平成5615日目

2004/05/23

この日のできごと(何の日)

【蓮池薫さん】一家で新潟へ

北朝鮮による拉致被害者の子供5人の帰国から一夜明けた23日、新潟県柏崎市の蓮池薫さん(46)、祐木子さん(48)夫妻と子供2人が帰宅、日本での生活が始まった。蓮池さんは子供2人に日本名を伝え公表した。

蓮池さんは両親が拉致されたことを「大体知っている感じだ」と述べ、北朝鮮で聞かされた可能性があることを明らかにした。

親子のきずなを信じ、日本で再出発する日が来た。拉致被害者の蓮池さん夫妻は23日、親子水入らずの朝を迎え、初めて故郷に子供を連れ帰った。ホテルやバスでの両親との会話で、2人は離れ離れだった1年7カ月の空白を少しずつ埋めようとしている。

姉弟が帰国した22日、薫さんの兄透さん(49)の目に、2人は「何で日本にいるのか」と戸惑っているように見えた。

「総理と同じジュースを飲んでいいの?」。帰国後、小泉純一郎首相と面談した際のことについて長男が聞いてきた。「日本とはそういう国だ」。薫さんは子供たちに教えた。長男は「東京の街を歩いてみたい」と興味津々だったという。

夜。ホテルでは2部屋用意してあったが家族は一部屋に集まった。「北朝鮮でも携帯電話は浸透してきたけど、1カ月の使用料が年収ぐらい」。そんな最近の事情も子供たちは話した。

薫さんが、胸に着けたバッジを冗談半分に「いいの着けてるなあ」と冷やかすと、長男は「新しく出たバッジなんだ」と自慢した。友だちに事情を話せないまま来たことを悔やんでいた。

23日午前2時半、ようやく4人は二つのベッドをくっつけて並んで寝た。

朝食はホテルの一室での慣れない和食。「うまいか」の問いに「まずい」。2人とも「辛くない。甘すぎる」と口に合わない様子だった。

両親の故郷新潟県柏崎市へ向かうバスの中。「北朝鮮の高速道路とどう違うの?」「あの建物は何?」。見慣れない風景に次々疑問がわいた。「おやじの過去を知りたくないのか」。薫さんの問い掛けに、長男は「知りたいけど、後でいいよ」。深刻な話はまだ避けたい様子だった。《共同通信》

地村さん夫妻の長女(22)と長男(20)、二男(16)は、帰国当日の夜、ホテルでくつろいだ様子だった。

富貴恵さん(48)の兄浜本雄幸さん(75)によると、夫妻と長女、長男は、ホテルのルームサービスで夜食にうどんを食べた。二男は食べず、テレビゲームに夢中になっていたという。

子供の帰国前、富貴恵さんは北朝鮮から持ち帰ってほしいものを手紙で知らせた。しかし、子供が手紙を読んだのは帰国の機中だったため、荷物は少なめ。「服本などは、友達やお世話になった人にプレゼントした」と話しているという。アルバムを持ち帰ったが、子供たち以外の人が写った写真ははがされていた。

長女はゆっくりしゃべれぱ日本語が通じる。初めて会った際に、浜本さんが「ようこそいらっしゃいました」と話し掛けたところ、にこっと笑ったという。《共同通信》

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【パリ・ドゴール空港】ターミナルの屋根が崩落

パリ郊外にあるシャルル・ドゴール空港ターミナル2Eで23日、各搭乗口に向かう通路の屋根の一部が崩落し、消防当局などによると、少なくとも5人が死亡、3人が負傷した。負傷者は10人以上との報道もある。

現場に駆け付けたドロビアン運輸相は「テロを示す兆候はない」と言明、崩落の詳しい原因は不明だが事故とみられる。


https://www.youtube.com/

空港関係者によると、屋根にひび割れが発見されたため警察官が立ち入り禁止区域を設けようとした直前の崩落で、構造上の欠陥も指摘されている。在フランス日本大使館によると、日本人の死傷者は報告されていない。

崩落が起きたのは午前7時(日本時間同日午後2時)ごろ。崩落したコンクリートの重さで通路が横50メートル、縦30メートルにわたり地面に抜け落ち、コンクリートや金属、ガラスの破片が四方に飛び散った。死傷者はプラハ行きの便を待っていた乗客とニューヨークなどから到着した乗客で、早朝で閑散としていたため大惨事は免れた。《共同通信》

