平成5492日目
2004/01/21
この日のできごと(何の日)
【小泉純一郎首相】自衛隊イラク派遣「憲法違反と思わない」
衆院は21日午後の本会議で、小泉純一郎首相の施政方針演説など政府四演説に対する各党の代表質問を行った。
小泉首相は自衛隊イラク派遣に関連し、正当防衛の武器使用は合憲とした上で、「自衛隊の活動は憲法違反とは思わない」と強調した。民主党の菅直人代表が「自衛隊派遣は憲法の原則を大きく破る。憲法違反の行動を命令した小泉首相は資格を欠く」とただしたのに答えたもので、辞任要求は拒否した。
北朝鮮による日本人拉致問題では、菅氏が政府特使として安倍晋三自民党幹事長の北朝鮮派遣を提案したのに対し「現時点では私、(福田康夫)官房長官、安倍幹事長の訪朝は考えていない」と否定した。
自民、民主両党が提出を検討している、日本単独の対北朝鮮経済制裁を可能にする外為法改正案については「いろいろな選択肢を持つことは有意義だ」と理解を示した。
首相は「イラクがテロの温床となれば日本のみならず世界の脅威だ。『お金の協力はするが人的貢献はしない』では、国際社会で責任ある行動といえない」と自衛隊派遣の必要性を重ねて強調。日米同盟の重要性も指摘しながら「わが国は必ずやイラク人から評価を得られる」と主張した。
首相は憲法改正問題に関しては「一党だけで改正できると思っていない。野党第一党の民主党とも十分協議し、国民のさまざまな意見を聞き改正できればと期待している」と述べ、あらためて民主克との連携に意欲を示した。《共同通信》
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【スピッツ】シングル「スターゲイザー」発売
【万葉線】新車両運転開始
高岡市と新湊市を結ぶ第三セクターの路面電車「万葉線」の新車両が21日、営業運転を開始した。高岡市荻布の同社米島車庫で行われた発車式では、関係者約40人が出発を祝い、真っ赤でざん新な車両の導入によるにぎわい創出に期待を込めた。
発車式では、橘慶一郎社長が式辞を述べ、佐藤孝志高岡市長、分家静男新湊市長があいさつした。テープカット、くす玉割りに続き、初運行の運転士に花束が手渡された。
新車両は午前10時20分、営業運転の始発電停となる高岡駅前に向けて発車した。高岡駅前には新車両にいち早く乗ろうと訪れた親子連れらが次々と乗り込んだ。初日は高岡駅前から新湊市の越ノ潟間を6往復する。《北國新聞》
【和歌山県警】飲酒検知器が誤作動
全国の警察が飲酒運転の取り締まりに導入している「呼気アルコール検知器」のうち、和歌山県警が採用した西日本の分析機器メーカーの検知器が誤作動し、飲酒していないのに反応していたことが21日、関係者の話で分かった。
この検知器による過去の摘発は約150件に上る。同型を兵庫、福井両県警も採用しており、警察当局は3県警の検知器に共通する欠陥とみて、摘発ケースの洗い直しを進めている。
3県警は既に使用を中止。検察当局は略式起訴など新たな刑事処分をストップし、誤作動の疑いがあるケースでは「無罪」を求める異例の再審請求手続きなどを取る方針を固めたもようだ。警察当局も必要に応じて免許停止などの行政処分取り消しを行う方針で、対策を早急にまとめ、国家公安委員会に22日にも報告する。
改正道交法、同施行令の施行(2002年6月)など、交通事故被害者や遺族らの声を受ける形で進む飲酒運転の厳罰化が、初歩的なミスで大きくつまずいた形だ。
関係者によると、誤作動した検知器は、呼気に含まれるアルコール成分を測定するもので、この型を兵庫、和歌山、福井の3県警が1996年から順次導入した。
検査対象者に膨らませてもらった風船を検知器に装着すると、20秒程一度で呼気1リットル中のアルコールがデジタル表示され、記録紙にプリントアウトされる。
