平成5164日目
2003/02/27
この日のできごと(何の日)
【ヤンキース・松井秀喜外野手】オープン戦で2ラン
米大リーグのオープン戦が始まった27日、ヤンキースの松井秀喜選手がいきなり「米国第1号」を放った。松井選手はタンパのレジェンズ・フィールドで行われたレッズ戦に「5番・左翼」で先発出場。三回裏二死一塁で迎えた第2打席、左腕のジミー・アンダーソン投手から右越えヘライナー性の点本塁打を放ち、鮮烈なメジャーデビューを飾った。
松井選手は喜びを抑えるように淡々とグラウンドを一周。ナインがハイタッチで迎えると笑顔で応えた。
スタンドには日本からのファンも多数詰め掛けた。「レッツゴー」の掛け声に交じり、日本スタイルの「松井」コールも沸き上がった。
この日のレジェンズ・フィールドは小雨。ヤンキースは、アルフォンソ・ソリアーノ二塁手が欠場した以外はほぼベストメンバーを組んだ。松井選手は3番ジェーソン・ジアンビ一塁手、4番バーニー・ウィリアムズ中堅手とともにクリーンアップを務めた。
松井選手の初打席は二回。先頭打者としてレッズの先発ライアン・デンプスター投手と対し、三ゴロだった。アンダーソン投手と二度目の対決となった五回二死一塁の第3打席は痛烈な当たりの二直に倒れ、五回の打席を終えた時点でベンチに退いた。初戦の結果は3打数1安打2打点だった。左翼の守備は無難にこなした。
松井選手は「ホームランを打てるとは思っていなかったので、多少落ち着いた部分はある」と話した。試合はヤンキースが3−9で敗れた。《北國新聞》
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【政府】寧辺再稼働「極めて遺憾」
政府は27日、北朝鮮による寧辺に黒鉛実験炉再稼働について米朝枠組み合意への完全は違反行為として深刻に受け止めている。福田康夫官房長官は同日午前の記者会見で、事実関係を確認中とした上で「原状回復を求めている中での行動で、極めて遺憾な事態だ」と批判した。事実を確認し次第、北朝鮮へ抗議し、稼働の即刻中止を求める。
北朝鮮側は既に再稼働を予告しており「予想された範囲内」ではあるが、瀬戸際外交を続ける北朝鮮に残されたカードはこれで核再処理施設稼働と弾道ミサイル発射程度になったといえ「核危機の現実化へ大きく近づいてしまった」と認識している。
米朝枠組み合意に基づく朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉建設について、日米韓3カ国は「北朝鮮を刺激したくない」と凍結を見送ってきたが北朝鮮が明らかな合意違反に踏み切ったことで難しい判断を迫られそうだ。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・自民党の森喜朗前首相は27日の森派総会で、韓国の大統領就任式に出席した際、盧武鉉大統領と会談した内容について「(大統領は)『選挙までは改革だ、と小泉(純一郎首相)さんのやり方をまねした。しかしこれからは安定と協調だ』と言ってくれた」と披露。さらに「その通り小泉さんに伝えたとも(言っていた)。やはり協調は大事だ」と強調した。自民党内の対立図式をあおる首相の政治手法にかねて苦言を呈している森氏としては、隣国首脳の発言に、わが意を得たりとしたり顔。《共同通信》
【自民党、民主党】選対本部を設置
自民、民主両党は27日午後、4月の統一地方選挙と衆参統一補選に向けそれぞれ選対本部を設置、本部長の小泉純一郎首相(党総裁)や菅直人代表らが看板を掛け、臨戦態に入った。
自民党は、党本部玄関前で、首相と山崎拓幹事長が「選挙本部」の看板を掛け、額賀福志郎選対総局長(幹事長代理)の音頭で「ガンバロー」を三唱、気勢を上げた。
有権者の政党離れが進むなど「厳しい環境」(選対関係者)にあるため、今後は同本部が地方組織と連携し、選挙戦に臨む方針だ。
一方、民主党は次期衆院選と来年の参院選にも備えた「総合選挙対策本部」を設置し、党本部で初会合を開いた。
