平成5988日目
2005/05/31
【この日の小泉総理】
マダガスカル大統領と会談
小泉純一郎首相は31日午後、首相官邸で、マダガスカルのラベロマナナ大統領と会談した。大統領は、日本の国連安保理常任理事国入りを支持する方針を伝えた。
会談で首相は、日本などがまとめた安保理改革に関する枠組み決議案について、「共同提案国になることも含めて日本への支援をお願いしたい」と要請。 大統領は「心配要らない」と述べ、前向きに検討する考えを示した。大統領は昨年の国連総会で日本の常任理事国入り支持を打ち出している。《時事通信》
平成17年5月31日、小泉総理は総理大臣官邸で、マダガスカル共和国のマーク・ラヴァルマナナ大統領と首脳会談を行いました。
会談では、ラヴァルマナナ大統領から、アフリカを代表して日本の対アフリカ協力及び小泉総理のアジア・アフリカ首脳会議でのアフリカに対する協力に関するスピーチに対して謝意を述べました。これに対して小泉総理は、「人材育成も含め、様々な分野でできることは協力していきたいと思っているので、今後さらに対話を続けていきたい。」と述べました。
また、国連安保理改革に関して小泉総理から、「現在、安保理の枠組みを増やす国連決議案を出す非常に重要な時期にあるので、共同提案国になることを含めてマダガスカルにおいてもよろしくお願いしたい。」と述べました。これに対し同大統領は、「昨年の国連総会のときにも自分は日本支持をはっきり打ち出しているので、心配は要りません。」と述べました。《首相官邸》
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【対馬沖】韓国漁船が海上保安官を乗せて逃走
第七管区海上保安本部(北九州)によると、31日午後11時半ごろ、対馬の北東約50キロで、対馬海上保安部の巡視船「たつぐも」がアナゴ漁をする韓国漁船「シンプン」を発見、立ち入り検査をしようと近づいたところ、漁船は逃走した。
約10分後、海上保安官2人が乗り込んで停船させたが、保安官を乗せたまま再び逃走。6月1日午前1時55分ごろ、漁船は対馬の北東約60キロの韓国のEEZ内の公海上で、海保の要請で出動した韓国海洋警察庁の警備艦に自ら接触、止まった。保安官2人は追跡していた巡視艇に戻った。《共同通信》
【知床】世界遺産登録へ
小池百合子環境相は31日の閣議後の記者会見で、世界自然遺産候補地の北海道・知床について、世界遺産委員会の諮問機関、国際自然保護連合(IUCN)が「生態系も生物多様性も基準を満たしており、登録が適当である」と勧告したことを明らかにした。
7月10日から南アフリカ・ダーバンで開かれる第29回世界遺産委員会で審査、決定されるが、勧告が覆された例はほとんどなく、知床の世界遺産への登録がほぼ確実になった。《共同通信》
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小泉純一郎首相は31日夜、国際自然保護連合(IUCN)が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に北海道・知床の自然遺産登録を勧告したことに関し「うれしい。まだ確定した状況ではないが、登録の方向と聞いている。日本の景観は美しいと世界にも日本の自然をあらためて見直してもらう契機になればと思う」と述べた。《共同通信》
【この日の民主党】
不正常な状態の打開には法案の出し直しが必要 鉢呂国対委員長
鉢呂吉雄国会対策委員長は31日午前、国会内で記者会見を開き、現在の国会審議の状況は不正常だとし、これまで同様、あくまでも法案の出し直しを求め、不正常な状況の打開に全力を尽くしていく意向を明らかにした。
この中で鉢呂国対委員長は、「膠着状態が続いている」国会の状況について、「民主・社民が入らない段階での特別委員会が今日も行われるが、このような形での審議は不正常であり、私どもとしては認められるものではない」との考えを改めて明らかにした。その上で、「全く緊張感のない」特別委員会での審議について、「民主党の政策を、自民党の議員が持って質問するという、きわめてふざけた形」だとして、これを厳しく批判。「今の状態を深刻に考えていないのではないか」と自民党の姿勢に苦言を呈した。
更に鉢呂国対委員長は、「不正常な状態を打開することが必要である」との認識の下、「これについては野党も責任があるが、多数を持っている与党側の打開策の努力が求められている」として、与党側に事態打開の責任の多くがあることを指摘した。そして、郵政民営化法案の「4項目の法案の重大な欠陥」を、「政府が率直に認めて法案を出し直すことが必要」だとの認識を改めて表明。審議の中でこれらの問題点を論議するのではなく、出し直しは「審議の前提」だとして、立法府全体の立場から、法案の出し直しの必要性を改めて強調し、「不正常な状況の打開に向けて、全力を尽くしてまいりたい」との決意も併せて明らかにした。
