平成4855日目

2002/04/24

この日のできごと(何の日)

【人権擁護法案】審議入り

メディア規制3法案のトップを切って「人権擁護法案」が24日午前、参院本会議で趣旨説明と質疑を行い、審議入りした。

同法案は、新たな人権救済機関「人権委員会」を法務省の外局に設置し、同委に虐待や報道機関の過剰取材に対する停止勧告の権限などを与える内容。

森山真弓法相は、勧告や公表を伴う「特別救済」の対象に報道機関による人権侵害を含めたことについて「報道や取材について新たな規制を設けるものではない。現行法の下でも違法と評価される一定の人権侵害について事後的救済手続きを整備するものだ。表現、報道の自由に十分配慮した内容だ」と強調した。

同法案は個人情報保護法案、青少年有害社会環境対策基本法案と合わせメディア規制3法案とされ、個人情報保護法案は、25日の衆院本会議で、審議入り。有事関連法案などとともに後半国会の最大の焦点となる。

質疑では「報道機関に対する過剰な規制になっている。特別救済の対象から外すべきだ」などの質問が相次いだが、法相は「報道機関による人権侵害の実情と自主規制の現状に照らすと、一定の人権侵害については制度の中で実効的救済を図る必要がある」と指摘。「(特別救済手続きにおける)調査も任意のものに限り、差別、虐待と同列に扱うものではない」などと説明した。《共同通信》

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【大相撲夏場所】番付発表

日本相撲協会は24日、大相撲夏場所(5月12日初日・両国国技館)の番付を発表し、春場所で勝ち越した七尾市出身の栃乃洋が西小結に上がり、関脇だった昨年夏場所以来、6場所ぶりに三役に復帰した。小結は同じく初場所以来。金沢市出身の出島は東前頭9枚目に下がった。

春場所で11勝を挙げ、大関昇進への足がかりをつかみたい朝青龍は初めて東の関脇に座った。

横綱は連続優勝を狙う武蔵丸が5場所連続で東。西は5場所連続全休からの再起を目指す貴乃花となった。大関陣は東が先場所12勝を挙げた魁皇と、10勝の武双山。西は綱とりに失敗した栃東と千代大海となった。春場所を7勝8敗と負け越した千代大海は、4度目のかど番。

関脇は東の朝青龍に対し、西は琴光喜。琴光喜は春場所中にあごの骨を骨折して途中休場し、今場所も休場が確実。小結は若の里が3場所連続で東。春場所で10勝して技能賞に輝いた安美錦は、自己最高位の東前頭筆頭に躍進した。《北國新聞》

【道頓堀】グリコのランナーがサッカーユニホームに

おなじみのランニングシャツからサッカーユニホームに。サッカーのワールドカップ(W杯)開催を控え、大阪・道頓堀の名物、江崎グリコのランナーの広告塔が衣替えし、24日、点灯された。

1935年の初登場から現在の5代目までずっとランニングシャツ姿で、衣替えは初めて。日本代表チームと同じ青のユニホームにサッカーシューズで、大阪城や通天閣をバックに走る。《共同通信》

【諫早湾】5年ぶり開門

諫早湾干拓事業(長崎県)で農水省は24日、潮受け堤防の水門を開け海水を導入、開門調査を本格スタートさせた。

「ギロチン」と呼ばれ、世論の厳しい批判を浴びた1997年4月14日の同湾奥部の閉め切り以来、5年ぶりに堤防内側に海水が入った。ノリ不作などの原因究明が目的だが、2カ月という短期調査の有効性を疑う声は多く、国営干拓事業の是非があらためて問われそうだ。

潮が満ち、外側の潮位が堤防内より高くなった午後3時半、南北2カ所の水門が開き、調整池内に初めて海水が流れ込んだ。約30分後、水門は閉じられた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の鳩山由紀夫代表は24日、都内のホテルで開かれた菅直人幹事長のパーティーであいさつ。最近、双方の夫婦4人で会食した際に菅氏の妻、伸子さんから「私たちは2人で3人分だけど、あんた方は2人で一人前なんだから(一緒に)頑張りなさい」とハッパをかけられたエピソードを紹介した。9月の代表選に向け党内でも公然とライバル視されている2人だが、この日ばかりは「菅さんと私の唯一の共通点は『女房のおかげ』です」と、「恐妻家」同士の仲の良さをアピール。《共同通信》

【衆院財務金融委員会】

衆院財務金融委員会は24日、みずほフィナンシャルグループなど四大金融グループ首脳を参考人として呼び、金融庁の特別検査の結果や大手銀行の再編に伴うシステム障害などについて審議した。みずほホールディングスの前田晃伸社長は、事前テストが不十分だったことを初めて認めた。

