平成4202日目

2000/07/10

この日のできごと(何の日)

【森喜朗首相】「そごう」再建策見直しを指示

森喜朗首相は10日夕、首相官邸で自民党の尾身幸次幹事長代理と会い、大手百貨店そごうの債権放棄問題について「国民的関心が高いので、亀井静香政調会長を中心に幅広く検討してほしい」と述べ、再建支援策の見直しを含め再検討するよう指示した。

これに関連して自民党は同日夕、党本部で政調正副会長や関係部会長の合同会議を開き、金融再生委員会から事情聴取。同委事務局は「救済策の見直しは可能」との見解を明らかにした。与野党内に「白紙撤回」を求める意見が出るなど反発が強いことから、見直しは必至の情勢となった。

政府、自民党内などには、預金保険機構の債権放棄970億円のうち数億円をそごう株に交換、国民負担による放棄額を減らすと同時に、株式数増によって一株当たりの価値を下げ既存株主に責任を負わせるとの案が出ている。また①水島広雄前そごう会長の私財提供、国会証人喚問を含む経営責任明確化②ゼネコンなど他業種に対する同機構の安易な債権放棄への歯止め−などを支援条件とする案も浮上している。

しかし、いずれの案も債権放棄の枠組み変更にほど遠く、批判の沈静化につながるかどうか不透明だ。

与党3党は11日の政策責任者会議でそごう問題について協議。17日の衆院大蔵委員会での集中審議までに政府、与党としての見解をまとめたい考えだ。《共同通信》

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【大相撲名古屋場所】2日目

大相撲名古屋場所2日目(10日・愛知県体育館)1横綱、2大関が敗れる波乱。横綱は曙が関脇貴ノ浪を押し出し、貴乃花は栃乃花を上手投げで下して2連勝としたが、武蔵丸は小結土佐ノ海の逆転の引っかけに遭って早くも黒星を喫した。大関は、かど番の武双山が、大関とりの関脇魁皇に寄り切られ、初日を出した千代大海とともに1勝1敗。新大関雅山は安芸乃島に敗れて2連敗となった。出島は小結玉春日を押し出して、大関でただ一人連勝。魁皇と栃東の両関脇は2連勝。《共同通信》

【日本サッカー協会】釜本邦茂氏、強化本部長を辞任

日本サッカー協会は10日、東京・渋谷の協会事務局で常務理事会を開き、2002年強化推進本部の釜本邦茂本部長(56)=協会副会長=が公務に専念するため辞任、後任の本部長は岡野俊一郎会長(68)が兼任する人事を決めた。12日の日本協会理事会で正式承認される。

参院議員の釜本副会長は、4日に発足した第2次森内閣で労働総括政務次官に就任。公務が多忙となり、日韓共催の02年ワールドカップ(W杯)に向けた代表チーム強化を担当する強化推進本部長との兼務が難しくなるため、常務理事会に辞任の意向を申し入れ、全会一致で承認された。釜本副会長は強化担当副会長の座にはとどまる。

日本代表のフィリップ・トルシエ監督(45)の去就をめぐる混乱で、組織体制変更を検討している強化推進本部は、木之本興三(Jリーグ専務理事)大仁邦弥(日本協会技術委員長)の両副本部長が留任。岡野会長は「木之本、大仁の両副本部長に協力してもらってやっていきたい」と述べた。《共同通信》

【北海道・有珠山】火山活動終息へ

北海道・有珠山の火山活動について、火山噴火予知連絡会(会長・井田喜明東大教授)は10日、「一連のマグマ活動は終息に向かっている」とする新たな統一見解を発表した。3月末に始まった今回の噴火で、活動が終息方向に入ったと予知連が明言したのは初めて。これを受け、依然2000人近い住民に避難指示を出している虻田町は、洞爺湖温泉地区の一部などについて避難指示を解除することを検討する。

新見解は、有珠山の深部にあるマグマだまりからのマグマ供給はほぼ停止し、火山活動は徐々に低下していくと指摘。火砕サージ(気体成分の多い火砕流)を伴う爆発性の強い噴火は起きないと断定した。

ただ、マグマによる熱の供給は今後も続くため、当分、二つの火口群で現在と同様の水蒸気爆発が続くとして、火口から500メートル程度の近い範囲に限り、噴石や蒸気、熱水の噴き出しなどへの警戒が引き続き必要としている。《共同通信》

北海道・虻田町は10日、有珠山噴火による避難指示を解除した洞爺湖温泉街の東部で、避難指示から103日ぶりに観光客の受け入れを正式に再開した。夕方時点での宿泊客は約70人に上った。営業を再開したのは、解除地域にあるホテル7軒のうち「トーヤ温泉ホテル」と、地元客を中心に正式再開前の6日から宿泊客を受け入れていた「洞爺パークホテル天翔」。《共同通信》

【福井県立病院】投薬ミスで院長が陳謝

福井県立病院で6月、入院中のがん患者に医師が処方した量の10倍の抗がん剤を誤って投与し、一時重体に陥っていたことが10日分かった。患者は現在も集中治療室(ICU)で治療を受けているが、肺炎を併発するなどして依然重症の状態が続いている。同日夜、院長と副院長が県庁で発表した。《福井新聞》

