平成5056日目

2002/11/11

この日のできごと(何の日)

【川口順子外相】韓国・金大中大統領と会談

川口順子外相は11日、「第2回民主主義閣僚級会合」に出席するため訪問中のソウルで、韓国の金大中大統領、崔成成泓外交通商相とそれぞれ会談した。

大統領は、北朝鮮の核開発問題に絡んで米国で見直し論が強まっている朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)事業について「核開発を凍結するため非常に重要な役割を果たしてきた」と指摘、川口外相も同意し、事業を継続すべきだとの認識で一致した。

米国が北朝鮮への11月分の重油提供凍結を検討している問題については外相会談で、14日に開かれるKEDO理事会までに日米韓3カ国で足並みをそろえるよう調整を急ぐことを確認した。

大統領は核問題について「国際社会が一致した形で、前向きな対応をするよう北朝鮮に粘り強く働き掛けていくことが大事だ。平和的解決を目指すことがわれわれにある唯一の手段だ」と述べ、制裁措置でなく国際社会の働き掛けで北朝鮮の政策変更を促すべきだとの考えを強調した。

また大統領は「これまで北朝鮮なりに国際社会の一員となる努力をしている。日米韓が連携し、国際社会の一員となるよう仕向けるよう努力しないといけない」と強調。外相も「日韓両国がそれぞれのチャンネルで圧力をかけることが重要だ」と述べた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【東京株式市場】

週明け11日の東京株式市場は、金融システム不安の台頭や円高進行から大手銀行、ハイテク株中心に幅広く売られて全面安となり、日経平均株価(225種)終値は前週末比230円40銭安の8460円37銭と、約1ヵ月ぶりに8500円を割り込み、10月10日に付けたバブル後最安値(8439円62銭)に接近した。平均株価は一時、終値ベースの最安値を下回る場面もあった。《共同通信》

【大相撲】

大相撲九州場所2日目(11日・福岡国際センター)大関千代大海が小結隆乃若の素首落としに不覚を取り、早くも土がついた。横綱武蔵丸は平幕高見盛を寄り切って2連勝。隆乃若は1勝1敗。大関陣は、魁皇が雅山を力強く押し倒して2連勝。朝青龍は小結旭天鵬を右下手出し投げで下し、武双山は玉春日を寄り倒し、ともに2連勝。かど番の栃東は玉乃島を押し出して1勝1敗とした。《共同通信》

【日米野球】

日米野球第2戦は11日、福岡ドームで行われ、12安打を放った全日本が米大リーグ選抜に8−2で勝ち、第1戦に続いて連勝した。全日本は2点を追う三回、福留(中日)の三塁打と松井稼(西武)の中飛で同点とし、四回に小笠原(日本ハム)の2点適時打と小久保(ダイエー)の2ラン本塁打で、4点を勝ち越した。五回以降もカブレラ(西武)の2試合連続本塁打などで加点した。米選抜は一回にボンズ(ジャイアンツ)の2点本塁打で先制。だがその後は立ち直った川上(中日)らを打てず、逆にバーリー(ホワイトソックス)ら投手陣が失点を重ねた。《共同通信》

【プロ野球】

ベストナイン発表

プロ野球の守備のベストナインを選ぶ三井ゴールデングラブ賞が11日、発表され、最優秀防御率投手に輝いた巨人の桑田真澄投手が4年ぶり8度目の栄誉を手にし、松井秀喜外野手は3年連続3度目の受賞となった。

セ・リーグはこのほか、初受賞の阿部慎之助捕手ら巨人勢4人が選ばれ、ヤクルトもペタジーニ一塁手など3人が当選した。巨人の高橋由伸外野手の新入団からの5年連続は、史上初。両球団以外では中日の福留孝介外野手が初受賞した。

パ・リーグは西武から初受賞の高木浩之二塁手、小関竜也外野手を含む4人が選ばれ、近鉄の中村紀洋三塁手は4年連続4度目の選出となった。《共同通信》

ヤクルト・ペタジーニ内野手が退団

ヤクルトは11日、ペタジーニ内野手(31)との来季の契約交渉が決裂したため、同内野手が今季限りで退団することを発表した。ペタジーニはこの日から米大リーグや国内の他球団との入団交渉が可能になり、4年連続30本塁打以上を放っている大砲の争奪戦がスタート。横浜が獲得交渉のため担当者を12日にベネズエラに派遣することを決め、中日も複数年で年俸10億円近い金額を用意して獲得の意向を示した。ただ、11月30日まではヤクルトの保留選手のため、正式契約できるのは12月1日以降となる。

記者会見したヤクルトの中島編成部次長(渉外担当)は「統一契約書以外に特別な合意書があり、その内容に従い交渉を断念した。4年間の実績を高く評価したつもりだが、非常に残念」と話した。《共同通信》

