平成3880日目

1999/08/23

この日のできごと(何の日)

【サッカー・ラモス瑠偉選手】引退試合

サッカーの日本代表として長年活躍し、昨季限りで現役を引退したラモス瑠偉の引退試合、読売ラモスオールスターズ−Jリーグ選抜は23日夜、東京・国立競技場で行われ、読売ラモスオールスターズが3−1で勝ち、ラモスの引退に花を添えた。

4万8000人を超える観客。が集まった。だからというわけでもないだろうが、引退試合でも決して手を抜かない姿勢にそのポリシーが出ていた。「いいかげんな試合はできない」。繰り返してきた言葉通り、ラモスは最後となるピッチで現役時代同様、鋭い光を目に宿らせてプレーした。

1977年に来日して以来、22年間の競技生活。それを支えたのはサッカーへの過剰なほどの情熱で、関係者のだれもが認めるところだ。試合である以上、その姿勢はこの夜も変わらない。周囲の現役選手を鼓舞するようにパスを出すラモスにJリーグ選抜の加茂周監督は「サッカーが好きで好きで仕方ないんだ、と思った」と感動した口ぶりで言った。

終盤には息子である13歳のファビアーノ君まで出場し、さすがに試合はお祭りムードを帯びてきた。ラモスも「選手へのパスの一本、一本が最後になるのかと思うとやりにくかった」と振り返ったが、「悔いはなかった」と真剣勝負を挑んだ試合を振り返った。

「魂でサッカーを愛した男のことを(心の)片隅で覚えていてもらえればいい」。試合後のセレモニーでラモスが口にした願いはかなうはずである。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【民主党代表選】鳩山、菅両氏が対決へ

民主党代表選は23日、鳩山由紀夫幹事長代理が出馬する考えを示し、菅直人代表も3選を目指して受けて立つ考えを言明、菅、鳩山両氏対決の公算が大きくなった。菅氏は24日に正式に立候補を表明する考えで、鳩山氏とも会談する。一方、岩國哲人衆院議員も23日午後、立候補の意向を明らかにした。

党内は自自公連立の動きに有効な対抗策を見いだせない菅執行部への不満がくすぶり、横路孝弘総務会長も出馬を検討している。次期衆院選に向けた「党の顔」を選択する代表選は一気に過熱してきた。《共同通信》

【自民党総裁選】自自公批判に反発

自民党総裁選に出馬表明した加藤紘一前幹事長、山崎拓前政調会長が、公明党を政権に迎える自自公連立構想を公然と批判し始めたことに対し23日、小渕首相の再選を支持する党内各派から「党が機関決定した話を蒸し返して総裁選で『けしからん』と言っても通らない」(河野グループ幹部など)一斉に批判があがった。

総裁派閥の小渕派は小渕首相再選後の党運営をにらみ、事を荒立て党内対立を拡大するのは得策ではないとの判断で、「総裁選の争点にするつもりもないし、ならない」(幹部)と黙殺したい意向。

しかし、他派閥からは「そこまで言うなら三役から引き揚げるぐらいのことをやるべきだ」(森派幹部)と加藤、山崎両派を「挑発」する動きも出るなど、総裁選は「さわやかな政策論争」(加藤氏)との触れ込みとは裏腹に、路線問題をめぐる対立が過熱しそうな気配となってきた。《共同通信》

【自民党、公明党】PKF凍結解除で一致

自民、公明両党の政策責任者は23日、国会内で連立政権樹立に向けた政策協議を行い①国連平和維持軍(PKF)の本体業務への参加凍結解除②日本が直接武力攻撃を受けた際に、自衛隊の活動を円滑にするための有事法制の検討③沖縄の米軍基地の整理・統合・縮小と、国連平和維持活動(PKO)など国際協力のための国連の訓練センター致−などで一致した。

経済分野では、当面は景気回復を最優先にした経済運営をすべきだとした上で、中小企業支援のための法整備を早急に行うことで合意した。この日は両党で検討するとした5分野のうち、経済、安全保障、社会保障について協議した。《共同通信》

【高村正彦外相】韓国・洪淳瑛外交通商相と会談

高村正彦外相は23日、韓国の洪淳瑛外交通商相と外務省飯倉公館で会談し、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル再発射問題などに関連して、最近、北朝鮮側に「対話の兆しが見られることに注目し、意図を慎重に見極めていく」との認識で一致した。併せて、さまざまな情勢に的確に対応するため、連携を強化する方針を確認。今後、外務当局間にホットラインを設置することになった。

これに続き、洪外交通商相は小渕恵三首相と会談。首相は「日米韓3カ国が協調して対処するのが非常に重要だ」と強調するとともに、「抑止と対話」を基本とする日本の対北朝鮮政策を説明、韓国の金大中大統領が推進する包容政策に支持を表明した。

両外相は9月12、13両日にニュージーランドで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議の機会を利用し、北朝鮮問題をめぐって日米韓の首脳が会談することで合意した。《共同通信》

