平成5373日目
2003/09/24
この日のできごと(何の日)
【民主党、自由党】合併合意書に調印
民主党の菅直人代表、自由党の小沢一郎党首は24日夕、東京都内のホテルで「合併協議書」に署名、国会議員204人が参加し新しい民主党が発足した。
野党第1党としては94年の旧新進党の発足時に匹敵する規模。政権交代と本格的な2大政党制の実現を掲げ、「菅・小沢」の二枚看板で小泉政権と11月衆院選を戦う。菅氏は署名後、選挙の勝敗ラインについて「政権交代ただ一つだ」と表明し、背水の陣で臨む決意を示した。
合併大会を来月5日、東京都内のホテルで開催し、「マニフェスト」(政権公約)の追加分と併せて、脱官僚政治の実現を柱とする政権構想を発表する。野党が政権の具体的な姿を示して自民党と対決する、事実上初のケースとなる。
菅氏は合併署名式に臨み「次期総選挙で政権交代を果たす大きな条件が整った。2大政党、政権交代のきっかけを作ったと言われる歴史に残る合併としたい」と強調。小沢氏は「八方ふさがりの自民党政治が続けば日本は崩壊しかねない。民主党は次期衆院選で十分勝利できる可能性がある」と語った。
署名を受けて民主党は「存続政党届」、自由党は「解散党届」を26日、政党助成法に基づき総務省に提出し、自由党は解党し民主党に吸収される。所属国会議員計204人の内訳は復党した鹿野道彦氏を含め衆院137人(民主党115人、自由党22人)、参院は民主党籍のある本岡昭次副議長を合わせ67人(民主党59人、自由党8人)。94年12月の旧新進党発足時の214人に迫る規模となった。《毎日新聞》
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【プロ野球】
プロ野球パ・リーグは24日、首位ダイエーが日本ハムに6−12で逆転負けし、2位の西武が3−3でロッテと引き分けたため、ダイエーの優勝へのマジックナンバーは「3」のまま変わらなかった。ダイエーの優勝は最短で27日のオリックス戦(ヤフーBB)。《共同通信》
【福岡一家4人殺害事件】拘束の2人、犯行認める
福岡市の衣料品販売業Mさん(41)一家4人殺害事件で、中国公安省は24日、事件直後に帰国し潜伏していた、いずれも中国吉林省長春市出身の元留学生、A容疑者(21)と元私立大生B容疑者(23)を既に強盗殺人容疑で拘束、両容疑者が4人の殺害を認める供述をしたと発表した。
福岡県警東署捜査本部は、警察庁の係官を含む捜査員数人を、28日に現地派遣する方針。《共同通信》
【ブリヂストン】工場火災の損失は400億円
ブリヂストンの渡辺恵夫社長は24日記者会見し、栃木工場(木県黒磯市)の火災による損失額が計400億円に上ると発表した。
焼失した建物・設備や、原材料、製品など直接的な損害額が30億円。このほか、復旧までの逸失利益220億円、焼失工場の再建費100億円などが含まれる。ただ、火災保険の受け取り額40億円を差し引くと、実際の損失は360億円となる見込み。
火災による2003年12月期連結業績への影響は売上高でマイナス200億円、経常利益で同130億円。ただ7−8月の海外販売が好調だったことなどで、売上高への影響は相殺されるとし、連結業績予想は経常利益を50億円、純利益を20億円、下方修正するにとどめた。
栃木工場は20日から一部生産を再開したが、生産量は年内でも「(火災前の)6−7割」の回復にとどまる見込み。このため、04年12月期も売上高で200億円、経常利益で140億円、純利益で80億円のマイナス影響を見込む。
渡辺社長は、焼失した工程の復旧は「早くても来年の9月ごろ」とし、同工程に従事していた人員については、それまで他工場への応援に出すことで雇用を確保すると述べた。
一方、出火原因については「(当局による)調査中なのでコメントできない」として、一部で指摘されている現場での溶接工事との関連についても明言を避けた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・民主党の菅直人代表は24日午後、「次の内閣」で、小泉再改造内閣について「これだけのメンバーなら、これだけのことをやってくれると期待できるメンバーは1人もいない」と断言。「マジシャンは右手が動いている間に左手で何かをやる」とした上で「注目は首相の手に集まっているが、実際に何が進んでいるのか。これから何ができるのか」と首相を批判した。内閣支持率が上昇する中で、何とか注目を民主、自由両党の合併に向けさせようと手品師にも頼りたい?《共同通信》
