平成4120日目

2000/04/19

この日のできごと(何の日)

【森喜朗首相】初の党首討論

森喜朗首相の就任後初めての党首討論が19日午後、衆院で開かれ、同制度の提唱者である小沢一郎自由党党首も出席し指導者論を述べた。首相は、森政権誕生をめぐる鳩山由紀夫民主党代表の批判に、「衆参両院で胸を張って首相指名を受けた」と反論した。だが共産党の不破哲三委員長の核密約追及には答弁資料を棒読みするなど、ほぼ安全運転に終始した。土井たか子社民党党首の「選挙後に増税するのか」との質問に首相は、「ただ今のところ全く考えていない」と答えた。


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鳩山氏は、「森政権誕生は、密室の談合によるものだ」と小渕恵三前首相の後継選びの不透明さを強調。首相は「こっそり決めたことは断じてない」と強調し、「(首相候補となる)自民党総裁選びは、すべてを大衆の中でさらして決めることではない」と述べた。

小沢氏は「首相は日本の最高権力者でトップリーダーだ。首相自身が(戦後のシステムを)こう変えたいという考えを示すべきだ」と持論を披歴、所信表明演説などに基づいて、改革についての首相自身の見解をただした。首相は「小渕前首相の考え方以上のものを(所信表明演説で)出すのは控えなければならないと考えた」と説明、課題として憲法や教育基本法を例示した。

不破氏は日米政府間で取り交わした核密約の文書の存在をただしたのに対し、森首相は「いかなる密約も存在しない」と重ねて否定した。《共同通信》

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【根尾昂さん】誕生日

【政界談話室】

○・・・自民党の池田行彦総務会長は19日、党本部で記者団に対し、森喜朗首相の党首討論デビューについて「無難なスタートだった。すごいとうならせるところもなかったが、ここがまずいというところも見当たらなかった」と、無難な討論ぶりにほっとした様子。続けて「なかなか難しい。党首討論が皆から評価されるような内容になるには時間がかかる」と、党首同士の一騎打ちの難しさを強調した。その上で「考えてみれば、英国の党首討論には何世紀もの歴史がある」と、討論を充実させるには森政権を永続させろと言わんばかり。《共同通信》

【水泳】第78回日本選手権

水泳の第78回日本選手権兼シドニー五輪代表選手選考会第2日は19日、東京辰巳国際水泳場で行われ、女子100メートル平泳ぎ準決勝で、田中雅美(中大)が世界歴代2位の1分7秒38の日本新記録をマークした。田中は午前の予選で、1分7秒88の日本新を出し、さらに記録をを更新した。

男子100メートル平泳ぎ決勝は、北島康介(東京SC)が昨年の世界ランキングで3位に相当する1分1秒41の日本新。同400メートル個人メドレー決勝でも、田渕晋が従来の記録を4杯以上上回る4分16秒04の日本新で優勝した。

女子200メートル自由形決勝では、千葉すず(イトマンSS)が、同一種目で大会最多に並ぶ9度目の優勝。同100メートルバタフライ決勝では大西順子(ミキハウス)が初優勝、6連覇を担狙った青山綾里(イトマンSS)は5位に終わった。女子100メートル背泳ぎの予選では、中村真衣(中大)が1分0秒89の日本新記録を樹立した。

17歳の北島と、25歳の林。男子100メートル平泳ぎ決勝は、伸び盛りの勢いの新鋭と、復活を夢見るベテランが息詰まるデッドヒートの末、世界トップクラスの日本新のアナウンスをプールサイドに響かせた。

「昨年とは違う自分をみてほしかった。あこがれの林さんに勝ちたかった」。ホープはその言葉通り、スタートから飛ばした。前半50メートルの折り返しは、林の持つ日本記録のラップを0秒79上回る28秒79。力むことなく、後半につなげた。

後半は林が追い上げた。日本記録は1992年バルセロナ五輪予選を2位で通過した際に出した。だが、メダルを期待された決勝は力んで4位。それからずっと予選はいいのに、決勝で崩れてきた。今回、左足の甲に「ひじを後ろに、水を味方に。頑張りすぎるな」の文字が書かれていた。スタートの姿勢で、読めるようにである。優勝は逃したが、決勝で自己ベストを8年ぶりに更新した。

