平成4603日目

2001/08/15

この日のできごと(何の日)

【全国戦没者追悼式】

56回目の終戦記念日となる15日、東京都千代田区の日本道館で、天皇、皇后両陛下らが出席して政府主催の全国戦没者追悼式が開かれた。式典には遺族や各界代表6308人が参列。310万人に上る第二次世界大戦の犠牲者のめい福を祈り、21世紀を迎えあらためて世界平和を誓った。


https://www.kantei.go.jp/

小泉純一郎首相は式辞で日本の加害責任を鮮明にした上で「先の大戦から学び取った多くの教訓をあらためて心に深く刻み、世界の恒久平和の確立に全力を尽くす」と決意を述べた。

参列者のうち遺族は昨年とほぼ同数の5274人。参列予定者の年代別では60代が約2400人で最も多く、70代が約1600人、80歳以上も約570人となり高齢化が一段と進んでいる。一方、戦没者の孫やひ孫の出席者も増え、四世代で参列する遺族の姿も見られた。

式典は午前11時50分から始まり、両陛下が入場した後、国旗・国歌法が施行された1999年から行われている「君が代」を斉唱。続いて、小泉首相が「わが国は、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた。改めて深い反省の意を表するとともに、犠牲となられた方々に謹んで哀悼の念をささげる」と述べ、日本の加害責任をより明確にした。

首相はさらに「われわれは国際社会から孤立しないよう、近隣諸国との友好関係を維持発展させ、世界の恒久平和を確立する責任を負っている」として、近隣諸国への配慮をにじませた。

この後、両陛下が式壇中央の「全国戦没者之霊」と記された標柱の前に進み、参列者全員が正午から1分間の黙とう。天皇陛下のお言葉の後、衆参両院議長、最高裁長官が追悼の辞を読み上げた。最後に、遺族を代表して幼くして父親を亡くした徳島県松茂町の増矢稔さん(61)が「一人ひとりが覚悟を新たにして、平和と自由を守り通し、世界平和のために力を尽くし、ご遺志におこたえすることを心から誓う」と追悼の辞を述べ、各界と遺族の代表が次々に献花した。《共同通信》

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【新潟大】HIV除去精子で体外受精

新潟大医学部が、エイズウイルス(HIV)感染者の夫の精液からウイルスを除去し、妻の卵子と受精させる体外受精に東日本在住の2組の夫婦で成功していたことが15日、分かった。

鳥取大病院(鳥取県米子市)では、昨年5月から、HIVに感染した夫の精液からウイルスを除去して妻の体内に注入する人工授精を先行実施しているが、体外受精の成功は国内初めて。

新潟大はすでに厚生労働省や文部科学省に事実関係を報告。母子ともに感染していないと判定されており、今年秋と来年春にも誕生する予定。

体外受精を実施した新潟大医学部の田中憲一教授によると、体外受精に成功したのは30代同士の夫婦と、夫が30代で妻が40代の夫婦の2組。このうち一組の夫は、血友病の治療で使った血液製剤でのHIV感染だった。

体外受精は、厚労省エイズ研究班の事業として行われ、妻や子供への二次感染を防ぐのが目的。昨年7月に新潟大医学部の倫理委員会に申請、同10月に承認を得た後、今年2月と6月に体外受精を実施した。2組とも2回の体外受精で妊娠が確認され、母子ともに健康だという。数回の血液検査などで妻がHIVに感染していないことを確認しており、母子ともに感染していないと判断した。《共同通信》

【この日の靖国神社】

終戦記念日の15日午前、片山虎之助総務相、武部勤農相、平沼赳夫経済産業相、村井仁国家公安委員長、中谷元防衛庁長官の5閣僚が東京・九段北の靖国神社を参拝した。終戦記念日の参拝としては、最近では細川内閣の4閣僚に次ぎ少なく、15日参拝を明言していた小泉純一郎首相が一転して前倒ししたことも影響しているとみられる。

5閣僚のうち、片山総務相、平沼経済産業相、村井国家公安委員長は超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバとともに、参拝。参拝形式などに関する記者団の質問には答えなかった。

