平成5258日目

2003/06/01

この日のできごと(何の日)

【アンマン国際空港爆発事件】毎日新聞記者に禁固1年6月

アンマン(クイーンアリア)国際空港で毎日新聞元記者、G被告(36)=東京本社編集局付=の所持していた爆弾が爆発、6人が死傷した事件の判決公判が1日、ヨルダンの国家治安裁判所(軍事法廷)であった。

ボコール裁判長は「爆発はG被告の不注意によるものだ」と述べ、過失致死傷の罪で同被告に禁固1年6月の実刑判決を言い渡した。爆発物不法所持罪については「爆発物と認識していなかった」として、無罪とした。

爆発物不法所持罪に問われたヨルダン人の元助手(32)には無罪を言い渡し、元助手は釈放された。

被告側は上訴の手続きを取らず、2日以降、アブドラ国王に特赦を申請する方針。国王もこれに応じる見通し。

ボコール裁判長は判決で、G被告が空港の手荷物検査で爆弾に危険性がないことを証明するため、爆弾をいじったことが爆発を引き起こしたと認定。被告が爆発の危険性を認識していなくても「人の多い空港での用心を怠った」と指摘し、G被告の過失による死傷事件と断定した。《共同通信》

ヨルダンの空港爆発事件で1日、禁固1年6月の実刑判決を受けた毎日新聞元写真部記者のG被告は、約1時間にわたった判決公判の間も沈痛な表情を崩さず、裁判長を終始見詰めたままだった。判決は、戦地取材にかかわる記者の軽率な行動を戒めるとともに、注意義務を怠ったために人命を奪った同被告の責任を厳しく問う内容となった。

アンマンの国家治裁判所の法廷には、事件の遺族やヨルダン、日本などの報道関係者ら約100人が詰め掛けた。予定より1時間遅れて開廷。青色の収監服を着たG被告は、1カ月に及ぶ拘置生活や裁判の疲れがたまっている様子だったが、真剣に判決に聞き入っていた。

裁判長はG被告について「12年の記者経験やカンボジアなどでの戦地取材経験がありながら、必要な予防的措置も取らずに爆弾で遊ぶなどした。不注意からアリ・サルハン曹長(空港警備担当)の死を招いた」と指摘した。

毎日新聞社 判決を厳粛に受け止め、あらためて、亡くなられた方に哀悼の意をささげ、負傷者をはじめご迷惑を掛けた方々、諸機関に深くおわび申し上げる。G被告には「法的責任」に加え「記者として、職業人としての倫理上の責任」があると考える。死傷者をも出した結果の重大性にかんがみ、厳正な処分をする。

毎日新聞は1日夜、「あれだけの結果を引き起こしたのだから(判決は)当然だと思います。あらためて謝罪したいと思います」とのG記者の談話を公表した。《時事通信》

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【吉川友梨さん】両親が会見

大阪府熊取町で5月20日、下校途中に行方不明になった町立北小四年吉川友梨ちゃん(9つ)の両親が1日夕、自宅近くで記者会見し、「無事で帰ってきてほしい。それだけを考えている」と悲痛な胸の内を語った。

中学校教諭の父(42)と小学校教諭の母(42)は、友梨ちゃんが行方不明になってから仕事を休み、自宅で連絡を待つ日々を過ごす。「夜中でも何か連絡があるのではないかと、電話の前で寝ている」という父は「しっかり食べてしっかりと寝て、元気で戻ってきてほしい」と涙を浮かべ、声を詰まらせながら友梨ちゃんに呼び掛けた。疲れ切った様子の母は「一日も早く帰ってくることを望んでいる。ただそれだけです」と沈痛な面持ちで話した。

府警泉佐野署捜査本部はこの日も、自宅周辺などを捜索。同本部には約200件の情報が寄せられているが、友梨ちゃんの行方につながる情報はない。《共同通信》

【最高裁】戸籍の性別訂正認めず

体の性別に強い違和感を抱く性同一性障害のため、埼玉県川越市の埼玉医大で女性から男性への性別適合手術(性転換手術)を受けた30代の当事者が、戸籍の性別の訂正を求めた家事審判の特別抗告で、最高裁第二小法廷(福田博裁判長)は1日までに、訂正を認めない決定をした。

医学界公認の性転換手術を受けた人に対する最高裁の判断は初めて。体が変わっても、戸籍が変わらない矛盾を司法が追認した形だ。

性同一性障害者の戸籍をめぐっては、与党3党のプロジェクトチームが性別訂正を認める特別立法の骨子を5月にまとめたばかり。当事者は「裁判が駄目だった以上、立法に期待するしかない」と話している。《共同通信》

