平成5261日目
2003/06/04
この日のできごと(何の日)
【イスラエル、パレスチナ】2国家共存を宣言
パレスチナ和平実現に向け、米国のブッシュ大統領と紛争当事者であるイスラエルのシャロン首相、パレスチナ自治政府のアッバス首相との3者会談が4日、ヨルダン南部の保養地アカバで行われ、3首脳は終了後の声明で「パレスチナとイスラエルの2つの国家の平和的共存」を実現させる決意を宣言した。
また3首脳は2005年までのパレスチナ国家樹立と紛争終結への道筋を示した新和平案(ロードマップ)の即時履行開始で合意した。
これにより、事実上崩壊した1993年のパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)に代わる和平の枠組みが確立。イスラエルとパレスチナの両当事者が2国家の共存を正式に宣言したことで、「暴力の連鎖」が続いたパレスチナ情勢は大きな転換点を迎えた。
声明でアッバス言相は「イスラエルに対するあらゆるテロ」を非難し「武力による反イスラエル闘争は終わらせるべきだ」として武装闘争の放棄を表明。新和平案を「着実に履行する」と述べた。シャロン首相は「領土的一体性のある」パレスチナ国家の樹立を支持、無許可の入植施設の即時撤去を約束した。
ブッシュ大統領はパレスチナ和平実現を最優先の外交課題とする方針を表明。「聖地は共有されなければならない」と述べ、エルサレムの地位問題など和平への障害克服に積極的に取り組む決意を示した。《共同通信》
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【東京地検】ダスキン元会長ら逮捕
清掃用品レンタル大手「ダスキン」(大阪府吹田市)が運営する「ミスタードーナツ」の景品発注に絡み、デザイン企画料名目で広告会社に約1億8000万円を不正に提供したとして、東京地検特捜部は4日、商法の特別背任容疑で、ダスキンの元会長A容疑者(63)ら3人を逮捕した。併せてA容疑者の大阪府箕面市の自宅などを家宅捜索した。
土屋義彦・埼玉県知事の長女(53)が昨年4月まで社長のコンサルタント会社にダスキンが資金提供したことが分かっているほか、1億8000万円の一部がA容疑者に還流した疑いもあり、特捜部は資金の流れの全容解明を進める。《共同通信》
【大阪地裁】HPにB型肝炎患者の実名
大阪地裁のホームページ(HP)で紹介されている「主要判決速報」に、死亡したB型肝炎患者の遺族(原告)の一部が実名で掲載されていることが分かり、同地裁は4日午前、判決文を全文削除した。仮名に修正したうえで近く再掲載する。地裁は「致命的なミスではない」と釈明しているが、プライバシーに対する感覚が問われそうだ。
大阪市立の医療機関で96年に死亡した50代男性の妻と子供3人が「死因は医療ミス」と約7000万円の損害賠償を求めた訴訟で、同地裁は今年4月25日、化学療法を行う際の説明義務違反を認め、同市に330万円の支払いを命じた。
判決文は同30日にHPに掲載され、主文は、妻が原告A、子供はB、C、Dとなっていたが、請求の項で「原告C」「原告D」と記載するべき子供2人の実名が出た。通常、HPに載せる判決文は担当部が関係者を仮名にし、広報担当者もチェックするが、両者とも見落としたらしい。
同地裁は昨年3月ごろから主要な判決全文をHPで紹介しているが、こうしたトラブルは初めてという。同地裁総務課は「判決は公開法廷で言い渡され、手続きすれば記録を見ることもできるが、誰でも見られるHPに載ってしまったのはまずかった」と話している。《毎日新聞》
【自民党橋本派】総裁選一致結束を確認
自民党橋本派は4日の幹事会で、秋の党総裁選に一致結束して対応し、派の方針に従わない議員には除名、退会といった厳しい処分を下すことを確認した。総裁選の対応は今後、中堅、若手議員からも意見聴取のうえ、幹部で協議し決定する方向。