【小泉再改造内閣】始動
小泉再改造内閣は24日、新旧閣僚の引き継ぎを行うなど本格始動した。小泉純一郎首相は副大臣人事を決定したほか、総入れ替えとなった官房副長官3人と臨時国会の打ち合わせをするなど「改革推進内閣」の第一歩を踏み出した。
首相は同日昼、首相官邸で新内閣を「改革推進、新世代育成内閣」と強調。各種世論調査の高支持率に自信を深めたのか「選挙目当て内閣」の声も「批判はいつも受けてますから」と笑顔で受け流す余裕。竹中平蔵金融・経済財政担当相は、内閣府職員に対し「やり残した仕事がたくさんある」と、従来の改革路線を加速させる考えを強調した。
郵政民営化に取り組む麻生太郎総務相は、交代式で「後世の歴史の評価に堪えうるか否かが問われている」と職員に協力を要請。同時に「学校が終わった時に宿題が与えられガクッときた感じだ」と重荷を背負った心境を吐露した。《共同通信》
【麻生太郎総務相】「郵政」公約化に反対
麻生太郎総務相は24日、小泉純一郎首相が掲げる郵政完全民営化を衆院選で自民党の公約にするかどうかについて「(民営化は)こういう案ですと見せるものがないと、不安だけあおって、郵便局がなくなってしまうという話だけが踊る危険があるから(公約にするのは)やめた方がいいと思う」と述べ、民営化の具体案がない現状では、公約化に反対する姿勢を示した。報道各社の総務相就任インタビューに答えた。
首相が目指す2005年の法案提出、07年の民営化というスケジュールについても「きちっとした対応を考えると、物理的には難しい」との見方を示した。
小泉首相は、総裁選の公約を党の方針とする考えだが、柱である郵政民営化をめぐり担当大臣との温度差が浮き彫りになった。今後の党内論議に影響を与えそうだ。《共同通信》
【米独首脳会談】
ブッシュ米大統領は24日、ニューヨーク市内のホテルで、イラク戦争をめぐり関係が悪化していたドイツのシュレーダー首相と会談、両首脳は関係を改善し、イラク復興に前向きに取り組むことで合意した。
ブッシュ大統領は会談後、記者団に「意見対立は終わった。米ドイツ関係は重要だ」と述べ、イラク復興に向けた協力を要請したことを明らかにした。大統領はまたアフガニスタン復興でのドイツの取り組みに感謝した。
シュレーダー首相も「過去の対立を脇に置き、将来を見据える必要がある」と述べ、ブッシュ政権が進めるイラク復興への支援を約束。イラクの治安部隊の訓練や一部軍事部門で協力する用意を表明した。
イラク戦争に一貫して反対してきたシュレーダー首相とブッシュ大統領の会談は昨年5月以来。
ブッシュ大統領は、インドのバジパイ首相やパキスタンのムシャラフ大統領らとも会談、多国籍軍への派遣を要請する方針。イラク復興や多国籍軍派遣をめぐる国連安全保障理事会の新決議案をめぐり、常任理事国のフランスから拒否権を行使しない確約を得たことに加えドイツとも関係改善を図ったことから、ブッシュ大統領は10月上旬までに新決議案取りまとめの交渉決着を目指す方針。《共同通信》
【北朝鮮】拉致言及の演説に反論
国連総会に出席している北朝鮮の代表団は24日、川口順子外相が23日に行った日本政府の演説に対する答弁権を行使し、「拉致問題は日本の北朝鮮に対する先例のない敵視政策の産物」と主張、「わが国の誠意ある協力で本質的には解決済み」との姿勢を示した。日本もこれに反論し、応酬となった。
答弁権は国連総会で認められた権利で、他国が行った演説に反論することができる。一般演説の2日目の討議終了時に、北朝鮮代表団が突然、権利を行使した。総会の場で日朝間でこうしたやりとりがあるのは異例という。北朝鮮は2回にわたり発言した。
