平成5239日目

2003/05/13

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】民主党・菅直人代表と会談

有事関連法案は13日午後、与党3党と民主党が修正協議で合意に達し、今国会で成立する見通しとなった。(1)憲法の基本的人権の規定を最大限尊重する趣旨を条文に追加(2)国民保護法制整備までの一部条項の「凍結」などが修正の柱。小泉純一郎首相(自民党総裁)と、菅直人民主党代表が同日夜、国会内で会談し正式に確認した。


https://www.dpfp.or.jp/

同法案は14日の衆院有事法制特別委員会で可決、15日の衆院本会議を経て参院に送付される見込み。武力攻撃などに対する自衛隊を軸とした対処方針が初めて法整備され、日本の安全保障論議は新たな段階を迎える。

党首会談で首相は「長年タブー視されてきたテーマで与野党の合意は画期的だ」と強調。菅氏も「安保・外交の問題で与野党の第一党が考えを共有できることが確認された」と指摘した。民主党内には同法案に反対するグループもあり、採決での動向が注目される。

首相と菅氏の談に先立ち、与党3党と民主党の幹事長が会談で基本合意。基本的人権の保障に関し「憲法14条(法の下の平等)、18条(奴隷的拘束・苦役からの自由)、19条(思想・良心の自由)、21条(集会・結社・表現の自由)その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない」との文言を武力攻撃事態法案の関連条項に加えた。

小泉純一郎首相は13日夜、民主党の菅直人代表との党首会談で有事関連法案の修正協議が決着したことについて、「戦後50年間、有事の議論さえタブー視されてきた。与党と野党第一党が、合意をみることは政治史にとって画期的なことだ」と述べた。国会内で記者団の質問に答えた。

首相は「民主党の責任ある対応に敬意を表したい」と強調。「基本的人権の保障」の明記で与党側が譲歩したことについては「基本的人権は誰でも尊重しなければいけない。野党案をできるだけ受け入れ、お互い歩み寄った結果だ」と述べた。

一方、首相の父、故純也氏が防衛庁長官だった1965年に自衛隊制服組の有事研究が発覚し国会が紛糾したこととのめぐり合わせについては、「やっぱり時代の変化かな」と語った。《共同通信》

共産党の市田忠義書記局長は13日夜、国会内で記者会見し、与党と民主党が有事関連法案の修正で合意したことについて「一度も(修正内容の)審議をしていないのに14日に(衆院有事法制特別委員会で)採決するというごり押しは、与党も民主党も国民の厳しい批判を免れない」と指摘した。特に民主党については「政権担当能力を示すために、憲法の平和原則を踏みにじっていいのか」と強く非難した。

社民党の福島瑞穂幹事長も13日、記者団に「民主党と自民党が議論して妥結したから採決というのは、国会と国民をすごくばかにしている。審議されないまま成立することに本当に怒りを感じる」と反発した。

自由党は13日夜、小沢一郎党首ら幹部が修正案への対応を協議したが、結論を14日の党常任幹事会に持ち越した。《共同通信》

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【大相撲】

大相撲夏場所3日目(13日・両国国技館)横綱昇進を目指す大関千代大海は平幕高見盛に突き落とされて早くも土がついた。高見盛は3連勝。横綱朝青龍は平幕栃乃洋にひやりとさせられたが送り出して全勝を守った。残る大関は魁皇が玉乃島を寄り倒して初白星。かど番の栃東は小結土佐ノ海をはたき込んで2勝目を挙げ、同じく武双山は琴光喜を押し出して初日を出した。関脇陣は若の里が小結旭天鵬に寄り切られて初黒星、出島は琴ノ若を寄り切って3連勝。幕内の全勝は朝青龍、出島と平幕高見盛、安美錦の4人となった。《共同通信》

【サッカー】

日本サッカー協会は13日、中国、韓国、香港と対戦する東アジア選手権(28日開幕・横浜国際総合競技場)に向けた日本代表候補選手30人を発表した。27日の最終登録までに、この中から20人に絞り込む。

U−22(22歳以下)代表からMF松井大輔(京都)石川直宏(F東京)FW大久保嘉人(C大阪)の3人が選出された。欧州組のうち中田英寿-(パルマ)中村俊輔(レッジーナ)小野伸二(フェイエノールト)高原直泰(ハンブルガーSV)は疲労や日程的な都合で、招集が見送られた。《共同通信》

