平成6163日目
2005/11/22
【ドイツ連邦議会】アンゲラ・メルケル氏を首相に選出
ドイツ連邦議会(614議席)は22日午前、キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)のアンゲラ・メルケル党首(51)を首相に選出した。首相はケーラー大統領から任命された後、連邦議会で就任宣誓した。同日夜には初閣議を招集し、社会民主党(SPD)との戦後2度目の大連立政権を始動させる。
首相選出の投票では、出席612議員のうち、賛成397、反対202、棄権12、無効1だった。大連立を組む同盟と社民党の議席数はそれぞれ226と222の計448で、連立与党側からも反対票が出ており、両党内に大連立への反対論がくすぶっていることをうかがわせる結果となった。《読売新聞》
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【イラク】自爆で21人死亡
イラク北部キルクークで22日、警官を狙った自爆攻撃があり、AP通信によると、少なくとも21人が死亡、24人が負傷した。一方、イラク駐留米軍は、米兵3人が同日までに武装勢力の攻撃で死亡したと発表。2003年3月のイラク戦争開戦以来の米兵の死者は、同通信の集計で2100人に達した。
米軍によると、首都バグダッドの西方ハバニヤ付近で21日、米軍車両が爆弾による攻撃を受け、米兵1人が死亡。北部モスルでは19日、パトロール中の米兵2人が小火器による攻撃を受けて死亡した。
キルクークの自爆攻撃では、警官1人が発砲を受け、その捜査のために別の警官らが集まってきたところに車が現れ、自爆したという。《共同通信》
【小泉純一郎首相】自民党立党50年記念大会で演説
自民党は22日、都内のホテルで立党50年記念大会を開いた。小泉純一郎首相(党総裁)は演説で「世界の変化に対応しうる改革を平和のうちに進めることが政権政党の責務だ」と述べ、改革の続行に強い意欲を表明。大会は日本の歴史と伝統の尊重などを盛り込んだ立党50年宣言を発表した。《共同通信》
【この日の民主党】
衆議院第一次内定候補者を決定 党本部で常任幹事会開催
22日午前、党本部において第353回常任幹事会が開催され、党機構改革案が最終報告されるとともに、衆議院第一次公認内定候補者が決定された。
会議は川端達夫常任幹事会議長の司会の下に行われ、冒頭に前原誠司代表が挨拶。前原代表は、本日、第一次公認内定を発表することができると述べ、鳩山由紀夫幹事長および玄葉光一郎同代理、安住淳選挙対策委員長および武正公一同代理の労をねぎらった。また前原代表は、昨日、中野寛成前衆議院副議長と長時間にわたり落選議員の心境を含めて語り合ったことに触れ、本日の公認内定は落選議員などの不安をなくすためのものであると述べるとともに、総選挙に向けての常在戦場の心構えを強調した。また前原代表は、千葉県の設計事務所による建築物の構造計算の不正問題を取り上げ、これが氷山の一角であるかもしれないとの問題意識の下に、調査チームをつくり、不正を許さない姿勢で臨むと語った。
続いて鳩山幹事長が報告を行い、訂正箇所を示しつつ、党機構改革案の最終案を報告した。また、候補者選定基準などの説明のために、12月1日午後、党本部において両院議員懇談会を行うことを報告した。野田佳彦国会対策委員長は、臨時国会召集要請に対する反応がないことを報告し、状況を見つつ閉会中審査の要求も行っていくと述べた。松本剛明政策調査会長は、『次の内閣』において、政府の概算要求も検討しつつ、民主党独自の予算案の論議を行っていること、建築確認の不正取得問題については調査を行うこと、公務員制度問題についても論議を深めていくことを報告した。党機構改革を中心として活発な論議が行われた後、報告事項は終了した。
次に、報告・承認事項に移り、安住選対委員長より、衆議院の第一次公認内定者が報告された。安住選対委員長は、今回の公認内定者は先の常幹で決定された「候補者選定基準」にもとづいて選定されたこと、その内訳は元・前職35名、新人19名であることなどを説明した。選定基準の運用や落選者への配慮などをめぐって論議が行われた後、第一次公認内定は承認された。また安住選対委員長からは、福島県議会議員補選における候補者の公認および長崎県議会議員補選における候補者の推薦が報告され、承認された。続いて平野博文総務局長より、都道府県連および総支部の収支報告に対する外部監査の実施要領が報告され、承認された。
前原代表、札幌で講演
