平成4822日目

2002/03/22

この日のできごと(何の日)

【小泉純一郎首相】韓国・金大中大統領と会談

韓国訪問中の小泉純一郎首相は22日午前、ソウルの青瓦台(大統領官邸)で金大中大統領と会談した。両首脳は対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)政策について日米韓3カ国の連携で対処する方針を確認、日本人拉致疑惑は対話による解決が重要との認識で一致した。小泉首相は北朝鮮側に拉致問題解決を強く求める考えを強調した。

日韓共催のサッカー・ワールドカップ(W杯)に関連し、5月31目のソウルでの開会式と、6月30日の横浜での決勝戦にそれぞれ出席する相互訪問で合意した。小泉首相は、開会式に日本サッカー協会名誉総裁の高円宮ご夫妻出席を検討していることを伝えた。

会談後の共同記者会見で首相は日朝国交正常化について「粘り強く交渉していきたい」と強調しながらも「拉致問題を棚上げして北朝鮮にコメ支援するのは難しい」と指摘した。大統領は拉致疑惑について「対話を通じて解決できることを望んでいる」と述べた。《共同通信》

韓国の金大中大統領は22日、小泉純一郎首相の歓迎夕食会のあいさつで、昨年7月に歴史教科書問題の影響で中断した日本の大衆文化の段階的開放について「果敢に必要な措置をとる」と述べ、再び進める考えを示した。金大統領は、教科書問題など日韓間の懸案の解決に向けた合意事項が「1つずつ履行されている」と高く評価。履行状況が一定の段階に達した時点で開放を最終決定する意向とみられる。

韓国政府は、教科書問題などで両国関係に亀裂が生じる前はワールドカップ(W杯)前の全面開放を検討していた。関係筋によると、韓国政府内の意見も完全にはまとまっておらず、開放の時期は依然として不透明だ。韓国では現在も、日本語歌曲の放送やCD販売などは原則禁止のままとなっている。《共同通信》

「together(ともに)」−訪韓中の小泉純一郎首相は22日、ソウルのホテルで開かれた「2002年日韓国民交流年」の記念レセプションに出席し、両手を大きく広げながらサッカーのワールドカップ(W杯)公式テーマソングの一節を即興で披露、会場をドッと沸かせ、拍手が起きた。

レセプションには人気タレントの藤原紀香さん(30)や韓国映画「シュリ」の主演女優、金允珍さん(28)ら日韓の交流年親善大使2人も出席、W杯共催成功と日韓の友好発展を呼び掛けた。

小泉首相が「2002年は、両国が成功と喜びを分かち合える年にしたい」と期待を表明すると、李漢東・韓国首相も「過去の歴史を教訓とし、W杯共催を契機に未来志向の新しい歴史をつくろう」と応じた。

乾杯の音頭を取ったのは、日韓議員連盟会長の森喜朗前首相。森前首相が「W杯は秒読み段階。両国が協力し世界にすばらしいメッセージを発信しよう」と声を掛けると、日韓の子たちの童謡に続いて、日本の男性デュオ「ケミストリー」と韓国の男性デュオ「ブラウンアイズ」ら両国の人気歌手がW杯公式テーマソングを歌い上げ、会場は華やかな雰囲気に包まれた。《共同通信》

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【大相撲】

大相撲春場所13日目(22日・大阪府立体育会館)横綱武蔵丸が大関魁皇を押し倒して1敗を守った。2敗で追っていた魁皇と平幕隆乃若が3敗に後退したため、14日目に武蔵丸が大関千代大海に勝つか、3敗力士が消えれば2場所ぶり10度目の優勝が決まる。3敗は魁皇、安美錦、隆乃若の3人。栃東と千代大海の大関対決は栃東が押し出して9勝目を挙げた。千代大海は7勝6敗。大関武双山は安美錦に屈して5敗目を喫した。安美錦は10勝目。関脇朝青龍は隆乃若を送り倒して9勝4敗とした。《共同通信》