幹事会では、村岡兼造会長代理が総裁選をめぐり同派の「結束の緩み」が最近報道されていると指摘。「誰を支持するかは決めていないが、幹部が決めたら(同派の)100人が結束し一糸乱れず進んでほしい。従えない人には派閥を出ていってもらう」と発言、全員一致で了承された。
村岡氏は事前に野中広務元幹事長や青木幹雄参院幹事長らと打ち合わせた上で提案した。《共同通信》
【韓国・盧武鉉大統領】日本人記者団と会見
韓国の盧武鉉大統領は4日、ソウル駐在の日本人記者団と青瓦台(大統領官郎)で会見し、6日からの日本訪問で、日韓両国が「和解と協力」を基礎として手を携え「中国を含む北東アジアの新たな未来を共につくろうと訴える」と表明した。
金大中前政権と同様の「未来志向」の日韓関係を土台とし、中国、北朝鮮を含む北東アジア地域に平和と繁栄の新秩序を構築するよう訴えたいとの意欲を示したものだ。
麻生太郎・自民党政調会長の「創氏改名」発言など日本の歴史認識問題をめぐっては、韓国側が指摘や是正を求めることはあるとしながらも「交流や協力はそのまま進めていく」と述べ、こうした発言によって日韓関係が変化することはないと強調した。《共同通信》
◇
「率直で直接的な言動、既得権に根を下ろしていないことなど、似ている面が多い」−。韓国の盧武鉉大統領は4日、日本人記者団との会見で、小泉純一郎首相への親近感を強調した。
改革を掲げて若年層の支持を受けるという似たような構図で政権の座に就いただけに、「小泉首相がうまくいくことで、自分も得をする気がする。今回の訪日で助けることができれば精いっぱいやりたい」とエールを送った。
もっとも、米国寄りに転じたかに映る外交姿勢や、諸懸案で指導力を発揮できていないことなどから、就任100日を経た大統領への支持層や世論の評価は厳しい。そうした中で、抵抗勢力によって改革が進まない小泉首相の姿を自分と重ねている面もあるようで、両者の共通項として「強い抵抗に立ち向かっている」点も挙げた。《時事通信》
【新型肺炎】
世界保健機関(WHO)は4日、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の新たな死者が3日から4日にかけて発生せず、4日午後2時(日本時間同9時)現在の世界まとめで前日と同じ772人だったと発表した。WHOによると、死者がゼロとなったのは3月28日以来。可能性例を含む感染者は前日比4人増の8402人だった。
WHOは2カ月ぶりに新たな死者が出なかったことについて、シンガポールなど「初期の感染拡大地域」で対策に成功したためと分析。新型肺炎のワクチンや有効な治療方法がなくても「感染拡大を断ち切ることは可能」と強調した。
WHOは一方で、カナダ・トロントで新型肺炎が再発、域内感染が起こっている「流行地域」に再指定された例を挙げ、封じ込め宣言の後も警戒態勢を維持する必要があると強調。「一人の患者が大量感染につながる」と警告した。
4日に新たな死者、感染者ともにゼロだったと発表した中国についても警戒を解いておらず、WHO当局者は同日、山西省と河北省、天津、内モンゴル自治区の計4地域に専門家チームの派遣を許可するよう中国政府に要請したと語った。
派遣目的について、当局者は「感染経路や感染者の統計、新型肺炎の診断方法をはじめとする医療体制の実情が不明確なため」と説明している。《共同通信》
【ニューヨーク連邦地検】「カリスマ主婦」起訴
ニューヨーク連邦地検は4日、株式インサイダー取引疑惑が出ていた米出版社経営者で「カリスマ主婦」として有名なマーサ・スチュワートさん(61)を、連邦大陪審が証券詐欺罪や司法妨害罪などで起訴したと発表した。米証券取引委員会も同日、スチュワート被告をインサイダー取引容疑などで民事提訴した。
スチュワート被告には、2001年12月、米食品医薬品局が米バイオ企業インクローン・システムズの抗がん剤の認可申請を却下する前日に、この情報を得て同社の株約4000株を売り抜けた疑惑が浮上。同被告は02年1月以降、捜査当局に偽証したり、自社株価格維持のため偽りの説明をして投資家を惑わせた。被告は4日、罪状認否で無罪を主張したが、その後、自らが経営する出版社の会長と最高経営責任者(CEO)を退く意向を表明した。《共同通信》