国民のため一致結束して行動し、郵政法案を廃案に 代議士会を開催
民主党・無所属クラブは31日昼、国会内で代議士会を開催し、国会情勢についての報告等を受け、今後も一致結束しての対応を行っていくことを確認した。
代議士会では、筒井信隆衆議院議院運営委員会筆頭理事の報告の後、鉢呂吉雄国会対策委員長が挨拶と状況報告を行った。この中で鉢呂国対委員長は、20日に、郵政民営化に関する特別委員会の設置が強行採決されて以来、10日以上が経ったことにまず触れ、4項目の問題を抱える郵政民営化関連法案について、「速やかにこれを出し直す」べきであることを、改めて強調。「郵政民営化法案自体が、民主党からすれば、官の肥大にしかならない」として、「反対し、廃案をめざしていく」方針を改めて確認した。
更に鉢呂国対委員長は、「与党側は、4項目について一顧だにせず、見切り発車的に今日まで来ている」ことに対し、ねばり強く対応していくとするとともに、「与党の多数で強引な国会運営が行われている」ことに苦言を呈し、国会の正常化には、「与党の一段の努力が必要である」ことを強く指摘した。
与党側から、与野党五党の国対委員長会談の申し入れも来ていることを明らかにした鉢呂国対委員長は、国会情勢が「きわめて重大な局面に来ている」として、全議員の一致結束した行動を改めて呼びかけた。
続いて、中山義活国民運動委員長が挨拶。6月2日に「小泉政権の『郵政民営化』に反対する国民集会」を都内で開催するにあたり、各議員の積極的な参加を呼びかけるとともに、「絶対反対というテンションを落としてはならない、皆さんの心が一つになるということが大事だ」と力強く語った。更に中山国民運動委員長は、「われわれのためでも、どこのためでもない。国民のために力を合わせてがんばろう」と述べ、「絶対に廃案にするという強い思い」を国会から発信するよう、力強い呼びかけを行って、出席議員の大きな拍手を浴びた。
鳩山ネクスト外務大臣、ラヴロフ ロシア外務大臣と都内で会談
鳩山由紀夫『次の内閣』ネクスト外務大臣は31日昼、都内でラヴロフ セルゲイ・ヴィクトロヴィッチ ロシア連邦外務大臣と会談。民主党からは大谷信盛・武正公一両ネクスト外務総括副大臣、榛葉賀津也ネクスト沖縄北方問題担当総括副大臣、尾立源幸外務部門会議ロシア分科会主査が同席し、ロシア側からもロシュコフ駐日ロシア連邦大使らが同席した。
ラヴロフ外相からは冒頭、日ロ関係の交流・発展に鳩山ネクスト外相はもとより、鳩山家が代々関わってきたことへの謝意が示された。それに対して鳩山ネクスト外相は、日ロ双方は平和条約締結のため、色々なレベルで交流が必要との認識を示した。その上で鳩山ネクスト外相は、日露協会会長として6月20日ごろモスクワを訪問する予定であることを伝え、ラヴロフ外相からは、「ロシア訪問の際にはロシアの議員に議員交流を促してほしい」との要請があった。
その上でラヴロフ外相は、「双方に残っている問題解決の努力はしなければならないが、日ロ関係の土台強化が必要」として、2003年に結ばれた日ロ行動計画に基づいた行動の必要性を指摘し、そこに謳われた創造的パートナーシップを発揮しようと語った。
ラヴロフ外相はまた、「両国が一致するものは多い」と述べ、プーチン大統領来日時には特に経済分野に関する文書を用意したいとの意向を示した。ラヴロフ外相は更に、アジア・太平洋地域の安全・安心確保に向けた取り組みなど国際舞台での協力の可能性にも言及。「政治・経済・社会分野において、G8加盟国として相互協力ができる。お互いに、近い、合致する分野で円滑に進展協力を成功させれば、著しい協力が可能である」とし、鳩山ネクスト外相の日ロ間の友好協力へ向けた努力に対し、支持する姿勢を表明した。
鳩山ネクスト外相は、「領土問題解決は、両国のためになることを国民に信じてもらうべき」と述べ、議員に加え、財界・マスコミ等も含めて、かつて行われていた日ソ円卓会議の再開を実現したい考えを示し、ラヴロフ外相も同意した。
政治とカネの問題は政治の場で究明を 岡田代表、記者会見で
岡田克也代表は31日、党本部で定例の記者会見を開き、日歯連事件、都庁特別職の辞職問題、二子山親方の死去などについてコメントした。
冒頭、岡田代表は、臼田貞夫・前日本歯科医師連盟会長に対する東京地検の有罪判決に言及し、旧橋本派への1億円のヤミ献金の使途など、政治とカネをめぐる問題について、政治の場でも明確にされるべきとの見解を改めて表明。橋本元総理をはじめ関係者の証人喚問を求め、小泉首相に対しても説明責任を果たすよう追及するとともに、政治資金規正法の修正のため取り組む考えを示した。
東京都庁で、特別職が全員辞職する方向となった問題について、岡田代表は、「大変異常な事態」と指摘。石原都知事に対しては、都庁や都議会とのコミュニケーションを含めた「知事としての責任をきちんと果たされていたか」と疑問を呈し、浜渦副知事が情報や人事権などを握り、組織の風通しが悪かったと言われる点について、知事の日ごろのリーダーシップの発揮が問われるとの認識を示した。