菅代表は「この本部の立ち上げで、すべての選挙について全員を当選させる目標と役割を負った。野党第一党は国民が今の政治、政権を代えたいと思った時、選択肢を提示する責任がある」と奮起を促した。初会合には、鳩山由紀夫前代表や横路孝弘副代表らも出席、挙党態勢をアピールした。《共同通信》
【野党】農相、法相は辞任を
民主、自由、共産、社民の野党4党は27日午後、国会内で幹事長・書記局長、国対委員長会談を開いた。
4党は元秘書の資金流用や衆院法制局の想定問答作成が問題になっている大島理森農相と、名古屋刑務所の受刑者死傷事件が発覚した森山真法相の責任は重いとして辞任すべきだとの認識で一致。関係者の参考人招致などを通じ、引き続き厳しく追及していくことも確認した。
日銀の福井俊彦元副総裁を新総裁に充てる国会同意人事では「福井氏に自らの考えを国会で述べていただかないと、賛否を決めることができない」として、福井氏本人からの意見聴取を求めていくことで一致。国会招致実現に向け全力を挙げることを確認した。《共同通信》
【江藤隆美元建設相】「内閣改造すべき」
自民党の江藤・亀井派会長の江藤隆美元建設相は27日昼の同派総会で「今の内閣は張り子の虎、ならぬ張り子の風船で、中身がないから迫力がない。思い切って政策転換をするなら、内閣改造をすべきだ。見かけ倒しだけで政権を維持するようでは100年後に悔いを残す」と述べ、大幅な内閣改造を求めた。
江藤氏は「総理、総裁が嘘をつくことを『大したことはない』と言うなら、教育はあったものではない。もっと誠実な、まじめなものの考え方が必要だ」と小泉純一郎首相の政治姿勢も批判した。《共同通信》
【構造改革特別区域推進本部】
政府は27日、地域限定で規制緩和する構造改革特区の推進本部で、焦点の病院設立・経営への株式会社参入について、保険対象外の自由診療に限る条件付きで認めることを決めた。2003年度中に医療法などを改正する。
政府は今回、全国で17、特区では47の規制緩和項目を決定。この実現に向け、通常国会に特区法改正案を提出、政省令も順次改正する。
推進本部長の小泉純一郎相は「失敗を恐れず試してみる。よかったら広げていく発想があっていい」と述べ、医療、教育など規制の強い分野に企業を参入させて経済活性化を図る方針を表明。民間のユニークな教育や高度医療が特区で実現、消費者の選択肢が大きく広がる。
長野県などが要望している病院への株式会社参入に対し、厚生労働省や、日本医師会は「医療費高騰を招く恐れがある」と強く反対。最後は首相が決断、株式会社参入の目標を確保しつつ、対象限定で厚労省にも配慮した。省庁の抵抗からこうした条件付きの容認は多く、今後に課題を残した。《共同通信》
【韓国】新内閣発足
韓国の盧武鉉大統領は27日、高建・前ソウル市長を首相に任命、続いて外交通商相に尹永寛ソウル大教授、副首相兼財政経済相に金振杓・国務調整室長など、副首相兼教育人的資源相を除く19閣僚を任命し、新政権の内閣を発足させた。
国防相には曹永吉・前合同参謀本部議長、丁世鉉・統一相が唯一留任した。
法相に46歳の女性弁護士の康錦実氏、行政自治相に金斗官・前南海郡守、文化観光相に映画監督の李滄東氏ら改革を象徴する人物を多数起用した。
女性を法相、保健福祉相、環境相、女性相の4閣僚に起用、閣僚のうち3人が40代など、女性重視、世代交代を前面に押し出した内閣となった。副首相兼教育人的資源相は何人かが候補に上がったが最後まで決まらず、決定を先送りさせて内閣をスタートさせた。
政権引き継ぎ委員会ではインターネットで国民から約1万7000人の閣僚候補推薦を受け付け、一方で人材を発掘しながら候補者を絞り込むというこれまでにない手法で人選を進めた。《共同通信》
【イラク】ミサイルを「原則」廃棄
国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)は27日、声明を発表し、ミサイル「アッサムード2」の廃棄を求めていたブリスクUNMOVIC委員長の要請にイラクが「原則として」応じると回答する書簡を提出してきたことを明らかにした。
