閣』ネクスト文部科学大臣、地元京都選出の福山哲郎・松井孝治参議院議員、山井和則・泉健太・北神圭朗衆院議員も同行した。《民主党ニュース》