平成5179日目
2003/03/14
この日のできごと(何の日)
【自由党・小沢一郎党首】「日本でもテロ起きる」
自由党の小沢一郎党首は14日夜、横浜市で講演し、北朝鮮情勢に関連して「朝鮮半島で何か起きるときは、米国の世界貿易センタービルのテロどころではない騒ぎが日本でも起きるのは間違いない」と述べ、朝鮮半島有事の際には日本国内でもテロが起きる可能性を指摘した。
「米国は表面的には大量破壊兵器の廃棄と査察に応じているイラクを攻撃しようとしているが、核開発を認め、ミサイル発射をする北朝鮮には消極的。米大統領でさえ(朝鮮半島で有事が発生すれば)大変なことになると思っている」と述べた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【大相撲】
大相撲春場所6日目(14日・大阪府立体育会館)大関千代大海は小結土佐ノ海をはたき込んで全勝をキープ。平幕の琴龍、十文字に土がついたため、単独トップに立った。横綱朝青龍は平幕高見盛を左すくい投げで下し、1敗を守った。ほかの大関陣は、魁皇が4勝目を挙げたが、武双山は5敗目を喫した際に左肩を痛め、7日目から休場することになった。関脇若の里は敗れて3勝3敗となり、小結出島は4勝目を挙げた。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・自民党の亀井静香前政調会長は14日、都内で収録されたラジオ番組で「今の状況はひどい。アクセルを踏むべきところをブレーキをかけているので車がひっくり返るのは当たり前」と小泉純一郎首相の経済政策を批判。さらに「仕事をなくすような政策をしている」と中小企業の経営者が自殺に追い込まれている状況を訴えた上で「戦国時代なら『バサッ』とできるが、今はそうはいかない」と物騒な発言。首相退陣を狙った一太刀を編み出すことに余念がなさそう。《共同通信》
【小泉純一郎首相】福井俊彦次期日銀総裁と会談
小泉純一郎首相と経済閣僚は14日夕、首相官邸で、日銀の福井俊彦次期総裁ら新執行部と会談した。首相は「デフレ克服は現下の重要課題。積極的に取り組んでほしい」と強く要請。福井氏も「力と知恵を発揮して一生懸命やりたい」と応じ、「3月危機」回避に向けた緊急市場対策を政府、日銀一体で取り組む方針を確認した。
首相と総裁のトップ会談を定例化することも合意。会合は2、3カ月に1回のペースで年5回程度開催する予定だ。
福井氏は会談後、記者団に対し「資金を出したときの経済への波及経路を整備したい」と述べ、不良債権処理を重視する姿勢を強調。「政府との協議は透明性確保のためにも望ましい。市場の信用を考え、血の通った金融政策をやりたい」などと政府や市場との対話を推進する考えも示した。《共同通信》
【この日の民主党】
円議員、株安・デフレの国民生活への影響を質す
民主党・新緑風会の円より子議員は14日、参議院予算委員会で質問に立ち、株安・デフレ不況、消費税、年金などについて閣僚に質した。
円議員はまず、現在進行している株価の急落をめぐって質問。株安によって、大手銀行が強引に進めている自己資本増強も帳消しになるのではないかとし、経済界、中小企業、個人消費にもたらす影響についての認識を質した。しかし竹中金融・経済財政担当相は、株安は銀行の自己資本に影響を与えるほどの規模でないと答弁。さらに、株価低落は世界的な動きだとし、「日本は外国に比べたら軽微で済んでいる」などと驚くほどのんきな認識を吐露した。塩川財務相も「日本経済のファンダメンタルズ、潜在的能力は落ち込んでいない」として、企業への深刻な影響を否定した。円議員は、デフレ克服についての政府の認識が甘いとし、株安と円高の進行がとくに中小企業などを圧迫していると指摘。当面はデフレ克服に全力を傾注し、しかる後に不良債権処理、財政規律確立へ進むというプロセスを段階的に10年かけて実行すべきだという政策ビジョンを、あらためて提示した。
次に円議員は、株安下での年金資金運用について質問。平成12年度から14年度上半期までで年金資金の株式運用ですでに6兆7千億円もの損失が出ていることを明らかにし、「国民の資金を株にこれほど投資するのはどうか」と疑問を呈した。しかし、塩川財務相は「デフレだからといって全面禁止してはいけない。慎重な投資が必要」とし、坂口厚労相も「当面は現在の延長線上で」などと述べるにとどまった。