【政界談話室】

○・・・民主党の横路孝弘副代表は10日、日教組大会であいさつし、自民党が選挙では敗れながら他党の議員を入党させて単独過半数を得ることをやり玉に挙げ「他党の生き血を吸いながらやってきている」と批判した。連立を組んだ社民党、さきがけなどが衰退したことに触れながら「ドラキュラを退治しないと政治はよくならない」とばっさり。返す刀で同席した公明党の冬柴鉄三幹事長に「公明党も今回(の総選挙で)はだいぶ吸われて(議席が減り)どうなるかと心配」。幹事長は苦笑いで応じるのが精いっぱいの様子だった。《共同通信》

【民主党・羽田幹事長】議員在職30周年を祝う会

民主党の羽田幹事長の議員在職30周年を祝う会が10日夜、都内のホテルで開かれ、羽田氏は「若い人の支え役、安心剤の役割をしながら、もうしばらくだけ働きたい」と今後の活動への意欲を表明した。

人柄の良さと頑固さで知られる羽田氏だけに、出席者は「首相までした方が幹事長となるのは、普通の人にはできない。しかも文句一つ言わず仕事をしてくれて頭が下がる」(鳩山由紀夫代表)、「自民党離党後、志半ばで戻った人がたくさんいるが、若い人のために頑張っている」(鷲尾悦也連合会長)などと祝辞を贈った。

【岡山金属バット母親殺人事件】少年の逃走経路判明

岡山の金属バット殴打事件で、岡山県警牛窓署捜査本部は10日までに、県立高校三年で野球部員の少年(17)=逮捕=が6月21日の事件発生から、16日目の7月6日に秋田県本荘市で逮捕されるまでの自転車での逃走経路の全容を、少年の供述や日記などから特定した。

少年が「故障などの度に、自転車の盗みを三回繰り返して乗り換えた」と供述、出費はわずか約1万円だったことも判明。捜査本部は9日午前、京都府福知山市内で、自宅から逃走した際に乗っていた少年の自転車を発見、押収した。発見時、自転車は墓地近くのやぶの中に倒れており泥よけ部分の高校名入りステッカーや、氏名を記した部分は黒色ビニールテープで隠してあったという。

調べでは、少年は6月21日、岡山県長船町の自宅から兵庫県上郡町まで走り、同町内の公園で仮眠。翌22日、主に国道2号で瀬戸内海沿岸を東進し、甲子園球場のある同県西宮市に入り、道路の高架下で野宿した。さらに翌日、北上して京都府福知山市に入り、同府舞鶴市付近で日本海側に出た。27日に金沢を通過、富山、新潟、山形各県を走り、本荘市内で逮捕されるまで、約1000キロを走行した。《共同通信》

【イスラエル】バラク政権辛くも存続

イスラエル国会(定数120)は10日、野党が提出した内閣不信任案を否決、崩壊の危機にひんしたバラク政権は辛うじて存続を決めた。

不信任案は11日から米一国で始まる中東和平三首脳会談へのバラク首相出席に反対する野党が提出。賛成54、反対52、棄権7で賛成が反対を上回ったものの、可決に必要な61票には届かず否決された。

投票では、同首脳会談に反対し、相次いで連立離脱を表明した3与党が賛成したが、和平に積極的な野党のアラブ系政党などが反対や棄権に回った。

不信任案の否決で、バラク政権は国会解散、総選挙への早期突入というシナリオは免れたものの、政権のもろさには変わりはなく、バラク政権への攻撃が強まることは必至。バラク首相は、難航が予想される中東和平三首脳会談への対応に加え、綱渡りの政局運営を強いられる。

イスラエルのワイツマン大統領は10日、国会議長に辞表を提出した。辞任は二日後に発効する。次期大統領を選出するための国会議員による投票は今月31日の予定。後任には、与党の労働党から、ノーベル平和賞を受賞した元首相のシモン・ペレス地域協力相が、野党のリクードからは、ネタニヤフ前政権で副首相兼観光相を務めたモシェ・カツァブ氏が立候補を表明している。

多額の不明りょうな金銭授受疑惑が発覚したワイツマン大統領は5月末に不起訴処分となったが、道義的責任を問う声が高まり、2003年の任期切れを待たず辞任に追い込まれた。同国大統領に政治的実権はない。《共同通信》

【この日の民主党】

正式に臨時国会開会要求書を提出へ~羽田幹事長が定例会見で明らかに

民主党の羽田孜幹事長は10日、党本部で定例記者会見を開き、6日閉会した特別国会を振り返り、「(そごうの債権放棄問題や中尾元建設相問題、朝鮮半島の南北首脳会談など)あれだけ大きな問題があったのだから、首相の所信表明をするのが当たり前だ。サミットへの姿勢を表明する必要もある」と指摘し、改めて臨時国会の開催を求める姿勢を示した。

さらに羽田幹事長は、中川官房長官が「記者会見をやったから(所信表明はやらなくても)いい」と発言したことについて「それなら国会は必要ないことになる。選挙後も森隠しをやっているのか」と厳しく批判。明日11日に野党で協議し、憲法53条の手続きに基づいて、正式に内閣に対して臨時国会開催要求書を提出することを明らかにした。



7月10日 その日のできごと(何の日)