「次は1分0秒台」と初の五輪切符を確実にした北島が言う。ハイレベルの記録を出した二人が競り合ってさらに押し上げていく。《共同通信》

【Jリーグ】ヤマザキナビスコ・カップ1回戦第2日

Jリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ1回戦第2日(19日・浦和市駒場スタジアムほか=10試合)ホームアンドアウエー方式の1回戦第2戦などを行い、横浜F・マリノスなど1部(J1)勢が順当に7月の2回戦へ進んだ。

横浜はヴァンフォーレ甲府に5−1と大勝して連勝。第1戦を3−2でものにしたアビスパ福岡は、湘南ベルマーレと0−0で引き分けて2回戦へこまを進めた。2部(J2)勢は浦和レッズが2−1で川崎フロンターレに、モンテディオ山形が1−0でサンフレッチェ広島にそれぞれ勝って1勝1敗としたが、2試合の得失点差で及ばず敗退。ガンバ大阪−コンサドーレ札幌の第1戦はG大阪が2−1で先勝した。《共同通信》

【北海道・有珠山】新たに避難指示解除

火山活動が続く北海道・有珠山周辺の壮瞥、虻田両町の災害対策本部は19日、新たに計38世帯、98人の住民について、避難指示を解除することを決めた。20日午前に解除する。火山活動は依然活発に続いており、両町は緊急時の迅速な対応を改めて住民に呼び掛ける。

新たに避難指示が解除されるのは、壮瞥町の壮瞥温泉地区の一部31世帯、86人と虻田町の入江地区の一部7世帯、12人。壮瞥町は20日午前9時、虻田町は同7時に実施し、住民らは約20日ぶりに自宅に戻る。

両町と伊達市は、火山噴火予知連絡会が「当面、大噴火の可能性は低い」とする統一見解を発表したことを受け、13日、避難住民の約36%に当たる4749人について避難指示を解除している。

一方、予知連有珠山部会長の岡田弘北大教授は19日午前の記者会見で、噴火に伴うとみられる火山性微動の規則性が崩れ、長めに休止する傾向が強まったことを明らかにした。西側ふもとと北側の金比羅山山腹の二つの火口群では、ここ数日、水蒸気の少ない乾燥した噴煙が上がっており、同部会は火山活動が次の段階に移行する兆しかどうか、慎重に監視している。《共同通信》

【橋本聖子参院議員】産休から復帰

元オリンピック選手の橋本聖子参院議員(自民党)は19日、参院本会議に出席し、出産から一週間で国会活動に復帰した。橋本さんは、今月11日まで国会活動をした後、入院し、12日に女児を出産。母子ともに健康状態は良好で17日に退院した。子供の名前はまだ付けていないという。

この日は「警視庁勤務の夫が休みなので子どもを預けてきた」と語り、今後は「出産前のようにはいかないが、臨機応変に仕事と育児に取り組んでいきたい」と、議員活動再開への意欲をのぞかせた。

橋本さんの妊娠を機に産休での欠席が正式に認められるよう参院規則が改正されたが「産休制度をほとんど使わないうちに」と周囲の議員もびっくり。《共同通信》

【アチェ虐殺】初公判

独立紛争の続くインドネシア・アチェ特別州で昨年7月、住民57人を虐殺したとして殺人罪に問われた国軍兵士ら25人の特別法廷の初公判が19日、州都バンダアチェの地方裁判所で開かれ、負傷者を射殺するなどした事件の残虐性が明らかになった。

アチェ和平を目指すワヒド政権は、同国で絶大な権力を振るってきた軍人の人権侵害を裁くことで、住民の政府への不信感を緩和したい考え。東ティモール騒乱をめぐって検討されている国軍高官の裁判の試金石ともなる。

しかし、作戦を命令したと起訴状で指摘される地域軍管区司令官は起訴されていないほか、現場指揮官が失そう中で、住民から「首謀者不在の裁判」との批判が出ている。

起訴状によると、被告は精鋭の戦略予備軍などの将兵24人と民間人1人。西アチェ県ブトンで昨年7月23日、地元イスラム教指導者バンタキア氏=当時(65)=やその息子、イスラム寄宿学校の生徒らを殺害した。

