平成3781日目
1999/05/16
この日のできごと(何の日)
【西武・松坂大輔投手】「自信が確信に変わってきました」
西武ドームで16日行われた西武−オリックスで、右手中指の違和感でマウンドから遠ざかっていた西武のスーパールーキー、松坂が先発、八回まで無失点で3勝目をマークした。注目は前人未到の5年連続首位打者のイチローとの初対決。打席でバットを投手に向けて立て、集中力を高めるイチローに対し、余裕の表情で捕手のサインをのぞく松坂。結果は松坂が3打席連続で三振を奪い、あらためて怪物ぶりを発揮した格好となった。
◇
10日余りのブランクの影響などみじんもなかった。8回を投げて、3安打無失点で自己最多の13奪三振。「これまでは何か自信がなかったけれど、自信が確信に変わってきました」。松坂が「平成の怪物」としてマウンドへ戻ってきた。
圧巻はイチローから奪った3連続三振だろう。5年連続首位打者は216打席連続無三振のプロ野球記録保持者でもある。プロ入りして以来「一番すごい。最も対戦してみたい」と、敬意を表していた強打者である。
「イチローさんに真っすぐで取れた三振が一番うれしいです」。1打席目、147キロの外角直球で空振り三振。この結果が後の対決を左右した。2打席目は見逃し、3打席目は空振り三振。ウイニングショットは、ともにスライダーだった。最後の打席は四球を与えてしまったが、打撃センスの固まりとでも言うべき好打者にフェアグラウンドへの打球を許さなかった。
マスクをかぶった元オリックスの中島は、結果にかかわらず「イチローには、「ちょっとでいいから(松坂を)褒めてあげて、と頼んでおいた」そうだが「前(フェアグラウンド)に飛ばされるだろうとは思っていたのに…。でき過ぎ。素晴らしいの一言」。先輩捕手の細かい気遣いなど怪物には無用だったようだ。
これからも注目を浴び続けるだろう二人の一騎打ち。その第一ラウンドに完勝したルーキー投手は「これからも(イチローから)三振を狙っていきたい」と、あくまでも不敵だった。なんともすごい18歳である。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【巨人・上原浩治投手】初完投で4勝目
巨人3−2横浜◇16日◇東京ドーム
巨人の上原がプロ初完投を無四球で飾り、チームの連敗を4で止めた。速球がよく伸びた上に変化球の制球もよかった。点を失った六、九回以外は得点圏に走者を許さず、9三振を奪い、4勝目を挙げた。
打線は一回、二岡の先頭打者本塁打で先制。なおも二死一、三塁から元木、川相の連続適時打で計3点とした。
横浜はプロ初先発の矢野が立ち上がりに崩れたのが最後まで響いた。
◇
若者らしいテンポの良さとルーキーには似合わない落ち着き。上原が9三振を奪う力投で初完投勝利を挙げ、チームの連敗を4で止めた。「自分できょうは“八回で終わり”と勝手に決めていて、最後はどうなることかと思った」。殊勲の右腕は試合後、まず周囲の笑いを取った。
援護は一回の3点のみ。しかし、序盤から速球を軸にこの2試合で29安打の猛威を振るったマシンガン打線に対抗。「切れが落ちてきた」という九回に石井琢の本塁打で1点差に迫られたが、残る力をふりしぼって波留を二ゴロ、鈴木尚を空振り三振、ローズを右飛で締めくくった。
開幕直後の4連敗、大型連休中の6連敗、そして今回の4連敗。チームの苦境を救ったのは、すべてこのルーキーの右腕だった。本人は「たまたま巡り合わせですよ」と謙そんしたが、登板6試合すべてに先発していまだに防御率1点台をキープし、決してまぐれとは言えない。
チームトップの4勝目。キャリアの少ない男の頑張りを無にさせないためには、次も勝たないといけない。巨人は実に約3週間も連勝とは縁がないのだ。《共同通信》
【ゴルフ・日本プロ選手権】尾崎直道選手が優勝
日本プロ選手権最終日(16日・石川県GCツインフィールズ=7136ヤード、パー72)は首位から4打差の2位でスタートした尾崎直道が69で回り、通算5アンダー、283で2人の兄を抑えて初優勝を飾った。ことし4月のつるやオープン以来の今季2勝目でツアー通算27勝目。優勝賞金は2200万円。
7度目の優勝を狙った尾崎将司は2打差の2位。前日首位の尾崎健夫は76と崩れ、尾崎将から1打差の3位に終わった。《共同通信》
【競馬】第4回NHKマイルカップ
競馬の四歳最強マイラーを決める第4回NHKマイルカップは16日、東京競馬場の芝1600メートルに18頭が出走して行われ、横山典弘騎手が騎乗した6番人気の米国産馬シンボリインディが1分33秒8で優勝、賞金9200万円を獲得した。2着にはザカリヤが入り、4着までを外国産馬が独占。4年連続で内国産馬は2着以内に入れなかった。
レースは第4コーナーを後方13番手で回ったシンボリインディが、直線半ばで最内の狭い進路から抜け出し、後続の追撃を封じた。
シンボリインディは牡四歳の米国産馬。初の重賞競走挑戦でGIレースを制覇した。戦績は5戦4勝。横山騎手、藤沢和雄調教師ともこのレース初勝利。レースの売上金は231億6860万3800円で、前年比4%減だった。《共同通信》
【大相撲夏場所】8日目
大相撲夏場所8日目(16日・両国国技館)横綱曙、大関武蔵丸、貴ノ浪が相次いで敗れる波乱。横綱、大関がそろっ.て負けたのは平成5(1993)年春場所7日目に横綱曙、大関貴ノ花、小錦が敗れて以来、6年ぶりとなる。武蔵丸は千代天山に寄り切られ、横綱昇進に手痛い2敗目を喫した。この結果、平幕の1敗同士の一番で闘牙を押し出した琴錦が、単独トップに立った。若乃花の休場で一人横綱となった曙は関脇魁皇の右上手投げで横転、貴ノ浪も小結栃東に押し出され、ともに5勝3敗となった。《共同通信》