【北朝鮮による日本人拉致事件】

「松木さん遺骨」別人か

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に拉致され「死亡」と伝達された元京都外国語大学生の松木薫さん=失そう当時(26)=とされている遺骨が、松木さんのものではない可能性が極めて高いことが11日までの日本の捜査当局の鑑定で分かった。北朝鮮側の発表資料の信ぴょう性が問われることになり、今後の日朝交渉でもあらためて議論となりそうだ。

捜査当局によると、鑑定に使われたのは上あごの歯茎の部分。歯はなくなっていたが、生存時は4本分の歯がはえていたとみられ、歯根のあとの歯茎の深さを測った。

松本さんは身長が約170センチの屈強な体格で、北朝鮮が伝えた情報によると43歳で死亡したことになっている。歯科学では、年齢や身長、体形などから歯根の深さの平均値が出ている。鑑定した歯ぐきの歯根の深さは松本さんの体格や年齢とは合致せず、松本さんの骨でない可能性が高いという。

北朝鮮側によると、松木さんは、1996年8月に交通事故で死亡。土葬された後、洪水により墓碑銘などが流されたが、その後、松木さんのものと思われる遺骸を特定し、火葬したと説明。北朝鮮に派遣された日本の政府調査団は、上あごの一部を含む骨の断片を採取、鑑定作業を進めていた。

持ち帰った遺骨が骨相学的に松木さんのものではないとの結論にほぼ達したことにより、日本側に拉致被害者8人の死亡を伝えた北朝鮮側の説明は揺らぐ事態となった。

松木さんのものとして北朝鮮側から受け取った骨については、2度火葬されていることから、DNAの鑑定ができない状態で、捜査当局はあごの骨について骨相学的な鑑定を進めていた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の羽田孜特別代表は11日の記者会見で、与党の在り方について「小泉純一郎首相と怒鳴り合いはするが結局、妥協が行われている。(これでは)本物(の政党)ではない」と批判。さらに「世論調査でデフレ対策に大半の人が駄目だと言っているのに、内閣支持率が大変高いのはおかしい」と、まるで与党の追及が足りないと言わんばかり。本来の野党の役割そっちのけで「責任政党の役割を果たしていないと言わざるをえない」と与党を一喝するに至っては、「野党の責任はどこへ」との声も。《共同通信》

【鈴木宗男衆院議員】初公判で無罪主張

北海道の後援企業から総額1100万万円のわいろを受け取ったとして受託収賄罪など4つの罪に問われた衆院議員、鈴木宗男被告(54)の初公判が11日、東京地裁(八木正一裁判長)であった。罪状認否で「いずれも刑事責任を問われるべきものではない」と述べ、起訴事実を全面的に否認し無罪を主張、改めて検察側と全面的に争う姿勢を示した。

鈴木被告は6月19日の逮捕以来、拘置日数は146日に達した。起訴事実をすべて否認したため、検察側の主要な立証が終わるまで拘置が続く見通しで、保釈は早くても年明けになる見通し。《日経新聞》

【台湾・李登輝前総統】ビザ申請

台湾の李登輝前総統(79)は11日、代理人を通じ日本の対台湾交流機関、交流協会台北事務所に対し、今月下旬に日本に入国するため5年間有効の数次査証(ビザ)を申請した。慶応大の学園祭「三田祭」に合わせ同大の学生サークル主催の講演会に出席するのが申請理由となっている。

李氏の訪日が実現すれば、心臓病治療で来日した2001年4月以来となるが、中国との学術交流への支障を懸念する大学側は講演会は中止したいとの立場。竹内行夫外務事務次官も同日発給は困難との認識を示した。

李氏の代理人は同日夜、個人的見解として「(外務省もビザを)くれないのだから取り下げるしかない」と申請取り下げの可能性を示唆。申請自体の行方が流動的になった。

中国政府側は孔泉・外務省報道局長が11日、「(李氏が)いかなる名目であれ訪日して活動することに一貫して反対している」と反発した。

李氏を招請したのは、慶応大の学生サークル「経済新人会」で、台湾の総統府国策顧問で在日評論家の金美齢さんを通し、「三田祭」での講演を依頼。李氏は23日に訪日、24日に「日本精神」というテーマで講演、25日に台湾に戻るとの日程でビザを申請した。

しかし、経済新人会によると、大学当局は講演会の自主的中止を要求。同会は実現に向け、大学当局と協議を続けるが、許可が下りない場合、大学以外の場所も検討するという。

今年は日中国交正常化30周年だが、4月に小泉純一郎首相が靖国神社を参拝したことを中国側が非難。首相が訪中を見送るなど、日中関係が微妙な時期にある。《共同通信》

【この日の民主党】

生方議員、政府の景気対策欠落を批判

衆議院特殊法人改革特別委員会における11日の質疑で、民主党の生方幸夫議員が質問に立ち、政府の経済対策について質した。

生方議員は冒頭、政府の総合デフレ対策について「金融対策が中心で不況やデフレへの対策に力が入っていない。補正予算を組まないというが、不良債権処理と景気対策を同時に進めないと不良債権もなくならないのではないか」と質問。小泉首相は「補正予算を組めというのは、財政出動をもっとしろということか。何兆円か赤字国債を再発行して需要を増やせば景気が回復するとは思っていない」と答えたが、生方議員は「30兆円枠にこだわっているようだが、不良債権処理を加速するということで、すでに株価は暴落している。来年1月に補正を組むという話もあるようだが、早めに実施した方が効果がある」と述べ、需要拡大のための補正予算編成に早期にとりかかるよう要求した。