バンタキア氏が武器を隠し持っているとの情報に基づき、同県などを管轄する陸軍リラワンサ地域軍管区の司令官が「不穏分子と同調者を生死にかかわらず確保せよ」と命令した。部隊は男性住民を集めて服を脱がせ、34人を射殺。発砲や拷問で負傷した23人を「治療する」と車に乗せて次々に射殺、道ばたに放置したとされる。現場付近の捜索で武器は見つからなかったという。《共同通信》

【この日の民主党】

鳩山代表が森首相誕生の不透明性を追及~第5回党首討論

森首相就任後初の党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)が19日、衆院の第1委員会室で行われた。民主党の鳩山由紀夫代表は、森首相誕生にまつわる自民党政治の密室性や不透明性、談合体質、虚偽性などを厳しく追及した。

「首相は所信表明演説で、(首相就任は)天命だと言われたが、密室の談合で決めたのではないかという疑念を捨てきれない」――鳩山代表はこう切り出し、「4月2日、青木官房長官が前首相を病院に訪ねた直後に病状が悪化したという報を受け、なぜ誰も病院に行かなかったのか。森幹事長(当時)を含め(幹部5人が)集まっていたのに、なぜ行かなかったのか」とただした。

これに対し森首相は「私は衆参の本会議場で首相の指名を受けた。前首相が入院してからの青木官房長官の処理は完璧だった」などと答弁。鳩山代表は重ねて「夜の9時半に容体が急変したにもかかわらず、なぜ行かなかったのか。やはり5人で、次の首相を誰にするか狂奔していたとしか考えられない」と追及したが、首相は「奥様の気持ちも考えなければ」など、感覚に訴える答弁で論点をすり替えた。

鳩山代表は「普通の人ならその通りだ。しかし、国の最高のリーダー。本来なら昏睡状態に陥ったときに、すぐ臨時閣議を開くべき話だ。それをぜずに次の首相をどうするかというような議論をされてはたまらない」とさらに迫ったが、首相は「首相をこっそり決めていたことは断じてない」と否定。

鳩山代表がさらに「集まっていた5人の中の方が『後のことを決めていたのは当たり前だ』とNHKで話している。誰かがウソをついていることは明らかだ」とただすと、首相は「空白はできるだけ避け、できる限り間断なく国会を進めていくことが当然ではないか。自民党の総裁から選ばなければならない。幹事長としてそう考えるのは当然」と発言を微妙に変えた。

鳩山代表はこれを受け「これが自民党政治の密室性、談合性だ。権力の移行にあたっては透明性が一番求められるのに、それがないのが問題だ」と厳しく指摘した。

鳩山代表はほかに、有珠山の噴火被害に関し「避難生活でプライバシーをなくしている人に対し、ホテルを借り上げて住んでいただくようなソフトな対策を」と求め、また17日に衆院に提出した「ストーカー行為処罰法案」について「自民党の協力もいただいてぜひ成立を図りたい」と意欲を表明した。

「対象をすべての移動制約者に」堀参院議員バリアフリー法案をただす

民主党・新緑風会の堀利和参院議員は、19日の参院本会議で質問に立ち、衆院で民主党案を一部取り入れ修正されたうえで可決された交通バリアフリー法案(高齢者、身体障害者等の公共交通期間を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案)について質問した。

堀議員は、「私たち障害をもつ者にとってだれでも、いつでも安全に利用できる、すべての人にやさしい公共交通システムの整備は長い間の夢でした」と強調。

さらに法案について、(1)対象者を「高齢者、身体障害者等」としているが、民主党案のように妊婦や重い荷物を持った健常者を含めたより広範な「移動制約者」とすべき(2)法案が定める国の「基本方針」や市町村の「基本構想」の具体的改善にあたって、利用者の声はどう反映されるのか(3)「移動制約者」をドア・ツー・ドアで移送する「スペシャル・トランスポート・サービス」について言及がないのはなぜか–などをただした。