また円議員は、政府が消費税の内税化方針を打ち出していることを取り上げ、「税を引き上げるために消費者の負担感、痛税感をそらそうとするものだと国民は見ている」と指摘した。塩川財務相、小林副財務相は「(内税化は)手持ちのお金で買えるのかが一目でわかるようにするため」などと述べ、消費者の利便性を高めるための価格表示の変更だと説明。しかし円議員は、消費者にとっては税のあり方が不透明になり、業界にとっては表示の変更による大きな費用支出が強制されることを明らかにし、「今は、むしろ税を下げるくらいのことが必要」と述べて内税化の撤回を求めた。
円議員はさらに、女性の雇用と税制をめぐる問題の中で特別配偶者控除の廃止について取り上げ、その趣旨を質した。小林副財務相は「税の歪みを是正するため」などとしたが、円議員は、女性の失業率が高まっている中で、家事や育児などのアンペイドワークと仕事との両立を支援する仕組みがないまま控除をなくすのは、家計に負担を強いるだけであることを指摘した。
4野党、医療費3割負担凍結法案を参院に提出
民主党・新緑風会をはじめ共産党、国会改革連絡会、社民党の参議院4会派は14日午後、医療費3割負担凍結法案を参議院に提出した。民主党の朝日俊弘・参議院政審会長が参議院事務総長に同法案を手渡した。
「首相は日本語を話す宇宙人」岡田幹事長
民主党の岡田克也幹事長は14日の定例記者会見で、13日の小泉首相との会談に触れ、英国の新決議案はイラクに対する武力行使への道を開くものだと見るのが世界の常識だとしたのに対して、首相が「分からない」と答えことを取り上げ、「日本語を話す宇宙人と話していると感じた。新決議案への支持を求めているのに極めて無責任」と厳しく批判した。
また岡田幹事長は、民主党の企業・団体献金のあり方、党会計の透明性確保などに関する党内アンケートの中間結果を報告した。「企業団体献金の禁止については、将来的に廃止が51%、直ちに廃止が30%」だったとし、今後他のことについても近々に報告をまとめて役員会、常任幹事会で議論することになるとした。
大塚議員、定性的分析なしの財政構造改革を批判
13日、参院本会議において、平成15年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案をめぐる質疑が行われ、民主党・新緑風会の大塚耕平議員が質問に立った。
大塚議員は、5日の参院予算委員会における民主党の直嶋議員の質問に対して、首相が「私は(国債発行30兆円枠を)15年度も守るなんて全然言っていない」などと答弁したことを取り上げ、小泉内閣発足直後の「30兆円以下に国債発行を抑制するとの方針は14年度以降も堅持したい」という答弁との整合性について追及。しかし塩川財務相は「ご指摘の本会議での総理の答弁は、国債発行額を30兆円以下にすることを目標とすると言明したものと思われる」などと逃げの答弁を行った。
続いて大塚議員は、財政肥大化の「歯止め」となる財政運営ルールについて塩川財務相に質問。国債発行30兆円枠が単年度予算編成における財政肥大化の新たな歯止めになっていたとの見方を示し、「(その枠がなくなった)現時点における歯止めはいかなる原則・財政運営ルールか。塩川財務相は新しい歯止めは2013年度プライマリーバランス黒字化だとしたいところだろうが、それは歯止めではなく10年後の目標にすぎない」と指摘。塩川財務相に答弁を求めた。
塩川財務相は「プライマリーバランスの黒字化は財政上の非常に大きな宿題。最終的にプライマリーバランスをゼロにすることを2010年の早い時期に行うように設定した」などと答弁するにすぎなかった。
また大塚議員は、財政赤字がこれほどまでに肥大化してしまった原因について、塩川財務相はじめ竹中金融・経済財政担当相、片山総務相にそれぞれ見解を質した。
塩川財務相は「非常に残念」などと他人事のような答弁をした上で、「国債の発行に頼っている比率が非常に高いことが財政赤字肥大化の定性的な原因。国の収入をどのようにはかり、財政支出をどう削減するか、きびしい給付と負担の関係を検討することを必要とされる」とするにとどまった。
大塚議員はOECDの最新統計を参考にしながら、「予算規模は統計上で2番目に小さいのに対し、債務残高が圧倒的に多いのはなぜか。独立行政法人や公益法人への間接的支出によって実質的な予算規模はもっと大きいとか、隠れ借金の利払い負担があるとか、中央政府や地方政府の政治間財政調整制度の構造に赤字を生み出す体質が内在していることはないか、といった定性的な分析なしの財政構造改革など絵に描いた餅だ」と指弾した。