前原誠司代表は22日午後、北海道札幌市を訪れ、「私の目指す政治・これからの日本」と題した講演を行った。この中で前原代表は、先の総選挙を振り返りつつ、次の選挙に向けて「常在戦場」の決意を披露したほか、税金のムダづかいを削るにあたっての論点を具体的に述べ、民主党のめざす社会像や外交・安全保障政策、農業政策などについて明快に語った。
前原代表はまず、今日の常任幹事会で次期衆院選に向けた第一次の公認候補内定者54名を発表したことに言及。「公認作業をできるだけ急いで、いつ選挙があっても勝てる」体制づくりを急ぎ、党全体で「常在戦場の意識」を持ち続けることの重要性を強調した。
前回の総選挙についても前原代表は、郵政民営化に対する熱意を示した小泉首相に対し、政権交代を主張した民主党が、「重要政策についての党としての考え方をしっかりと示せなかった」ことを指摘。政権交代への「気構えも準備もできていないと、多くの国民の皆さん方に思われた結果が、大敗につながったと率直に思っている」と反省の念を込めて振り返った。そして、民主党を「戦う集団」に変えていき、全国に候補者を揃えるとともに、「民主党が政権をとった時に、どうするのかを常にお示しし続ける」として、「われわれの本気さを理解し感じ取っていただく」ための、対案・提案路線の重要性を力強く語った。
前原代表は更に、小泉首相の言う『小さな政府』論についても疑義を呈し、本当にそうなのか、特別会計の問題などを具体的に挙げて、真の改革競争の必要性に言及。その上で、税金のムダづかいを削るにあたっての5つのポイントを挙げた。前原代表が第一に挙げたのは、肥大化した行政機構の問題であり、この点に関する打開策を「公務員制度の改革に求めたい」とした。第二に挙げたのは特別会計の問題。31の特別会計を整理し、「問題点を洗い出して、具体例を国民の皆さんにお示しする」とした。第三に公共事業の問題を取り上げ、「地方自治体の本音に基づいて(ムダな公共事業を)止められる仕組みをつくる」ことの重要性を強調した。第四、第五には、分権の問題と、これに関する省庁の再編の問題を挙げた。
そして前原代表は、「税金のムダづかいを止める競争だけでは、民主党の存在価値はない」とし、「どういう国家像をめざすかという観点から、二つの政党が競い合う状況が必要だ」と述べ、民主党のめざす分権社会の理念を明快に説明した。この中で前原代表は、「めざすべき社会のキーワード」として、「生き甲斐」を挙げ、昨日、代表自身が訪れたコミュニティスクールとして運営されている京都市の総合養護学校などの試みを紹介。こうした地域主体の教育やコミュニティを活用した社会参画の試みを全国に拡げていきたいとの意欲を示し、「地域の力をどうやって呼び起こすか」が重要だとして、「生き甲斐」の受け皿としてのコミュニティの重要性と、その前提として分権の必要性を改めて強調した。
外交・安全保障政策についても前原代表は触れ、かつての自民党と社会党のようなイデオロギーの対立はもはや存在しないことを改めて強調した上で、昨日のプーチン大統領との会談での北方領土問題をめぐってのやり取りなどを紹介しつつ、小泉首相が、「直接、(首脳同士が)話をすることに欠けている」点に危惧の念を表明。これまでの日本外交も、東シナ海の開発やFTAの問題などで「役所任せというものがあまりにも多かった」とし、「政治のリーダーシップが欠如」していることを厳しく指摘した。その上で前原代表は、いわゆる左右の対立ではなく、「どうしたら国が発展して、国民が豊かになるのか」、国家戦略に関する建設的な議論の必要性を語った。
前原代表は、農業政策にも言及。農業は、「保護する対象でなく、どう産業として脱皮させるか」だとして、様々な規制を排除し、株式会社の活用と土地利用の効率化について議論を進めていく意向を示した。そして、農業政策について改めて改革プランを提示していくことを明らかにし、こうした幾つかのテーマを、代表の下に新しく設置された総合政策企画会議の場で議論し、党として発信力を高めていく、とした。
最後に前原代表は、「一つの政党が、ある一時期を除いて、ずっと政権政党で居続けることは、先進国としては恥ずかしい」として、「民主党はそういう意味で、歴史的使命を負っている」と指摘。「政権交代可能な二大政党制を、スローガンだけではなくて、政策や(党の)体質の問題の違いを示していきながら、国民の皆さんに安心をもって選んでいただけるような一極をつくり上げていく」との決意を力強く語って、講演を締めくくった。
前原代表、自民党結党50周年に関して記者団にコメント
前原誠司代表は、北海道札幌市での講演を終えた後、記者団の質問に答え、自民党が結党50周年を迎えたことなどについてコメントした。