【曽我ひとみさん】家族から手紙

北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさん(43)が3月中旬に東京で肺がんの摘出手術を受ける直前、北朝鮮にいる夫のジェンキンス氏や2人の娘に送った手紙の返事が、4月に郵送で届いていたことが分かり、曽我さんが13日、新潟県真野町の役場で会見し「びっくりしてうれしかった」などと話した。

返事が届いたのは4月9日。便せん2枚ほどの長さで「みんな元気で生活している」などと書かれていたという。

曽我さんは肺がん手術を受ける直前、北朝鮮の家族あてに入院の予定などを知らせる手紙を書き、内閣官房の拉致被害者・家族支援室が手紙を郵送したところ、返事が来たという。《共同通信》

【岩手県・増田寛也知事】実効性ある「三位一体」を

増田寛也岩手県知事ら8知事は13日、自立的な地方行財政運営を推進できるよう、国から地方への税源移譲を前提とした実効性のある「三位一体」改革の実現を求める緊急アピールを政府に対して行った。

連名のアピールは、4月の経済財政諮問会議で「税財源の移譲を行い、そこで出てくる矛盾を交付税と補助金で解消する」と指示した小泉純一郎首相の姿勢を評価したが、税財源措置の議論が先送りされるなど進展が見られないと指摘。税財源移譲の議論を具体化すべきだとしている。

木村良樹和歌山県知事は「分権推進と言いながら地方の切り捨てが見える。三位一体の方向に進んでいくのか不安だ」と述べた。

連名はほかに、宮城県の浅野史郎、千葉県の堂本暁子、岐阜県の梶原拓、滋賀県の国松善次、高知県の橋本大二郎の各知事。《共同通信》

【小泉純一郎首相】産業再生機構社長と会談

5月13日のできごと【小泉純一郎首相】産業再生機構社長と会談
https://www.kantei.go.jp/

13日、小泉首相は官邸で産業再生機構の斉藤惇社長、産業再生委員会の高木新二郎委員長らの訪問を受け、会談を行った。産業再生機構は、金融と産業の一体的な再生を目指し、金融機関等から債権を買い取り、企業の再建を支援することなどを目的として、今月8日から正式に業務を開始している。

会談で斉藤社長は「産業の再生へ熱い気持ちでいる」と意気込みを述べ、小泉首相は「産業再生には同機構が鍵だ。機構が機能するよう金融庁にもお願いするのでがんばってもらいたい」と激励した。《首相官邸》

【茂木敏充外務副大臣】米高官と会談

イラク復興を統括する米国のブレマー文民行政官は13日、イラク訪問中の茂木敏充外務副大臣とバグダッドの共和国宮殿で会談し、暫定政権の樹立時期について「(あと)1、2カ月」との見通しを示した。会談後、茂木氏が日本人記者団に明らかにした。ブレマー氏は12日に着任したばかりで、外国要人と会ったのは初めて。

復興人道援助室(ORHA)のクロス副室長(英准将)も茂木氏と会談、政権樹立に「数週間」掛かると述べた。

一方、イラク国民会議(INC)のスポークスマンは13日記者会見し、5月に予定していた暫定政権設立のための全国会議は6月にずれ込むことを明らかにした。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は13日、クリーブランドのインディアンス戦で5打数4安打1打点と固め打ちし、打率を2割9分9厘に上げた。1試合4安打は今季初。長谷川投手が九回を3者凡退に封じ、マリナーズは8−3で快勝した。

ヤンキースの松井外野手は、エンゼルス戦で、3試合ぶりのヒットとなる中前打を放ち、4打数1安打で打率2割6分9厘。ヤンキースは3−10で大敗した。

ドジャースの石井投手(今季3勝1敗)はブレーブス戦に先発。6回を3安打1失点で勝敗に関係なく、ドジャースは1−3で敗れた。

エクスポズの大家投手(3勝4敗)はジャイアンツ戦に先発し、五回に4点を奪われて降板、勝ち負けはつかなかった。エクスポズは6−4で勝った。

メッツの新庄外野手はロッキーズ戦で九回に代走のみの出場。チームは、8−9で逆転負けした。《共同通信》

【この日の民主党】

政府経済対策「自由主義の国では考えられない」菅代表

民主党の菅直人代表は13日の定例記者会見で政府の経済対策に触れ、保険業法の改正で生命保険会社が運用利回り(予定利率)を引き下げられるような法案を準備していることを「契約の自由、憲法の財産権の保障にも抵触するのではないか。自由主義の国では考えられない。そこまで追い詰められている」と批判した。法案が、生命保険会社が手続きを首相に申請し、金融庁が申請の適否を審査するとしていることを批判したもの。