大塚議員は日銀による国債購入額の急増について「全面的に否定するものではない」としつつも、本来の政策目的は成長通貨の供給だったにもかかわらず、現下の事態は日銀が事実上、財政ファイナンスを行っているに等しく中央銀行の財政当局化が起きていると分析。「中央銀行が財政当局的な政策行動を行うならば、国会で審議すべきだ」と指摘した。
高橋議員、地方税法改正案等で質問
民主党・新緑風会の高橋千秋議員は14日、参議院本会議で政府提出の03年度地方財政計画、地方税法等改正案、地方交付税法等改正案の趣旨説明に対する質問に立った。
高橋議員は、03年度の地方財源不足が17兆4000億円に上り、地方交付税総額ととほぼ同額という状況について「地方の財政はまさに非常事態」と強調し、その中で同年度から3年間の先行減税を行うことに疑問を呈した。同時に、この減税が4年目以降の増税とセットで「多年度税収中立」と表現されていることについて、実際には多年度で増税超過になるのではないかと指摘し、「たんなる実質増税のカモフラージュではないか」と批判した。また、先行減税による減収分は借金でまかない、将来の地方交付税原資や地方税の増収で返済することとされている点については、国税・地方税が大幅に減り続けている中、「増収の確実な見込みがあるのか」と質した。塩川財務相は、高橋議員の指摘した疑問には答えず、「減税はいつでも賛成してもらえるが、増税は難しいので、今回は大幅な減税と、それに見合う増収対策をセットで提案した。ご了承願いたい」とかわした。
来年度末で48兆5000億円に上る交付税特別会計借入金の残高について、どのように償還するのかとの問いには、片山総務相は「国分16.7兆円は平成30年までに一般会計から、地方分31.8兆円は平成38年までに地方交付税原資から償還すると、ちゃんと法律に書いてある」と力んだものの、「基本的に心配はないと思うが、経済活性化策や税源移譲などの対策を総合的に進める必要がある」と心もとない答弁。塩川財務相も「大変な金額。大変な努力とご理解が必要だが、どうしても償還はしなくてはならない」と、ますます不安にさせる答弁ぶり。
今回の地方税法改正案には、04年度以降実施される外形標準課税が盛り込まれた。このことについて高橋議員は、「外形標準課税の導入は地方公共団体としては戦後のシャウプ勧告以来の悲願とも言え、地方に財源を移す地方分権の実現のためにも必要」と基本認識を表明したうえで、今回の政府案が対象法人を資本金1億円超と限定したことや、雇用に与える影響への配慮不十分など、「もっと慎重かつ十分に検討すべきところが多く残されている」とし、日切れ法案扱いで一気に成立させようとする政府の姿勢を批判した。片山総務相は、「あるべき税制改革の一環として提出しているもの。実施には1年くらいの準備期間も必要だ」と答えるにとどまった。
国庫補助負担金、税源移譲を含む税源配分のあり方、地方交付税の「三位一体の改革の芽出し」とされた国庫補助負担金の一般財源化については、高橋議員は、その財源が赤字国債を財源とする地方特例交付金や交付税特別会計の借入金であり、従来の制度の延長にすぎないと批判。「国庫補助負担金の削減に伴う財源は税源移譲が大原則。こんな財源措置では『芽出し』どころか、伐採した木の根株から出てくる『ひこばえ』でしかない。財務省は財源を手放さず、総務省は地方交付税や地方特例交付金の拡充を目論んでおり、結局三位一体の改革どころか、八方ふさがりの改革で終わってしまう」と断じた。片山総務相は「三位一体の改革は、閣議決定を2度もやり、政府の意思として確定している。夏くらいまでに全体像と工程表を明らかにする」と反論したが、議場からは失笑が漏れた。
高橋議員は、分権の受け皿にふさわしい体制整備のあり方として市町村合併を「選択肢の一つ」と肯定したうえで、現在政府が進めている合併の施策を「強制的な色彩が強く、地方からは大きな反発も出ているし、ハコ物的な公共事業誘導策だ」と批判。また、地方交付税の段階補正や留保財源率の見直しについても、「小規模町村の生き残りを絶つような強制的な色彩の強い合併手法だ」として再検討を迫った。片山総務相は、「今回の合併は、明治や昭和の大合併と異なり、あくまでも自主的合併。ハコ物は私も嫌いだし、地方も懲りている。地方の良識に期待する。段階補正や留保財源率の見直しは、合併とは関係ない。小さいところが優遇されすぎているという声もあり、実情を調査の上でやっていること」と答えた。《民主党ニュース》