平成4773日目

2002/02/01

この日のできごと(何の日)

【川口順子氏】外務大臣に就任

小泉純一郎首相は1日、更迭した田中真紀子前外相の後任に川口順子環境相(61)の起用を決めた。川口環境相の後任には、衆院議員の大木浩元環境庁長官(74)を内定した。

首相が就任を要請していたアフガニスタン復興支援政府代表の緒方貞子氏は同日午前、福田康夫官房長官に「今の仕事を放棄できない」と固辞する意向を正式に伝え、首相も説得を断念した。《共同通信》

小泉純一郎首相は1日夜、首相官邸で田中真紀子前外相の後任として川口順子環境相に辞令を交付した。川口氏は病気療養中の大木浩・元環境庁長官が環境相に就任する8日ごろまで同相を兼務する。首相は辞令交付の関で、「国民の期待にこたえるよう外務省の体質を正してほしい」と述べ、一連の不祥事などで失われた外務省に対する国民の信頼回復のため省内改革に全力を挙げるよう指示した。

川口外相は同日夜、外務省での就任記者会見で、同省改革について「国民の期待にこたえきれるよう反省し、正すべきものは正したい」と積極的に取り組む姿勢を強調した。

首相は、「外務省と首相官邸が一体となって外交を推進する必要がある」と指摘。17日に初来日するブッシュ米大統領との日米首脳会談や、3月下旬で調整している韓国訪問に向けて、外交体制の立て直しを急ぐ考えを示した。

川口外相は、記者会見でアフガニスタン復興支援に関する非政府組織(NGO)会議からの一部団体排除問題に関連して「外交を行うに当たって、特定の政治家の圧力を排除すべきだ」と指摘。さらに「政治家との関係はケースパイ・ケースだが、(判断の)ベースとなるのは国益は何かということだ」と述べた。

NGOについて外相は「NGOは大事で、ともに歩む重要なグループ。関係をもっと深め、互いに学び議論したい」と関係を重視していく姿勢を強調した。

また、外相は外務省改革の内容に関して「外務省の『顧客』は国民。国民の声を聴いてみんなが共有すること、さまざまな発想に触れることができる人事交流も大事だ」と述べた。

一方、外相は日米関係について「日米関係はニ国間関係の中で最も重要な関係。同盟関係を一層強化したい」と述べるとともに、今月中旬のブッシュ米大統領来日に関して「成功させるよう努力したい」と強調した。《共同通信》

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【日本相撲協会】新理事長に北の湖親方

日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で同協会の任期(1期2年)満了に伴う役員改選を行い、北の湖親方(48)=元横綱北の湖、北海道出身=が理事会の満場一致で理事長に選ばれた。戦後生まれの理事長は初となる。

まず、定員を1人上回った理事選で108人による投票があり、9人が10票を獲得して当選。9票だった武蔵川親方(元横綱三重ノ海)と湊親方(元小結豊山)の決戦投票で武蔵川親方が勝った。引き続き行われた理事会で、北の湖親方が新理事長に互選された。理事選で投票が行われるのは3期連続3度目。決戦投票にもつれたのは初めて。

北の湖親方は48歳で、今夏に定年を迎える時津風前理事長(元大関豊山)から16歳若返った。北の湖親方は就任会見で「土俵の充実を確実に図りたい」と語った。《共同通信》

【田中真紀子前外相】「ご恩は生涯忘れない」

田中真紀子前外相は1日夕、国会内で記者団の質問に答えて、小泉純一郎首相について「私みたいな未熟者を外相に据えていただいたご恩は生涯忘れない。内閣を外部から応援しているし、できることはお手伝いしたい」と述べ、小泉政権を支援する考えを表明した。田中氏は、離党や新党結成などの行動に出るとの一部の見方を強く否定した。

今後の政治活動について田中氏は「新党とかなんとか、そういう気は毛頭ない。自分が『ザ・自由民主党』だと思っている」と強調。自民党内で、閣僚や副大臣などの政治家への情報提供を官僚に義務づける議員立法制定などに取り組むことを明らかにした。《共同通信》

