平成3859日目

1999/08/02

この日のできごと(何の日)

【中国】ミサイル発射実験

新華社電によると、中国は2日、自国領土内で新型の長距離地対地ミサイルの発射実験に成功した。西側軍事筋によると、発射されたのは小型核弾頭が搭載可能な新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風31」とみられ、初の発射実験の可能性が高い。

今回の実験は、10月1日の建国50周年を前に、国防技術水準の高さを内外に誇示し国威発揚を図るとともに、中台緊張の中で台湾の李登輝総統の「二国論」発言を威嚇する狙いがあるとみられる。

新華社電は、ミサイルの具体的なデータなど詳細は伝えていないが、もし東風31ならば、射程8000キロで、米太平洋沿岸部まで到達する能力がある。

中国の核技術疑惑に関する米下院の報告書は、中国が米国から盗んだ技術で東風31を開発したと指摘しており、今後米国の対中感情悪化は必至。また、ベオグラードの中国大使館誤爆事件で険悪化した米中関係が改善に向かう中で、悪影響を及ぼす可能性もあるほか、アジア周辺諸国の「中国脅威論」を刺激するのは避けられない。

西側軍事筋によると、発射実験に関する他国への通告がなかったことから、実験は海上ではなく、陸地を着弾目標にして実施されたとみられる。新疆ウイグル自治区の砂漠地帯が目標に設定された可能性があるという。《共同通信》

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【インド・西ベンガル州】急行列車同士が衝突

インド東部の西ベンガル州の駅構内で2日未明、急行列車同士が衝突し、双方の列車が大破した。救助作業を続けている現地当局は同日夕までに、乗客や運転士ら約250人の遺体を確認、負傷者も500人近くに達したことを明らかにした。西ベンガル州当局者はPTI通信に、最終的に死者が500人を上回る恐れがあると指摘しており、インドで最悪の鉄道事故となる可能性も指摘されている。

これまでの調べによると、2日午前2時(日本時間同5時半)ごろ、カルカッタの北約500キロのガイサル駅構内で、東部アッサム州の主要都市ガウハティ発ニューデリー行きの急行列車(8両編成)に、対向してきたニューデリー発ガウハティ行きの別の急行列車(6両編成)が正面衝突した。

当初は隣接するアッサム州の分難独立を目指す過激派組織による爆弾テロ事件の可能性が指摘されていたが、現場を討べた鉄道警察当局者はPTI通信に、信号機の故障や人為的なミスなどが原因の衝突事故である可能性が高いと語った。

国境警備隊員なども投入した救助作業が続いているが、高速のまま衝突したらしく、両方の列車の機関車や客車はすべて大破、押しつぶされてめり込むような形となった車両もあり、車内に閉じ込められた乗客の救出に手間取っている。

インドは総延長6万キロ以上に及ぶ世界第4位の鉄道籍を有しているが、運行管理、車両の整備不良などから列車事故が頻発しており、昨年11月にも北西部のバンジャブ州で特急と急行の衝突事故が発生、200人余りが死亡している。《共同通信》

【第70回都市対抗野球】東芝、8年ぶり5度目の優勝

第70回都市対抗野球大会最終日は2日、東京ドームで決勝を行い、東芝(川崎市)が12−0で三菱重工長崎(長崎市)に勝ち、8年ぶり5度目の優勝を果たした。《共同通信》

【慶応大学】学生5人の退学処分を決定

慶応大医学部(東京都新宿区)の男子学生5人が女子医大生に対する集団での婦女暴行容疑で警視庁四谷署に逮捕された事件で、医学部は2日、臨時教授会を開き、5人全員を退学処分にすることを決めた。近く同大評議会に報告、処分の日付けが決まる。《共同通信》

【TBS】社員が痴漢

TBS(東京放送)の男性社員が7月初め、通勤電車の車内で女性に痴漢行為をしたとして逮捕され、罰金の略式命令を受けていたことが2日、分かった。3日発売の「週刊女性」に掲載の記事で明らかになったもので、TBSは事実関係を認めている。男性社員は30歳代で、報道関係の職場ではないという。7月初め、都内のJR車内で女性の体に触れたとして逮捕、略式起訴された。TBSは、この社員を7日間の出勤停止処分とした。

