平成4714日目

2001/12/04

この日のできごと(何の日)

【日本原電・東海発電所】解体着手

日本原子力発電(東京)は4日、1998年に運転を停止し廃炉となった茨城県東海村の東海発電所(ガス冷却型、出力16万6000キロワット)の解体に着手した。商業用原発としては国内初の解体、撤去作業で、2017年度の終了を予定。総費用は927億円を見込んでいる。

この日は安全祈願の後、放射性物質を原子炉内に密封するため、炉と熱交換器を結ぶ配管をふさぐ隔離弁を施錠。今後10年間、炉内の放射性物質が減少するのを待ち、炉本体や建屋などを撤去する本格作業は11年にスタートする計画だ。その間、使用済み燃料プールの排水や、燃料取り替え装置、熱交換器など周辺設備の撤去を進める。

東海発電所は、国内最初の商業用原発として1966年に営業運転を開始。天然ウランを燃料とするガス冷却炉は国内でほかになく、軽水炉に比べ発電単価が割高なため、廃炉となった。使用済み燃料は既に英国へ搬出した。

解体で発生する廃棄物は約17万7000トン。うち炉心部に使われた黒鉛など低レベル放射性廃棄物約1万8000トンは、放射能レベルに応じた方法で地中に埋める。大部分が炉と建屋の撤去で発生するため、処分先は今後10年の間に決める。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【沖縄都市モノレール】試運転開始

沖縄県や民間企業などが出資する第三セクターの「沖縄都市モノレール」(那覇市)は4日から、那覇空港ー小禄間の約2.7キロで、2003年12月の開業を目指す通称「ゆいレール」の車両の試運転を始めた。

レールをまたぐ跨座式のゆいレールは、鉄道のない沖縄県で、戦後初の軌道系陸上交通。2両編成で那覇空港と首里城近くまでを約27分で結び、初乗り運賃は260円に設定される見込み。《共同通信》

【プロ野球・ダイエー】新人選手入団発表

ダイエーは4日、福岡市内のホテルで、12球団のトップを切って新人7選手の入団を発表した。4球団が競合したドラフト1巡目指名から、王貞治監督が交渉権を引き当てた超高校級右腕、寺原隼人投手(日南学園高)は、背番号20の真新しいユニホーム姿で「やってやろうという気持ちでいっぱい。早く1軍で投げられるよう頑張る」と笑顔で抱負を話した。

即戦力と評価が高い3巡目指名のシドニー五輪代表左腕、杉内俊哉投手(三菱重工長崎)は「開幕1軍と10勝以上が目標。優勝に貢献したい」と述べた。王監督は「今年は一番のドラフトができて満足している」と手ごたえを口にした。《共同通信》

【プロ野球・阪神】野村監督、退団へ

プロ野球阪神の野村克也監督(66)の妻沙知代さん(69)の脱税の疑いが強まり、東京地検特捜部が本格捜査に乗り出す方針となったが、同監督の退団が4日、決定的となった。

球団関係者によると、野村監督に辞任を促す方針。後任には岡田彰布2軍監督(44)、木戸克彦ヘッドコーチ(40)の内部昇格が有力視されるが、外部招聘の可能性もある。

早急に球団役員会を開き、捜査の状況を見守った上で、最終決断が下される予定。球団側は今後の対応を迫られるが、野崎勝義球団社長は「(捜査当局の動きを)把握しておりません。現段階ではノーコメントです」と話すにとどまった。

野村監督は後半戦開始直後の8月2日に来季も引き続き指揮を執ることが球団から発表されたが、3年連続で最下位。10月中旬に同監督が久万俊二郎オーナーへシーズン終了報告をした際、一部で夫人の脱税疑惑が報道されていたが続投を確認。11月下旬の球団納会でもあらためて球団側は野村支持を打ち出していた。

ヤクルトを9年間に4度のリーグ優勝に導いた野村監督はチーム再建を期待され1998年オフに阪神の監督に就任。しかし、3年間の通算成績は169勝238敗4分けと振るわなかった。《共同通信》

【民主党】横路氏を事実上の解任

民主党は4日午前の常任幹事会で、テロ対策特別措置法に基づく自衛隊派遣承認案の採決で、党議決定に造反した横路孝弘副代表、ネクストキャビネット(次の内閣)の金田誠一厚生労働担当相を「役職停止3カ月」とするなど、衆参両院議員計28人の処分を決めた。

鳩山由紀夫代表は当初、反対議員を「解任」する方向だったが、菅直人幹事長や角田義一参院議員会長らが慎重姿勢を示したため党内融和を優先、期限付きの役職停止とした。ただ、鳩山代表は「(横路氏らの復職について)可能性としてはあるが、自動的ではない」と述べ、事実上の解任に等しい処分との認識を記者団に示した。