二階運輸相は、「移動制約者」という用語を使わなくても「(法案が施行されれば)高齢者・身体障害者のみならず、すべての健常者にも利用される。実質的に民主党案と違いはない」と答弁。利用者の声に対しては、「パブリックコメントを実施し、必要なら現状把握に努める」と確約した。

「児童虐待防止法案」を提出へ=鳩山代表が意欲

民主党は、子どもの命を守るため、きめ細やかなルールを定める「児童虐待防止法案」を国会に提出することを決めた。鳩山代表が19日の会見で、明らかにした。民主党案はすでに法制局審査を終えており、明日のネクストキャビネット(NC)で了承される予定。同案は子ども虐待防止対策法案策定プロジェクトチーム(座長・田中甲衆院議員)で精力的にとりまとめをおこなってきた。

鳩山代表は、同法制定については民主党が衆院青少年問題特別委員会の議論などをリードしてきたことを挙げ、「議論の過程で、児童虐待をいち早く見つけるため、誤って通告した場合でも罪を問われない法改正の必要性などが各党の共通認識になってきた。今日の一部朝刊によると与党が提出を予定しているというが、民主党案は提出寸前で1歩も2歩も進んでいる。民主党案に対する全会一致の合意を求めたい」と述べ、成立に向けて意欲を示した。

現在も児童虐待を見つけた場合の通告義務は「児童福祉法」で全国民に義務づけられているが、誤って通告した際の免責規定がないために通告者が名誉毀損等に問われる恐れもあり、見て見ぬふりなどの事態を招いてきた。

民主党案の主な特徴は、(1)子どもを守ることはもちろん虐待をする親のケアをも念頭に、親子関係の修復に配慮するなど内容を拡充させている(2)市民団体と国との連携協力体制の整備をおこなう(3)児童相談所の専門性を高めるため、新たに社会福祉士を任用するなど。ほかにも懲戒権の廃止や親権の一部一時停止など民法に踏み込んだ内容も盛り込んでいる。

情報量・交渉力の格差解消を」消費者契約法の修正求める~円議員

民主党・新緑風会の円より子参院議員は19日の参院本会議で、政府提出の「消費者契約法案」について党を代表して質問した。

円議員は「消費者契約法案」を「事業者と消費者団体とのバランスをとることに腐心した妥協の産物。見直し条項を入れて修正の努力をすべきだ」と指摘。

さらに、(1)民主党が提出している「消費者契約法」では事業者と消費者間の情報量・交渉力の格差解消を目的としているが、政府案にはないのはなぜか(2)消費者を困惑・威迫させる行為に対する救済策が見当たらない(3)契約で事業者側が重要事項や不利益事実を告げないと無効となるが、事業者の過失の立証責任は知識のない消費者でなく事業者に課すべきだ、などとただした。

堺屋経企庁長官は、「(見直し条項を)入れると不十分であるかのような印象を受ける」と拒否。事業者と消費者間の格差は「トラブルが一時的に顕在化することで事業者側が公正な解決を図るようになる」と格差を当然視し、救済策については「クーリングオフの利用で可能」、立証責任の問題は「消費者もいろいろな事実を積み上げれば立証できる」と答えた。

国からの受注企業が自民党へ献金~石井紘基衆院議員が税金還流の実態指摘

民主党の石井紘基衆院議員は19日の農水委員会で、国・自治体の多額の事業を受注した公益法人や特殊法人から事業を「丸投げ」されている多数の企業が、自民党への政治献金源となっている問題を取り上げ、「国民の税金を政党や政治家のフトコロに還流させるシステムであり問題だ」と強く批判した。

石井議員は調査をもとに、「林業土木コンサルタンツ」など農水省OBが多数天下っている公益法人2団体だけで計100億円以上の農水事業を国から受注し、さらにそこから「丸投げ」を受けた企業数十社が業界ごとに「政治連盟」を結成して自民党への集金マシーンとなっている現状を指摘。「補助金を受けている企業・団体は政治献金ができないが、国・自治体の公金で事業を受注した会社が政治献金するのもおかしい」と追及した。これに対し玉沢農水相は、「企業の献金は自治省の担当で、農水省は監督する立場にない」などとはぐらかした。



4月19日 その日のできごと(何の日)