平成4398日目
2001/01/22
この日のできごと(何の日)
【横綱・曙関】引退
史上初の外国出身横綱として大相撲の新時代を切り開いた横綱曙(31)=米国ハワイ州出身、東関部屋=が22日、土表生活に別れを告げた。同日、東京・両国国技館で記者会見した曙は「親方と相談して決めた。2年前に休場が続いて谷の下まで落ちたが、もう一度、山を登る気力がなかった」と話した。
曙は昨年名古屋場所で19場所ぶりに優勝。同年九州場所では11度目の賜杯を獲得して完全復活を印象付けた。しかし、古傷の両ひざ痛のため21日に千秋楽を迎えた初場所を休場。このけがの痛みは約一年前から続いており、今後も復調が見込めないと判断した。この日、年寄「曙」の襲名が認められ、東関部屋付きの親方として後進の指導にあたる。
曙は1988年春場所に初土表、90年秋場所に新入幕を果たし、93年初場所後に外国人としては史上初の横綱に昇進。昇進後一年余りは磐石の強さを発揮したが、これ以降は相次ぐ故障に悩まされて休場をくり返していた。横綱在位48場所は、北の湖、千代の富士、大鵬に次ぐ歴代4位。歴代7位となる11度の優勝を遂げた。96年4月に日本国籍を取得している。
横綱の引退は、昨年春場所の若乃花(タレントの花田勝氏)以来となった。《共同通信》
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【自民党】新派閥会長に堀内氏
自民党加藤派の反加藤グループ(宏池会)は22日午後、都内で世話人会を開き、31日に旗揚げする新派閥会長に堀内光雄元厚相の就任を内定した。
同時に派内に長老議員らによる顧問会議を設置、宮澤喜一財務相が最高顧問に就任。派閥の名称は「宏池会」とすることを決めた。参加者は衆参両院議員約40人を見込んでいる。
これにより加藤派の分烈が確定。自民党内に「宏池会」を名乗る二つの派閥が存在することになる。《共同通信》
【政界談話室】
○…自民党加藤派の反加藤グループ幹部の丹羽雄哉元厚相は22日午後、記者団から加藤紘一元幹事長に会長辞任を求めるか問われて「子供のけんかみたいなことはしない」と大人の対応を強調。派閥分裂後、二またをかけて両派に所属する議員が出る可能性についても「派閥なんていいかげんなものだ。個人の意思を尊重する」と重ねておおらかな態度を示した。しかし、加藤氏勢力との資金分配問題に話題が移ると「(反加藤派会長に内定した)堀内光雄さんに聞いてくれ」とぶぜん。大人の対応もここまで。《共同通信》
【森喜朗首相】「IT革命を飛躍的に推進」
政府は22日午前、首相官邸で「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部」(新IT戦略本部、本部長・森喜朗首相)の初会合を開き、昨年11月にまとめたIT(情報技術)基本戦略に基づいて実施する重点計画を3月中に策定する方針を決めた。
首相は「縦割り行政の弊害を排し、官民の総力を結集してIT革命を推進していく」と決意表明。「5年以内に世界最先端のIT国家を目指す」との目標を掲げ、計4000万世帯の超高速・高速インターネット網の整備などを柱としたIT基本戦略を「e-Japan戦略」として正式決定した。
政府側は次期通常国会に計15本のIT関連法案を提出すると説明した。額賀福志郎IT担当相も副本部長として出席した。《共同通信》
【フィリピン】新政権の骨格固まる
フィリピンのアロヨ新大統領は22日、マラカニアン宮殿(大統領府)で執務を開始し、新政権の官房長官にデビリア元軍参謀総長、自治相にリナ・ラグナ州知事を任命。メルカド国防相、レイエス軍参謀総長の留任を決定したほか、法相、予備相らも任命、主要ポストのうち外相などを除く8人が決まり、政権の骨格がほぼ固まった。
閣僚の大半はアキノ、ラモス両元大統領派から起用され、両氏の影響力の強い政権になることが確実。国防相、軍参謀総長の留任は新政権が軍の支持を得ていることをあらためて明確にする狙いがある。《共同通信》
【中国】台湾に平等な関係を強調
中国の銭其琛副首相は22日、江沢民国家主席による台湾統一に向けた8項目提案から6周年を記念する座談会で演説。中台統一を今世紀中の早い段階で実現するため、台湾の陳水扁総統に対し「一つの中国」の原則を認めて交渉に応じるよう呼び掛ける一方、中台の対等な関係を強調した。
「一つの中国」の原則は変えていないが、「台湾への武力行使の可能性を放棄しない」というこれまで使ってきた刺激的な表現を避けるなど、以前より柔軟な姿勢を示している。
陳総統は新年談話で「両岸の政治統合の新たな枠組みを求めよう」と訴えていたが、これには答えていない。
副首相は昨年10月の中国共産党第15期第5回総回で中央委員会総会が中台の統一を「21世紀の三大任務の一つ」と決めたことに触れ、統一は100年単位の長期戦略との構えを示した。《共同通信》
【この日の民主党】
KSD問題は自民党政治そのものの構造的問題~羽田特別代表が徹底追及を表明
民主党の羽田孜特別代表は、22日の定例記者会見で、KSD問題を政治改革への逆行として徹底的に追及する意向を示した。
会見でまず羽田特別代表は、今回のKSD問題が、特定の政治家と財団法人の癒着によるなる“不祥事”などではなく、業界団体と結びついて金で票を動かすという自民党政治そのものの構造的問題だという認識を強調。「1993年のリクルート事件を契機にした政治改革の教訓もすべて無にする大問題。額賀経済財政担当相の辞任の見通しも報じられているが、大臣の辞職で一件落着などという問題ではない」として、事件の全容を徹底糾明する姿勢を明らかにした。具体的には、他の野党とも協力しながら、参考人招致や証人喚問を求めていくほか、31日の国会開会前にも、閉会中審査の実施を求めていく。
また、官房機密費流用問題については、「こういう事件が再発することのないよう、外務省の機密費もからめて議論する必要がある」とし、少なくとも会計検査院によるチェックは必要ではないか、という考えを示した。
さらに、20日の民主党大会における発言の中で、フィリピン政変にふれたくだりが「誤解されかねない」と一部マスコミに取り上げられたことについて、「本来、選挙を通じて大統領の交代がなされるべきであるのに、それがかなわず、民衆が自らああした行動に訴えざるをえなかった、という意味で否定的に述べたまでだ」と真意を説明した。《民主党ニュース》