また生方議員は、平成16年度までに不良債権比率を半分にするという不良債権処理加速策について、「銀行の貸し付けの6割は中小企業向け。貸し出しを一律に制限すれば当然、中小企業への貸しはがしが出る。中小企業を潰す施策をとるべきではない」と批判。しかし竹中金融・経済財政担当相は、「オフバランス化は雇用などへの影響のないよう進める」などと答えるにとどまった。

さらに生方議員は、生き延びさせる企業は産業再生機構が、整理する企業は整理回収機構(RCC)が債権を買い取るという方式について、「国が企業の生き死にを決定するのは、“民のことは民にまかせる”という首相の改革理念に反するのではないか」と追及したが、首相は「民間の活力が衰えているのだから、ある程度の介入はやむを得ない」などとし、不良債権処理にともなって企業の淘汰が進むことをいとわない考えを示した。

筒井議員、農水相秘書官疑惑の新事実を提示

衆院特殊法人改革特別委員会で11日、民主党の筒井信隆議員が生方幸夫議員の関連質疑を行い、前政務秘書官の口利き疑惑をめぐって大島農水相を追及した。

筒井議員は「こういう問題を起こす農水大臣のもとで、それをあやふやにしたまま、法案審議は行えない。(法案審議の)前提条件だ」と厳しい口調で指摘した上で、口利きの見返りに宮内前秘書官側に現金を渡したとされるコンサルタント会社社長A氏から直接聴取した情報を示して突っ込んだ議論を展開した。筒井議員はまず、A氏が宮内前秘書官に渡した金銭を記録したA氏直筆の一覧表を示し、「15回、計5500万円を前秘書に渡したと書かれてある。この事実をこれまで(農水相は)全面否定しているが、改めてこのメモを前にし、今まで同様、全面的に否定するのか」と大島農水相に迫った。農水相は「前秘書官に問い質し、彼の報告に基づいて答えてきた。その報告からは金銭授受はないとしている」などとした。

筒井議員はさらに、一覧表の中で別会社に振り込んだとされている平成9年7月1日付けの500万円の送金について、「宮内氏からの指示をうけて振り込まれたものだが、その事実を知っているか。振込先は宮内氏の友人の会社だが事実を認めるか」と大島農水相を追及。農水相は、「前秘書官の学生時代の友人の会社だと聞いているが、資金援助を頼まれ、コンサルタント会社のA氏を紹介した。その後は両者間での了解のもとで金銭の貸借が行われたものであり、前秘書官は貸借の内容・金利期限等の報告は受けていないはずだ」と答弁。その後、現在に至るまで宮内氏とその友人とは連絡をとれない状況だとした。

筒井議員は「事実は違う。その友人の会社の役員に宮内氏は長年就いており、辞任後は宮内氏の妻が役員に就任。同級生の関係だけではない」と指摘。大島農水相はコンサルタント会社A氏が宮内氏の友人の会社に金を貸しただけとの認識を改めて示したが、「宮内氏がA氏に指示して振り込ませた」と明記されたその友人からの手紙を証拠資料として提示し、農水相の答弁のウソを厳しく追及。農水相は「(前秘書官の)報告に基づいてそう答弁したが、改めて示された資料に基づく改めての問いであれば、(前秘書官を)問い質すしかない」などと逃げの答弁に終始した。

筒井議員は「宮内氏がA氏に金を振り込ませた事実があることを事前通告したにもかかわらず、なぜ調べていないのか」と問い質し、そもそもこの疑惑に関する農水相の姿勢そのものについても「裏づけ調査をしているのか、それとも宮内氏の発言を鵜呑みにしているだけなのか」と厳しく批判した。

また筒井議員は、公共工事の受注企業などを集めて設立された任意団体から農水相が講演料20万円を数回にわたって受け取っていた問題にも言及。この団体「宮城の会」は前秘書官とコンサルタント会社社長A氏が会員を募って95年ごろに設立されたもの。農水相は仙台市内で開かれるパーティーにほぼ毎年出席し、講演料を受け取っていた。筒井議員はこの講演料収入が政治資金として適正に処理されていない事実を明らかにし、届け出義務違反を強く指弾した。《民主党ニュース》



11月11日 その日のできごと(何の日)