【大相撲】

大相撲夏場所千秋楽(23日・両国国技館)横綱朝青龍が13勝2敗で並んだ平幕北勝力との優勝決定戦を制し、逆転で3場所連続7度目の優勝をした。朝青龍は北勝力が白鵬に敗れた後、大関千代大海を寄り切って決定戦に進出。決定戦では6日目に連勝を「35」で止められた相手に寄り切りで雪辱した。優勝決定戦は2002年初場所以来。3場所連続優勝は1996年の貴乃花以来。千代大海は9勝止まり。

大関同士の対戦は、魁皇が武双山を左すくい投げで破って10勝5敗。武双山は6勝に終わった。関脇は若の里が旭天鵬を押し出して9勝目、旭天鵬は9敗目。小結は琴光喜が9勝を挙げたが、雅山は3勝に終わった。三賞は、北勝力が初の殊勲賞と2度目の敢闘賞を、新入幕で12勝を挙げた白鵬が初の敢闘賞を受賞。技能賞は玉乃島が初めて受賞した。名古屋場所は7月4日から名古屋市の愛知県体育館で開催される。《共同通信》

【J1】

Jリーグ1部(J1)第1ステージ第11節最終日(23日・新潟スタジアムほか=2試合)磐田が新潟を2-1と逆転で破り、勝ち点を27と伸ばして首位を堅持。横浜Mも名古屋に2-1で逆転勝ちし、勝ち点3差の2位と食い下がっている。

磐田は後半にグラウが決勝ゴール。横浜Mは後半に入って先制されたが、奥のPKと佐藤由のゴールで逆転した。

第11節を終了しての3位は勝ち点21の浦和。名古屋は10位、新潟は14位となった。

第12節は6月12、13日に行われる。《共同通信》

【ハルウララ】惜しくも2着

高知競馬(高知市長浜)でデビュー以来連敗中の人気牝馬ハルウララ(8歳)が23日、第9レースに出走、9頭中2着で連敗記録は109となった。地方競馬全国協会によると、把握できる範囲で歴代単独2位。1位は161連敗という。

この日のハルウララは単勝3.0倍の2番人気。第3コーナーまで後方で待機し、最後の直線でスパート。猛然と追い込み、場内は大歓声に包まれたが、1馬身半差で届かなかった。ハルウララの2着は、2002年8月12日以来5度目。

宗石大調教師(53)は「久しぶりに見せた本来の鬼脚。おばさんパワーですかね」と上機嫌だった。《共同通信》

【競馬】

第65回オークス(優駿牝馬23日・東京11R2400メートル芝18頭、G1)6番人気のダイワエルシエーロ(福永祐一騎乗)が2分27秒2で勝ち、賞金9700万円を獲得した。福永騎手、松田国英調教師とも、このレース初優勝。

断然人気の桜花賞馬ダンスインザムードは4着に敗れて2冠獲得はならず、馬単は3万円、3連複は6万円を超えて昨年に次ぐ波乱になった。《共同通信》

【富山県高岡市長選】

任期満了に伴う高岡市長選は23日、投票が行われ、即日開票の結果、前高岡商工会議所副会頭橘慶一郎氏(43)=無新=が5万5137票を獲得し、4万5172票の前自民党県議向井英二氏(58)=同=を破って初当選した。28年ぶりの保守新人対決で投票率は歴代4番目の73.12%となり、前回の38.95%を大きく上回った。

橘氏は昨年12月下旬に出馬を表明、北海道開発庁での官僚経験と伏木海陸運送で培った経営感覚を前面に、現職佐藤孝志氏の市政継承、発展を訴えてきた。地元経済界や自民、社民、無所属の県議、市議の支持を受けた。告示直前には佐藤市長が支持を表明、陣営は橘氏の経歴や若さも打ち出し、無党派層の取り込みを進めた。

向井氏は昨年10月上旬に出馬を表明した。7期務めた県議の支持基盤を軸に支持拡大を図ったが及ばなかった。

橘氏の任期は5月25日から4年間。《北國新聞》

【アラブ首脳会議】閉幕

アラブ連盟(加盟22カ国・機構)の定例首脳会議は23日、米軍によるイラク人虐待事件やイスラエルのパレスチナ侵攻を非難する最終宣言に加え、民主化や政治改革の推進を訴える関連文書を採択し、閉幕した。

強権政治を敷くアラブ各国首脳が同会議で民主化推進を宣言したのは初めて。「発展と近代化への方針」と題された文書は「自由意思で、各国の可能性に合わせ」など多くの留保をつけた上で、政治、経済、社会改革を推進するとうたった。

主催国チュニジアのベンアリ大統領は民主化の宣言について、アラブが「本来占めるべき場所を取り戻すための新たな出発点だ」と述べた。《共同通信》

【イラク人虐待事件】

イラク人虐待問題で23日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは、軍の調査報告書に基づいて、バグダッド郊外の旧アブグレイブ刑務所内で憲兵による「虐待コンテスト」が行われていたと報じた。

