平成5614日目

2004/05/22

この日のできごと(何の日)

【第2回日朝首脳会談】拉致被害者の家族5人が帰国

小泉純一郎首相は22日午前、政府専用機で平壌国際空港に到着、平壌市郊外の大同江迎賓館で、金正日総書記と約1時間半会談した。金書紀は冒頭、「国交正常化を成功させる意志と抱負を持ってあらためて訪朝したことをうれしく思う」と首相の訪朝を歓迎した。首相は、拉致被害者家族の8人全員を同日中に日本に連れて帰りたい考えで、安否不明者の詳細な再調査も要求、こう着状態の拉致問題の打開を迫った。首相の訪朝は2002年9月17日以来2回目。

日本政府筋によると、拉致被害者家族とみられる数人が迎賓館に現れ、確認作業を急いでいる。首相は出発に先立ち、羽田空港で「8人の家族が帰国できるよう全力を尽くす」と決意を表明した。

家族の帰国・来日問題をめぐっては、曽我ひとみさん(45)の夫で元米兵のジェンキンスさん(64)が、米国から脱走罪で訴追を受ける可能性があるため、来日に難色を示しているとの指摘も出ている。平壌で小泉首相が同行の山崎正昭官房副長官が直接面会し、説得することを検討している。

首相は首脳会談で、北朝鮮が「死亡した」などと説明している他の拉致被害者10人についても期限を切って再調査と情報提供を求めたとみられる。核問題では「関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図る」とした日朝平壌宣言の履行を確認した上で、「検証可能で後戻りできない完全核放棄」を主張、国際社会の懸念を解消するため6カ国協議に積極的に対応するよう促す。

被害者家族の帰国・来日問題などが進展すれば国交正常化交渉を再開する意向を表明、列車爆発事故への追加支援に加え、人道支援として国連の機関などを通じた25万トンの食糧支援や10億円規模の医療支援を行う方針も伝えたとみられる。《共同通信》

拉致被害者の地村保志さん(48)夫妻=福井県小浜市=と蓮池薫さん(46)夫妻=新潟県柏崎市=、曽我ひとみさんの5人は22日午前、東京都内で記者会見し、家族8人の帰国・来日を願い、再訪朝した小泉純一郎首相に強い期待感を表明した。

小泉首相が拉致問題の解決を願うブルーリボンバッジを左胸に着けていたことにも触れ「輝いていたバッジを見て、大きな期待を持った」と語った。バッジは、家族会が「5人の気持ちを一緒に平壌に持っていってほしい」と細田博之官房長官に渡したものだった。《共同通信》

小泉純一郎首相と北朝鮮の金正日総書記の首脳会談は22日、平壌市内の大同江迎賓館で約1時間半行われ、拉致被害者家族の8人のうち、5人の帰国が決定した。曽我ひとみさん(45)の夫で元米兵のジェンキンスさん(64)は来日に難色を示したため、娘2人とともに早期に北京で曽我さんと再会することになった。金総書記は「死亡」などと伝えた不明者10人について「白紙の状態で調査したい」と本格的な再調査の早期実施を約束、調査には日本側も参加する。拉致被害者家族5人は22日夜、政府専用機で羽田空港に到着、1年7カ月ぶりに両親と再会を果たした。

小泉首相は首脳会談で、拉致被害者家族の帰国など一定の進展が図られたと判断、人道的見地から国際機関を通じ、25万トンの食糧支援、1000万ドル相当の医薬品支援を今後1、2カ月をめどに実施する方針を表明した。両首脳は国交正常化交渉再開で基本的に合意、事務当局間で協議することで一致した。

帰国したのは、地村保志さん(48)夫妻の長女(22)、長男(20)、二男(16)、蓮池薫さん(46)夫妻の長女(22)、長男(19)。

2002年10月の拉致被害者帰国からこう着状態に陥った家族帰国問題は、一定の成果を得た。首相は平壌での記者会見で今後も拉致問題解決に取り組む決意を表明したが、与野党内では評価が割れ、被害者の家族会は厳しく批判している。

首相はジェンキンスさんについて、金総書記が「本人の意志に任せる」と述べたため、首脳会談後、約1時間本人と面談して来日するよう説得した。しかし、来日した場合に「米国に身柄を引き渡されるのではないかと強い懸念」(首相)があり、了承しなかった。

首脳会談で、首相は「家族8人の帰国を直ちに実現してほしい」と強く要求。安否不明者問題についても「家族は生きていると信じている。真相究明が必要だ」と迫ったのに対し、金総書記は「家族が離れ離れの状況を、人間として考えなければならない。行きたい人には行ってもらう」と帰国を受け入れた。

小泉純一郎首相は22日夜、訪朝から帰国後、都内のホテルで拉致被害者5人や被害者家族連絡会(家族会)メンバーに約1時間にわたり面会し、日朝首脳会談の結果を報告した。首相は説明会の後、地村、蓮池両家族を客室に訪ね、子供たちと対面。また、曽我ひとみさんとも面会した。《共同通信》