書簡は同日付で、サーディ大統領顧問の名前でブリスク委員長あてに提示された。
声明によると「UNMOVICが(イラクへの書簡で)挙げた、ミサイルやほかのもの」を要請に応じて廃棄することを原則承諾するという内容。イラクが実際に廃棄を始めたかどうかは不明。《共同通信》
【この日の民主党】
菅代表、デパート・スーパーでパート労働の実態視察
27日、民主党の菅直人代表はじめ男女共同参画委員会の各議員は、パートタイム労働者の現場の声を聞くため、高島屋日本橋店とダイエー新浦安店を訪れた。ホームレス、ヤミ金融、高卒就職難問題に続く「小泉不況」視察の第4弾。
高島屋日本橋店では、ベテランのパートさんはじめ6人のパート労働者と懇談。「勤務時間を選べるのがパートのいいところ。子育てとの兼ね合いを考えてパートで働いてきた」「最近は社員が減って、パートが増えてきた印象がある」といった声が聞かれた。また、多くの人が「(年収)103万円の枠のなかで働いている」とのことで、自分に所得税がかからず、夫にも配偶者控除が適用される制限所得範囲内で働くパート労働者が多くを占めている実態が浮き彫りになった。
同時に、継続的に仕事をした方が効率がいいにもかかわらず、103万円枠におさめるためには敢えて休日をとって調整せざるを得ないといった状況も明らかになった。そのために仕事の効率が低下するだけでなく、「もっと仕事をしたいけれども抑えている」といった声も聞かれ、103万円枠が女性が働くことを控えさせ、社会的地位の向上を妨げている面があることがわかった。
8人のパート労働者と懇談したダイエー新浦安店でも103万円枠内で働く人がほとんどだったが、社会保険の保険料を自分が納めるかどうかの境目になる130万円未満に抑えて、パートに従事しているという人も見られた。
子育て支援のあり方について、高島屋日本橋店では「仕事が終わるとすごいスピードで着替え、電車に飛び乗って帰っていく同僚がいる。19時30分まで預かってくれる保育園はほとんどないが、サービス業に従事している働く女性にとっては、遅い時間まで預かってもらえないと安心して子どもを生めない」といった訴えがあった。一方、ダイエー新浦安店では「保育園も学童保育も平日働く人が対象。私たちは土日はほとんどフル出勤。そんなときに預ける場がないのが現状」といった声があった。
これを受けて菅代表らは民主党2003年度予算案を紹介。希望者は誰でも入れるよう学童保育の拡充・整備と指導員増員のための予算を確保したことを説明し、「民主党が政権をとればこれが実現する」と語った。「税金を払うことは社会参画として意味があるものと思う。ただ、一生懸命払った税金がどう使われているかわからないから、不満が出る」といった声もあった。菅代表らは労働と税のあり方が国民にとって平等でよりいいものとなるよう整備し、同時に税金の不正な使われ方を徹底的に質していく考えを示した。
視察には、男女共同参画委員長の肥田美代子衆議院議員、同委員長代理の大谷信盛衆議院議員、小宮山洋子、神本美恵子、和田洋子、羽田雄一郎の各参議院議員が参加した。
民主党イラク訪問団が帰国会見
武力攻撃の危機が迫るバグダッドに入り、イラク指導者たちとの会見などを実現した民主党のイラク訪問団(団長・石井一副代表)が27日夜、帰国し、党本部でただちに記者会見を行った。
会見には、訪問団の石井団長、首藤信彦衆議院議員、岩本司参議院議員が出席。石井団長が1週間の日程の概要を紹介し、総括的な提起を行った後、両議員が補足と感想を述べた。
同訪問団は、まず23日にアンマンに入り、ヨルダンのリファーイ上院議長と会見。その後24、25日にバグダッドでイラクのハンマーディー国会議長、サアディ大統領顧問、アミン国家監視局長官らと相次いで会談し、市内を視察。26日にはパリに飛び、フランスのビリ大統領補佐官らと意見交換した。
