平成4160日目

2000/05/29

この日のできごと(何の日)

【森喜朗首相】韓国・金大中大統領と会談

森喜朗首相は29日午前、首相就任後初めて韓国の金大中大統領と会談するため、羽田発の全日空特別機で韓国を訪問した。

両首脳は、ソウル市内の青瓦台(大統領官邸)で会談し、▷韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との南北首脳会談、日朝関係の進展に向け、日韓両国が緊密に協議、協力する▷投資協定締結交渉の年内妥結▷7月の主要国首脳会議(沖縄サミット)、10月のアジア欧州会議(ASEM)への相互協力―などで合意した。

金大統領は在日韓国人の選挙権付与が年内に実現するよう要請、首相は「真剣に検討する」と答えた。

5月29日のできごと(何の日)【森喜朗首相】韓国・金大中大統領と会談
https://www.kantei.go.jp/

会談では、6月12日から平壌で開催される初の南北首脳会談をにらみ、主に北朝鮮政策について意見が交わされた。

大統領は平和共存を目指す韓国政府の立場を説明、日本政府の協力に謝意を表した。首相は南北会談実現を高く評価すると同時に、日米韓3国が緊密に連携し対応する必要性を強調し、日米が強い関心を持つミサイルや核問題などの進展に期待を表明した。

さらに、首相が日朝国交正常化交渉の進展に強い意欲を示したのに対し、大統領は「日朝関係の改善は朝鮮半島の平和と安定に寄与する」として、協力を約東した。《北國新聞》



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【神奈川県警覚せい剤隠ぺい事件】元本部長に有罪判決

神奈川県警が1996年、現職警部補の覚せい剤使用を組織ぐるみで握りつぶした事件で、犯人隠避罪に問われた当時の本部長渡辺泉郎(56)警務部長原芳正(48)両被告ら元同県警幹部5人の判決公判で、横浜地裁の岩垂正起裁判長は29日、渡辺被告に懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。原被告ら4被告には懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)。

岩垂裁判長は事件は渡辺被告の指示に基づく組織犯罪だったことを認定。その上で「自らの職責の本旨を忘れ、国民の警察に対する信頼を裏切った犯行で、悪質この上ない。罪責は万死に値する」と述べた。警察の元本部長が在職中の事件で有罪判決を受けたのは初めて。《共同通信》

【宮崎地裁】オウムに1580万円賠償命令

オウム真理教(アレフに改称)の信者が、宮崎県小林市の元旅館経営者の男性(69)を拉致した事件で、男性と家族らが「精神的苦痛を受けた」などとして、松本智津夫被告(45)=教祖名原彰晃=と当時の教団幹部3人に総額5700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、宮崎地裁で言い渡された。安藤裕子裁判長(異動のため中山顕裕裁判長代読)は請求を認め、松本被告らに総額約1580万円を支払うよう命じた。

判決理由で安藤裁判長は「薬物で男性をこん睡状態にして拉致、約5カ月軟禁状態に置くなど精神的損害を与えた」と判断した。

同訴訟は平成7年8月に提訴、9年10月、教団側が計1100万円を支払うことで一部和解が成立していたが、松本被告ら教団幹部に対する訴訟が続いていた。

訴状などによると、男性の娘を含む教団信者が6年3月、男性の財産を奪う目的で拉致、山梨県上九一色村の教団施設に連行した。男性の家族らが男性を救出しようとしたが、教団幹部によって脅されるなどした。

男性の拉致は、教団内で絶対的な地位にあった松本被告の了解のもとに実行され、戦団幹部らも松本被告と実行前に相談し合うなどしており、共謀していたことは明らかだとしている。《共同通信》

【栃木リンチ殺人事件】県警本部長が謝罪

栃木県上三川町の会社員Sさん=当時(19)=リンチ殺害事件で、栃木県警石橋署の不手際が指摘された問題で栃木県警の広畑史朗本部長ら幹部5人が29日、記者会見し「不適切な対応が認められ、Sさんの両親に深くおわび申し上げます」と謝罪するとともに、一連の経緯についてて説明した。

広畑本部長は「警察が積極的に取り組めば、Sさんを発見、無事保護できたかもしれない。一歩前に進む姿勢を欠いていた」と対応の不手際でSさんが殺害された可能性があると認めた。

県警は、殺害の引き金になったとされる昨年11月30日のSさんとの携帯電話のやりとりについて石橋署の巡査部長が「石橋警察署だ」と名乗ったことは認めた。しかし「その後母親が電話に出た」とも説明。巡査部長が警察を名乗ったために電話が切れたとする両親の主張とは食い違っている。

電話の際にSさんの両親と一緒にいた関係者2人も「母親は電話に出ていない。警察はうそを言っている」と証言しているが、県警は「どうしても主張が一致しない」と話した。《共同通信》

【与党3幹事長】254議席で森首相続投

自民党の野中広務、公明党の冬柴鉄三、保守党の野田毅の与党3幹事長は29日夜、北京市内で同行記者団と懇談し、次期衆院選挙で与党としての安定多数の254議席を確保すれば森喜朗政権は信任されたことになるとの認識を揃って表明し、森首相の続投ラインを明確にした。

野中氏は「私どもは(衆院で)すべての常任委員長を確保できる安定多数をぜひ確保したい」と強調。冬柴氏も「与党総数で最低限でも安定多数」と同調、野田氏は「安定多数確保が一番大事だ」と述べた。

同時に野中氏は、青木官房長官官が勝敗ラインとして与党絶対安定多数の269議席を目指すべきだとの考えを示したことについて「政府として絶対安定多数を望むのは当然だ。可能な限りこれを目指したい」と理解を示し、与党として「安定多数」にさらに上積みを図りたいとの意向を示した。《共同通信》



5月29日 その日のできごと(何の日)