【与党】辻元氏の喚問を要求

与党3党は22日午前の国対委員長会談で、辻元清美社民党政審会長の政策秘書給与に絡む不正受給疑惑について、議運委での(1)辻元氏本人の証人喚問(2)辻元氏の元政策秘書の参考人招致ーを要求する方針で一致、引き続き開かれた衆院議院運営委員会理事会で提案した。

野党側は持ち帰って検討することを表明、26日の理事会で再度協議することになった。自民党は辻元氏の告発を検討しているが、22日中の告発は見送った。《共同通信》

【社民党】辻元氏の疑惑調査に着手

社民党は22日、辻元清美政審会長の政策秘書給与の不正受給疑惑について党内に調査委員会(中西績介委員長)を設置、独自の調査に着手した。また午後の野党国対委員長会談で、民主、自由、共産各党に対し25日に調査内容を報告すると伝えた。

与党は22日の衆院議院運営委員会理事会で辻元氏の証人喚問を要求、26日に再協議することになった。自民党は喚問を実現した後に、辻元氏の刑事告発を検討することを決定した。辻元氏は証人喚問について「国会で決められれば従う」と記者団に述べた。福島瑞穂社民党幹事長は記者会見で「本人が国会の手続きに従うというのなら是認する」と表明した。

社民党は同日、土井たか子党首らが三役会などを開いて辻元氏から政策秘書を登用した経緯を聞くなど対応を協議。調査委は今後、辻元氏や辻元氏の政策秘書を務めていた女性らから事情聴取するとともに、女性の銀行口座なども調べる方針。

野党国対委員長会談で、民主、自由、共産の3党は事実関係の明確化を要求。25日午後にあらためて会談し、社民党から報告を受け、今後の対応を検討する。

与党は議運委理事会で(1)辻元氏本人の証人喚問(2)元秘書の参考人聴取−を要求し、野党は「真相は解明すべきだが、現時点での証人喚問は時期尚早だ」(民主)などと慎重姿勢を表明した。

与党が参考人聴取を求めている辻元氏の元秘書は現在、社民党の又市征治参院議員の公設秘書を務めている。元秘書は、昨年7月の参院選の直後に又市氏の公設秘書となり、参院議員会館内の同氏事務所に常勤していたが、疑惑が浮上した後は事務所に姿をみせていないという。《共同通信》

【四万十川・学童の渡し】明治以来の歴史に幕

子供を乗せた小舟が清流の川面に浮かぶ美しい風景も見納め–。高知県中村市の四万十川で、小学生の通学の足となってきた「学童の渡し」が22日、学校の休校に伴って廃止され、明治以来の歴史に幕を閉じる。四万十川で唯一残る手こぎの渡し舟でもあった。

学童の渡しは同市久保川地区に住む児童が川の対岸にある市立勝間小へ登下校する際、近くに橋がないため、朝と夕方に運航。住民が船頭を務め、幅約50メートルの川を行き来していた。

明治時代に住民が利用していた渡しが発祥で、1965年から児童専用に。以前は10人くらいを運んでいたが、現在は2人になり、学校自体も児童の減少で休校。終業式の22日が最後となる。《共同通信》

【和歌山毒物カレー事件】地裁、テレビインタビューを証拠採用

和歌山の毒物カレー事件の第91回公判が22日、和歌山地裁で開かれ、小川育央裁判長は、テレビで放送された林真須美被告(40)のインタビューを検察側が録画し、独自に再編集したビデオテープの大半について供述調書に代わる証拠として採用することを決定した。採用したビデオは法廷内で上映された。

テレビのビデオが証拠採用されるのは極めて異例。黙秘する被告の供述調書代わりに、報道番組が利用される結果となり、民放各社は「報道の自由への重大な制約」と反発している。

決定はまず、ビデオは既に放送済みであり、証拠にしても報道の自由を侵害しないと指摘。証拠として採用するに当たり(1)不利な供述ばかり集められていないか(2)積極的に供述しているか(3)画面の切り替わりの数など編集の状況−などについて具体的に検討した。