福田康夫官房長官は同日午前の記者会見で「静かな雰囲気の中でお参りしたい。日を選んでお参りしたい」といずれ参拝する意向を示した。

このほか竹中平蔵経済財政担当相は4日、塩川正十郎財務相は11日、柳沢伯夫金融担当相と尾身幸次沖縄・北方担当相は14日に参拝を済ませている。扇千景国土交通相は「絶えず参拝している」としているが、日時は明らかにしていない。小泉首相の靖国参拝に反対した田中真紀子外相も就任直後の4月30日に昇殿せずに参拝している。

中谷長官は「国務大臣」と記帳し、一礼方式で参拝、私費から花・供花料2万円を支出した。記者団に公私の区別について「私は防衛庁長官で、戦没者に哀悼の意を表するため参拝した。公的、私的の以前に、日本人として、人間として参拝した」と強調した。

武部農相は昇殿せずに社頭で参拝。記帳などもせず、記者団に対し「一人の国民、政治家として、当然の心の気持ちを表した。17日に正式に参拝する」と述べた。

昨年の森内閣では15日に9閣僚、事前に1閣僚の計10閣僚が参拝している。

超党派でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(瓦力会長)は終戦記念日の15日午前、そろって靖国神社を参拝した。自民党の山崎拓幹事長、堀内光雄総務会長、竹山裕参院議員会長をはじめ、自民、保守、民主、自由など各党の衆参国会議員85人(ほかに代理105人)が参加。そのほか片山虎之助総務相、平沼赳夫経済産業相、村井仁国家公安委員長も一緒に参拝した。

これに先立って橋本龍太郎元首相、綿貫民輔衆院議長も個別に靖国神社に参拝。橋本、綿貫両氏は記者団へのコメントを避けた。

瓦会長は、小泉純一郎首相による13日の参拝にについて「内外の諸情勢を勘案した決断は尊重しなければならない」と記者団に強調した。

石原慎太郎東京都知事は15日、昨年に続き、靖国神社を参拝した。

この日、東京都文京区で開かれた都主催戦没者追悼式に出席した後、靖国に向かった。参拝に際しては「東京都知事 石原慎太郎」と記帳。「公人か私人か」の問いには「くだらんことを聞くな。当たり前に決まっているだろう」と答えた。

石原知事は7月末、参拝の意思を表明。「公人にも信教の自由はある。私の信仰の自由もある」と発言している。

小泉首相の前倒し参拝については「残念ですな。足して二で割るような方法は姑息。ますます日本の外交は侮られた」などと話した。《共同通信》

【韓国・金大中大統領】光復節記念式典で演説

韓国の金大中大統領は15日、日本の植民地支配からの解放記念日(光復節)の記念式典で演説し、小泉純一郎首相の靖国神社参拝や歴史教科書問題について「韓日関係に再び暗い影を落としている」と憂慮を表明。「わが国民は確実な歴史認識の土台の上に、両国関係が正しく発展していくことを強く望んでいる」と述べた。

小泉首相の13日の靖国神社参拝後、中韓両国首脳が同問題に言及したのは初めて。韓国政府は歴史教科書問題で日韓交流の一部中断など厳しい措置を取っているが、金大統領は強い対日批判を抑え、日韓関係発展のための措置を日本側に促すにとどめた。

忠清南道の独立記念館での演説で金大統領は、1998年10月の訪日時の小渕恵三首相との「日韓パートナーシップ宣言」に触れ、日本が過去を反省し謝罪したことで日韓関係が急速に発展してきたと指摘。

しかし、教科書問題などについて「わが民族に与えた多くの加害の事実を忘れたり無視しようとする人々とどうしてよい友人になれようか」と不信感を表明。一方で「良識ある多くの日本国民が「歴史わい曲と(小泉)首相の(靖国)神社参拝を憂慮している」とし、日本側の対応に期待も示した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】日韓首脳会談早期実現に意欲

小泉純一郎首相は15日午後、歴史教科書問題や首相自身の靖国神社参拝で冷え込んでいる日韓関係の修復に向けて、韓国の金大中大統領との首脳会談の早期実現に強い意欲を表明した。