鳩山、横路両氏の地元の民主党北海道が3日、横路氏擁護の見解をまとめるなど、8の全国幹事長会議が紛糾する恐れがあり、今週末を念頭においていた処分決定を前倒しした。《共同通信》

【武部勤農相】「狂牛病まだまだ出る」

武部勤農相は4日午後、国内3頭目の狂牛病の乳牛が見つかったことに関連し「まだまだ出るから驚かないでください」と発言をした。民主党の横路孝弘副代表が国会廊下で「また新しいのが出て大変ですね」と声をかけたのに答えた。

この発言について小泉純一郎首相は4日夜「誤解されないようにこれからよく説明する必要がある」と首相官邸で記者団に述べ、農相の説明不足を指摘。その上で「それだけきちんと検査しているということだ。狂牛病が出ても市場には出回らないという自信の表れだ」と擁護した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】発泡酒増税「見送るべき」

小泉純一郎首相は4日午前、官邸で記者団の質問に答え、財務省が来年度税制改正で実施を目指している発泡酒増税について「減税ではなく増税の話ばかりになる。政治的判断としてまずいんじゃないか」と述べ、消費者の反発などにも配慮し増税は見送るべきだとの考えを正式表明した。

塩川正十郎財務相も同日の閣議後会見で「(ビールメーカーの発泡酒を開発した創業者持神は尊重すべきだ」と増税に慎重な姿勢を示しており、発泡酒増税は2年連続で見送られる見通しとなった。

発泡酒の税率をめぐっては、財務省が「ビールと同種の商品には同等の税率が望ましい」と、引き上げを強く主張している。しかし、ビール一メーカー側は「庶民のささやかな楽しみを奪うべきではない」と猛反発。消費者サイドにも批判の声が広がっている。《共同通信》

【政府】「改革断行予算」を編成

政府は4日夜の臨時閣議で、2002年度予算編成の基本方針を決定した。方針は財政構造改革の第一歩となる「改革断行予算」と位置付け、国債の新規発行を30兆円以下にする目標を明記。財務省は、年末の政府案決定に向けた予算編成作業を本格化させる。

基本方針は最終決定までの過程で、自民党族議員が抵抗を強めた結果、医療改革や道路特定財源などの問題で表現が修正された。

小泉純一郎首相は臨時閣議後、「これからどんどん各論反対が出てくる」と述べた。今後の編成作業では公共事業や医療改革を中心に族議員などとの攻防が激化しそうだ。

また、政府は臨時閣議に先立って経済財政諮問会議を開き、中期経済財政展望の概要を決定した。《共同通信》

【ソルトレークシティー五輪】聖火、アトランタ到着

来年2月8日に開幕するソルトレークシティー冬季五輪でともされる聖火が4日朝、米国入りし、アトランタから国内リレーがスタートした。

聖火は古代五輪発祥の地、ギリシャのオリンピアで採火され、特別機で1996年夏季五輪の舞台アトランタに到着。その後、空港から市中心部の五輪公園に運ばれ、アトランタ五輪開会式で聖火を点火したプロボクシング元世界ヘビー級王者モハメド・アリ市が、フィギュアスケート女子元五輪金メダルのペギー・フレミングさんら2人の走者に手渡してリレーが始まった。

聖火は46州、約2万1700キロを約1万5000人の走者によってリレーされ、開幕前日の2月7日にソルトレークシティーに到着。翌日の開会式で聖火台に点火される。

9月11日の米中枢同時テロで悲嘆にくれたホスト国は、来年2月24日の大会閉幕まで五輪ムードに包まれる。《共同通信》

【この日の民主党】

野党4党が狂牛病対策で緊急集会

民主党、共産党、自由党、社民党の野党4党は4日午前、憲政記念館で合同集会を開き、4党で準備を進めている「狂牛病緊急措置法案」(仮称)の早期成立を目指す決議を採択した。

法案は、狂牛病発生でダメージを受けている牛の生産農家や、流通、加工業者などへの助成措置が柱で、感染のおそれのある牛や肉骨粉などを国が買い付け、焼却することを義務づけている。

決議は、狂牛病問題について「わが国に狂牛病をもたらした国の責任は重大。国の対応は不十分。縦割り行政の弊害を乗り越え、必要かつ十分な措置を取らせる必要がある」としている。

集会では民主党を代表して鹿野道彦副代表が「3頭目の発見で国民の不安は募る一方だが、政府の対応はすべてが後手後手。自公保政権の責任は誠に重いが、もう待っていられない。野党として、国民生活に安心を取り戻す法案を成立させていきたい」とあいさつした。《民主党ニュース》



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