平成4801日目
2002/03/01
この日のできごと(何の日)
【九州南西海域工作船事件】引き揚げに支障なし
海上保安庁は1日、東シナ海で実施していた不審船の水中カメラ調査を終え「船は安定した状態で着底。船体の届出や分断は確認されず、完ぺきではないが船形を維持している」との調査結果を発表、船体引き揚げに大きな支障はないとの見方を示した。
ただ「船の国籍や(覚せい剤などの)犯罪目的を示すものはなかった」としている。船体引き揚げの方法を検討するため、保安庁は4月下旬ごろに、潜水艇とダイバーを投入して詳細な調査を実施する方針。
このほか、周囲の海底で確認したライトや煙突、救命浮輪の留め具などと思われる物体の映像を新たに公表。沈没直前に起きたとみられる爆発が原因で散らばった可能性を示唆した。
操舵室と船尾の外観の映像については「捜査に影響を及ぼす」として公表しなかった。
潜水艇やダイバーでの調査期間は約1週間を計画しており、引き揚げ作業を請け負う民間のサルベージ会社が実施する見込みとなっている。
今回の調査は2月25日に着手。翌26日には船名「長漁3705」と巡視船が撃ったとみられる弾痕を確認し、保安庁は船が昨年12月に沈没した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の工作船とみられる船と断定した。
1日は午前9時から巡視船「いず」の水中テレビカメラで撮影を開始、ケーブルが絡まる恐れがあることなどから船内撮影は見送った。超音波探査装置で船体位置を特定した測量船「海洋」は既に作業を終えており、同日午前8時半に調査海域を離れている《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【陸上自衛隊】PKO先遣隊が出発
東ティモールの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊北部方面隊の先発派遣隊24人が2日午前、北海道・千歳基地から首都ディリに向け出発した。
防衛庁や北部方面総監部によると、24人は愛知県・小牧基地所属のC130輸送機3機に乗り、ディリには4日に到着する予定。22日と4月10日に派遣される主力部隊の受け入れ準備や、部隊が展開する地域の偵察などを行う。《共同通信》
【薬害ヤコブ病訴訟】国が和解受け入れ表明
薬害ヤコブ病訴訟で、坂口力厚生労働相は1日の閣議後会見で「大変な苦しみを受け、闘病生活をしている人や亡くなった人に報いるために裁判所の趣旨を尊重し、早く決着するのが当然の責務」と述べ、和解案受け入れを正式に表明した。
患者全員への一律350万円の支払い名目については、同時に発表した「大臣談話」で「裁判所の早期解決への強い要請を重く受け止め、弔慰金や見舞金的性格のものと理解する」と明記。その上で「三月中の和解実現のため最大限努力していく」とした。
原側と被告のドイツの製薬企業は既に和解案の受け入れを決めており、提訴から5年余りたったヤコブ病訴訟はようやく全面決着に向かうことになった。《共同通信》
【民主党・菅直人幹事長】「与党こそ審議妨害」
民主、自由、共産、社民の野党4党は1日、国会で緊急集会を開き「与党こそ予算審議を妨害している」(菅直人民主党幹事長)と鈴木宗男衆院議員の証人喚問問題への回答拒否を批判、喚問実現に向けた結束を確認した。
菅氏は「鈴木氏は、発展途上国に支援するための国民の税金を(自らに)還流させるルートをつくっていた。これを審議しないで何を審議しろというのか」と指摘、「小泉政権は野たれ死にしかない。政権交代は必ず実現する」と訴えた。《共同通信》
【北方四島支援事業】外務省、鈴木氏の関与を広く認定
北方四島人道支援事業への自民党の鈴木宗男衆院議員の関与など一連の疑惑調査を進めている外務省の調査報告書の概要が1日、固まった。鈴木氏の関与を幅広く認めており、川口順子外相は調査結果を踏まえて、当時の欧亜局長だった東郷和彦駐オランダ大使らをはじめロシア支援室の幹部、担当者など10人近くを処分する方針。外相は小泉純一郎首相の了承を得て4日に発表する。《共同通信》
【政界談話室】
○･･･自由党の藤井裕久幹事長は1日、鈴木宗男氏の証人喚問を求める野党4党の集会で「1年前にも(KSD事件で)この会をやったが、感激だ。力の結集だ」とあいさつした。さらに鈴木氏の問題は自民党の体質から出ていると厳しく批判し「自民党の体質が日本を悪くしている。小泉政権を倒すのは今しかない」とボルテージをあげ万雷の拍手を浴びた。ただ直後に「まあ去年もそういう気持ちでやったんですが…」と話を1年前に逆戻りさせ、倒閣の難しさを思い起こしてか会場の空気も一転トーンダウン。《共同通信》
【橋本龍太郎元首相】手術成功
橋本龍太郎元首相は1日、入院先に国立国際医療研究センター(東京都新宿区)で心臓の手術を受け、午後1時半ごろに終了した。手術は成功し、集中治療室に移され、同日夕現在は麻酔も切れ、意識ははっきりしているという。