【小泉純一郎首相】外務事務方を批判

小泉純一郎首相は1日の参院予算委員会で、アフガニスタン復興支援会議への一部非政府組織(NGO)の参加拒否問題に関し「経過のああ言った、こう言ったは知らないが、簡単に言えば(鈴木宗男衆院議院運営委員長の)影響を受けすぎたんですよ。そこが外務省がだらしないところだ」と述べた。

参加拒否が鈴木氏の意向を踏まえた措置だったことをあらためて認めるとともに、外務省事務当局の対応を批判した答弁。

首相は「(外務省が)反省すべき点は鈴木議員のことを気にしすぎた点だ。いかに責任ある党の委員長(自民党対外経済協力委員長)でも、不適切なことを受け入れる必要はない。そういうことはもうやめさせる。今後、鈴木議員の影響は格段に少なくなるでしょう」と指摘し、外務省に「鈴木氏離れ」を促す考えを示した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】ロシア外相と会談

小泉純一郎首相は1日夜、同日午後に来日したイワノフ・ロシア外相と会談した。この中で外相は、平和条約締結問題について「相互に受け入れ可能な解決策を見いだすため、真剣に話し合いを行う」とのプーチン・ロシア大統領からの親書を手渡した。ロシア外相の訪日は、小泉内閣発足後、初めて。

親書は、北方四島周辺水域におけるサンマ漁問題に関して、「両国の基本的な立場を損なわず、最も適切な解決策を見いだせた」と歓迎、同水域での第三国漁船のサンマ漁を今後も認めないことを確認している。小泉首相は、今年1月に訪ロした森喜朗前首相に同大統領あての親書を託していた。

小泉首相は会議で、「日ロ両国はさまざまな分野で協力する潜在力があるが、その障害となっているのが北方四島の間題だ」と指摘。イワノフ外相は「解決しなければならない問題だと認識している」と述べた。

イワノフ外相は、小泉首相の年内の訪ロを改めて要請したが、首相は「大統領との会談を期待している」と述べるにとどまった。《共同通信》

【2001年度第2次補正予算】成立

景気底割れ回避を目的とした2001年度第2次補正予算は1日夜の参院本会議で、財源確保のための改正NTT株式売り払い収入活用特別措置法とともに与党3党などの賛成で可決、成立した。

一方、衆院議院運営委員会は同日の理事懇談会で、小泉純一郎首相の施政方針演説など政府4演説を4日午後の本会議で行うことを決定した。

野党4党は狂牛病(牛海綿状脳症)問題の責任があるとして、武部勤農相の不信任決議案を施政方針演説前に提出することを決めたが、与党の反対で、否決される見通し。《共同通信》

【この日の民主党】

大失態の小泉内閣に交代迫る時~両院議員懇談会

民主党の両院議員懇談会が1日正午より国会内で開かれ、開幕後わずか11日で政府側の大失態により混乱を極めている通常国会で民主党は政府とどう対峙していくか、確認された。

冒頭で鳩山由紀夫代表は田中前外相更迭について、「外相としての資質を追及したこともあったが、今回の問題ではNGOのアフガン支援会議排除を撤回させた田中前外相はむしろ評価に値する」とし、更迭に踏み切った真意はどこにあるのか徹底的に究明しなければならないとした。鳩山代表は「官尊民卑の発想が国会内・役所内にも蔓延している」と指摘。このような失態を政府が演じた以上は、民主党こそが国民のための政策を実現できる唯一の党であると示していかなかればならないとした。

菅直人幹事長は「外務省が伏魔殿と言われてきたが、自民党こそが伏魔殿であることが明らかになった」と批判。「鈴木宗男議員の首を差し出す代わりに田中外相の首も」という、青木幹雄参院幹事長・野中広務元幹事長・古賀誠前幹事長らの要請を小泉首相は結局断れなかったのだと一連の経緯を分析。また、緒方貞子アフガニスタン支援政府代表の外相就任固辞は、まさに小泉内閣への否定に他ならないと指摘した。

さらに、「税金はオレが集めている。ODA予算はNGOには使わせない。アフガン支援資金の分配はオレが決めている」などと暴言して憚らない鈴木宗男議員への追及の手を弱めてはならないとの考えを示し、今こそ野党第一党として、政権交代を迫っていくと断言した。

今後の国会運営について「田中前外相・鈴木議員・野上次官の3人だけでなく、ジャパン・プラットフォームの大西健丞代表の参考人招致こそ、事実解明には欠かせない」と、海江田万里衆議院議員などから提案があった。