【競馬】

第70回日本ダービー(東京優駿=1日・東京10R2400メートル芝18頭、GI)3歳日本一を決める競馬の祭典は、1番人気のネオユニヴァース(ミルコ・デムーロ騎乗)が2分28秒5で快勝、賞金1億5000万円を獲得した。

ネオユニヴァースはことし負けなしの5連勝で、皐月賞に続き、クラシック2冠を達成した。デムーロ騎手は初の外国人ダービージョッキーとなった。瀬戸口勉調教師もダービー初制覇。

レースはエースインザレースが引っ張った。ネオユニヴァースは中団やや後方で好機をうかがい、直線に向くと末脚を伸ばして2着のゼンノロブロイに競り勝った。3着はザッツザプレンティ。《共同通信》

【ゴルフ】

広済堂レディース最終日(1日・千葉広済堂CC=6260ヤード、パー72)首位から出た服部道子が69で回り、通算7アンダー、209で逆げ切って優勝、賞金1080万円を獲得した。服部は2年ぶりのツアー通算15勝目。

服部は、3バーディー、ボギーなしの69と手堅い内容で、66と猛追した魏筠潔(台湾)を1打差で振り切った。具玉姫(韓国)がさらに4打差の3位だった。《共同通信》

ダイヤモンドカップトーナメント最終日(1日・茨城県大洗GC=7200ヤード、パー72)2位から出たトッド・ハミルトン(米国)が7バーディー、ボギーなしの65をマーク、通算12アンダーの276で逆転優勝し、賞金2200万円を獲得した。ハミルトンは5月のフジサンケイ・クラシックに次ぐ今季2勝目(ツアー通算9勝目)。

首位と3打差の2位はスティーブン・コンラン(オーストラリア)で、友利勝良と丸山大輔がさらに1打差の3位。前日首位の真板潔は72とスコアを伸ばせず、通算281で5位。片山晋呉はプロ1年目の清田太一郎と並んで9位、尾崎将司は15位に終わった。《共同通信》

【特定信書便事業】スタート

国が独占してきた封書や、はがきなど信書の配達を、民間運送会社が時間や料金などサービス内容を限定して行う「特定信書便事業」が1日、東海メッセンジャービービー(名古屋市)を皮切りにスタートした。信書配達への民間参入は1871(明治4)年の近代郵便制度創設後、1873年に飛脚屋が禁止されて以来初めて。

東海メッセンジャーは、名古屋市中心部で信書を3時間以内に配達する事業許可を取得。今井賢一郎社長は「これまでは広告代理店やデザイン会社が顧客の中心だったが、今後は納税証明書など公的な文書の取り扱いが増やせる」と期待する。特定信書便事業では、同社以外に7社が総務省の事業許可を得ており、8月にかけてサービスを始める。

信書便法は特定信書便事業のほか、全国で毎日1通からの配達を義務付ける「一般信書便事業」を設けているが、条件が厳しく、参入希望の企業はまだない。《共同通信》

【大相撲・貴乃花親方】断髪式

大相撲の元横綱貴乃花で、一代年寄となった貴乃花親方(30)が1日、東京・両国国技館で引退相撲を行い、満員のファンが最後のまげ姿に別れを告げた。空前の相撲ブームを巻き起こした同親方の人気は依然高く、国技館には開場前から長い列ができた。

断髪式では森喜朗前首相、伯父で初代若乃花の花田勝治氏、兄で3代目若乃花の花田勝氏の元横綱2人ら、50人がはさみを入れた。最後に父で師匠の二子山親方(元大関貴ノ花)が大銀杏を切り落とすと、館内はフラッシュが無数にたかれ、大きな拍手に包まれた。

二子山親方は「来春には貴乃花に部屋を譲り、自分は協会の仕事に専念する」と語り、来年3月の春場所後にも二子山部屋が貴乃花部屋に変わることになった。《共同通信》

【韓国軍】北朝鮮漁船に威嚇射撃

韓国軍の合同参謀本部は1日、韓国西方の黄海の延坪島付近で同日午前10時すぎから、北朝鮮の漁船8隻が次々に北方限界線(NLL)を越えて操業したため、海軍の高速艇が計5回34発の威嚇射撃を行ったと発表した。

韓国軍が北朝鮮の民間船舶に威嚇射撃を加えたのは初めて。同本部は、「われわれはNLLを断固として守る。侵犯によって発生するすべての責任は北韓(北朝鮮)側にある」とする抗議書明も出し、北朝鮮当局の責任ある措置を要求した。