前田社長は、口座振り替えの遅延など深刻なトラブルを引き起こしたことについて「結果として事前テストが不十分だったと言わざるを得ない」と述べ、金融庁の検査を受けた上で、前田氏自身を含めた経営責任を明確にする意向を表明した。

出席したのは前田氏と、三菱東京フィナンシャル・グループの三木繁光社長、三井住友銀行の西川善文頭取、UFJ銀行の寺西正司頭取の4人。柳沢伯夫金融担当相も同席した。

前田社長は口座振り替えの大口利用者である東京電力から要請のあった事前テストを実施しなかったことについて「要望に応えられなかったのは大変遺憾だ」と陳謝。1200万件の口座振り替えや給与振り込みが殺到し、年間最大の繁忙日となる今月30日の業務を乗り切るため全力投球する意向を強調した。

一方、各行トップは、株価の低迷や格付けが急落した有力企業149社を対象にした特別検査により自己査定が厳しさを増し、不良債権処理が拡大したと説明。三木社長は「バブル後遺症としての大口債権の処理はしっかり終わったと思う」と述べた。

検査の結果破たんの懸念があると判断された企業に関して、西川氏は、「株主総会での承認が必要な案件もある」と指摘。今後1カ月程度かけて再建策を固めようとしている企業があることを明らかにした。《共同通信》

【小泉純一郎首相】日本国際賞受賞者と懇談

4月24日のできごと(何の日)【小泉純一郎首相】日本国際賞受賞者と懇談
https://www.kantei.go.jp/

4月24日、小泉首相は官邸で「日本国際賞(ジャパン・プライズ)」受賞者の表敬を受け、懇談した。日本国際賞は、科学技術において、独創的・飛躍的な成果を挙げ、科学技術の進歩に大きく寄与し、人類の平和と繁栄に著しく貢献したと認められた科学者に与えられるもの。

2002年度(第18回)は、計算科学・技術分野では「ワールドワイドウェブの発明・実現・発展とそれによる文化への貢献」により英国のティモシイ・J・バーナーズリー博士、発生生物学分野では「ほ乳類の発生生物学研究の開拓」が評価され、英国のアン・マクラーレン博士とポーランドのアンジェイ・タルコフスキー博士が選ばれた。受賞式典は25日に行われる。《首相官邸》

【MLB】

米大リーグ、レンジャーズの伊良部投手は24日、アーリントンのブルージェイズ戦で1点リードの九回に登板。打者3人で無失点に抑え、2セーブ目(2敗)をマークした。

ジャイアンツの新庄外野手はカブス戦で4打数2安打2打点。「7番」降格後は好調で打率は2割3分3厘に上がった。

マリナーズのイチロー外野手はエンゼルス戦で5打数1安打1盗塁。打率は3割1分1厘。長谷川投手は八回途中から4番手で登板。1回2/3を1安打、無失点で勝敗には関係なかった。

ブルワーズの野村投手はエクスポズ戦の八回に打者1人に四球を与えただけで降板した。《共同通信》

【この日の民主党】

靖国参拝、北朝鮮拉致問題などで政府を追及

24日、衆議院外務委員会において民主党から5人の議員が質問に立ち、首相の靖国神社参拝問題、北朝鮮拉致疑惑問題などについて政府の姿勢を質した。

■伊藤議員、北朝鮮拉致疑惑の早急な解明を要請

最初に質問に立った伊藤英成議員は、まず21日の小泉首相の靖国神社参拝をめぐって質問。川口外相が首相の参拝について、当日新聞記者から聞いて初めて知ったと述べたことについて、「外交責任者である外務大臣が、事前に確認もできていないということは非常に残念」と厳しい見方を示し、「日本の国益を担っている自覚があるのかどうか心配だ」と憂慮の念をあらわにした。

続いて伊藤議員は、北朝鮮拉致疑惑問題について、警視庁がようやく今回初めて捜査本部を設置したことなどに触れ、「外務省は過去からかなりの取り組みをしているにもかかわらず、成果が出ていない」と指摘。この問題に政府として全力で取り組み、一日も早く全容を解明するよう要求した。

■木下議員、北方支援事業の不透明な追加支払いを追及

続いて質問に立った木下厚議員は、北方四島への人道支援事業の追加支払いと対ビルマ(ミャンマー)への債務救済無償資金協力の実態について質問した。

冒頭、木下議員は平成5年からの北方四島支援事業に関する追加支払いがおよそ8千万円にも上っていることを取り上げ、その理由を外務省の斎藤欧州局長に質した。「諸事情による工事の延長」などという極めてあいまいな答弁に対し、木下議員は「本来、入札前に加味させてしかるべきもので、事前調査をして実勢価格をつかまなかったことは、怠慢以外の何ものでもない」と厳しく非難。さらに「北方四島を支援して10年経つことを考えても、これだけ追加払いが発生しているということの説明が全く不十分でとても納得できるものではない」と外務省の不透明な体質を強調した。