また、二子山親方の死去について岡田代表は、「相撲文化の発展に貢献し、これからの活躍も求められていた」と功績を偲び、「心からお悔やみ申し上げたい」と語った。
更に、郵政民営化関連法案の審議に関する記者からの質問に答え、岡田代表は、「審議しないことが目的ではなく、より良い審議をするため」に正常化を求めている現状を改めて説明。民主党の考え方を国民の皆さんによりしっかりと伝えるために努力したいと述べた。
審議通じ郵政法案廃案めざす 代議士会で国対委員長報告を了承
与野党の国会対策委員長会談が、31日夕から断続的に開かれ、郵政民営化法案を欠陥法案とする最大の理由である中央省庁改革基本法33条6項違反の問題、条文ミスの問題、政省令が多く国会での審議に耐えられないとされる問題など、民主党が審議入りの条件としていた課題について合意に達し、民主党は国会での審議に応ずることとなった。
午後7時35分から再開された代議士会で、鉢呂吉雄国会対策委員長が、与野党国会対策委員長会談の結果を報告し、了承された。
鉢呂国対委員長は、その合意点について、(1)33条の問題については法案の付則または付帯決議で措置する、(2)条文ミスについては今国会で処理する、(3)政省令の問題については明日の議院運営委員会で概要を明示する、(4)政府・与党の合意項目については議院運営委員会で公式見解を示す、(5)本会議に代わる審議の場として予算委員会を6月2日午後1時から5時半まで開催し、民主党などが指摘してきた問題について集中的に審議する、(6)特別委員会での審議時間については最低100時間、常識的には委員1人当たり2時間、中央・地方公聴会の開催も重要法案の例に倣う、などと詳しく報告した。その上で鉢呂国対委員長は、「実を取ったと考える」として了解を求めた。代議士会では質問・意見の後、拍手で了承した。
岡田克也代表は、「交渉に当たった国会対策委員会の皆さんに感謝申し上げるとともに、一致結束し、緊張感をもって対応ができたことに、皆さんにお礼申し上げる」とし、「後は廃案をめざしてがんばるのみ」などと挨拶した。
代議士会終了後に記者会見した鉢呂国対委員長は、「審議を通じて法案内容の欠陥を明らかにすることが、郵政法案を廃案に追い込む最良の道」と述べ、今後は徹底した審議を通じて廃案を目指す決意を改めて示した。
岡田代表、ユドヨノ大統領と会談 東アジア情勢など率直に意見交換
31日夜、岡田克也代表は、都内で来日中のインドネシアのユドヨノ大統領と会談。東アジア地域の発展と安定をめぐる問題を中心に、率直な意見交換を行った。
会談の冒頭、岡田代表はユドヨノ大統領に対して、スマトラ沖大地震の被害者に対するお悔やみの言葉を述べた。これに対してユドヨノ大統領は、感謝の言葉を述べるとともに、とりわけアチェにおける自衛隊とNGOの活動に対して、感動していると述べた。
ユドヨノ大統領は、日本のためには中国やインドとの関係も重要なのではないかと問いかけ、岡田代表は、自らの外交安全保障ビジョンの中では、アジアを重視しているが、現在は中韓両国との外交関係の前提となる信頼関係が崩れていることが残念だ、などと応じた。ユドヨノ大統領はまた、双方の間に間違いがあっても、パートナーであることが重要だとし、バンドンでの会議では平和で公平なパートナーシップについて語ったと述べた。ユドヨノ大統領はさらに、12月にクアラルンプールで開かれる東アジア首脳会議は、排外的でなく包括的なものとすべきであり、アセアン諸国に米韓日を加えるだけでなく、オーストラリア、ニュージーランド、インドなどを含むものとすべきだと語った。
ユドヨノ大統領は、日本とインドネシアの経済関係について、中国からの投資の申し込みが多いが、日本とインドネシアとの関係の長さを考えれば、日本からもより多くの投資を期待していると語った。また、経済危機を乗り越えて、良い投資環境づくりも進んでいると語った。岡田代表は、投資はバランスが必要であり、より良い投資環境をつくってほしいと応じた。
岡田代表は更に、ユドヨノ大統領が民主的に選出されたことに敬意を表するとともに、過去の国政選挙における民主党の躍進を説明した後、大統領選挙での勝利の秘訣を尋ねた。ユドヨノ大統領は、自らの政党はまだ3年半の歴史しかなく、民主党の方が経験が深いのではないかと応じた。
最後に岡田代表は、多様性の強い国における大統領のリーダーシップ発揮に敬服するとともに、日本の国連常任理事国入りへの支持を求めた。これに対してユドヨノ大統領は、常任理事国入り問題についてはこれから日本政府と話し合うとしつつ、代表の外交安保ビジョンを国連にも紹介し、さらに総選挙で民主党が勝利すれば、国会議員同士の交流も活発化したいと語った。
今回の会談には、インドネシア側から外務大臣のほか、主要政党の国会議員が同席し、民主党からは藤田幸久国際局長が同席した。
(なおこの会談は、本来6月2日に設定されていたが、大統領の日程の都合上、急遽31日夜に行われた)《民主党ニュース》