浅尾議員、外務省と鈴木議員の関係に切り込む

1日、参議院予算委員会の総括質疑において、民主党の浅尾慶一郎議員が質問に立ち、NGO排除問題ならびに政府の金融・経済政策について質した。

NGO排除問題をめぐって浅尾議員は、1月19日に外務省の重家局長がピースウィンズ・ジャパンの大西氏にかけた電話の中で「鈴木さん(鈴木宗男議員)に説明しておいた方がいい」と要請したことを取り上げ、「省外の人間になぜ説明させるのか」と追及。重家局長は、「(アフガン支援会議への)参加問題とは関係ないが、ODAに大変関心を持っている人」「ODAと関係の深い人」などと述べ、逆に鈴木議員が外務省の政策に大きな影響力を持っていることを示した。

また浅尾議員は、重家局長がNGO排除について「いろいろ反省すべきことがある」としたことに対して、「どこを反省しているのか」と質問。ところが局長は「これから考えたい」などと述べ、NGO問題を真面目に考えていないことを自己暴露した。外相を兼任する小泉首相は慌てて答弁に立ち、「外務省が反省すべきは鈴木議員を気にしすぎたこと」として、同省に対する鈴木氏の影響力を排除する姿勢を見せた。

さらに浅尾議員は、現下の金融・経済の状況および補正の経済効果をめぐっても質問。とりわけ、政府の金融財政政策の空回りを指摘しながら、投資減税の方が景気浮揚効果が高いのではないか、と質した。しかし竹中経済財政相らは、「デフレ下では違う」などと反論した。

[参院本会議]第2次補正予算が参院で可決・成立

2001年度2次補正予算は、参院予算委員会で2日間の審議を終え、1日18時すぎ、参院本会議で与党の賛成多数により可決・成立した。

■若林議員、「無為無策・国民無視・帳尻合わせ」と批判

2次補正予算案採決の参議院本会議で反対討論を行った民主党の若林秀樹議員は、小泉首相の姿勢を「族議員が官僚と一体になって政治を牛耳る手法は自民党の積年の体質であり、今回はそれに目をつぶる」と先の3人の更迭を批判。

2次補正予算の内容に対しては「帳尻合わせであり、国・地方自治体の財政をさらに窮地に追い込むもの」「現下の最重要課題である雇用対策・中小企業対策が盛り込まれておらず、大部分の人は安心して生活できず、中小企業は切り捨てられる社会を作るもの」と厳しく批判した。

なお、補正予算の財源確保のために政府が提出した「日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案」も同日、与党の賛成多数で可決・成立した。

1日、参議院予算委員会において、平成13年度第2次補正予算案の採決が行われ、民主党は反対したものの、与党3党の賛成多数で可決された。

採決に先立って反対討論に立った民主党の高嶋良充議員は、この補正予算について「不況に対する無為無策を露呈した予算」と批判。その理由として、NTT株式の売却収入を財源とした「借金先送り予算」であること、内容は旧態依然とした公共事業のバラマキであること、そして現下の最重要課題である雇用対策が盛り込まれていないことを挙げ、政府の補正予算案への反対を呼びかけた。

岡田政調会長、第2次補正予算成立で談話

1日、民主党の岡田克也政調会長は、平成13年度第2次補正予算が成立したことを受けて談話を発表。予算内容の問題性を改めて指摘するとともに、審議のあり方に強く抗議した。

談話は、衆院での与党による強行採決など、補正予算の審議のあり方について「国会の審議権はおろか、民意をも踏みにじるもの」と強く抗議。また、予算の内容についても、「『隠れ借金』を財源とする従来型公共事業によって需要不足を補うというのが、その本質であり、これによって景気が回復することはない」と断言し、「本格的なセイフティネットを張ることによって、国民の安心感を高め、もって一層自由な経済活動に取り組む環境を構築」すべきことを対置している。

4野党、外務省疑惑解明で共同PT設置

民主・自由・共産・社民の4野党は1日の4野党国対委員長会談で、外務省の一連の疑惑を解明するために4党共同でプロジェクトチームを設置することを決めた。《民主党ニュース》



2月1日 その日のできごと(何の日)