最近になって和歌山県警の取り締まりで、全く飲酒していない人の呼気からアルコールが検出されたように表示されるトラブルがあり、誤作動が判明したという。《共同通信》
【大相撲初場所】11日目
大相撲初場所11日目(21日・両国国技館)横綱朝青龍は土つかずの11連勝を飾り、1敗で追っていた大関千代大海が敗れたため、後続グループとの間に2差がついた。朝青龍は横綱初挑戦の平幕垣添を危なげなく寄り切った。垣添は3敗に後退。大関陣は、魁皇が関脇玉乃島をきめ倒して、小結栃乃洋の左小手投げに屈した千代大海とともに9勝2敗。栃東は琴光喜に押し出され、3連敗で7勝4敗となった。琴光喜は2敗を守った。全勝の朝青龍を、2敗で千代大海、魁皇、琴光喜が追う。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の菅直人代表は21日の衆院本会議で「民主党に支持をいただいた2200万人を超える国民を代表して」と代表質問を切り出した。続いて質問に立った自民党の額賀福志郎政調会長は「国民政党である自民党、つまりほとんどの国民が支持している自民党を代表し、国民を代表して質問する」と発言。昨年の衆院選比例代表獲得議席で自民は民主に次ぐ第2党に甘んじただけに、額賀氏の“すり替え”に、野党側からは「まねするな」と激しいヤジ。《共同通信》
【高津臣吾投手】ホワイトソックス入り
ヤクルトからフリーエージェント(FA)となった高津臣吾投手(35)が21日、ホワイトソニックスと1年契約、100万ドル(約1億700万円)で合意した。2005年は、球団が契約の選択権を持っている。AP通信が伝えた。
高津は2000年にFAの権利を取得し、昨季終了後に行使。昨年10月末にヤクルトから1年契約で年俸2億7000万円を提示されたが、大リーーグ志向が強く、態度を保留。今月8日に自主トレーニングのため渡米し、ロサンゼルス近郊で大リーグ24球団のスカウトの前で練習を披露していた。
その後、獲得を申し込んできた球団の中で、ホワイトソックスだけが抑えの役割を提示したのが合意の理由という。
高津は昨季2勝3敗34セーブで4度目の最優秀救援投手のタイトルを獲得。通算260セーブと通算289セーブポイントは日本プロ野球記録。
ホワイトソックスは抑えのビリー・コッチが昨季11セーブと振るわず、12セーブのトム・ゴードンはヤンキースに移籍。マイナーを含め、積極的に投手陣の補強を進めている。(金額は推定)《共同通信》
【この日の民主党】
「第1Rから撃ち合う」代表質問前に野田国対委員長
民主党の野田佳彦国会対策委員長は21日、小泉首相の施政方針演説に対して各党の代表質問が行われる衆議院本会議を前に記者会見し、トップバッターの菅直人代表は質問原稿なしで代表質問に臨み、続く松本剛明衆院議員とも答弁次第では再質問を行う意向であることをを表明。「緊張感をもって本会議に臨む。第一ラウンドからノーガードで撃ち合う状況になることを期待したい」と語った。
また、古賀潤一郎議員の学歴詐称疑惑に関しては、本人より21日から6日間の請暇届が提出されていることを明らかにしたうえで、「本人が今夕にも(調査のため)渡米することになる。本人が納得するまで調査してもらい、その報告を待ちたい」とする考えを示した。
菅代表、憲法違反の自衛隊派遣で首相退陣求める
民主党の菅直人代表は21日、衆議院本会議で代表質問に立ち、イラク派遣は「現行憲法に明らかに違反した行動であり、総理としてはその資質を欠く。辞任をこの場で強く求める」と退陣を要求した。また、神崎公明党代表に対しても「同罪であり、職を辞することを勧告する」と辞任を求めた。