とりわけ、イラク指導部との会談では、国連決議違反認定の焦点となっている「アルサムード2」ミサイル廃棄の期限が目前に迫っている中で、廃棄要求の受け入れに躊躇するイラク側に戦争回避のあらゆる手だてを採るよう繰り返し要請。緊迫したやりとりを通じて、「一両日中に廃棄を受け入れることを表明する感触」(石井団長)を得た。同時に、サアディ大統領顧問に国連査察への全面協力を求めるフセイン大統領あての書簡を手渡し、民主党の基本的立場を説明。大統領顧問は「ただちに大統領に伝えたい」と答えた。
また、ヨルダン、フランス両国首脳との会談でも、戦争の回避に向けた方策をめぐって突っ込んだ意見交換を行った。
石井団長は今回の訪問を振り返って、「イラク国内のムードは親日的で、なぜ友国である日本がわれわれを見捨てるのか、といった嘆きをしばしば聞いた。イラクは大量破壊兵器の廃棄や国連査察受け入れに最大限の努力をしているが、それが外へ伝わっていないという問題がある。政府はイラクの言い分も聞かずにアメリカに付き従っているが、もっと自主的な外交をやるべきだ」と語った。
また、政府が外務副大臣を3月1日にイラクに派遣することを急遽決めたことについて石井団長は、「今頃行って何の意味があるのか。何度も特使を送るよう要求したにも関わらず“イラクに間違ったメッセージを送ることになる”と拒否してきたのが、この期に及んで派遣するのはアリバイづくりにすぎないのではないか」と批判した。
首藤議員は「アルサムード2という、イラクにとっての最大の防御兵器の廃棄が実現されれば、同国が国連決議1441を真摯に履行していると評価すべきだ」と指摘。岩本議員は「劣化ウラン弾の被害などで苦しんでいるイラクの子どもたちに医療機器や薬が不足している。戦争になった場合、終わった後の支援でなく突入とともに支援を行うことも議論すべきだ」と語った。
総合選挙対策本部が発足
民主党の総合選挙対策本部(本部長・菅直人代表)が27日正式に発足し、党本部で初会合を開いた。菅本部長は「この組織は目前に迫った地方選挙、統一補欠選挙、近々予想されるであろう総選挙、来年7月の参議院選挙まで継続し、すべての選挙で全員を当選させることを目指す」と檄を発した。また、「野党第一党の責任は、国民が政権を変えたいと思ったときに変えうる選択肢を提示すること。そのためにも、この本部の役割は大きい」と意義を強調した。
会議では、本部の構成、統一地方自治体選挙への取り組みが確認された。
医療費3割負担凍結求め4野党共同の取り組み決める
民主党の岡田克也幹事長、自由党の藤井裕久幹事長、共産党の市田忠義書記局長、社民党の福島瑞穂幹事長は27日午後、国会内で会談し、衆議院予算委員会における予算審議の終盤に向けた対応などについて協議した。
会談後の共同記者会見で4党を代表して会談内容を報告した岡田幹事長は、(1)大島農水相の答弁書を衆院法制局が作成していた問題は、法制局にも大きな責任があるが、それをやらせた大島農水相の責任は重大。「政治とカネ」問題関連で衆院予算委の参考人招致を行うことが決まったが、それまでの間、参院予算委なども含めてしっかり議論し、追い込んでいく(2)健保の本人3割負担凍結を世論にも幅広く訴えていくため、3日正午から国会内で4党共同の院内集会を開く(3)来週水・木曜日のいずれかに、健保問題と大島農水相問題を訴えるため、4党共同で党首など各党代表による街頭演説会を開催する(4)名古屋刑務所受刑者死亡問題でも4党が結束して取り組みを進める──の4点で合意したことを明らかにした。
「衆院法制次長問題は予算委だけの問題ではない」野田国対委員長
民主党の野田佳彦国会対策委員長は27日の定例記者会見で、前日の衆議院予算委員会における衆議院法制次長の農水相答弁書作成問題をめぐる質疑に触れ、「3人が鋭い切り口で政府を追及した。特に、筒井議員の質問に対する窪田法制局長の答弁は誰が見ても信用できない。もはや予算委だけの問題ではなくなった」と指摘。衆議院議運委でも議運委員長や事務総長の見解を問う方針を表明するとともに、場合によっては衆議院議長の責任問題に広がるとの見方も示した。《民主党ニュース》