小泉純一郎首相は22日の日朝首脳会談で、北朝鮮の核開発問題について、金正日総書記に対し「完全な核放棄」を強く要求、6カ国協議への前向きな対応を促した。これに対し、金総書記は「朝鮮半島の非核化が目標」と表明しながらも、米国から安全の保証を取り付けていない懸念があるため核抑止力は必要とも主張し、具体的な進展はみられなかった。総書記はミサイル発射実験の一時停止を継続する意向を表明した。

会談で双方は2002年9月に署名した「日朝平壌宣言」の有効性を再確認。首相は北朝鮮が平壌宣言を順守する限り、改正外為法や、国会に提出されている特定船舶入港禁止法案に基づく経済制裁措置を発動しないことを明言した。《共同通信》

自民党の安倍晋三幹事長は22日夜、日本テレビの番組で、北朝鮮が日朝平壌宣言を順守する限り経済制裁を発動しないと小泉純一郎首相が明言したことに関連し「北朝鮮は宣言を順守していない。核の問題について国際的な約束を破っている。経済制裁は発動できる状況にあるのではないか」との見方を示した。

死亡したなどとされた10人の安否確認に大きな進展がなく拉致被害者の家族会が強く反発していることに配慮した発言とみられる。安倍氏は「どこまで順守し、どこまで順守していないという範囲はあると思う。政府が裁量で判断すればいい」と指摘した。

TBSの番組では、拉致被害者の曽我ひとみさんと夫のジェンキンスさんとの再会場所について「北京と特定しない方がいい。自由と民主主義の価値観があり、米国と(犯罪人)引き渡し条約のない国でゆっくりと時間をかけ話し合いのできる状況をつくるのが国の責任だ」と強調した。

安否不明の10人の再調査については「今後期限を区切ることも考えないといけない。金総書記が明らかにするという意志を示せば、一日で終わる話だ」と述べた。《共同通信》

小泉純一郎首相と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記は22日の会談で、拉致被害者5人の家族8人のうち、蓮池さん夫妻と地村さん夫妻の子供計5人の帰国で合意した。5人は同夜、政府専用機の予備機で帰国し、1年7カ月ぶりに両親と再会した。

首相は曽我ひとみさんの夫で脱走米兵とされるジェンキンスさんと子供2人に会い、帰国・来日を促したが受け入れられず、近く北京などで曽我さんと再会できるよう調整する。総書記は安否不明者10人について再調査を約束。首相は食糧25万トンなど人道支援を行い、近く国交正常化交渉を再開する方針を表明した。しかし、拉致被害者の関係者からは「想定していた範囲で最悪の結果だ」との批判が出ている。《朝日新聞》

平成16年5月22日、小泉総理は、平成14年9月以来、1年8ヶ月ぶりに北朝鮮を再訪問し、金正日国防委員長と首脳会談を行いました。

政府専用機で平壌の順安空港に到着した小泉総理は、大同江迎賓館に移動し、金委員長との首脳会談に臨みました。

首脳会談では、核・ミサイル問題などの包括的解決を盛り込んだ日朝平壌宣言を再確認し、国交正常化交渉の再開に向け事務当局間で協議することで一致しました。

また、拉致被害者家族のうち5人の帰国が決定し、安否不明の方々に関しては、本格的な再調査を直ちに再開することとなりました。

核・ミサイル問題について金委員長は、朝鮮半島の非核化が最終目標であり、六者会合を活用して、平和的解決に向け努力する旨述べるとともに、ミサイル発射の凍結を再確認しました。 また、小泉総理は、人道支援として、国際機関を通じて食糧や医療品の支援を行う考えを表明しました。

その後の記者会見で小泉総理は「今回の再訪朝が、日朝国交正常化実現の転機となることを、これからも強く期待していきたい。」と述べました。

この日の夜、小泉総理は、被害者家族5名と一緒に帰国の途につきました。《首相官邸》

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【柳楽優弥さん】カンヌ映画祭男優賞受賞

第57回カンヌ国際映画祭の受賞結果が22日夜(日本時間23日未明)発表され、是枝裕和監督の「誰も知らない」に主演した柳楽優弥さん(14)がカンヌ史上最年少で最優秀男優賞に選ばれた。最高賞のパルムドールは、マイケル・ムーア監督がブッシュ政権を批判した「華氏911」が獲得した。押井守監督の「イノセンス」は受賞を逃した。

カンヌでの日本映画の公式賞受賞は97年に今村昌平監督の「うなぎ」がパルムドールを獲得して以来で、男優賞は初めてになる。

「誰も知らない」は、戸籍のない4兄妹が都内のマンションに置き去りにされていた事件を基にした劇映画。柳楽さんはこれが初めての映画出演。一家を支える立場に立たされた長男を演じた。