同紙が入手した報告書は今年に入って軍が実施した調査をまとめたもので約100ページ。それによると、同刑務所の憲兵らはどれだけ多くの拘束者を泣かせたりできるかなどを競っていた。

調査報告書によると、刑務所の情報担当者25人が軍調査チームの質問票に記入するなどし、調査が行われた。この結果、7人が何らかの虐待を目撃したことを認めたが、多くは刑務所の外部で起きたささいな事例だったと主張。15人が虐待の話を聞いたことがあると回答した。《共同通信》

【イラク情勢】

イラクのイスラム教シーア派の最高権威シスタニ師のスポークスマン、サデグ・ザイエル師は23日、駐留米軍とシーア派対米強硬指導者ムクタダ・サドル師との対立解消のため、サドル師派に対し「武器を捨て、民兵組織を解散するべきだ」と呼び掛けた。

サドル師民兵と米軍の戦闘をめぐり、シスタニ師はサドル師側に連帯の姿勢を示していたが、シーア派聖地ナジャフなどで戦闘が長期化。周辺のクーファでは22日夜から23日にかけて、少なくとも34人が死亡した。巡礼者相手の商業活動も打撃を受けており、今回の警告は住民感情を反映したものとみられる。

ザイエル師は「(サドル師が)イラク解放のためでなく、イラク支配のために戦っている」と批判。シーア派教徒の4分の3がサドル師の行動に反対していると強調した。《共同通信》

【ドイツ】大統領にケーラー氏

ベルリンで開催されたドイツ連邦大会議は23日、ラウ大統領(73)の任期満了に伴う投票で、野党保守連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と野党の自由民主党が推すホルスト・ケーラー前国際通貨基金(IMF)専務理事(61)を第9代大統領に選出した。

ケーラー氏は、戦後では初の政治家・閣僚経験のない大統領となる。任期は5年。7月1日に就任する。CDU・CSUは「2006年の総選挙で政権奪還を図る上で政治的な転換点になった」(CDU幹部)と勝利の意義を強調した。《共同通信》

【G8財務相会合】

主要国首脳会議(シーアイランド・サミット)財務相会合(G8)は23日午後(日本時間24日未明)、原油価格の高騰が世界経済のリスク要因と指摘、「すべての産油国」に適切な供給水準への増産を求める声明を採択して閉幕した。石油輸出国機構(OPEC)が増産合意を先送りしたため、G8は危機感を強め、声明では経済成長を維持できる水準まで価格を下げる必要性を強調した。

スノー米財務長官は記者会見で、最近の取引価格の6-8割の水準に当たる1バレル=22-28ドルに抑えるのが適切との認識を示した。

イラクやアフガニスタを含む「拡大中東地城」の経済支援も協議。世界銀行グループ内に1億ドル規模の基金新設が固まったが、声明では具体策に触れず、イラク公的債務の削減も進展がなかった。イラク情勢の混迷を受け、これまでに決めた支援の実行も遅れており、G8は態勢の立て直しを迫られた。

原油問題で声明は「いくつかの国の増産方針を歓迎」と明記、OPECで増産を提案したサウジアラビアなどを支持した。声明はまた、世界経済の急回復を歓迎し、一層の構造改革や財政健全化の必要性を指摘。谷垣禎一財務相は会議で、社会保障改革や基礎的財政収支の黒字化に努力する日本の方針を説明した。

中東支援の新基金は、国際金融公社(IFC)の既存の支援枠組みを再編成する形で設立。中小企業育成などを手掛ける。4月に開いた主要国と拡大中東の財務相会合を今秋に再度開く。

このほか①国際送金の低コスト化②国際通貨基金(IMF)世界銀行の改革③世界貿易機関(WTO)多角的貿易交渉(新ラウンド)の早期決着ーも打ち出した。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、メッツの松井稼頭央内野手は23日、ニューヨークでのロッキーズ戦でまたも初回先頭打者本塁打をマーク。日本選手で初の2試合連続となる5号を放った。3打数2安打1打点と活躍し、チームも3連勝で勝率5割に戻した。

ヤンキースの松井秀喜外野手もレンジャーズ戦で二塁打2本を含む今季3度目の1試合3安打を記録し、勝利に貢献。マリナーズのイチロー外野手はタイガース戦で4打数1安打だった。

打率はイチローが3割2分5厘、松井秀が2割9分2厘、松井稼が2割6分。24日は3選手とも試合なし。ホワイトソックスの高津臣吾投手はツインズ戦で1回無失点だった。《共同通信》



5月23日 その日のできごと(何の日)