合同参謀本部によると、北朝鮮漁船は警告放送を無視して操業を続けたため、意図的なNLL侵犯の可能性があると判断し、威嚇射撃に踏み切った。黄海では5月26日からほぼ連日北朝鮮漁船のNLL越えが続いていた。韓国軍の射撃としては、昨年11月にNLLを越えた北朝鮮警備艇に行って以来。漁船は午後3時すぎにすべて北朝鮮側へ戻った。北朝鮮の警備艇は近くの海岸に停泊中だった。《共同通信》

【中国・三峡ダム】始動

中国が長江(揚子江)中流の湖北省市三斗坪に建設を進めている世界最大級の三峡ダムで1日、貯水が始まり、ダムが正式に始動した。

8月にダムは一部発電を開始、上海など中国東部や南部に送電する。

ダムの一部は未完成で、2009年に完成する予定。完成すると、ダムの上流域の陸地約632平方キロが水没して重慶市まで長さ約660キロ、幅平均1.1キロの巨大なダム湖が誕生。完成時の発電能力は1820万キロワット、年間の平均発電量は約847億キロワットとなる。《共同通信》

【新型肺炎】

トロントからの報道によると、カナダ・オンタリオ州の保健当局は1日、新型肺炎(SARS)による新たな死者が確認されたと発表、トロント地区に実するカナダのSARS患者の死者計が31人になったことを明らかにした。これにより、死者数4位のシンガポールに並んだ。当局は、ほかの5人の死亡について新型肺炎が原因かどうかの調査を続けていることも明らかにした。《共同通信》

【イスラエル】ガザなどの封鎖緩和

イスラエル軍は1日午前0時から、ヨルダン川西岸とガザ地区のパレスチナ自治区の封鎖を緩和した。軍報道官が明らかにした。

イスラエルのシャロン首相は5月29日、アッバス自治政府首相との2回目の会談で、パレスチナ側への「信頼醸成措置」として、封鎖緩和などの実施を表明していた。

ヨルダン南部アカバで4日に行われる両首相とブッシュ米大統領との三者会談に向けた環境づくりが狙いとみられる。《共同通信》

【中国・胡錦濤国家主席】南北格差是正で提言

エビアン・サミットに初出席した中国の胡錦濤国家主席は1日、G8首脳と発展途上国首脳との対話で演説し「調和と均衡のとれた発展が平和と安定をもたらす」と強調、南北格差是正に向けた提言をした。

提言は(1)経済成長維持(2)各国が多様性を相互に認め合う(3)すべての国の利益を反映した新たな国際経済新秩序の実現(4)南北協力の強化−の4点。

南北格差については、「グロバール化に伴って格差が拡大している」と指摘。先進国に対して、市場開放などの義務を果たし、金融面や技術面での途上国支援強化や債務削減を考慮するよう注文を付けた。

中国は、エジプトやインドの首脳らとともに「世界最大の途上国」(劉古昌外務次官)の身分で出席。途上国側の利益を代表する形で演説した。《共同通信》

【米ロ首脳会談】

ブッシュ米大統領は1日、サンクトペテルブルクのコンスタンチン宮殿で、イラク戦争後初めてロシアのプーチン大統領と会談、北朝鮮の核開発計画を「目に見え、検証可能で不可逆的な方法」で放棄するよう求めることで一致した。両首脳はイラク戦争で生じた米ロ間の亀裂を修復することでも合意した。

多国間の枠組みによる北朝鮮の核問題解決を目指すブッシュ大統領は、5月の日韓両国首脳との会談に続き、プーチン大統領とも北朝鮮の核開発放棄の基本方針を確認。周辺各国と足並みをそろえ、北朝鮮の譲歩を引き出す外交戦略を進める。

米ロ両国はイラク戦争をめぐり関係がぎくしゃくしたが、プーチン大統領は会談後の共同記者会見で「米ロ関係を前に進める」と言明。ブッシュ大統領も「(両国関係を)強めなければならない」と語り、関係強化の方針を確認した。

ブッシュ大統領は「イラク国民の生活改善のために米ロの協力が必要だ」とも述べ、イラクの戦後復興での協力を強調。復興において国連が「重要な役割」を果たすことでも合意した。《共同通信》

【米中首脳会談】

中国の胡錦濤国家主席とブッシュ米大統領は1日、主要国首脳会議(サミット)が開かれているフランス・エビアンで初の首脳会談を行い、北朝鮮の核開発問題について、早急に多国間の枠組みで協議を実施し、平和的解決を図るべきだとの認識で一致した。