その上で、趣旨が同じと認められ、取材者の強い誘導の恐れはないとみられる映像は証拠力があると判断。声のみが聞こえ、取材過程が分からないものや前後の文脈で供述の意味合いが変わりうるものなどは退けた。

毒物カレー事件の公判で、和歌山地裁が林真須美被告のインタビュービデオを証拠採用したことに対して、毎日放送など大阪、和歌山の民放6社は22日、「まことに遺憾」と抗議する共同声明を発表した。声明は「報道機関が報道の自由を全うできるのは、取材が常に報道のみを目的とし、結果を報道以外の目的に供さないという信念と実績に裏打ちされているから」とした上で「それに対する国民の信頼と負託がある」と指摘した。《共同通信》

【北朝鮮赤十字】「不明者」調査を継続

22日夜の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の朝鮮中央通信によると、朝鮮赤十字会中央委員会は同日、元神戸外大生、有本恵子さん=当時(23)=拉致に関与していないと主張する一方、日本人拉致疑惑をめぐる「行方不明者」調査を継続、日本赤十字社と「相互の関心事について都合の良い時期に協議する用意がある」とのスポークスマン声明を発表した。

有本さん拉致疑惑に関して北朝鮮側が立場表明したのは初めて。これを受け、日本政府も日朝赤十字会談を早期に再開する方針を表明した。日本外務省筋は、会談が早ければ4月にも再開できるとの見通しを示した。

北朝鮮側の赤十字会談再開の意向が有本さんのケースに限定したものか「行方不明者」全般をめぐる協議の意向を示すものかは、明確でない。

声明は日韓首脳会談で拉致問題を取り上げた当日に出されており、北朝鮮が日韓に対話再開や関係改善を模索する余地のあることを伝える狙いもあるのではないかとの受け止めも出ている。《共同通信》

【この日の民主党】

「国民にきちっと答える必要がある」秘書給与問題で菅幹事長

民主党の菅直人幹事長は22日の定例記者会見で、社民党の辻元政審会長の政策秘書給与をめぐる問題に関連して「昨日鳩山代表から『きちっと調べておくように』と指示があった。わが党には山本譲司君の問題が重い問題としてあり、二度とこういうことを起こさないよう徹底してきた。現在問題を残しているとは思わないが、わが党を含め国民に対してはきちっと答える必要がある」と述べ、党内外を含めた事実関係の把握に取り組む方針を表明した。

菅幹事長はまた、19日の衆議院議院運営委員会で鈴木宗男議院辞職勧告決議案の本会議上程を求める動議が与党の反対で否決されたことについて言及。「自民党は鈴木議員の出身母体として反対するだろうが、『クリーン・パーティー』を自称してきた公明党が反対したことの意味は重大。『まだ疑惑の段階だから』と言うが、かつて竹下登氏に対する辞職勧告決議案には公明党も提出者・賛同者に入っている。野党のときには賛成し、与党になるといろいろ理屈をつけて反対するという行動を取った。私は先日のテレビ番組で、まるで『ダーティー・アシスト・パーティーではないか』と評したが、まさにその通りになった」と公明党を酷評した。

小泉首相が18日に山崎幹事長に決議案を上程すべきと指示したが拒否された件についても「今後は、与党側が反対すれば全く動かないという前例を作った。小泉政権が力を失いつつあることの証明だ」との見方を示した。

小泉首相の訪韓については、「日韓歴史教科書共同研究などは大いに結構だが、自ら作ったわだかまりを解消するために、昨年秋に続いて二度も訪韓することになった。では今年の8月15日(靖国神社参拝)はどうするつもりなのか。せっかくかさぶたになってきたものを自ら剥がして不協和音を招いたことについて、今回の首相訪韓で改善できたかは疑問だ」と評した。《民主党ニュース》



3月22日 その日のできごと(何の日)