平成5257日目
2003/05/31
この日のできごと(何の日)
【小泉純一郎首相】中国・胡錦濤国家主席と会談
ロシア訪問中の小泉純一郎首相は31日午前、サンクトペテルブルク市内のホテルで中国の胡錦濤国家主席と初の首脳会談を行い、北朝鮮の核開発問題の平和的解決が重要との認識で一致した。
胡主席は首相の靖国神社参拝問題に言及せず、両首脳は冷え込んだ日中関係を「未来志向」で発展させ、首脳の相互訪問実現に努力することで合意した。
胡主席は拉致問題で「日本が対話を通じ、適切に関係を改善することを支持する」と中国首脳として初めて表明。首相は会談後、記者団に「(主席は)拉致問題に大きな関心を示され、拉致と核は包括的に解決する問題との認識を持っており、日本の姿勢に理解が得られた」と強調した。
また両首脳は、新型肺炎(SARS)対策での一協力を確認した。
首相は先の日米首脳会談で、ブッシュ米大統領が対北朝鮮政策で中国の役割を評価していたことを伝え、影響力行使を要請。胡主席は「朝鮮半島の非核化を支持する。核問題を平和的に解決すべきだ。北朝鮮の安全への懸念を解消するため対話が重要だ」と対話路線の重要性を指摘した。
北朝鮮をめぐる多国間協議について、胡主席は「当面の課題は(米朝中による)北京会談の継続だが、日韓が参加するという日本の希望は十分理解する。日本の利益にかなうなら、中日双方が協調しチームワークを強化したい」と述べた。
二国間関係について、胡主席は「歴史を鑑として、未来に向かい、長期的視野に立ち、大局を踏まえ新世紀の日中関係を築きたい」と強調。双方は新日中21世紀委員会の設置で合意した。
SARS対策については、胡主席が日本政府の支援に謝意を表し「海外への拡散を防ぐことが中国の責務だ。全国民が戦いに臨んでおり、問題解決に自信を持っている」と言明。首相は「互いの協力が世界にとって重要だ」と述べた。《共同通信》
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【大相撲】
小気味のいい突き押し相撲で関取を歴代1位の110場所務めるなど、23年間にわたって土俵を沸かせ、昨年秋場所限りで引退した大相撲の元関脇寺尾(40)=現・錣山親方が31日、東京・両国国技館で断髪式に臨み、華やかな力士生活を締めくくった。
断髪式を前に、錣山親方は、なす紺色の締め込み姿で土俵に登場し、二男の晴也くん(8)らを相手に「最後のけいこ」。断髪式では、角界、芸能、スポーツ関係者ら約300人がハサミを入れ、兄で師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)の手で大イチョウが落とされると、大きな拍手が起こった。
高校生の時に病死した母・節子さんの写真をしのばせて断髪に臨んだ錣山親方。晴也くんらのハサミが入ったときは「がまんできず、じーんと来ちゃった」。短めに散髪し終わった後は、「引退後も、まげを見た子供から『お相撲さんだ』と声をかけられ、寂しかったが、まげを落としてほっとしたよ」と、しきりに頭をなでていた。
引退まで多くのファンに親しまれた「鉄人・寺尾」の人気は今も健在。約1万1000人の観衆で「満員御礼」となった。《読売新聞》
【船の科学館】北朝鮮工作船を公開
鹿児島県・奄美大島沖から引き揚げられた北朝鮮工作船の一般公開が31日午前、東京・お台場の「船の科学館」で始まった。午後からの公開予定だったが、雨の中、科学館の開館と同時に約100人が列をつくったため、公開を約2時間繰り上げ、午前11時のスタートとなった。
公開されたのは、工作船や搭載されていた上陸用とみられる小型船、船内から見つかった武器類のほか、暴力団関係者との通話記録が残っていた携帯電話などで、初めての展示品もある。 《産経新聞》
【サッカー】
サッカーの国際親善試合、日本ー韓国が31日、東京・国立競技場で行われ、日本は後半の終盤に失点し、0−1で敗れた。ことしの日韓戦は1勝1敗で、通算成績は12勝15分け36敗となった。
前半は日本が攻めたが無得点。逆に後半は、体力で勝る韓国がペースを握り、後半41分、早いサイド攻撃から安貞桓(清水)に決められた。代表強化月間の最初の試合となった日本は、後半途中から初出場の大久保(C大阪)らを投入したが無得点に終わった。ジーコ監督就任後の日本代表は通算1勝2分け2敗。《共同通信》
【森喜朗前首相】札幌市で講演
森喜朗前首相は31日午後、札幌市で講演し、衆院解散・総選挙の時期について「(小泉純一郎首相は)延ばすだけ延ばしたらいい。年内にする必要はない」と指摘した。その理由として森氏は、衆院で自民党が過半数の議席を有していることを挙げた上で、「小泉首相に(対する国民の)不満が出たり、経済状況が悪くなれば、20、30(議席)減らすのは簡単だ」と述べた。
