平成3950日目
1999/11/01
この日のできごと(何の日)
【小渕恵三首相】独・シュレーダー首相と会談
小渕恵三首相は1日夕、首相官邸でドイツのシュレーダー首相と会談し、①日独両国の国連安全保障理事会常任理事国入りなど国連改革の実現②来年の主要国首脳会議(沖縄サミット)の成功−に向け緊密に協力していくことで一致した。
小渕首相は「国連の機能強化と改革を実現して常任理事国としていっそうの責任を果たしたい。両国の立場は一致している」と述べ、2000年を記念して来年開催される国連特別総会を両国の常任理事国入りの節目としたい考えを表明。シュレーダー首相も「緊密に協力したい。ドイツの常任理事国になれるのであれば歓迎したい」と応じた。
小渕首相は来年7月の沖縄サミットについて「2000年の節目にアジアで開催されるが、高齢化などグローバル化した問題を乗り越え、21世紀がより良くなるように力強いメッセージを沖縄から発出したい」と強調、今年のケルン・サミットの議長国であったドイツの協力を要請した。
シュレーダー首相は①市場の透明性拡大②国際金融体制の改革−などを挙げ、サミットで小渕首相がイニシアチブを取ることが世界経済に貢献すると指摘し、協力を約束した。《共同通信》
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【天皇陛下】独首相と会見
天皇陛下は1日午前、皇居宮殿「竹の間」で、公賓として来日しているドイツのシュレーダー首相と約20分にわたって会見された。陛下が同首相と会うのは初めて。
会見後、宮殿の小食堂「連翠」に移り皇太子さまや小渕恵三首相らを交えて昼食を共にして歓談した。
宮内庁によると、会見で「ドイツにおける日本年」開幕式典出席などのため秋篠宮ご夫妻が9月にドイツを公式訪問した際に手厚いもてなしを受けたことに陛下が感謝を述べると、シュレーダー首相は「日本文化に対するドイツの理解が深まり、ご夫妻に来ていただき本当によかった」応じた。このほか大相撲や日本の洋楽の歴史などが話題に上ったと言う。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・共産党の志位和夫書記局長は1日の記者会見で、「今までは野党の中に身を置きながら野党共闘を壊そうとしていた。自民党の出店みたいなものだった」と、連立政権入りした“宿敵”公明党をこてんぱんに批判。さらに「(公明党が与党に)吸収されて見晴らしが良くなった。これで自民党は(野党連携を分断する)カードがなくなった」と、公明党の与党入りで野党の結束は強まると言わんばかり。小渕政権の失点が続き鼻息は荒いが、保守志向が強い鳩山民主党との共闘は大丈夫?《共同通信》
【正力松太郎賞】ダイエー・王貞治監督
プロ野球の発展に貢献した選手や監督をたたえる「正力松太郎賞」は、球団創設11年目で初めてパ・リーグを制し、中日を下して日本一にも輝いたダイエーを率いた王貞治監督(59)に贈られることが1日の選考会で決まった。
王監督は巨人で現役だった1977年、この年から創設された正力賞に選ばれており、22年ぶり2度目の受賞となった。選手で選ばれ、監督でも受賞するのは史上初めてで、王監督には金メダルと賞金500万円が贈られる。
選考委員は川上哲治、西本幸雄、藤田元司、杉浦忠(以上野球解説者)田口雅雄(野球ジャーナリスト)の5氏で、ダイエー監督就任5年目でチームをリーグ優勝に導き、日本シリーズで中日を4勝1敗で破ったことが評価された。ダイエーからの正力賞受賞者は初めて。《共同通信》
【横浜・佐々木主浩投手】FA宣言
プロ野球を代表する抑え投手、横浜ベイスターズの佐々木主浩投手(31)が1日、フリーエージェント(FA)を宣言し、横浜球団とは再契約せず、米大リーグ球団への移籍を目指すことになった。
救援投手部門のすべての記録を保持する日本球界ナンバーワンの抑え投手に対し、大リーグのダイヤモンドバックスなど複数の球団が興味を示していると言われている。《共同通信》
【ダイエー・工藤公康投手】FA宣言
プロ野球ダイエーの工藤公康投手(36)は1日、移籍を前提としてフリーエージェント(FA)宣言し、権利を行使する旨の文書を球団に提出した。球団側は引き留めない方針。今後は多数の球団が工藤獲得に乗り出すものとみられる。
工藤は「FAの書類を提出した。球団からは慰留の言葉はなかった」と話した。
同投手は球団側と先月に事前交渉の場を持ったが、提示された年俸などの条件を不服として交渉は不調に終わっていた。《共同通信》
【中部縦貫道】白鳥IC〜白鳥西IC供用開始
和泉村から岐阜県境を貫く中部縦貫自動車道油坂峠道路は1日、白鳥ー白鳥西インター間(3.2キロ)が供用開始され、岐阜県白鳥町の白鳥インター・ジャンクションで東海北陸自動車道と接続された。
東海北陸自動車道は、さらに岐阜県一宮市で名神高速道路とつながっており、奥越は太平洋側からの玄関口となった。21世紀へ向けた観光、経済への波及効果に期待が寄せられている。《福井新聞》
【大阪府・横山ノック知事】敗訴確定的
大阪府知事選の選挙運動中にわいせつな行為をされ精神的苦痛を受けたとして、運動員だった女子大生(21)が、横山ノック知事(67)に慰謝料など1200万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が1日、大阪地裁(林圭介裁判長)で開かれ、知事側が女子大生の慰謝料増額の請求にも争わなかったため結審、同知事の敗訴が確定的となった。