北朝鮮側はこの中で、「日本外相のミサイル・核・拉致問題に関する発言を完全に拒否する」と言明。旧日本軍による強制連行や従軍慰安婦問題などの歴史的経緯が問題の根源と主張した上で、「たった数人の拉致日本人と虐殺の甚大な犠牲者を比べるというのか」と述べた。
また、日本に一時帰国した拉致被害者の平壌帰還を要求。「日本はあらゆる機会をとらえて問題を政治化しようとしている」と非難し、「日本が真に拉致などの問題を解決するつもりなら、過去の犯罪に完全に対処しなければならない」と求めた。
日本の本村芳行・次席国連大使はこれに対し、「拉致問題が解決されているとは全く認識していない」と反論。「日朝平壌宣言に基づき、拉致問題、核やミサイルを含む安全保障上の問題を包括的に解決、日朝国交正常化の実現を目指す基本方針に変わりはない」として、北朝鮮に前向きな対応を求めた。《時事通信》
【この日の民主党】
アフガニスタンの現状を考える集いを開催
民主党男女共同参画委員会は24日、民主党「アフガニスタン女性支援会議」継続事業の一環として、東京都内でアフガニスタンの現状を考える集いを開催。「果たしてアフガニスタンは順調に復興しているのか」をテーマに、ドキュメント上映やNGOの現地報告などを行った。
集いでは、まずアフガニスタン人監督が復興の現状と課題を訴える映画を制作する過程を追ったドキュメントフィルムを上映。続いて、国際ボランティアセンター(JVC)の谷山博史、ジェン(JEN)の田沢茂之、難民を助ける会(AAR)の堀江良彰の3氏が、それぞれ現地での活動の状況について報告した。
報告では、西洋的な価値観による支援がイスラム社会では人々の反発を引き起こすケースもあること、女性の教育・解放が遅々として進んでいないこと、外国NGOをターゲットにしたいやがらせや攻撃が頻発していること、などが紹介された。
民主党からは神本美恵子男女共同参画委員会副委員長と榛葉賀津也参議院議員が参加。党としてさらに現地NGOの支援活動などに力を入れていくことを表明した。
[常任幹事会]自由党との選挙区調整を完了
民主党は24日午前、第265回常任幹事会を開き、自由党との間での衆議院候補者調整が前日決着した茨城6区、神奈川7区、埼玉15区、京都4区を含め、新たに公認2人、推薦5人の予定候補者を決定した。これまでに、公認204人、推薦45人が決まり、地方組織レベルでの支持・協力を含めると合計256選挙区で調整がついた。
自由党との合併協議書調印式は24日午後4時30分から菅代表と小沢党首が行い、26日朝に正式に合併を届け出ることを確認した。これに先立ち、両党合同の両院議員総会を25日午後4時から民主党本部ホールで開催する。
また、昨年2月に離党した鹿野道彦・元副代表が合併と同時に復党することを了承した。
民主党・自由党合併調印式が行われる
民主党と自由党の合併調印式が24日、東京都内のホテルで行われた。民主党からは、菅直人代表、岡田克也幹事長ほか役員8人、自由党からは小沢一郎党首、藤井裕久幹事長ほか役員3人が出席した。
調印に先立つ挨拶で菅代表は、「身を捨てて自民党に代わる新たな政権の受け皿をつくろうという高い志の中で合併を受け入れていただいた自由党の皆さんにお礼を言いたい」とし、「二大政党制に向け政権交代のきっかけをつくったとして将来歴史に残る合併にしたい」と決意を語った。
続いて小沢党首は、「5年5カ月の自由党の歴史が幕を閉じることになり、いろいろな思いがこみ上げてくる」と感慨を語りながらも、「国民の皆さんに、自民党に代わって政権を担ってもらっていいんじゃないか、と思ってもらえる健全な野党をつくりたい」と力強く述べた。
この後、両党幹事長から合併準備委員会における協議の報告を受け、菅代表、小沢党首が合併協議書に署名した。
これによって両党は26日に正式合併し、所属国会議員204人(衆議院議員137人、参議院議員67人)の新しい政党としてスタートすることとなった。
また菅代表は、調印式後に行われた記者会見で合併の歴史的意義に触れ、「細川政権が短命で終わって以降、10年間かけて日本の大改革をやる力を蓄えた。総選挙で勝利して政権交代を実現し、細川政権ができなかった政治改革、行政改革、分権改革を実現したい」と述べた。《民主党ニュース》