前原代表はこの中で、自民党に対して、「日本の今の発展の多くを、自民党が支えてきたというのも事実であり、そういう意味では、自民党の果たしてこられた役割は大きかった」とまず指摘。その上で、「一党による長期政権というものがもたらした弊害も、きわめて大きい」とした。
前原代表は、「特に大きな問題は政治とカネの問題だ」として、「1億円を、ある業界団体からもらって、それが元総理であったにも関わらず、それについて党内で自浄作用として取り締まり、是正する動きが全くない」と厳しい口調で言及。「迂回献金禁止についても、われわれの提案について全く聞く耳を持たない」ことも取り上げ、「政権政党に長くいたことによる癒着、構造的な問題が起きてしまっている」と述べた。
そして、「政党の健全な競争による日本の政治の質的な向上」を求めていく決意を前原代表は改めて語り、「われわれが果たさなければいけない役割はきわめて重い」とした。
特別会計作業チーム、特別会計の実態把握に向け都内2カ所視察
民主党の決算行政監視調査会特別会計作業チームは22日、「無駄遣いの温床」との批判が強い特別会計の実態を探るため、東京・墨田区にある独立行政法人雇用・能力開発機構の生涯職業能力開発センター(アビリティガーデン)および同機構所有の江東区にある雇用促進住宅「サンコープラス潮見」を視察した。
視察には同チーム会長の直嶋正行参議院議員、同事務局長の馬淵澄夫衆議院議員のほか、大串博志・北神圭朗・小宮山泰子・松野頼久・三谷光男・柚木道義各衆院議員、藤本祐司・山本孝史・蓮舫各参院議員の計11名が参加した。
アビリティガーデンは平成9年に開設され、ホワイトカラーの職業能力開発に関する教育訓練の開発・実施、情報提供、相談援助などを主に行うとしており、ホワイトカラー向けの実践的教育訓練コース等を産業界等と共同で開発。在職者向け訓練121コース、離職者向け訓練27コースなどがあり、公共職業能力開発施設と謳っている。
視察団はまず、7階建ての建物の充実振りに驚いた。その7階部分は訓練コースの受講者向けの宿泊フロアになっていて、ビジネスホテル以上の設備が整った個室の宿泊施設があるが、「受講生は近隣の人が多いのでほとんど稼動していない」と同センターの佐々木所長から説明があったように、平成16年度の稼働率は9.6%にすぎない。
また、5階はスタジオフロアとなっており、アビリティガーデンを発信局に、能力開発セミナーなどの番組をリアルタイムで全国の独立行政法人雇用・能力開発機構の施設へと配信していた。しかし、二つのスタジオのうち、第二スタジオはほとんど使用されていない様子である上、平成9年の開設当初は別企業だったが、ここ数年はNHKへ年間1億8000万円で業務委託されていること等も明らかになった。
蓮舫議員などから、「結局、企業のセミナー等に場所を貸しているだけではないか」との指摘も相次ぐと同時に、職業能力開発に関する教育訓練の開発等は産業界でなければなし得ないもので、それを手がけようとしたこと事態に問題があるといった分析もなされた。
また、施設内にある貸し事務所スペースは20平方メートルで月額2万5000円程度という都内としては破格の好条件であるにもかかわらず、総数9人程度の応募希望者しか例年なく、その中から貸出先が決められているとの実態も浮き彫った。この点に視察団から適切な情報開示への疑問の声があがった。
一方、建設費と土地取得費で総額約9500億円かけてつくられた雇用促進住宅は、平成13年12月19日に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に基づき「早期廃止のための方策を検討し、できるだけ廃止」とされている。
「家賃収入で独立採算で維持管理している」との説明があったが、その実態は建設費・土地取得費などの返済計画もない、無計画な住宅建築であったことは他ならない。
視察後に直嶋会長は現場を見たことの意味は大きいとの認識を示し、特別会計の具体的な内容について調査会で吟味し、通常国会では政府に対して論陣を張っていくと表明した。
馬淵事務局長は、「事業内容の適正さ」「事業体系は過剰でないか」「適切な運営によって収益もしくは効果は見込まれるか」の3点の検討がなされたかどうか、大変な疑問だったと視察の印象を示し、「厚労省・機構の方々に内省・自省をしてもらいたい。かかわった方の責任は厳しく追及されるべき」とも語った。
さらに直嶋会長は「思い切った改革ができるような提案をしていきたいと思う」と述べ、民主党としての改革案を12月半ばぐらいまでに調査会でまとめていくことを馬淵事務局長は明らかにした。《民主党ニュース》