ただ、森氏は来年夏の衆参同日選挙については「同日選挙を好まない政党もあるので考えないといけない」と述べ、首相は衆参ダブル選を避けたい公明党の意向に配慮して解散時期を決定すべきだとの考えを示した。《共同通信》
【安倍晋三官房副長官】富山市で講演
安倍晋三官房副長官は31日午後、富山市内で講演し、「北朝鮮が暴発をすると言って、わが国の政策を変えようとする人は、北朝鮮の代弁をしているにすぎない」と述べた。北朝鮮への配慮を重視する田中均外務審議官らを暗に批判した発言とみられる。
安倍氏は、拉致、覚せい剤密輸、核兵器開発など問題を列挙し「対話だけで済むなら、こんな問題にはならない」と指摘。「今やっているようなことをやめない限り、圧力はグッ、グッと高まっていく」と述べ、現行法の厳格な適用や、制裁も視野に入れた強い姿勢で、北朝鮮に臨む考えを示した。
また拉致問題に関し「完全に解決しなければならない」と強調。(1)帰国した5人の被害者の家族全員を日本につれてくる(2)死亡したとされる8人の十分な安否確認−などを最低条件に挙げた。《共同通信》
【石破茂防衛庁長官】弾道ミサイル防衛は有効
石破茂防衛庁長官は31日、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で演説し、大量破壊兵器や弾道ミサイルの拡散という「新しい脅威」に対処する手段として「弾道ミサイル防衛(BMD)が有効である」と述べた。
日本は北朝鮮の弾道ミサイルの脅威を背景に、BMD導入を推進しており、石破長官が「日本の防衛政策上の重要な課題」として、会議に参加している各国の国防相らに理解を求めた格好だ。
石破長官はBMDについて「防御的手段としてだけでなく、抑止としても意味がある。(導入は)専守防衛の日本にふさわしい」と強調した。
石破長官は地域情勢の説明の中で、北朝鮮の核保有や使用済み核燃料再処理の動きは「絶対に容認できない」として「さらに事態を悪化させれば、一層厳しい対応が必要になる」と警告した。
これに先立ち、ウルフォウィッツ米国防副長官は会議の基調演説で、米国が引き続きアジア太平洋地域の安保に関与していく姿勢を確認した。《共同通信》
【ミャンマー】スー・チー氏を監禁
ミャンマー軍事政福は31日、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー国民民主連盟(NLD)書記長を「身辺の安全のため保護拘束した」と発表、事実上の監禁措置を講じたことを明らかにした。軍政当局はまた、ヤンゴン市内のNLDの本部建物を封鎖、党員らを強制排除した。
スー・チーさんらは視察先の同国第二の都市北部マンダレーの近郊で、当局の施設内に監禁されており、当局筋によると、6月1日にヤンゴン市内の自宅へ強制的に連れ戻され、当面は軟禁措置が取られるという。NLD中央執行委員会のメンバーも全員、ヤンゴン市内の自宅で監禁され、監視下に置かれた。
スー・チーさんは昨年5月に自宅軟禁を解除され、民政移管に向けた軍政との政治対話の再開機運が高まった。しかし、軍政指導部はその後、ス一・チーさんの対話要求を無視したため、双方の関係は冷却化。今回の強硬措置で、対立が一気に先鋭化するのは必至とみられる。
軍政当局によると、地方視察中のスー・チーさん一行が滞在しているマンダレー西郊のモイワで30日夜、約5000人の群衆が詰め掛け、投石などの乱闘が発生し、4人が死亡、50人以上が重軽傷を負った。当局は一行の「身辺の安全」を理由に、スー・チーさんとティン・ウー副議長らNLDの18人全員を政府施設に連行、「保護」の名目で監禁した。《時事通信》
【MLB】
米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は31日、ミネアポリスでツインズ戦に「1番・右翼」で先発し、5号ソロ本塁打を放つなど5打数3安打1打点。打一率を3割1分7厘に上げた。佐々木投手は九回を3者凡退に抑えて9セーブ目。マリナーズは5−2で勝ち、5連勝。
ヤンキースの松井外野手はタイガース戦に「2番・中堅」で先発し、4打数無安打、打率は2割5分8厘。ヤンキースは2−4で敗れた。
メッツの新庄外野手はブレーブス戦に「6番・中堅」で出場し、4打数1安打2打点で打率は2割2分8厘。1点を追う三回二死二、三塁で2点適時二塁打を放ち、メジャー通算100打点。メッツが4−2で勝った。
カージナルスの田口外野手はパイレーツ戦の九回に代走で出場した。《共同通信》