菅代表は質問の冒頭、「民主党のみならず、支持をいただいた2200万を超える国民の皆さんを代表し、また、先の総選挙では小泉首相を支持し、その後の小泉さんの行動に失望し、怒りを感じている人びとを代表して質問」すると述べ、国民に代わって小泉政権を糾す決意を表明。イラクへの自衛隊派遣について「派遣しなければ日本の平和が維持できないのならば、憲法の改正を提起すべき」とし、首相を「状況追従型政治、最も危険な総理」と断じた。しかし答弁に立った首相は、「(自衛隊の活動は)武力行使には当たらない。憲法違反ではない」などと述べたにすぎなかった。
菅代表は、イラクへの自衛隊派遣問題のほか、北朝鮮、年金改革、道路公団民営化、地方分権、財政再建、雇用対策、創憲に関して質問。首相は何らまともに答えようとしなかった。このため、菅代表は再質問に立ち、改めて「質問に答えていない。雇用の確保に関して、新たな農業、第1次産業をどう考えるか」と質した。しかし首相は「農業問題は最初の質問になかった」などと開き直り、答えようとしなかった。
松本議員、首相の答弁拒否を厳しく追及
衆議院本会議で21日、民主党の松本剛明議員(『次の内閣』ネクスト防衛庁長官)が菅直人代表に続いて首相の施政方針演説に対する代表質問に立ち、まず「外交によって国益を図ることが国政の最大の責務。小泉首相の世界観は米国一国中心主義の国際社会であり、米国の言い値で何もかも受け入れ、交渉を放棄した外交の怠慢は許されない」と小泉内閣の外交路線を厳しく批判。イラクへの自衛隊派遣について「派遣の既成事実を積み重ねて逃げ切ろうとする姑息なやり方をしても、われわれは国の未来を憂える立場から首相と見解を異にし、即時撤退を求めて徹底的に議論していく」ときっぱり断じた上で、中東外交への影響、特措法の枠組み問題、国会承認問題、自衛隊の撤退基準、米英等連合軍の後方支援との関係などを質した。北朝鮮問題については「拉致問題の解決へ中国の助力を要請すべきだが、首相と中国首脳との信頼関係が築かれていない。結果が出ていない実態を重く受け止め、解決に向け首相自身が何をするか」と詰め寄った。
政治改革については民主党提案の(1)逮捕・拘留中の国会議員の歳費凍結法(2)公共事業受注企業からの献金禁止、企業・団体献金の全面公開、収支報告書等のインターネット公開、斡旋利得処罰法の処罰対象の拡大(3)衆院小選挙区の一票の格差是正と比例定数の80議席削減、のそれぞれに賛同するつもりはないかと質した。
また、経済問題について「首相は日本経済が一向に回復していない事実を直視し、率直に失政を認めよ」と迫った上で、特に中小企業支援のため「担当大臣を任命し、中小企業に手厚い予算を編成し、執行せよ」と提起。雇用問題でも「小泉内閣の雇用に対する数字はいつも言いっ放しのいい加減なもの」と痛烈に批判し、「民主党の試算では15年度予算組み替えで100万人の雇用増を実現できる。貴重な税金を有効に活かさないことは罪。民主党に政権を委ねて予算を編成させた方が国民の幸せにつながる」と喝破した。
しかし、首相答弁は相変わらず「真摯な議論に資する誠意ある答弁」とは言えず、松本議員は「ほとんど全ての点について聞きたいぐらいだが」として8点について再質問。ところが首相は「全て触れている。あとは委員会で議論して欲しい」と突き放したため、松本議員は再々質問。それでも首相は米国の小型核兵器開発問題にのみ回答しただけで「あとは委員会で議論を」と繰り返したため、議場はしばらく騒然となった。
「首相は真正面の議論から逃げている」菅代表
民主党の菅直人代表は21日、小泉首相の施政方針演説に対する与野党の代表質問が行われた衆議院本会議後に記者団の質問に答え、「真正面から自衛隊派遣問題を議論しようとしたが、総理は議論を避けた。残念だ」と語った。
菅代表はイラクへの自衛隊派遣について、「首相は非戦闘地域だから憲法に違反せずに派遣できるという論理立てだが、現在のイラクはグレーどころか完全なブラックゾーン。論理立てそのものが崩れている。平和のために派遣が必要だと言うなら、憲法を変えると言えばいい。真正面の議論をすべきだ」と述べ、首相の逃げの姿勢を厳しく批判した。《民主党ニュース》