金大統領は同日、日本の植民地支配からの解放記念日(光復節)の記念式典での演説で、首相の靖国参拝に憂慮の念を表明した。小泉首相は「互いの友好関係を増進したいという共通の目標に向かって、状況が許せば率直に会談したい」と首相官邸で記者団に強調した。

会談の時期に関しては、首相は「もう少し検討しないといけない」と、明言を避けた。《共同通信》

【サッカー】AFC・OFCチャレンジカップ

サッカーのアジアとオセアニアの両大陸王者が対戦したAFC・OFCチャレンジカップは5日、来年のワールドカップ(W杯)会場の静岡スタジアムで4万6404人の観衆を集めて行われ、日本が3−0で快勝した。

日本は前半、柳沢(鹿島)のゴールで先制し、後半にも左MFで先発した服部(磐田)が鮮やかなシュートで2点目。さらにPKで追加点を挙げた。海外のクラブに所属する中田英(パルマ)稲本(アーセナル)ら主力が不在ながらも、層の厚さを示した。日本は、6月のコンフェデレーションズカップ準決勝に続いてオーストラリアに連勝。国際Aマッチの通算成績は5勝4分け5敗。《共同通信》

【MLB】

米大リーグ、マリナーズのイチロー外野手は15日、ボストンのレッドソックス戦で3打数2安打し、連続試合安打を後半戦最長の「12」とした。打率は3割4分2厘(3位)に上昇。首位アロマー(インディアンス)とは9厘差。

イチローは第1打席で、中間二塁打。九回一死一、三塁の第5打席では、低めのボール球を左前に適時打した。試合はマリナーズが6− 2で勝った。

エクスポズの吉井投手はドジャース戦の五回から3番手で登板。3回を5安打、3失点で勝敗はつかなかった。メッツの新庄外野手はパドレス戦を欠場した。《共同通信》

【この日の民主党】

「終戦の日にあたって」鳩山代表のメッセージ 2001/08/15

本日、56回目の終戦の日を迎えました。ここに改めて、先の戦争の犠牲となられた方々のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。

今日、8月15日という日は、先の戦争によって亡くなられた方々を追悼し、半世紀以上が経った今なお多くの人々が心の中に持ち続けている戦争の傷に深い思いを致す日です。そして同時に、世界平和をより確かなものとしていく決意を改めて示す日でもあります。

しかし今なお、世界各地において様々な紛争は止むことがありません。そして幼い子どもや女性が戦争の犠牲になる悲劇が繰り返されています。戦争は人類の尊厳を踏みにじり、人権をこれ以上ないほど侵害するものです。しかしわが国では、先の大戦の歴史をいたずらに美化しようとしたり、アジアを含めた戦争の被害による心の痛みを理解しようとしない動きが強まっているように見えます。

このような中で小泉総理大臣は、靖国神社への参拝を強行しました。参拝直前に出された談話においては、政教分離の観点から違憲性が指摘されていること、A級戦犯が合祀されていること、日本の戦争責任問題との関連で近隣諸国との信頼関係を著しく損ねることなど、多くの懸案に対してなんの説明もなされませんでした。ただ日にちをずらすという、姑息な手段をもって靖国神社への参拝を強行し、国内外の不信を増幅させたのです。

われわれ民主党はこうした動きを断固として許しません。戦争によってどれだけの人々がどれだけの痛みを被ってきたのか、こうしたことに少しでも思いを致すことができるならば、また、真に平和を愛する心を持っているならば、このような無神経な行動ができるはずがないからです。

われわれ民主党は平和を愛する世界中の人々とともに、地球上の全ての国々の平和と繁栄の実現に向けて最大限の努力を傾けます。そして、20世紀半ばに植民地支配拡大のために自ら戦争を引き起こし、かつ唯一の被爆国となって悲惨な戦争体験を持ったわが国こそが、世界平和に向けての様々な課題に積極的に取り組み、世界をリードしていく姿勢を示すことが重要と考えます。21世紀が「平和と安心の世紀」となるよう、民主党は今後とも全力で努力し続ける決意です。

2001年8月15日

民主党代表 鳩山由紀夫《民主党ニュース》



8月15日 その日のできごと(何の日)