TBSでは、7月2日に前報道制作局長が痴漢行為で逮捕、同27日、報道社会部記者がビデオを盗み撮りしようと住居侵入して逮捕されるなど不祥事が続いている。

前報道制作局長の事件を公表し、男性社員の件を伏せていたことについてTBS広報部は「一般職員で既に刑事罰を受けている。社会的責任の重い前局長と同列には論じられない。公表することで職員にさらに社会的制裁を与える必要はない、と判断した」としている。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・民主党の羽田孜幹事長は2日の記者会見で、小渕政権が発足1年で支持率も好調なことについて「小渕(恵三首相)さん自身が好々爺と感じられ、いろんな人の意見を素直に聞くことが支持されている」と評価した。ただ政策の中身に関しては「何でも顔出し、頭出しをするが、本格的なものになっていない」と途端に辛口に。「支持率が高いのも政策を支持するより『何となく』が多い。国として危険なところにあるのに『何となく』では心もとない」とやり玉に挙げたが、野党としては「何となく好調」が一番攻めづらい?《共同通信》

【参院】国旗・国歌問題特別委

参議院の国旗・国歌問題特別委員会で2日、民主党・新緑風会の石田美栄、竹村泰子両参議院議員が質問に立ち、教育現場での影響を中心に追及した。

石田議員は、教師時代を振り返り「日の丸に後ろめたいものを感じつつ、一方アメリカ国旗である星条旗の場合は教科書で何度も取り上げてきた。日の丸への意識が教育現場でのトラブルや先の戦争の役割だけに特化されてきた気がする」と、戦後50年にわたる日本人と「日の丸」との関係に言及。

続いて、学校教育の現場で国旗・国歌の由来や歴史が教えられていないと指摘し、「法制化するのであれば、入学式等で『歌った、歌わない』と形ばかりを強制するのではなく、もっと他国の国旗・国歌との比較、また戦争に使われた歴史も含めて、教育に取り上げていくべきだ。いい意味で指導を変えるべき」と政府をただした。

また30日の質疑で有馬文相が「運動会や学芸会などでも掲揚・斉唱が望ましい」と述べたことにふれ、石田議員は「入学式や卒業式と違って、運動会や学芸会など学内の行事は、子どもたち本位の、元気な心はずむもの。『気を付け姿勢』で『君が代斉唱』をさせるべきものでない。もし職務命令でさせるつもりなら、そこまでは賛成できない」と政府の指導の行き過ぎにクギをさした。

次に質問に立った竹村泰子議員は新聞社が行った 世論調査結果を示し、「唐突な法制化だ。国会審議以来、世論は微妙に動いている」と、性急な法制化の動きを批判。続けて福岡県の小学校で92年、在日韓国人の小学生も含めた卒業式の際、日韓両国の国旗を掲げて祝福したことにふれ、「最低限の国際化とはこういうものでは」と提案した。有馬文相は「校長の判断で行うことはいいことだ」と答弁した。

また竹村議員は国旗国歌問題に関連して、「もし法制化するならアジア諸国への情報発信が必要。特に在日韓国・朝鮮の旧軍人・軍属に対する障害者年金の未支給問題が積み残しのままでいいのか」と政府を追及した。これに対して野中官房長は「今世紀中に司法でなく政治による解決が求められる。今調査・研究を急がせている」と答えた。

さらに竹村議員は、「法制化されたことを理由に、地方の教育委員会が教育現場に対する指導を独自に強めるのではないか」と危惧を示したが、御手洗・文部省初等中等教育局長は「基本的には自治事務だが、引き続き全国的基準である指導要領に沿って、今回の法制化に関係なく、従前通り指導を行う」と説明。

竹村議員はこれに反発し、文部省の「さらに指導の徹底を図る」との答弁との食い違いを指摘したが、御手洗局長は「“さらに”とは“引き続き”の意味だ」と突っぱね、有馬文相も「文部省として国旗・国歌の取扱いは変わらない」と繰り返すばかりで議論は平行線をたどった。《民主党ニュース》



8月2日 その日のできごと(何の日)