平成4089日目
2000/03/19
この日のできごと(何の日)
【小渕恵三首相】有事法制「整備必要」
小渕恵三首相は19日午前の防衛大(神奈川県横須賀市)卒業式の訓示で、日本が直接武力攻撃を受けた際の自衛隊の行動を円滑化する有事法制について「自衛隊が任務を遂行するための施策を検討する必要があり、有事法制は避けて通れない問題だ」と従来になく踏み込んだ考えを表明した。
来年の通常国会での法案提出を念頭に、政府部内で立法化作業に着手する意向を示したもので、首相は今後、防衛庁など関係省庁に対して立法化作業の開始を指示するための安全保障会議(議長・首相)を招集するタイミングについて、世論や与野党の反応を見極めながら、慎重に判断したい考えだ。
首相は訓示で、防衛庁が昭和52年以来、有事法制の検討を「立法化を前提としない研究」として進めてきた経緯を説明しながら「研究開始から20年以上を経て、国民の危機管理への関心は高まっている」と指摘。同時に「識者の間では、平素からの有事法制の整備が極めて重要との指摘があり、国民の間にもこの考え方が浸透しつつある」との見方を示した。
その上で「有事法制は自衛隊が文民統制の下で適切に対処し、国民の生命、財産を守るために必要で、平時においてこそ備えておくべきだと深く認識している」と言明した。
瓦力防衛庁長官も訓示で「防衛庁としては研究にとどまらず、法制が整備されることが望ましい」と述ベた。《共同通信》
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【ゴルフ】
ダイドードリンコ静岡オープン最終日(19日・静岡C浜岡=6897ヤード、パー72)風のない穏やかなコンディションの中、田中秀道が68で回り、通算14アンダーの274で今季初勝利を挙げ、賞金2000万円を獲得した。田中は昨年11月のアコム・インターナショナル以来のツアー通算7勝目。
田中はアイアンショットに安定感があり、ボギーなしの4バーディーだった。2打差の2位は67で回った溝口英二。前日、田中と首位に並んでいた室田淳は前半の2ボギーが響き、通算11アンダーの277で牧坂考作とともに3位だった。《共同通信》
【大相撲春場所】8日目
大相撲春場所8日目(19日・大阪府立体育会館)平幕の貴闘力が8連勝し、給金を直して単独トップを守った。1敗を守ったのは4人。横綱武蔵丸は千代天山を退け、武双山、雅山の両関脇も白星。武双山は大関貴ノ浪を力強く突き落とし、雅山は琴竜を下した。平幕朝乃若も勝って7勝1敗。横綱貴乃花は小結魁皇に寄り切られて2敗目を喫し、横綱曙は2敗を守った。大関出島は5勝目を挙げたが、大関千代大海は旭天鵬に敗れ4敗目。貴ノ浪は5敗と苦しい星勘定になった。十両は琴光喜がただ一人8連勝。《共同通信》
【自民党・森喜朗幹事長】解散、首相の判断尊重
自民党の森喜朗幹事長は19日午後、秋田県大曲市で講演し、衆院の解散・総選挙について「日程は非常に窮屈になるが、小渕恵三首相がじっくり考えて一番良い日を判断するだろう」と述べ、首相の判断を尊重する考えを表明した。
同席した古賀誠国対委員長は「最も大事なのは日切れ法案、予算関連法案を4月の早い時期に全部成立させ、首相の専権事項である解散権でフリーハンドを持ってもらうことだ」と強調した。
公明党の神崎武法代表は同日午後、松山市で開かれた党県本部主催パーティーであいさつし、解散・総選挙の時期について「7月の主要国首脳会議(沖縄サミット)後が望ましい。事実、政治は『サミット後』を軸に動いている」との認識をあらためて示した。
同時に「今の政権の最大責務は景気回復に全力投球することだ。政治空白をつくるべきではない」と指摘。6月に発表される1−3月期の経済指標を見た上で「さらに景気対策が必要かどうか判断する必要がある」とし、経済情勢によっては平成12年度の補正予算案編成も視野に入れるべきだと訴えた。
自民党の野中広務幹事長代理は同日、島根県宍道町で講演し、解散・総選挙は沖縄サミット後との観測について「それまでにどんなリスクがあるか分からないような総選挙をすべきではない」と述べ、サミット成功を弾みに選挙を行うのが望ましいとの考えを示した。同時に「政治家・小渕恵三にサミットを成功させてもらいたい」と強調した。
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自民党の野中広務幹事長代理は19日、島根県宍道町などで講演し、民主党の鳩山由紀夫代表が党首討論で「うそつきは警察の始まり」などと発言したことに対して「一党の党首が言うべきことではない。党首として失格者だ」と痛烈に批判した。《共同通信》
【台湾・李登輝総統】9月に党主席を辞任
台湾総統選挙で惨敗した国民党(李登輝主席)は19日、最高政策決定機関の中央常務委員会を開催、李主席が9月の臨時党大会で主席を辞任する方針を明らかにした。一方、国民党の連戦氏に170万票以上の差をつけながら落選した無所属の宋楚瑜氏(前台湾省長)は同日、新政党の結成を発表。惨敗で求心力を失った国民党は事実上分裂、政界再編が一気に加速する展開となった。
李総統の国民党主席の任期は来年8月の党大会までだったが、選挙敗北の責任をとった。9月の臨時党大会で新指導部を選出するとしているが、国民党内の反李登輝派が大挙して「宋・新党」に流れる可能性もあり、党は存亡の危機に直面している。
総統選で敗れた国民党の連戦・副総統も同日夕、敗北の責任をとり党副主席を辞任したいとの意向を中央常務委に伝えた。
また中央常務委のメンバーで台北市長の馬英九氏も、常務委員を辞めると発表した。同氏は党籍は残すとしているが、非李登輝派で宋氏にも近いことから、今後の去就が注目される。
新政党の結成を宣言した宋楚瑜氏は記者会見で「陳新政権は4割の支持を受けたにすぎず、残る6割の多数意見を代表する政党が必要」と新政党結成の理由を説明。新政党は、同氏の持論である「新台湾人」を代表する「中道政党」になるとしている。政党の名称は準備委員会で決める。
新政党には国民党の反李登輝派と、外省人(中国大陸出身者)中心の「新党」メンバーが中心になるとみられ、「新保守党」として陳水扁氏の新政権と対立色を強めるとみられる。
陳氏は同日朝、副総統になる呂秀蓮氏とともに台北郊外を訪れ、民進党の黄信介・元主席の墓前に花を供え、総統当選の喜びの報告をした。《共同通信》