女子大生側が求めた知事本人の尋問は認められなかった。判決は12月13日に言い渡され、認定された「わいせつ行為」などを基に裁判長が妥当な賠償額を算定、知事に支払いを命じる。
知事側は法廷で反論しない一方、廷外でわいせつ行為を全面的に否定し、分かりにくい対応に市民らの疑念や不信感が広まっている。女子大生は強制わいせつ容疑で知事を告訴しており、大阪地検特捜部による捜査の行方が注目される。
横山知事は結審を受けた記者会見で、「辞職について考えたことは全くない」と述べた。
この日、女子大生側が、知事が第1回口頭弁論後の記者会見などで「訴えは真っ赤なうそ」と発言したのは名誉棄損として、慰謝料を300万円増額すると陳述。知事側は前回同様、「答弁しない」とした。民事訴訟法で、相手側の主張した事実に争う意向を表明しない場合にはその事実を認めたとみなされるため、横山知事の敗訴が事実上決まった。
知事は強制わいせつ容疑での刑事告訴に対し、告訴事実を全面的に否定する上申書を提出しているが、女子大生の弁護団は1日、知事本人への事情聴取など捜査を尽くすよう、大阪地検に申し入れた。《共同通信》
【米・クリントン大統領】中東和平進展に期待
クリントン米大統領は1日、故ラビン・イスラエル首相の追悼式典出席などのためにノルウェーの首都オスロに到着した。大統領はこの機会にパレスチナ和平交渉の促進を図る意向で、同日、イスラエルのバラク首相とした。この後、アラファト・パレスチナ自治政府議長とも会談の予定。また。夜にはバラク首相とアラファト議長も個別会談する。
大統領は同日午前に行われたボンデビック・ノルウェー首相との共同記者会見で「中東和平で、イスラエルもパレスチナも非常に難しい決断を迫られている。しかし、オスロ会談で和平プロセスに新たなエネルギーを注ぎ込むことができると思う」と述べた。
バラク首相も同日、ボンデビック・ノルウェー首相との会見後の記者会見で、「パレスチナ独立国家問題などを決める恒久的地位交渉が2月に基本合意する前に再度、クリントン、バラク、アラファトの三者会談を開くことで、今回合意することもあり得ると述べた。
1日の個別会談は恒久的地位交渉促進を目指して2日に行われる三者会談の事前調整が主目的だが、クリントン・バラク会談では、イスラエルとシリアの和平交渉再開問題も話し合われる。《共同通信》
◇
オスロを訪問中のクリントン米大統領は1日、市内のホテルでバラク・イスラエル首相、アラファト・パレスチナ自治政府議長と相次いで会談した。2日に行われる3首脳会談を前にした地ならしに当たるこの日の個別会談で、イスラエル、パレスチナ両首脳は、8日に再開されるパレスチナ最終地位交渉をめぐる主張点を明確にした。
バラク首相同行筋によると、同首相は、最終地位交歩でのイスラエル側の最大限譲歩可能な線をクリントン大統領に提示。また、最近同首相が提唱している「パレスチナとの物理的分離を進める」との方針について説明し、イスラエル経済に依存するパレスチナ経済の破壊をもたらすものではないと言明した。
一方、アラファト議長は、このところイスラエルとの関係冷却化の原因となっているヨルダン川西岸のユダヤ人入植地の拡大問題を取り上げ、入植活動が及ぼす中東和平プロセスへの悪影響を改めて強調した。
バラク首相はこれに先立つボンデビック・ノルウェー首相との会談後記者団に対し、イスラエル・エジプト和平合意をまとめた1978年のキャンプデービッド会談方式の集中交渉の可能性を示唆したが、クリントン大統領は「時期尚早」と否定した。《時事通信》
【米男子ゴルフ】タイガー・ウッズ選手、賞金王確定
米プロゴルフツアーのツアー選手権は31日、テキサス州ヒューストンのチャンピオンズGC(パー71)で最終ラウンドを行い、23歳のタイガー・ウッズ(米国)が2アンダーの69で回り、通算15アンダーの269で2週連続となる今季7勝目を挙げた。通算14勝目。
米ツアーの年間7勝は、1974年に8勝を挙げたジョニー・ミラー(米国)以来。史上最高額を更新中の年間獲得賞金も、561万6585ドル(約5億8500万円)となり、2年ぶり2度目の賞金王が決まった。4打差の2位はデービス・ラブ(米国)。
最終日は、自家用飛行機の事故で亡くなった今年の全米オープン王者、ペイン・スチュワート選手(米国)をしのび、多くの選手が同氏のトレードマークだったニッカーボッカーのスタイルでプレー。優勝したウッズも派手な喜びのポーズはせず、「今年の後半はずっとスイングが安定しているし、きょうも確実なプレーができた」と控えめな口調で語った。《時事通信》
【千秋実さん】死去
故黒沢明監督の名作「七人の侍」「隠し砦の三悪人」などで重要な役を演じ、軽妙な演技に定評があった俳優千秋実さんが1日午後0時12分、急性心肺不全のため東京都府中市の病院で死去した。82歳。北海道出身。平八役を演じた千秋さんの死去で、七人の侍役の俳優はすべて世を去った。
昭和11年、新築地劇団に入り初舞台。21年、薔薇座を結成。舞台を見た黒沢監督の誘いで「野良犬」で映画デビュー。これを機に映画俳優に転向し、以来「羅生門」「白痴」「生きる」など黒沢監督の11作品に出演した。
「隠し砦の三悪人」で藤原釜足と演じた農民コンビは秀逸で、ジョージ・ルーカス監督が「スター・ウォーズ」で二体のロボットのモデルとした。
50年、脳内出血で倒れたが、51年に再起。60年の映画「花いちもんめ。」ではボケ老人役で主演、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した。《共同通信》