続いて、木下議員は対ビルマ(ミャンマー)への債務救済無償資金協力の実態について、95年から5年間で使途不明の債務救済資金が50億円に上ること、資金協力の内訳ではミャンマー軍事政権偏重の支援になっていることを指摘。徹底的な調査を求めた。

■首藤議員、川口外相の靖国参拝問題対応を厳しく批判

首藤議員は、首相の靖国神社参拝について「相談はなかった」とした川口外相の答弁を取り上げ、「驚天動地だ。アジア外交の脅威となる。首相にクレームしたのか」と質した。川口外相は質問には答えず「当日首相が決められたこと」と回答。首藤議員はさらに「直接的な影響がある問題。そんなことでは日本の外交は成り立たない」と詰め寄ったが、川口外相は「未来志向の関係が築けるよう努力したい」と答えた。

また首藤議員は中東和平をめぐって、目に見える外交を展開するよう要請した。

■桑原議員、韓国の米軍基地縮小をめぐって質問

桑原議員は韓国の米軍基地が2011年までに55.3%縮小されることを取り上げ、その背景について政府の認識を質した。川口外相は「韓国と日本とでは国の大きさが違う。基地の割合は韓国が0.2%、日本は0.08%」と答弁した。

さらに桑原議員は「基地の縮小に向けて参考になる点はあるのか」と質したが、川口外相は「詳細についてはこれから勉強したい。代替施策は共通性がある」と答えた。

■前原議員、北朝鮮拉致問題への対応を質す

前原議員は北朝鮮による有本恵子さんの拉致疑惑問題を取り上げ、「有本さんが近々表に出て、拉致は存在しないと言う可能性もある」として、どう認識しているかを質した。公安調査庁の栃木次長は「大変関心を持ってさまざまな角度から調査している」と答弁した。

また、前原議員は北朝鮮との国交交渉について「有史以来の大変珍しい国。相当な覚悟としたたかさが必要。拉致問題の解決なくしては、交渉の進展はない」と、原則的な対応を求めた。川口外相は「粘り強く取り組む」と答えた。

福山議員、人権擁護法案の不備を追及

いわゆるメディア規制3法案の一つ、人権擁護法案の審議が24日始まり、参議院本会議で福山哲郎議員が政府案に対し代表質問を行った。

冒頭、福山議員は、大阪高検公安部長が暴力団と共謀して起こした詐欺事件に言及。検察が暴力団と恒常的に癒着しているのではないかとの国民の疑義の声もあることを森山法相らに指摘した。

福山議員は、「人権の時代」と言われる21世紀を迎えてもなお人権侵害が繰り返されており、被害者救済制度の整備が急務であるが、人権擁護法案は、そんな時代の要請にもかかわらず大きな失望を持って迎えられていると指摘。その理由として、(1)国連人権規約委員会からの勧告に反し、本法案は法務省からの独立性を確保できるかどうか不確かである、(2)報道機関による人権侵害に対して過剰な規制となっている──の2点を挙げた。

最大の問題点である人権委員会の独立性の欠如については、本法案が同委員会を法務省の外局としているため、同じ省の矯正局や入管管理局で行われる人権侵害はもちろん、警察など他省庁の不祥事への救済も期待できないとして、「独立性確保のため、内閣府の外局とすべきだ」とし、法相、内閣官房長官に提起した。

報道機関への過剰規制については、民主主義の基盤をなす「国民の知る権利」を守るためにも、報道機関による人権侵害を人権委員会による任意調査や助言などの「一般救済手続」の下におき、強制調査や訴訟参加などの「特別救済手続」は報道機関を適用除外とすること、報道機関は自主的な救済に向けた取り組みを行うよう努めることを提案した。

民主党は先月はじめ、人権委員会を内閣府に置き、地方にも人権委員会をつくること、報道機関に対しては一般救済手続にとどめることなどを骨子とする「人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案大綱」をまとめたが、この内容をもとに政府案に対する大幅な修正案を提出する方針を18日のネクストキャビネットで決定した。

「スキャンダル隠しのメディア規制法案には反対」鳩山代表

民主党の鳩山由紀夫代表は24日の定例会見で、政府提出のいわゆるメディア規制3法案について反対の方向で対処する考えを示した。

鳩山代表は、政府与党がこの法案を提出する背景について、「国会議員のスキャンダルが多数発生したことを受け、メディアの取材を抑制することを目的にしている」と分析。こうした姿勢に対し、「スキャンダルを起こさない政治をつくり、国民の信頼を回復することが先決だ」と述べるとともに、「それができないからメディアを規制しようとする立場には全く賛成できない」と政府与党を強く批判した。《民主党ニュース》



4月24日 その日のできごと(何の日)