また、片山総務相が郵貯資金で株を買うことを提案していることについても「郵政公社になって国家管理から外れたのに、自分のポケットマネーと勘違いしている。日本経済に対する対策だとすれば、言葉がない」と厳しく批判した。

現在進行している有事法制の修正協議については「わが党案により近いものにする協議が進められている。わが党のいい面が出たのではないか」と述べ、全議員がしっかり議論して対案をまとめ、一致した行動がとられていること評価した。

[参院個人情報特]内藤議員、抜け穴だらけの政府案を批判

参議院の個人情報の保護に関する特別委員会において13日、政府提出の個人情報保護関連5法案に関する質疑が行われ、民主党・新緑風会の内藤正光議員が質問に立った。

内藤議員は冒頭、住民基本台帳法そのものについて質したいとし、住基ネットの導入・本格稼動に際し、国民の間では自分の情報がひとり歩きすることへの不安が募っているが、それ以前に基本4情報は原則公開であり、既にすべての人の知りうる状況にある点を指摘。「基本4情報プラス個人の住民票・転居状況がわかる戸籍といった個人情報をそもそもなぜ原則公開するのか」と質した。片山総務相は、住民基本台帳は国民の居住関係を公証する制度であり、国民の居住情報は国・地方公共団体の基礎を担うものだと答弁。「そうしたなかで基本的な情報は公開にしている」などとした。

これに対して内藤議員は、プライバシー意識が高まるなか、本人確認も求めないまま基本4情報を原則公開としている点に疑問を呈し、「居住関係の公証であるならば、本人が求め、手続き発行を求めればいいことだ」と指弾した。内藤議員は、閲覧代行がビジネスとなり、大手通信教育会社、幼児教育関連業者等、商用目的が閲覧の大多数を占めている現状を指摘。同時に閲覧拒否が可能としながらも閲覧請求権の前では実際には不可能で、さらに「IDの提示を求めてはならない」旨の総務省通達が出ている点も問題にした。こうした点を踏まえて内藤議員は「電話帳への電話番号の掲載拒否にあるように、何らかの手立てを講じ、大量閲覧を野放しにしない対応が必要」と提起した。閲覧者のID確認、求めに応じての閲覧者のリスト公開等の導入を提案、自分の情報の開示・非開示を自分自身がコントロールできる権利を盛り込むべきとする見方も示した。

続いて内藤議員は、個人情報取扱い事業者の基準として、5000件以上の情報を保有し業務に活用しているものとした点について、「4000件の情報を保有している事業者が、個人のプライバシー権を侵した場合、この法で個人を守ることができるのか」と質問。細田IT担当相はどこかの数値で裾切りする必要があって設定した数値だとの認識を示した。その答弁を受けて内藤議員は、社会的責任を果たしている企業がこの法律によって不便を被り、一方、いわゆる悪意の企業や個人が分社化することによって取扱い情報を5000件以下に抑えることで法の網をくぐるといった悪用も起きかねないと分析。例えば3000件の情報をもって悪用の限りをつくす事業者に対しては、この法案では効力がなく、民法で対応するしかない点にも言及した。

内藤議員はまた、法案17条にある「適正な取得」に関する条文に「偽りその他不正な手段により個人情報を取得してはならない」としている点について、原則が述べられていないため何を不正としているか、いかなる取得を禁止しているのかが不明だと指摘した。

目的外利用については本人同意を必要とし、一方、利用目的の変更については法案18条3項において本人同意を必要とせず、通知・公表のみを求めている点についても内藤議員は問題視した。「目的外利用も利用変更も、利用される側にとっては同じこと」とする見解を内藤議員は示し、本来は同様の保護・管理が必要だと指摘した。

[次の内閣]有事法案修正協議の執行部一任を確認

民主党は13日午前、『次の内閣』の臨時会合を開き、有事関連法案に関する与党との修正協議について、菅直人代表、岡田克也幹事長、枝野幸男政策調査会長、前原誠司『次の内閣』ネクスト安保相の4人に対応を一任することを決定した。

会議冒頭の挨拶で菅代表は「いよいよわが党にとって、次の衆議院総選挙、参議院選挙での(政権担当能力の)真価が問われるときがやってきている」と述べ、民主党提案の緊急事態基本法案、武力攻撃事態対処法案修正案の中身をできるだけ修正協議で盛り込めるよう、党内の一致団結を要請した。