同作は13日にコンペ部門の一番手で上映、子供たちの自然な演技が絶賛され、終盤まで有力受賞候補に残っていた。日本では今夏劇場公開される。《朝日新聞》

オスカー受賞俳優のトム・ハンクスやジェフリー・ラッシュらの主演作が並んだ第57回カンヌ国際映画祭で、日本の中学3年生が最優秀男優賞をさらった。「誰も知らない」に主演した柳楽優弥さん(14)。東京都在住。一昨年、芸能プロダクションに入ってすぐに挑んだオーディションで、この大役を射止めた。

22日の授賞式では、すでに帰国していた柳楽さんに代わり、是枝裕和監督がカンヌのシンボルであるシュロの葉の像と賞状を受け取った。「ベストアクター・カンヌ……ヤギラユーヤ!」。授賞式で審査委員長のクエンティン・タランティーノ監督が高らかに叫ぶと、驚きの声があがった。カンヌの男優賞の過去の最年少受賞は、個人では「ピアニスト」(01年)に主演した仏男優ブノワ・マジメルさんの27歳。子役の受賞は例がない。《朝日新聞》

【大相撲】

大相撲夏場所14日目(22日・両国国技館)平幕北勝力が豪風を突き出して1敗を堅持、横綱朝青龍は大関魁皇を左すくい投げで下して2敗を守り、優勝争いはこの2人に絞られた。千秋楽に北勝力が白鵬に勝つか、朝青龍が千代大海に敗れると北勝力の2001年秋場所の琴光喜以来の平幕優勝となり、北勝力が敗れ、朝青龍が勝つと優勝決定戦にもつれ込む。魁皇は5敗目。大関同士の対戦は千代大海が武双山を押し出して9勝目、武双山は負け越した。関脇若の里は6敗目を数え、関脇旭天鵬は6勝目を挙げた。小結は琴光喜が勝ち越しを決め、雅山は3勝目。十両は時天空と豊ノ島が3敗で並んだ。《共同通信》

【J1】

Jリーグ1部(J1)第1ステージ第11節第1日(22日・カシマスタジアムほか=6試合)浦和が田中達の2得点などで東京Vに3−1で快勝。勝ち点を21として暫定2位に上がり、この日試合のない首位磐田との勝ち点差を3に縮めた。

4位鹿島は0−0でF東京と、5位市原は1−1でC大阪と引き分け、優勝争いから後退した。

G大阪は神戸に6−3で大勝、西野監督はJ1で初の通算100勝を達成した。

23日には横浜Mー名古屋、新潟ー磐田が行われる。《共同通信》

【イラク人虐待事件】

米紙ワシントン・ポスト(電子版)22日、イラク人虐待事件で訴追された米憲兵の弁護人が、旧アブグレイブ刑務所で虐待行為や過酷な尋問が行われていた当時、サンチェス司令官ら駐留米軍幹部が刑務所を訪れており、虐待に気付いていたと軍の聴聞で証言していたと報じた。

報道が事実ならば、虐待事件が駐留米軍幹部も巻き込んだ組織ぐるみの事件に大きく発展する上、同司令官が隠ぺいのため偽証していた疑いも強くなり、さらなる批判を招くのは必至だ。

サンチェス司令官は米議会で19日、虐待行為を把握していなかったとし、睡眠を取らせないなど過酷な尋問も容認したことはないと証言していた。イラク駐留米軍は23日、サンチェス司令官が現場にいたとの報道は「誤りだ」との声明を発表した。

同紙は、訴追されたフレデリック二等軍曹の弁護人を務める大尉が4月にバグダッドで受けた聴聞の証言テープを入手した。それによると、この大尉は軍検察官に、虐待容疑をかけられている米兵の一人が免責と引き換えに「サンチェス司令官が現場にいた」と証言する意向だと述べた。米兵はまだ証言をしていないという。《共同通信》

【この日の民主党】

北九州市で第5回中小企業パワーミーティングを開催

民主党は22日、福岡県北九州市内で、第5回中小企業パワーミーティングを開催した。会場には100名を超える中小企業経営者が集まった。

パネリストとして、民主党から仙谷由人政調会長をはじめ、五十嵐文彦『次の内閣』ネクスト金融担当大臣、中塚一宏同総括副大臣、岩本司中小企業局次長、内山晃中小企業局次長が参加。城井崇衆議院議員のコーディネートのもと活発な討論が展開された。

パネリストからは、民間金融機関の中小企業融資が顧客ではなく、各社の本店を向いてのものとなっている現状について厳しい批判がなされ、その根幹に金融当局の金融検査体制があることの指摘がなされた。その上で、中小企業活性化に向けた新しい金融検査マニュアル案、民主党の考える中小企業金融政策が示され、中小企業の社会保険料負担増問題も含めた政策議論が行われた。

また、参加経営者からは現場の経営で直面している様々な課題について提起がなされるとともに、年金改革の方向性など幅広いテーマについて活発な質疑が続いた。

なお、北橋健治役員室長の挨拶に加え、大久保勉・参議院福岡県選挙区公認予定候補、古賀たかあき・参議院比例選挙区公認予定候補からも中小企業活性化に向けた意気込みが語られた。《民主党ニュース》



5月22日 その日のできごと(何の日)