米政府高官によると、両首脳は北朝鮮の核開発問題の解決に向けて「日韓両国が重要な役割を担うべきだ」との立場を確認し、日韓を含む多国間の枠組みの重要性を確認した。

同高官は、近く多国間による協議が開催される見通しを示唆、米政権は、多国間協議の進め方について日韓両政府と協議し、今後の対応を検討する方針を明らかにした。

中国側はこれまで、多国間の枠組みは米朝中3カ国であるとの認識を示していた。

胡主席は会談で、米国と北朝鮮が二国間協議を行った後、日韓両国を加えた多国間協議を実施してもよいとの北朝鮮側の提案をあらためて米側に伝達、米朝間の二国間協議の実施を米側に打診した。

これに対しブッシュ大統領は「多国間協議の枠組みで北朝鮮が(われわれに)顔を向けて何かを言えば耳を傾ける」と述べ、あくまでも多国間協議を通じて解決すべきだ」との従来の米政府の立場を繰り返した。

また大統領は胡主席に対し、北朝鮮の核問題解決に向けて中国がより大きな影響力を発揮するよう要請した。台湾問題については、ブッシュ大統領が「一つの中国政策」を維持し、台湾の独立は認めない方針を伝えた。

大統領はまた胡主席の訪米を招請した。訪米は、年末か年明けに実現する見通し。《共同通信》

【エビアン・サミット】

主要国首脳会議(エビアン・サミット)は初日の1日夜、主要国(G8)首脳とアフリカ諸国首脳との対話を行い、アフリカの平和支援部隊の訓練など平和維持活動をG8が技術・資金面で援助することを盛り込んだ「アフリカ行動計画」実施報告書を採択した。

対話では、アフリカ諸国が自ら開発に取り組むため採択した「アフリカ開発のための新パートナーシップ」(NEPAD)に対し、一層の支援が必要との認識で一致。アフリカ自らが努力し、G8がパートナーとして支援することを確認した。その上で、国際機関やG8以外の援助も含めたアフリカ諸国との拡大対話を目指すことをサミットの議長総括に盛り込むことで一致した。

実施報告書は昨年のカナナスキス・サミット(カナダ)で採択した「アフリカ行動計画」の進ちょく状況をまとめたもので、2005年に英国で開かれるサミットで再度進ちょく状況を総括することも決めた。

報告書には、小泉純一郎首相が先に表明した飢餓対策の食糧支援やポリオ(小児まひ)撲滅に向けた支援、9月に東京で第3回アフリカ開発会議(TICADⅢ)を開くなど日本の貢献策も盛り込まれた。《共同通信》

【F1】

自動車のF1シリーズ第7戦、モナコ・グランプリ(GP)は1日、モナコの市街地コースで決勝(78周)を行い、ファン モントーヤ(コロンビア、ウィリアムズBMW)が1時間42分19秒010(平均時速152.772キロ)で優勝し、2001年イタリアGP以来、通算2勝目を挙げた。ウィリアムズ勢のモナコGP制覇は20年ぶり。

得点争いで首位のキミ・ライコネン(フィンランド、マクラーレン・メルセデス)が2位。今季4連勝を狙ったミヒャエル・シューマッハー(ドイツ、フェラーリ)が3位で続いた。

日本勢はいずれも振るわず、クリスチアーノ・ダ・マッタ(ブラジル、トヨタ)の9位が最高で、オリビエ・パニス(フランス、トヨタ)は13位だった。ジャック・ビルヌーブ(カナダ、BARホンダ)はリタイア。前日の練習走行で事故を起こしたジェンソン・バトン(英国、BARホンダ)は大事を取って出場を見合わせた。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、ヤンキース−タイガースは1日、デトロイトで行われ、松井秀喜選手は「2番・中堅」で出場し、7打数1安打1四球で打率は2割5分4厘。通算300勝へ2度目の挑戦となったヤンキースのクレメンス投手は6回を6失点だったが、勝敗には関係なかった。ヤンキースは延長十七回の末、10−9で勝った。

ドジャースの石井投手はブルワーズ戦で5回を6安打3失点で、勝敗は付かなかった。

マリナーズのイチロー外野手は休養のためツインズ戦を欠場。長谷川投手は九回に登板し、1点に抑えた。

メッツの新庄外野手はブレーブス戦に「7番・中堅」で先発し、2打数無安打。カージナルスの田口外野手はパイレーツ戦に途中出場し1打数無安打だった。《共同通信》



6月1日 その日のできごと(何の日)