【MLB】
米大リーグは4日、各地で交流試合を行い、ヤンキースの松井秀喜外野手はレッズ戦に「2番・中堅」で出場し、五回に左翼線二塁打を放つなど4打数1安打で打率は2割5分。ヤンキースは2−6で敗れ、首位レッドソックスに0.5ゲーム差の2位に後退した。
マリナーズのイチロー外野手はフィリーズ戦に「1番・右翼」で先発し、今季2度目の4安打(5打数)をマーク。打率を3割2分2厘に上げた。佐々木投手は九回の1回を無失点。マリナーズは7−2で勝ち、8連勝。
ドジャースの野茂投手はロイヤルズ戦に先発し、8回を2失点、9奪三振で6敗目(6勝)。七回にはメジャー通算1700個目の三振を奪ったが、ドジャースは1−2で敗れた。
カージナルスの田口外野手はブルージェイズ戦で八回から守備固めとして左翼に入った。唯一のナ・リーグの試合、新庄外野手が所属するメッツ−ブルワーズは雨で中止となった。《共同通信》
【この日の民主党】
[次の内閣]予定利率引下げを可能にする保険業法改正案には反対
民主党『次の内閣』(ネクストキャビネット)は4日、閣議を行い、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案」(閣法)について協議を行った。その結果、政府案は農業者の自由な生産を確保するには不十分であるため反対し、対案を提出することが了承された。
また、予定利率引下げを可能にする「保険業法の一部を改正する法律案」(閣法)について法案審査を行い、すべての負担を国民に押し付け、生保に基金・劣後ローンを拠出している銀行を救済するためのものであるという観点から反対の姿勢をとることで了承された。また、以下の法案についても賛否の審査を行った。
○「平成13年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書に関する議決案」(衆院決算行政監視委員長提出) → 機密費流用問題、不良債権問題等多くの問題があり、反対
○「平成13年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書」(政府提出) → 同議決案に加え、不十分な雇用対策などの問題があり、反対
○「平成13年度国有財産増減および現在額総計算書」、「平成13年度国有財産無償貸付状況総計算書」(政府提出) → 賛成
○「平成13年度決算についての内閣に対する警告決議案」(参院決算委員長提出) → 賛成の方向
○「公益法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律案」(政府提出) → 賛成
○「地方独立行政法人法案」及び「地方独立行政法人法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」(政府提出) → 反対さらに閣議では、飯尾潤・政策研究大学院大学教授を迎え、マニフェストについての閣僚勉強会を行った。国民が政策で政権選択できるようにするために何が必要かをめぐって、熱心な議論が交わされた。
枝野幸男政調会長は、閣議終了後の定例記者会見で小泉構造改革の現状について触れ、「大きな2つの柱が崩れていると受け止めている。一つは道路公団改革、もう一つは分権改革である。分権改革では、われわれは地方に対する一括交付金制度を常に提言している。霞ヶ関丸投げのやり方よりはるかに分権改革が進む」と語った。
さらに枝野政調会長は、民主党の要求が大幅に採り入れられた「労働基準法改正案」の修正協議について、「政策的な議論を踏まえた上でしっかりとした対案や修正案をぶつけ、国民の皆さんに見える所で協議していくことで、良い結果が生まれていく」と感想を述べた。《民主党ニュース》