自民党の青木幹雄幹事長、野中広務幹事長ら橋本派幹部は1日夕、見舞いのため同センターを訪問。面会はできなかったが、久美子夫人を通じ「幸運にも完全な手術が行われた。皆さんに心配かけた。よろしく伝えてほしい」とする橋本氏からのメッセージが伝えられた。
また、久美子夫人が発表した談話によると、手術はスムーズに進み、予定時間より早く終了。口に管を通しているため、橋本氏との会話は不可能だが、目で合図を送ってくるという。
同センターによると、橋本氏の病名は「急性僧帽弁閉鎖不全症」。心臓の左心房と左心室の間にある弁の一部が切れたのが原因で、肺水腫を起こしていた。《共同通信》
【インド】暴動、死者136人
インド西部グジャラート州で列車がイスラム教徒に放火され58人が死亡した事件に怒ったヒンズー教徒らによる暴動で、ナレンドラ・モデイ州首相は1日、列車放火事件後の2日間で死者が136人に上ったと発表し、2日までに事態は収束に向かうとの見方を示した。
地元メディアなどが伝える非公式集計では、死者は既に200人を超えているとの情報もある。
同州首相によると、死者のうち119人は、同州の中心都市アーメダバードでの事件で犠牲になった。死者のほとんどはイスラム教徒とみられる。州政府の要請に基づきに1500人の兵員が現地に展開。州政府は外出禁止令を州内34地域に広げ、警戒を促している。
現地からの報道によると、アーメダバード市内では約2000人のヒンズー教徒がイスラム教徒の家を襲撃し放火、子供12人を含む38人が死亡する惨事もあった。同市内ではヒンズー教徒の襲撃で、これまでにホテルや家など少なくとも200棟が焼失したという。《共同通信》
【MLB】
米大リーグのオープン戦は1日各地で行われ、ジャイアンツの新庄外野手がカブス戦に「1番・中堅」で出場し、第1打席で右中間フェンス直撃の二塁打を放った。3打数1安打で五回から退いた。
メッツの小宮山投手はカージナルス戦に2番手で登板し、2回を1安打無失点。打者7人に27球を投げ、1奪三振、1死球の内容だった。
カージナルスの田口外野手は五回に代打で三ゴロ。その後、右翼に入り、2打席目は死球だった。
エクスポズの吉井投手もオリオールズ戦に2番手で登板、2回を1安打無失点。投球内容は打者7人で、球数15、三振、四球はともに0。
ブルワーズの野村投手はアスレチックス戦に2番手で登板し、1回を無安打無失点。打者5人で、2奪三振、1四球(失策の走者1)だった。
マリナーズはエンゼルスと対戦したが、イチロー外野手は欠場。佐々木、長谷川両投手は2日のパドレス戦に登板する予定。《共同通信》
【この日の民主党】
野党PTがコンゴ臨時大使にヒアリング
野党合同外務省疑惑解明PTは、1日衆議院議員会館でコンゴ臨時代理大使のブノワ・ユルバン・ウンブイ・ムキシさんを招いて、在日コンゴ大使館をめぐる一連の疑惑解明についてムキシさんから話を聞いた。
冒頭、民主党衆院議員の中川正春PT座長が「参考人として、院内で実現するはずだったが、こういう形になった。新しい時代に新しい友好関係を築くことが基本。そのためにも疑惑解明が必要だ」と挨拶した。
ムキシさんは、臨時代理大使として赴任した時に、野川保晶中東アフリカ局審議官(当時)に3回会い、その際にコンゴ通商代表機関に協力するよう求められたこと、またその場に鈴木議員から電話があったことを証言。さらに、日本のミッションに同行してコンゴに帰国した際に、鈴木議員の圧力によって再来日できなくなったこと、などを生々しく語った。
また、IDカードの発給がなかったり、条件が付いたりすることは、明かなウィーン条約違反であり、大国・民主主義国の日本でこのようなことが行われていては、両国の真の利益にならない、と訴えた。
4野党、鈴木議員喚問要求緊急集会を開催
1日、野党4党は共同で、「鈴木宗男衆院議員証人喚問実現要求4野党緊急集会」を開催。各党の国会議員などおよそ400名が、結束して自民党利権政治と対決する意志をうち固めた。
集会は、民主党の手塚仁雄衆院議員の司会で開会。挨拶に立った民主党の菅直人幹事長は、鈴木議員の利権疑惑が外務省やコンゴ政府まで巻き込む大変な問題であり、予算の公正な執行を根本的に歪めるものだと指摘。「この問題の解明を拒む政府与党こそ、国会審議を拒否し、妨害している」と強く避難し、無条件の喚問実現を訴えた。そして、小泉首相をさらに追いつめ、解散・総選挙に持ち込み、自民党を半減させて政権を奪取しよう、と力強く呼びかけ、発言を締めくくった。
また、社民党の福島瑞穂幹事長、共産党の筆坂秀世書記局長代行、自由党の藤井裕久幹事長も発言し、それぞれ結束して喚問を実現しようと呼びかけた。
集会は最後に、4党の若手議員の音頭で団結ガンバローを三唱し、幕を閉じた。《民主党ニュース》