【キルギス】邦人技師4人拉致される

キルギス大統領府によると、中央アジアのキルギス南部オシ州バトケン地区で23日未明(日本時間同日早朝)、日本人の鉱山技師4人を含む7人が、隣接するタジキスタンから停入したウズベク人のイスラム系武装勢力に拉致された。

7人の行方や安否は確認されていない。大統領府報道部によると、この武装勢力が逃げ込んだ同地区のアルチャバシ渓谷を、急派されたキルギス部隊が包囲しており、7人はここにいるとみられる。武装勢力の要求は不明で、解放交渉は進んでいないという。一方で、武装勢力がウズベキスタンへの安全な移動路を保証するよう要求しているという情報もある。

ロシア国営テレビは同日、この武装勢力が7月末にもキルギスで別の人質事件を起こし、その際、解放の見返りに5万ドルの身代金を受け取ったと報じた。

武装勢力からの声明はないが、イスラム系武装勢力とタジキスタンを含む周辺諸国政府との対立に巻き込まれた可能性が強い。

日本外務省は、三橋秀方駐カザフスタン大使らをキルギスに派遣、現地での対応に当たっている。《共同通信》

【中国、韓国】軍事協力の拡大で一致

新華社電によると、韓国の趙成台国防相が23日、韓国国防相として初めて中国を公式訪問。同日夕、北京で遅浩田・中国国防相と会談し、中韓の軍事的な協力関係の拡大が東北アジア地域の平和と発展に重要だとの認識で一致した。

韓国の通信社、聯合ニュースによると、趙国防相は韓国の金大中政権が進める朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への「太陽政策」と呼ばれる柔軟政策を説明、遅国防相は同政策を支持する姿勢を表明した。

北朝鮮のミサイル再発射問題については、趙国防相が阻止に向けた協力を要請したが、遅国防相は「朝鮮半島の和平と安定に努力する」と述べるにとどまり、明確な態度は示さなかった。

中韓の国防トップ同士による会談は、1992年の国交樹立以来、初めて。

中国政府は、今年6月に北朝鮮ナンバー2の金永南・最高人民会議常任委員長の訪中受け入れを果たし、疎遠になっていた中朝の「歴史的友好関係」を修復させた。中韓の軍事協力強化に北朝鮮が警戒を強めるのは必至で、中国政府は朝鮮半島政策で難しいかじ取りも迫られそうだ。《共同通信》

【トルコ・イズミット地震】150時間ぶり男児を救出

トルコ北西部大地震の発生から7日目となった23日、イスタンブールの南約50キロのリゾート地チュナルジュクでは、がれきの中から約150時間ぶりに新たに3歳の男児がイスラエル隊の手で奇跡的に無事救出された。22日夜にも2人の女性と8歳の少女が生還し、イスタンブールの病院に運ばれたほか、ヤロバでも4歳の男の子が救出された。

日本を含め外国救援隊の多くは「これ以上の発見は不可能」として撤収を始めたが、ハイテク機器などを駆使し倒壊した建物の中に生存者を確認している一部地域では、救出に向けた最後の努力が続いた。

チュナルジュク一帯が雨になるとの天気予報もあり、仮設テントの設営や援助物資の配給作業が急ピッチで進んだが、倒壊した建物の中に残る遺体の搬出は難航している。

23日には、十分な医療設備を持つ米艦船3隻が被災地に到着し、被災者の治療活動が開始される見込み。

3歳の男児は、トルコの救援隊が発見。ビルのがれきを取り除く作業を続けていたところ、中から子供の声が聞こえ、トルコ隊は小さな穴を開け救出を図ったが、装備の不足で失敗。近くで作業を続けていたイスラエル軍に助けを求めた。

イスラエル軍が穴を広げたが、大人の体ではがれきの中まで入れなかったため、同軍兵士が手招きし、男児が穴まで自力ではって出てきたところを救い出した。男児は病院に運ばれたが、生命に別条はない。《共同通信》

【ニューヨーク株式市場】最高値更新

週明け23日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、東京などの海外株高を好感して大幅に続伸、終値は前週末比199.15ドル高の1万1299.76ドルと、7月16日につけた史上最高値(1万1209.84ドル)を約1カ月ぶりに更新した。

米国の利上げが小幅にとどまるとの観測にも下支えされ、この日の高値で取引を終え、瞬間値としても最高値をつけた。出来高は約6億7300万株。

市場関係者によると「円高の中で日本株が崩れず値を上げたことを好感した」(米証券アナリスト)ため、朝方から買い注文が先行。昼すぎに7月19日につけた瞬間最高値(1万1252.27ドル)と並んだ後、引け際にかけて再び上伸し、一気に1万1300ドル台目前に迫った。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が24日に利上げを決めるとの見方が強いが、市場は織り込み済みで「物価指数は安定しており、今回の利上げが今年最後になるとの楽観論が広がった」(日系大手証券)としている。《共同通信》



8月23日 その日のできごと(何の日)