平成3897日目
1999/09/09
この日のできごと(何の日)
【自民党総裁選】告示
自民党の総裁選挙が9日告示され、小渕恵三首相(62)、加藤紘一前幹事長(60)、山崎拓前政調会長(62)の3氏が同日午前11時すぎ、立候補を届け出た。投開票は21日に党本部で行われ、新総裁が決定。22日の臨時党大会に報告される。
今回の総裁選は、自自両党に公明党を新たに加える自自公連立の政権協議と並行して行われる異例の展開となり、公明党の閣内協力の是非をめぐる路線問題が大きな争点となった。
届け出に先立ち、小渕首相は首相公邸前で記者団に「理解を得て堂々と当選させていただきたい」と自信をのぞかせた。加藤氏は自宅前で「小渕首相とは政治の進め方の基本哲学が違う。自自公問題がクローズアップされるなら、非常にいい政治論議になるだろう」と強調。山崎氏も議員宿舎前で「私の意見が自民党内の支持層に根強く存在していることを証明したい」と抱負を語った。
勝敗は、小刻派のほか、江藤・亀井、河本各派と河野グループの支持を得て議員票の3分の2を押さえる小渕首相の再選が確実だが、加藤、山崎両氏の自自公批判がどこまで党員票の支持を得られるかが注目され、首相の今後の政権運営にも影響しそうだ。
◇
自民党総裁選に立候補した小渕恵三首相(総裁)、加藤紘一前幹事長、山崎拓前政調会長は9日午後、党本部で共同記者会見し、政局への対応や政策について見解を明らかにした。首相の進める自自公連立路線に加藤、山崎両氏があらためて異論を唱え、3氏の主張の違いが鮮明になった。首相は衆院解散・総選挙の時期に関して、秋の臨時国会は補正予算案審議と中小企業対策に専念すべきだと強調。衆院を解散しても参院での過半数割れは克服できないことから「解散は国家的判断によって国民に本当の意味で審判を仰ぐのが趣旨で、現時点では全く考えていない。安易に選挙を行うべきではない」と早期解散には否定的な考えを示した。
一方、加藤、山崎両氏は総選挙での自民党の勝敗ラインを「最低限、単独過半数」とし、「自自公3党で過半数(ならばいい)という考えをとるべきでない」とそろって述べ、過半数を確保できない場合は首相の責任を追及する姿勢を見せて、けん制した。
総裁選の最大の争点となった自自公連立について、加藤氏は昨年の参院選などで示された民意を理由に「最小限の連立にとどめるのが国民への礼儀だ」と首相の方針を批判。山崎氏も「連立ありきではなく、政策協議を先行すべきだ」と連立の「大義」を明確にするよう求めた。
これに対し、首相は「数は力と言うつもりはないが、国会で法案が通るだけの議席を得ておくことが望ましい」と反論した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【テニス・全米オープン】第11日
夏の残りの強い日差しの下、センターコートに日本の女王の笑顔が輝いた。ニューヨークのナショナル・テニスセンターで行われたテニスの四大大会、全米オープン第11日は9日、混合ダブルス決勝で杉山愛(日本テレコム)マヘシュ・ブパシ(インド)組がキンバリー・ポー、ドナルド・ジョンソンの米国ペアを6−4、6−4で破り、初優勝した。賞金は二人合わせて12万4000ドル(約一1360万円)。
日本女子の優勝は、1881年創設と、ウィンブルドン選手権に次ぐ歴史を誇る大会史上初の快挙。日本選手が四大大会で優勝したのは、1997年全仏オープンで、平木理化(NTT)がブパシと組んで混合ダブルスを制して以来で、75年ウィンブルドン女子ダブルスの沢松和子(現姓吉田)を加え女子3人、男女通算6人目。《共同通信》
【神奈川県警】本部長ら減給処分
神奈川県警の一連の不祥事で、国家公安委員会は9日、深山健男本部長ら同県警幹部3人について、虚偽の報道発表により信用を失墜させたことなどを理由に、国家公務員法に基づく減給の懲戒処分にした。
警察庁は、厚木署集団警ら隊の連続暴行と相模原南署元巡査長による証拠品着服・脅迫の発覚後、説明を二転三転させた同県警幹部の対応は極めて不適切で、警察への信用を著しく損ねたと判断した。
警察本部長が減給以上の懲戒処分を受けるのは異例。2日に表面化した不祥事は県警トップらの処分に至り、今後は深山本部長の進退問題が焦点となる。《共同通信》
【池袋通り魔事件】「仕事嫌になり殺人決意」
東京・池袋の繁華街で通行人が襲われ、2人が死亡、6人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された元新聞販売店員Z容疑者(23)が警視庁捜査一課と池袋署の調べに対し、「仕事が嫌になり、人を殺そうと思うようになった」と供述していることが9 日、分かった。同容疑者は無差別殺傷事件を予告するメモも残しており、同課は心境の変遷や具体的なきっかけをさらに追及している。
調べによると、Z容疑者は今年4月に足立区内の新聞販売店に就職し、同店が借り上げた近くのアパートで一人暮らしを始めた。しかし、4日朝に突然無断欠勤し、アパートの部屋に「わたし以外のまともな人がアホを殺している。わたしもアホを全部殺す」という無差別殺傷事件を予告するメモなどを残し、姿を消した。携帯電話もつながらなくなったという。
その後は都内のカプセルホテルを転々とし、2日前に事件現場の豊島区東池袋にある東急ハンズで凶器の包丁と金づちを購入した。犯行に使用した包丁のほか、デイパックにナイフが一本あり携帯電話やコインロッカーのかぎも入っていた。凶行前夜には赤坂のカプセルホテルに宿泊した。
調べに対し、同容疑者は当初、「仕事がなく、いらいらしたので殺害した」などと供述したが、その後は「数カ月間、販売店でまじめに仕事をした。しかし、仕事が嫌になり、人を殺したいと思うようになった」と無差別殺傷に至った心境を供述しているという。
これに対し、新聞販売店の関係者は「Z容疑者は仕事や人間関係のトラブルはなかった」としている。捜査一課のこれまでの調べでは、同容疑者は精神病の通院歴や薬物を使用した形跡もなかった。《共同通信》
【高村正彦外相】米・オルブライト国務長官と会談
オルブライト米国務長官は9日午後(日本時間同)、ニュージーランド・オークランド市内で高村正彦外相と会談し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とのミサイル再発射問題をめぐ高官協議(ベルリン)について「カートマン米朝鮮半島和平担当特使から雰囲気は良いとの連絡を受けている」と述べ、交渉の進展に期待を表明した。
外相も「協議の進展に期待する」と応じ、12日にオークランドで予定される北朝鮮問題に関する日米韓首脳会談を通じ、緊密に協力することで一致した。
長官は朝鮮半島エネルギ―開発機構(KEDO)の重要性を指摘、外相は「重要性は十分に認識している」と答えた。
高村外相は東ティモール問題で日本政府の見解を求められたのに対して「国際社会が大きな声で説得するのではなく、静かに説得していく必要がある」と強調。当面、インドネシア政府による治安回復を粘り強く求めていく姿勢を示した。《共同通信》