各ネクスト大臣からは、緊急事態における基本的人権の尊重や危機管理庁設置などの民主党の考え方を最大限盛り込めるよう求める意見が出されたが、枝野政調会長が「これまでの党内の議論を十分に踏まえて協議に臨む」と表明し、最後は全会一致での決定となった。

有事法案修正で基本合意

民主党と与党3党の幹事長・国会対策委員長らは13日夕、国会内で会談し、有事法制関連法案修正問題で基本的に合意した。

会談後、民主党の岡田克也幹事長は記者団に対して「与党側から具体的な提案があり、それに基づいて検討した結果、これで合意することを決断した」「(緊急事態対処基本法制定、基本的人権保障の明文化、危機管理庁設置、国民保護法制整備までの施行凍結、の)4点については確保できたと判断した」と語った。

合意内容については、4党幹事長で文書を作成し、同日夜の菅民主党代表と小泉自民党総裁との党首会談で最終的に確認する。

菅・小泉党首会談で有事法案修正合意を確認

民主党の菅直人代表は13日夜7時45分より自民党の小泉純一郎総裁と会談し、有事法制関連法案の修正について、民主党と与党3党が合意に至ったことを確認した。会談には、民主党の岡田克也幹事長、野田佳彦国会対策委員長、自民党の山崎幹事長、中川国対委員長も同席した。

有事法制関連法案の修正協議は、同日夕の4党幹事長・国対委員長会談で基本合意に至った。合意内容は、基本的人権の尊重、国会の議決による対処措置の終了、国民への情報提供、国民保護法制整備までの一部措置の施行凍結、事態の認定の前提となった事実の明記など、政府・与党案の不備であった諸点について、民主党の主張を反映させる形で大幅な修正を施すもの。

会談では、小泉総裁が「安全保障の問題で与野党間の合意はタブー視されてきたが、今回合意できたことは画期的だ。民主党の努力にも敬意を表したい」などと述べ、合意の意義を強調。菅代表も「自民党に民主党の提案を正面から受け止めてもらい、修正協議を重ねて合意に至ったことは、われわれとしても良かったと思っている」などと応えた。

また、菅代表が、緊急事態対策基本法について政府提案も含めて検討してほしいと要請したのに対し、小泉総裁は「基本法の精神はよく分かる」と応え、山崎幹事長も「与党として必要性は理解し、認識している」などと述べた。

会談後の会見で、菅代表は「基本的人権の保障や民主的統制など、国民が有事法制の必要性を感じながらも心配している重要な点について、われわれの要求が盛り込まれ修正を勝ち取ったと報告できるのを嬉しく思う」と述べるとともに、「民主党にとって安全保障問題はむずかしいと言われてきたが、これでわれわれの政策立案の力量が認識してもらえたのではないか」と胸を張った。

緊急事態法制に関する合意について(党声明)

民主党

本日、民主党は与党3党との幹事長会談に引き続き行われた、菅代表と小泉自民党総裁との党首会談において、緊急事態法制に関する修正について合意した。

民主党は結党以来、緊急事態に際する対処にあたって、民主的統制と基本的人権を確保しつつ、国民の生命・身体、財産を護るために、緊急事態法制の整備が必要との観点に立って検討を積み重ねてきた。それを踏まえて今国会において、政府・与党案への対案として「緊急事態における基本法案」と「武力攻撃事態対処法案」への修正案を提出し、国民の立場に立ってより適切かつ効果的な内容とすべく誠実かつ真摯に審議に臨んできた。

その結果、与党との修正協議において、基本的人権の尊重、国会の議決による対処措置の終了、国民への情報提供、国民保護法制整備までの一部措置の施行凍結、事態の認定の前提となった事実の明記など、政府・与党案の不備であった諸点について、わが党の主張を反映させる大幅な修正を勝ちとることができた。また、「危機管理庁」を含む組織のあり方の検討ついて附則に書き込むとともに、国民保護法制の制定期限の短縮、ならびに指定公共機関について附帯決議を附すこととなった。さらに、「緊急事態基本法」について4党間で引き続き真摯に検討して速やかに必要な措置をとること、民主党が修正を求めてきた基本的人権の明記について「国民保護法制」で措置すること、との覚書を交わすことができた。

厳しい協議ではあったが、わが党の主張を反映させて政府・与党から大きな譲歩を引き出し、多くの国民の理解を得られる内容とすることができたものと自負している。民主党は今後、国民保護法制、基本法の制定など、わが国の緊急事態に際して適切かつ効果的に対処することができるよう、必要な法制・態勢の整備に全力で取り組んでいく。《民主党ニュース》



5月13日 その日のできごと(何の日)